fc2ブログ
内藤陽介 Yosuke NAITO
http://yosukenaito.blog40.fc2.com/
World Wide Weblog
<!-【↓2カラムテーブルここから↓】-->
 マレーシアで邦人女性1人死亡、10人負傷のバス事故
2024-10-26 Sat 10:14
 マレーシア西部のペラ州で、24日、日本人ツアー客11人を乗せた観光バスがキャメロンハイランドに向かう途中の高速道路でトラックに衝突。11人全員が病院に搬送され、その後、70代の女性が亡くなり、4人が入院しました。というわけで、亡くなられた女性に哀悼の意を表するとともに、負傷者の方の一日も早いご快癒をお祈りしつつ、この切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      マレーシア・キャメロンハイランド(2011)

 これは、2011年2月21日、マレーシアが発行した観光宣伝の切手のうち、今回事故に遭ったバスの目的地だったキャメロンハイランドでの茶摘み風景が描かれています。

 詳細については、こちらをクリックして、内藤総研サイト内の当該投稿をご覧ください。内藤総研の有料会員の方には、本日夕方以降、記事の全文(一部文面の調整あり)をメルマガとしてお届けする予定です。

 * 昨日(25日)の文化放送「おはよう寺ちゃん」の僕の出番は、無事、終了いたしました。 次回は、11月8日に登場予定です。引き続きよろしくお付き合いください。

★ 放送出演・講演・講座などのご案内 ★

 10月27日(日) 13:30~  アメリカ大統領選挙~より理解するために
 よみうりカルチャー荻窪にて、アメリカ大統領選挙をより理解するための基礎知識と最新情報を交え解説します。詳細はこちらをご覧ください。

 10月29日(火) 10:00~ ニッポンジャーナル
 インターネット番組「ニッポンジャーナル」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。皆様、よろしくお願いします。

 11月3日(日・祝) 14:00~ 正しい多文化共生セミナー 
 TKP新橋汐留ビジネスセンターにて、救国シンクタンク主催の第8回セミナーとして、埼玉県南部の川口市を中心とした“クルド人問題”を中心に内藤がお話しします。お申込みなどの詳細はこちらをご覧ください。

 11月4日(月・振休) 09:00~ 減税&規制廃止カンファレンス 
 2017年から開催されてきた日米の「税制改革」について議論するシンポジウム“Japan-US Innovation Summit”を継承したイベントで、内藤も15:00から登壇します。お申込みなどの詳細はこちらをご覧ください。

 11月8日(金) 05:00~  おはよう寺ちゃん
 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から9時までの長時間放送ですが、僕の出番は6時からになります。皆様、よろしくお願いします。

 よみうりカルチャー 荻窪
 宗教と国際政治 原則毎月第1火曜日 15:30~17:00
 時事解説を中心とした講座です。詳細はこちらをご覧ください。

 謀略の世界史 原則毎月第1土曜日 13:00~14:30
 MI6、CIA、モサドなど各国の情報機関のあらましや、現代史の中で彼らが実際に関与した事件などを幅広くご紹介していきます。詳細はこちらをご覧ください。

 武蔵野大学のWeb講座 
 大河企画の「日本の歴史を学びなおす― 近現代編」、引き続き開講中です。詳細はこちらをご覧ください。 

 「龍の文化史」、絶賛配信中です。龍/ドラゴンにまつわる神話や伝説は世界各地でみられますが、想像上の動物であるがゆえに、それぞれの物語には地域や時代の特性が色濃く反映されています。世界の龍について興味深いエピソードなどを切手の画像とともにご紹介していきます。詳細はこちらをご覧ください。

 ★ 『切手もの知り図鑑 一番切手50のエピソード』 好評発売中!★

      切手もの知り図鑑 一番切手50のエピソード

 「動物と植物」「科学技術」「社会と文化」「神話/伝説と宗教」の4章立てで、犬、猫、宇宙開発、飛行機、クリスマスといったテーマで、初めて描かれた切手図案にまつわる秘話、思いがけない発行に至る背景に加え、シーラカンスやテレビ、警察官、タトゥー、髑髏といった、あっと驚く意外なテーマの一番切手も登場します!

