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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 エミリア・ロマーニャGPが大洪水で中止
2023-05-18 Thu 07:14
 イタリア北部エミリア・ロマーニャ州を襲った豪雨により洪水や地滑りが発生し、9人が死亡、数千人が避難を強いられるなか、同州のイモーラ(イモラとも)・サーキットも一部が水没し、今月21日から同サーキットで開催予定だったエミリア・ロマーニャGPも中止を余儀なくされました。というわけで、亡くなられた方のご冥福と、被災地の一日も早い復旧・復興をお祈りしつつ、今日はこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      サンマリノ・セナ没後20年

 これは、2014年6月5日、サンマリノが発行した“アイルトン・セナ没後20年”の記念切手で、セナの肖像と彼が亡くなったイモーラ・サーキット(当時は、サンマリノGPが行われていました)のコースレイアウト図が描かれています。

 詳細については、こちらをクリックして、内藤総研サイト内の当該投稿をご覧ください。なお、内藤総研の有料会員の方には、本日夕方以降、記事の全文(一部文面の調整あり)をメルマガとしてお届けする予定です。


★ 放送出演・講演・講座などのご案内 ★

 5月26日(金) 05:00~  おはよう寺ちゃん
 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から8時までの長時間放送ですが、僕の出番は6時からになります。皆様、よろしくお願いします。

 よみうりカルチャー 荻窪
 宗教と国際政治 原則毎月第1火曜日 15:30~17:00
 時事解説を中心とした講座です。詳細はこちらをご覧ください。
 
 武蔵野大学のWeb講座 
 「日本の歴史を学びなおす― 近現代編」と「日本郵便150年の歴史」の2種類の講座をやっています。詳細はこちらをご覧ください。 

★ 『現代日中関係史 第2部 1972-2022』 好評発売中!★

      現代日中関係史2

 2022年11月に刊行された「第1部1945-1972」の続編で、日中国交”正常化”以降の1972年から2022年までの半世紀の、さまざまな思惑が絡まり合う日中関係の諸問題を、切手とともに紐解いていきます。

 * ご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

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 ボヘミアン
2022-06-28 Tue 09:03
 「ボヘミアン」などのヒット曲で知られる歌手の葛城ユキさんが、きのう(27日)、腹膜がんのため都内の病院で亡くなりました。享年73歳。謹んでご冥福をお祈りします。というわけで、きょうは“ボヘミアン”に関連して、この切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      サンマリノ・プッチーニ(2008・ラ・ボエーム)

 これは、2008年8月22日にサンマリノが発行した“ジャコモ・プッチーニ生誕150年”の記念切手で、プッチーニの代表作『ラ・ボエーム』と『蝶々夫人』のポスターが取り上げられています。ボヘミアン(フランス語読みだとボエミアン)と日本女性が並んでいるというのがミソです。

 “ボヘミアン”は、もともと、「ボヘミア人、(チェコの一地方である)ボヘミアの」意味する語ですが、フランスでは、ボヘミア地方から流入するロマ/ロマニ(いわゆるジプシー)が多かったためロマの異称ともなり、そこから、1851年にアンリ・ミュルジェールが発表した小説『ボヘミアン生活の情景』において“定職を持たない芸術家や作家、または世間に背を向けた者”とされました。この『ボヘミアン生活の情景』を基に作られたのが、プッチーニのオペラ『ラ・ボエーム』です。

 詳細については、こちらをクリックして、内藤総研サイト内の当該投稿をご覧ください。なお、内藤総研の有料会員の方には、本日夕方以降、記事の全文(一部文面の調整あり)をメルマガとしてお届けする予定です。 

 * きのう(27日)、アクセスカウンターが250万PVを超えました。いつも閲覧していただいている皆様には、あらためてお礼申し上げます。

★ 放送出演・講演・講座などのご案内 ★

 7月8日(金) 05:00~  おはよう寺ちゃん
 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から8時までの長時間放送ですが、僕の出番は6時からになります。皆様、よろしくお願いします。

