2023-05-03 Wed 11:33
きょう(3日)は憲法記念日です。というわけで、毎年恒例、世界の憲法関連切手の中から、この1枚を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)
これは、1977年12月25日に台湾が発行した“中華民国憲法施行30年”の記念切手のうち、同憲法の冒頭部分を取り上げた1枚です。 詳細については、こちらをクリックして、内藤総研サイト内の当該投稿をご覧ください。内藤総研の有料会員の方には、本日夕方以降、記事の全文(一部文面の調整あり)をメルマガとしてお届けする予定です。 また、台湾における憲法改正史については、拙著『現代日中関係史 第2部 1972-2022』でも簡単にまとめておりますので、機会がありましたら、ぜひお手にとってご覧ください。 ★ 放送出演・講演・講座などのご案内 ★ 5月12日(金) 05:00~ おはよう寺ちゃん 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から8時までの長時間放送ですが、僕の出番は6時からになります。皆様、よろしくお願いします。 よみうりカルチャー 荻窪 宗教と国際政治 原則毎月第1火曜日 15:30~17:00 時事解説を中心とした講座です。詳細はこちらをご覧ください。 武蔵野大学のWeb講座 「日本の歴史を学びなおす― 近現代編」と「日本郵便150年の歴史」の2種類の講座をやっています。詳細はこちらをご覧ください。 ★ 『現代日中関係史 第2部 1972-2022』 好評発売中!★ 2022年11月に刊行された「第1部1945-1972」の続編で、日中国交”正常化”以降の1972年から2022年までの半世紀の、さまざまな思惑が絡まり合う日中関係の諸問題を、切手とともに紐解いていきます。 * ご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。 |
2022-10-31 Mon 01:37
プロ野球の日本シリーズは、オリックス・バファローズがヤクルト・スワローズを4勝2敗1分で下して日本一となりました。オリックス球団としては阪急時代を含めて1996年以来26年ぶりの5度目、近鉄時代を含めて”バファローズ”としては初の日本一です。というわけで、バファロー(水牛)を描いた切手の中から、この1枚を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)
これは、1975年6月18日、台湾が発行した故宮名画の切手のうち、宋代の文人、晁補之の『老子騎牛圖』を取り上げた1枚で、水牛に乗り、周の国を後にする老子が描かれています。 詳細については、こちらをクリックして、内藤総研サイト内の当該投稿をご覧ください。なお、内藤総研の有料会員の方には、本日夕方以降、記事の全文(一部文面の調整あり)をメルマガとしてお届けする予定です。 ★ 放送出演・講演・講座などのご案内 ★ 全国切手展<JAPEX 2022> 於・都立産業貿易センター台東館 11月5日(土) 11:00~ 「日中国交正常化50年とは何だったのか」 * 11月20日付で日本郵趣出版から刊行予定の拙著『現代日中関係史:切手・郵便に秘められた軌跡 第1部 1945-1972』の刊行記念イベントです。当日、会場にて本書をお買い上げいただいた方には、ささやかながら、プレゼントもあります。 イベントそのものは事前予約不要・参加費無料ですが、会場の切手展へは入場料が必要です。切手展の詳細は主催者サイトをご覧ください。 11月11日(金) 05:00~ おはよう寺ちゃん 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から8時までの長時間放送ですが、僕の出番は6時からになります。皆様、よろしくお願いします。 よみうりカルチャー 荻窪 宗教と国際政治 原則毎月第1火曜日 15:30~17:00 時事解説を中心とした講座です。詳細はこちらをご覧ください。 武蔵野大学のWeb講座 「日本の歴史を学びなおす― 近現代編」と「日本郵便150年の歴史」の2種類の講座をやっています。詳細はこちらをご覧ください。 ★ 『現代日中関係史 第1部 1945-1972』11月20日刊行! ★ 日本郵趣出版の新レーベル「郵便×歴史シリーズ」の第一弾の企画として、切手という切り口から第二次大戦後の日中関係を読み解く『現代日中関係史』。その第1巻となる本書は、第二次大戦後、わが国が中華人民共和国と国交を樹立(いわゆる国交正常化)する1972年9月以前を取り扱っています。なお、1972年の国交”正常化”以降については、2023年3月に刊行予定の第2巻でまとめる予定です。 * ご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各ネット書店での注文ページのリンクがあるほか、主要書店の店頭在庫も確認できます。また、販売元の郵趣サービス社のサイト、スタマガネットの特設サイトサイトでは、本書の内容見本をご覧いただけます。 ★ 『本当は恐ろしい! こわい切手』 好評発売中!★ 怨霊、ゾンビ、鬼、そして人間の闇 … 古今東西の奇妙な切手を集めた一冊。 それぞれの切手には、いずれも世に出るだけの理由が必ずある。 その理由を求めて、描かれた題材の歴史的・文化的・社会的背景を探っていくと、そこからさまざまなドラマが浮かび上がってくる。 * ご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。 |
2007-07-08 Sun 09:56
ご報告が遅れましたが、現在発売中の『SAPIO』7月11日号で僕が担当している連載「世界の『英雄/テロリスト』裏表切手大図鑑」では、“7・7”70周年にちなんで、当時の中国側の指導者だった蒋介石を取り上げています。(画像はクリックで拡大されます)
蒋介石は若い頃、日本の陸軍に留学した経験もある根っからの軍人です。留学中、反政府組織である同盟会との関係ができた彼は、1911年に辛亥革命が起こると帰国して革命に参加。1916年には帝政復活を目論む袁世凱に抵抗して、上海で無法者集団を兵士として組織して江陰要塞を襲撃して占領しています。まぁ、これが最初のテロ行為といえるかもしれません。 しかし、このときの要塞襲撃はたった5日で鎮圧。意気消沈した蒋は一時期、上海で女と賭博の遊興三昧のデカダンス生活を送っていました。その後、上海証券取引所の仲買人の職を得た彼は、インサイダーまがいの取引を駆使して巨額の利益を得るとともに、杜月笙をはじめとする上海裏社会の実力者とも関係を構築。また、この時期、蒋は株で得た巨額の利益を気前良く孫文に差し出し、孫文の懐に入り込むことに成功。日本陸軍への留学経験を見込まれて、順調に出世していくことになります。 晩年、政治的に孤立して弱体化していた孫文は、他の軍閥に対抗すべく、中国共産党とその背後にいるソ連との連携を模索し、1924年に国共合作を行いました。しかし、共産党は次第に国民党内に勢力を浸透させ、国民党は次第に庇を貸して母屋を取られる状況に追い込まれていきます。このため、蒋介石は1927年4月12日、いわゆる上海クーデターを発動。前日の11日に共産党の影響下にある上海の総工会(労働組合)に“国共合作”の錦旗を送って相手を油断させた上で、暴力団組織の青幇の力を借りて労働者・共産党員を一網打尽にして多数殺害。国共合作を解消して共産党の殲滅に本格的に乗り出しました。 その後、1928年に北伐を完了して統一政権最大の実力者にのし上がった蒋は、ライバルたちの粛清に着手。たとえば、1930年には国民党中央執行委員会の全体会議で有力者の一人、胡漢民に論駁された蒋は、胡にいきなり日本仕込みのビンタを食らわせたうえ、胡がこれに抗議すると胡の手足を荒縄で縛り上げ、3日間監禁しました。まさに台湾名物の乱闘国会のルーツを髣髴させる事件です。 また、同じく国民党の実力者であった汪兆銘に対しては、1936年の国民党中央委員会全体会議での写真撮影の際に、蒋の意を受けたとみられるテロリストが拳銃を乱射。さらに、日中戦争勃発後の1939年3月、汪が日本に同調して重慶を離脱しハノイに亡命した際には、蒋は部下を通じて旅券と旅費を汪一族に渡して安心させた上で、その日の晩に汪の寝込みを襲う殺害未遂事件を起こしています。 1945年、蒋介石の国民政府は日中戦争にはなんとか勝利を収めたものの、つづく国共内戦に敗れて1949年には台湾に逃れます。その後、大陸の共産政権と対決する中で、1955年にはバンドン会議に向かうため周恩来が乗る予定だった飛行機を爆破(カシミール・プリンセス号事件)するなど、金正日もビックリの国際テロ事件を起こしています。もちろん、台湾内では、戒厳令を施行して特務機関を用いた恐怖支配(白色テロ)を行うなど、まさに、口より先に手が出る軍人ならではのエピソードがテンコ盛りです。 切手は、蒋介石の没後3年を記念して台湾で発行された1枚で、1937年7月17日、日本と断固戦う決意を示す演説をする蒋の姿が取り上げられています。この演説については、また、日を改めてご紹介することになるでしょう。 なお、カシミール・プリンセス号事件に関しては、拙著『香港歴史漫郵記』でも詳しく取り上げていますので、よろしかったら、こちらもご覧いただけると幸いです。 |
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