 * ご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

別窓 | マレーシア(独立後) | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
 ガザ紛争1周年
2024-10-07 Mon 01:23
 2024年10月7日、パレスチナ自治区のガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織“ハマース(ハマスとも)”が“アクサーの大洪水”作戦と称して、イスラエルに対して一斉攻撃を開始し、ガザでの大規模紛争が始まってから、ちょうど1年になりました。というわけで、今日はこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      マレーシア・パレスチナ(2023)
 
 これは、2023年12月14日、マレーシアが発行した“パレスチナとの連帯:パレスチナ独立”の切手です。10月7日の大規模紛争勃発後、イスラム諸国の中にはパレスチナ支援の意図を込めた切手を発行するケースがいくつかありますが、今回ご紹介の切手はその嚆矢となった1枚です。

 詳細については、こちらをクリックして、内藤総研サイト内の当該投稿をご覧ください。内藤総研の有料会員の方には、本日夕方以降、記事の全文(一部文面の調整あり)をメルマガとしてお届けする予定です。


★ 放送出演・講演・講座などのご案内 ★

 10月8日(火) 10:00~ ニッポンジャーナル
 インターネット番組「ニッポンジャーナル」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。皆様、よろしくお願いします。

 10月11日(金) 05:00~  おはよう寺ちゃん
 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から9時までの長時間放送ですが、僕の出番は6時からになります。皆様、よろしくお願いします。

 10月27日(日) 13:30~  アメリカ大統領選挙~より理解するために
 よみうりカルチャー荻窪にて、アメリカ大統領選挙をより理解するための基礎知識と最新情報を交え解説します。詳細はこちらをご覧ください。

 11月3日(日) 14:00~ 正しい多文化共生セミナー 
 TKP新橋汐留ビジネスセンターにて、救国シンクタンク主催の第8回セミナーとして、埼玉県南部の川口市を中心とした“クルド人問題”を中心に内藤がお話しします。お申込みなどの詳細はこちらをご覧ください。

 よみうりカルチャー 荻窪
 宗教と国際政治 原則毎月第1火曜日 15:30~17:00
 時事解説を中心とした講座です。詳細はこちらをご覧ください。

 謀略の世界史 原則毎月第1土曜日 13:00~14:30
 MI6、CIA、モサドなど各国の情報機関のあらましや、現代史の中で彼らが実際に関与した事件などを幅広くご紹介していきます。詳細はこちらをご覧ください。

 武蔵野大学のWeb講座 
 大河企画の「日本の歴史を学びなおす― 近現代編」、引き続き開講中です。詳細はこちらをご覧ください。 

 「龍の文化史」、絶賛配信中です。龍/ドラゴンにまつわる神話や伝説は世界各地でみられますが、想像上の動物であるがゆえに、それぞれの物語には地域や時代の特性が色濃く反映されています。世界の龍について興味深いエピソードなどを切手の画像とともにご紹介していきます。詳細はこちらをご覧ください。

 ★ 『切手もの知り図鑑 一番切手50のエピソード』 好評発売中!★

      切手もの知り図鑑 一番切手50のエピソード

 「動物と植物」「科学技術」「社会と文化」「神話/伝説と宗教」の4章立てで、犬、猫、宇宙開発、飛行機、クリスマスといったテーマで、初めて描かれた切手図案にまつわる秘話、思いがけない発行に至る背景に加え、シーラカンスやテレビ、警察官、タトゥー、髑髏といった、あっと驚く意外なテーマの一番切手も登場します!

 * ご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

別窓 | マレーシア(独立後) | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
 フェンシング男子エペ団体が銀、バドミントンの渡辺・東野組が銅
2024-08-03 Sat 05:25
 現在開催中のパリ五輪は、現地時間2日、フェンシング男子エペ団体で日本代表が銀、バドミントン混合ダブルスの渡辺勇大・東野有紗が銅メダルを獲得しました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      マレーシア・東南アジア大会(2017・バドミントン)

 これは、2017年8月17日、マレーシアが発行した第17回東南アジア競技大会の記念切手のうち、バドミントンをする大会マスコットキャラクターのリマウを描く1枚です。