 読書人Web 「切手がつなげた人と時代」
 6月24日に『切手でたどる 郵便創業150年の歴史』シリーズ完結を記念して、田中秀臣先生と行ったトークイベントのアーカイブ配信のご案内です。7月24日まで、こちらでチケット(1500円)を販売しておりますので、よろしくお願いします。

 武蔵野大学のWeb講座
 4月6日-7月12日 鏑木清方と江戸の残り香
 詳細はこちらをご覧ください。
 
 4月13日-7月19日 日本の郵便150年の歴史2 占領時代(1945年の終戦から1952年)
 詳細はこちらをご覧ください。
 
 5月18日-8月23日 日本の歴史を学びなおす― 近現代編その2― 幕末
 詳細はこちらをご覧ください。 


★ 『切手でたどる郵便創業150年の歴史 vol.3 平成・令和編』 好評発売中!★

      切手でたどる郵便創業150年の歴史③表紙

 明治4年3月1日(1871年4月20日)にわが国の近代郵便が創業され、日本最初の切手が発行されて以来、150年間の歴史を豊富な図版とともにたどる3巻シリーズの最終巻。平成以降、郵政省が郵政事業庁、日本郵政公社を経て、株式会社化され現在に至るまでを扱っています。

 * ご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

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 競泳の大橋、スケボーの堀米、柔道の阿部兄妹が金
2021-07-26 Mon 02:57
 現在開催中の東京五輪ですが、きのう(25日)は、競泳女子400メートル個人メドレーの大橋悠依、スケートボード男子ストリートの堀米雄斗、柔道女子52キロ級の阿部詩、柔道男子66キロ級の阿部一二三(詩の兄)の4選手が金メダルを獲得しました。というわけで、きょうは、この切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      サンマリノ・スケードボード(2021)

 これは、今年(2021年)3月30日にサンマリノが発行した東京五輪の記念切手のうち、スケートボードを取り上げた1枚です。

サンマリノは、周囲をイタリアに囲まれた半島中東部の内陸国で、国土は、標高749メートルのティターノ山を中心に広がる山地および丘陵地の61.2平方キロ(十和田湖とほぼ同じ)。独立国として、今回の五輪にも、射撃2人、柔道、競泳、レスリングの各1人、計5人の選手が参加していますが、国家としての実態はイタリアの保護国に近く、国防の実務はイタリアに依存しています。
 
 郵便に関しては、1833年、当時は教皇領だったリミニとの国境付近に最初の郵便局が設置され、イタリア統一後は上述の友好善隣条約を受けて、イタリア郵政がイタリア切手を用いてサンマリノ内の郵便を取り扱っていましたが、同条約の改定により、1877年3月2日に独自の切手が発行され、現在に至っています。

 さて、今回の東京五輪では、空手、スケートボード、スポーツクライミング、サーフィンの4競技16種目が新競技として初採用されていますが、サンマリノが発行した今回の記念切手は、そのうちのスケートボード、スポーツクライミング、サーフィンについて、郵便配達員に扮した動物たち競技している3種セットで構成されています。

 記念切手の原画を制作したのは、イタリアの画家・漫画家、フランコ・マティッキオです。

 マティッキオは、1957年、イタリア北部、ロンバルディア州ヴァレーゼ生まれ。1979年、ミラノに拠点を置く老舗の全国紙『コッリエーレ・デッラ・セーラ(Corriere della Sera)』でデビューしました。ちなみに、『コッリエーレ・デッラ・セーラ』は、もともとは左派系の論調で知られていましたが、1977年、当時の親会社のリッゾーリ社が保守系のジュリオ・アンドレオッティ政権(キリスト教民主党)と対立して銀行からの融資を止められて資金難に陥ったことから、リッゾーリ社はヴァチカン銀行のポール・マルチンクス総裁が調達した資金を受け入れ、同紙編集長のピエーロ・オットーネ(左派論客として有名な人物でした)を解任。その後は保守主義的な論調を取るようになりました。ただし、過去の経緯もあって、日本では朝日新聞が提携先になっています。

 さて、保守的な論調に転向した直後の、『コッリエーレ・デッラ・セーラ』でデビューしたマティッキオは、その後、『リヌス(Linus)』、『キング(King,)』、『モーダ(Moda)』、『サルヴァ(Salva)』、『リネア・ドンブラ(Linea d'Ombra)』などのメディアで作品を発表し、1994年には『リヌス』に発表した作品をまとめた『ナンセンス(Sensa Senso)』で各種の出版賞を受賞。現在でも複数のメディアで連載を抱えているほか、書籍の装丁も担当するなど、精力的な活動を続けています。


★ 放送出演・講演・講座などのご案内★
 7月26日(月) 05:00~  おはよう寺ちゃん
 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から9時までの長時間放送ですが、僕の出番は07:48からになります。皆様、よろしくお願いします。

★ 『世界はいつでも不安定』 オーディオブックに! ★

      世界はいつでも不安定Audible

 拙著『世界はいつでも不安定』がAmazonのオーディオブック“Audible”として配信されました。会員登録すると、最初の1冊は無料で聴くことができます。お申し込みはこちらで可能です。

★ 『誰もが知りたいQアノンの正体』 好評発売中! ★

      誰もが知りたいQアノンの正体 1650円(本体1500円+税)

 * 編集スタッフの方が個人ブログで紹介してくれました。こちらをご覧ください。

 ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。 

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 サンマリノからの入国拒否
2020-03-11 Wed 01:15
 安倍晋三首相は、きのう(10日)、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、日本への入国申請日より前の14日以内にイタリアの一部とイランの一部、サンマリノ共和国(以下、サンマリノ)全域に滞在歴のある外国人の入国を、本日(11日)0時以降、拒否することを明らかにしました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      サンマリノ最初の切手

 これは、1877年3月2日に発行されたサンマリノ最初の切手で、王冠のある盾の中に3つの砦(グアイダ、チェスタ、モンターレ)と3つの丘を描く、サンマリノの国章が描かれています。また、切手の下部には、国章の一部として、国の標語である“自由(LIBERTAS)”の語も入っています。

 サンマリノは、周囲をイタリアに囲まれた半島中東部の内陸国で、国土は、標高749メートルのティターノ山を中心に広がる山地および丘陵地の61.2平方キロ(十和田湖とほぼ同じ)です。

 現在のサンマリノ国家は、西暦301年、石工のマリヌス(聖マリーノ)が、ローマのキリスト教迫害を逃れ、この地に逃れてきたのがルーツとされています。ただし献上の記録としてサンマリノの存在が確認できるのは951年以降です。

 1463年、サンマリノはリミニ(現エミリア=ロマーニャ州リミニ県)を支配するマラテスタ家の攻撃を受けましたが、これを撃退したばかりか、マラテスタ家領に進攻して領土を拡大。1631年には、教皇ウルバヌス8世がサンマリノの“国家”としての独立を公式に認めました。このとき、すでにサンマリノは共和政体を採用しており、これが現在まで続く“世界最古の共和国”の由来となっています。

 フランス革命後の1797年、イタリア遠征を行ったナポレオンは、革命のプロパガンダの一環として、共和政体を取るサンマリノを“自由主義共和国の模範”と称揚し、その領土拡大と武器・食料の提供を申し出ました。しかし、ナポレオンの天下が長続きしないと予測したサンマリノは、食料は受け取ったものの、それ以外の申出を丁重に断ります。それでも、ナポレオンのフランス帝国はサンマリノと対等の国家間条約を締結し、独立国としてのサンマリノの立場を尊重しました。

 はたして、ナポレオン失脚後の1815年に開催されたウィーン会議では、サンマリノはナポレオンの帝国の“友好国”ではあったものの、その独立は各国によって再確認されています。

 その後、イタリア統一戦争の過程で、1849年、イタリア統一を目指すジュゼッペ・ガリバルディの部隊がオーストリア軍に追撃され、サンマリノ領内に逃げ込むと、サンマリノはガリバルディを匿い、彼らを保護しました。このため、1854年、イタリア統一に反対していた教皇ピウス9世はサンマリノを“自由主義者の巣窟”として糾弾し、トスカーナ大公国に命じてサンマリノ共和国の教皇領併合を企てたものの、失敗。こうした経緯を経て、1861年に統一イタリア王国が成立すると、翌1862年、サンマリノはイタリアと友好善隣条約を締結して統一イタリアとは別の独立国家の地位を確保しました。ただし、その実態はイタリアの保護国に近く、国防の実務はイタリアに依存しています。
 
 郵便に関しては、1833年、当時は教皇領だったリミニとの国境付近に最初の郵便局が設置され、イタリア統一後は上述の友好善隣条約を受けて、イタリア郵政がイタリア切手を用いてサンマリノ内の郵便を取り扱っていました。しかし、同条約の改定により、1877年3月2日、今回ご紹介の切手が発行され、現在に立っています。
      

★★ イベント・講座等のご案内 ★★

 今後の各種イベント・講座等のご案内です。詳細については、イベント名・講座名をクリックしてご覧ください。

・よみうりカルチャー 荻窪
 宗教と国際政治
 毎月第1火曜日 15:30~17:00
 3/31、4/7、5/5、6/2、7/7、8/4、9/1(1回のみのお試し受講も可)

★★  内藤陽介の最新刊 『日韓基本条約』 ★★

      日韓基本条約・表紙 本体2000円+税

 出版社からのコメント
 混迷する日韓関係、その原点をあらためて読み直す!
 丁寧に読むといろいろ々発見があります。

 本書のご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

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 サンマリノと騎士
2019-03-05 Tue 02:18
 THE ALFEE の高見沢俊彦さんが、サンマリノ共和国から“聖アガタ騎士団の騎士”の勲章が授与されることになり、おととい(3日)、都内で式典が行われたそうです。というわけで、きょうは騎士を描いたサンマリノ切手の中から、この1枚を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      サンマリノ・ナポレオン

 これは、1982年にサンマリノが発行したヨーロッパ切手で、1797年、サンマリノに対して馬上のナポレオン・ボナパルトが友好条約を提案している場面が取り上げられています。

 現在のサンマリノ国家は、西暦301年、石工のマリヌス(聖マリーノ)が、ローマのキリスト教迫害を逃れ、この地に逃れてきたのがルーツとされています。ただし献上の記録としてサンマリノの存在が確認できるのは951年以降です。

 1463年、サンマリノはリミニ(現エミリア=ロマーニャ州リミニ県)を支配するマラテスタ家の攻撃を受けましたが、これを撃退したばかりか、マラテスタ家領に進攻して領土を拡大。1631年には、教皇ウルバヌス8世がサンマリノの“国家”としての独立を公式に認めました。このとき、すでにサンマリノは共和政体を採用しており、これが現在まで続く“世界最古の共和国”の由来となっています。

 フランス革命後の1797年、イタリア遠征を行ったナポレオンは、革命のプロパガンダの一環として、共和政体を取るサンマリノを“自由主義共和国の模範”と称揚し、その領土拡大と武器・食料の提供を申し出ました。今回ご紹介の切手は、その場面を描いたものです。

 しかし、ナポレオンの天下が長続きしないと予測したサンマリノは、食料は受け取ったものの、それ以外の申出を丁重に断ります。それでも、ナポレオンのフランス帝国はサンマリノと対等の国家間条約を締結し、独立国としてのサンマリノの立場を尊重しました。

 はたして、ナポレオン失脚後の1815年に開催されたウィーン会議では、サンマリノはナポレオンの帝国の“友好国”ではあったものの、その独立は各国によって再確認されています。

 その後、イタリア統一戦争の過程で、1849年、イタリア統一を目指すジュゼッペ・ガリバルディの部隊がオーストリア軍に追撃され、サンマリノ領内に逃げ込むと、サンマリノはガリバルディを匿い、彼らを保護しました。このため、1854年、イタリア統一に反対していた教皇ピウス9世はサンマリノを“自由主義者の巣窟”として糾弾し、トスカーナ大公国に命じてサンマリノ共和国の教皇領併合を企てたものの、失敗。こうした経緯を経て、1861年に統一イタリア王国が成立すると、翌1862年、サンマリノはイタリアと友好善隣条約を締結して統一イタリアとは別の独立国家の地位を確保し、現在に至っています。


★★ 内藤陽介の最新刊 『チェ・ゲバラとキューバ革命』 好評発売中!★★

      チェ・ゲバラとキューバ革命 表紙カバー 本体3900円+税
 
 【出版元より】
 盟友フィデル・カストロのバティスタ政権下での登場の背景から、“エルネスト時代”の運命的な出会い、モーターサイクル・ダイアリーズの旅、カストロとの劇的な邂逅、キューバ革命の詳細と広島訪問を含めたゲバラの外遊、国連での伝説的な演説、最期までを郵便資料でたどる。冷戦期、世界各国でのゲバラ関連郵便資料を駆使することで、今まで知られて来なかったゲバラの全貌を明らかする。

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 半夏生
2017-07-02 Sun 13:07
 きょう(2日)は夏至から数えて11日目の半夏生。関西や瀬戸内地方では、稲の根がタコの足のようにしっかりと張って豊作になるようにとのゲン担ぎで、タコを食べる習慣のある日です。というわけで、タコを描く切手の中から、この1枚を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      サンマリノ・世界リウマチ年

 これは、1977年10月19日にサンマリノが発行した“世界リウマチ年”の記念切手で、タコに絡まれる女性が描かれています。世界リウマチ年は、1977年の1年を通じて、リウマチ性疾患の予防と対策、研究を推進するための運動を行うため、世界リウマチ連盟とWHOが設定したもので、その趣旨に賛同した各国から関連の記念切手が発行されています。

 今回ご紹介のサンマリノの切手もその1枚で、切手の図案は、リウマチで関節や結合組織の自由がきかない状況を象徴したものということなのですが、僕などは、リウマチ云々というより、葛飾北斎の艶本『喜能会之故真通』の中の木版画「蛸と海女」を連想してしまいます。
 
 ちなみに、北斎の「蛸と海女」では、仰向けに寝た女性の陰部を正面から大蛸が吸っている構図で描かれており、「いつぞハいつぞハと、ねらいすましてゐたかいがあつて、けうといふけう、とうとう、とらまへたア」と語る大蛸に対して、快感で息も絶え絶えになった女の台詞には「ぞつぞつと、こし(腰)におぼへがなくなって、フゝゝゝウ、フゝゝゝウ」との一文があります。

 もちろん、リウマチによる腰痛で腰の感覚が全くなくなる人はあるわけですが、今回ご紹介の切手の図案をそういう風に理解せよというのは、心の穢れた僕にはちょっと難しいですな。


 ★★★ 全日本切手展のご案内  ★★★ 

 7月15-17日(土ー月・祝) 東京・錦糸町のすみだ産業会館で全日本切手展(全日展)ならびにオーストラリア切手展が開催されます。詳細は、主催団体の一つである全日本郵趣連合のサイトのほか、全日本切手展のフェイスブック・サイト(どなたでもご覧になれます)にて、随時、情報をアップしていきますので、よろしくお願いいたします。

      全日展2017ポスター

 *画像は全日展実行委員会が制作したチラシです。クリックで拡大してご覧ください。

 ことしは、香港“返還”20周年ということで、内藤も昨年(2016年)、ニューヨークの世界切手展<NEW YORK 2016>で金賞を受賞した“A History of Hong Kong(香港の歴史)”をチャンピオンクラスに出品します。よろしかったら、ぜひ会場にてご覧ください。


 ★★★ NHKラジオ第1放送 “切手でひも解く世界の歴史”  ★★★ 

  6月29日(木)に放送の「切手でひも解く世界の歴史」の第5回は無事に終了しました。お聞きいただいた皆様、ありがとうございました。次回の放送は、大相撲があるため、少し間が開いて7月27日(木)16:05~の予定です。引き続き、よろしくお願いいたします。 

 なお、29日放送分につきましては、放送から1週間、こちらの“聴き逃し”サービスでお聴きいただけますので、ぜひご利用ください。

 ★★★ 内藤陽介 『朝鮮戦争』(えにし書房) 重版出来! ★★★ 

      朝鮮戦争表紙(実物からスキャン) 本体2000円+税

 【出版元より】
 「韓国/北朝鮮」の出発点を正しく知る!
 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。

 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

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 世界の国々:サンマリノ
2015-04-22 Wed 18:24
 アシェット・コレクションズ・ジャパンの週刊『世界の切手コレクション』2015年4月22日号が、先週刊行されました。僕が担当しているメイン特集「世界の国々」のコーナーは、今回はサンマリノを取り上げています。その記事の中から、この1枚をご紹介します。(画像はクリックで拡大されます)

        サンマリノ・女神

 これは、1918年、第一次大戦時のイタリア軍の病院を支援するためにサンマリノが発行した寄附金つき切手で、同国の自由の女神像が描かれています。

 “世界最古の共和国”とされるサンマリノの国家としてのルーツは、西暦301年、石工のマリヌス(聖マリーノ)が、ローマのキリスト教迫害を逃れ、この地に逃れてきたのがルーツに求められます。ただし献上の記録としてサンマリノの存在が確認できるのは951年以降です。

 1463年、サンマリノはリミニ(現エミリア=ロマーニャ州リミニ県)を支配するマラテスタ家の攻撃を受けましたが、これを撃退したばかりか、マラテスタ家領に進攻して領土を拡大しました。そして、1631年、教皇ウルバヌス8世はサンマリノの“国家”としての独立を公式に承認。このとき、すでにサンマリノは共和政体を採用しており、これが現在まで続く“世界最古の共和国”の由来となりました。

 “世界最古の共和国”としてのサンマリノは“自由(LIBERTAS)”を国の標語とし、国章下部のモットーにもこの語を刻んでいます。リベルタ広場に置かれた自由の女神像は、そうした建国の理念を象徴するもので、彫刻家ステファノ・ガレッティの作。1876年9月30日、アックアヴィーヴァ公爵夫人オティッラ・ワーグナーが市民に対して寄贈したもので、アックアヴィータはサンマリノ西部の水源地の名に由来しています。ちなみに、今回ご紹介の切手は、額面の5チェンテジミに対して、5チェンテジミの寄附金を上乗せして販売されています。

 さて、 『世界の切手コレクション』4月22日号の「世界の国々」では、サンマリノの歴史の中で、イタリア統一の時代と第二次大戦の時期にスポットを当てた2本の長文コラムのほか、サンマリノ最初の切手、ガリバルディ、ナポレオン1世、アイルトン・セナなどのゆかりの人物の切手や郷土料理の切手などもご紹介しております。機会がありましたら、ぜひ、書店などで実物を手に取ってご覧いただけると幸いです。

 なお、本日発売の4月29日号では、「世界の国々」はブータンを特集していますが、こちらについては、来週、このブログでもご紹介する予定です。
 

 ★★★ イベントのご案内 ★★★

 ・4月25日(土) 11:00-12:00 スタンプショウ
 於 東京都立産業貿易センター台東館(浅草) 特設会場
 出版記念のトークを行います。入場は完全に無料ですので、ぜひ、遊びに来てください。スタンプショウについての詳細はこちらをご覧ください。


 ★★★ 内藤陽介の最新刊  『日の本切手 美女かるた』 発売! ★★★ 

         日の本切手 美女かるた・表紙 税込2160円

 4月8日付の『夕刊フジ』書評が掲載されました!

 【出版元より】
 “日の本”の切手は美女揃い!
  ページをめくれば日本切手48人の美女たちがお目見え!
 <解説・戦後記念切手>全8巻の完成から5年。その著者・内藤陽介が、こんどは記念切手の枠にとらわれず、日本切手と“美女”の関係を縦横無尽に読み解くコラム集です。切手を“かるた”になぞらえ、いろは48文字のそれぞれで始まる48本を収録。様々なジャンルの美女切手を取り上げています。

 出版元のサイトはこちら、内容のサンプルはこちらでご覧になれます。ネット書店でのご購入は、アマゾンboox storee-honhontoYASASIA紀伊國屋書店セブンネットブックサービス丸善&ジュンク堂ヨドバシcom.楽天ブックスをご利用ください。


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