 詳細については、こちらをクリックして、内藤総研サイト内の当該投稿をご覧ください。内藤総研の有料会員の方には、本日夕方以降、記事の全文(一部文面の調整あり)をメルマガとしてお届けする予定です。

 * 昨日(2日)のニッポンジャーナルの内藤出演回は無事に終了しました。次回は8月13日(火)に登場の予定です。引き続きよろしくお願いします。


★ 放送出演・講演・講座などのご案内 ★

 8月9日(金) 05:00~  おはよう寺ちゃん
 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から9時までの長時間放送ですが、僕の出番は6時からになります。皆様、よろしくお願いします。

 8月10日(土) 13:30~  本当は恐ろしい!こわい切手
 よみうりカルチャー荻窪にて、拙著『本当は恐ろしい!こわい切手』からの選りすぐりのエピソードを中心にお話しします。詳細はこちらをご覧ください。

 8月13日(火) 10:00~ ニッポンジャーナル
 インターネット番組「ニッポンジャーナル」に内藤藤がコメンテーターとして出演の予定です。皆様、よろしくお願いします。

 よみうりカルチャー 荻窪
 宗教と国際政治 原則毎月第1火曜日 15:30~17:00
 時事解説を中心とした講座です。詳細はこちらをご覧ください。

 謀略の世界史 原則毎月第1土曜日 13:00~14:30
 MI6、CIA、モサドなど各国の情報機関のあらましや、現代史の中で彼らが実際に関与した事件などを幅広くご紹介していきます。詳細はこちらをご覧ください。

 武蔵野大学のWeb講座 
 大河企画の「日本の歴史を学びなおす― 近現代編」、引き続き開講中です。詳細はこちらをご覧ください。 

 「龍の文化史」、絶賛配信中です。龍/ドラゴンにまつわる神話や伝説は世界各地でみられますが、想像上の動物であるがゆえに、それぞれの物語には地域や時代の特性が色濃く反映されています。世界の龍について興味深いエピソードなどを切手の画像とともにご紹介していきます。詳細はこちらをご覧ください。

 ★ 『切手もの知り図鑑 一番切手50のエピソード』 好評発売中!★

      切手もの知り図鑑 一番切手50のエピソード

 「動物と植物」「科学技術」「社会と文化」「神話/伝説と宗教」の4章立てで、犬、猫、宇宙開発、飛行機、クリスマスといったテーマで、初めて描かれた切手図案にまつわる秘話、思いがけない発行に至る背景に加え、シーラカンスやテレビ、警察官、タトゥー、髑髏といった、あっと驚く意外なテーマの一番切手も登場します!

 * ご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

別窓 | マレーシア(独立後) | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
 マレーシア国王、新首相の任命で異例の調整
2022-11-25 Fri 02:57
 今月19日に投開票された連邦下院選挙(定数222、任期5年)の結果、軸となった連合政党のいずれも過半数に届かず、連立交渉が難航していたマレーシアで、きのう(24日)、ヤン・ディ=ペルトゥアン・アゴン(連邦の国家元首。日本語ではしばしば“国王”と訳される。以下、アゴン)のアブドゥラ・リアヤテュディン・アルームスタファ・ビラ・シャー陛下(以下、アブドゥラ国王)が野党連合“希望連盟”を率いるアンワル元副首相を新しい首相に任命しました。立憲君主として儀礼的な存在のアゴンがみずから調整役を務め、首相を任命するのは異例の事態です。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      マレーシア・アブドゥラ国王(2019)

 これは、2019年7月19日にマレーシアが発行した第16代アゴン即位の記念切手で、伝統的な礼装姿のアブドゥラ国王の肖像が取り上げられています。

 詳細については、こちらをクリックして、内藤総研サイト内の当該投稿をご覧ください。内藤総研の有料会員の方には、本日夕方以降、記事の全文(一部文面の調整あり)をメルマガとしてお届けする予定です。
      

★ 放送出演・講演・講座などのご案内 ★

 11月25日(金) 05:00~  おはよう寺ちゃん
 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から8時までの長時間放送ですが、僕の出番は6時からになります。皆様、よろしくお願いします。

 12月24日(土) 13:00~  大英帝国のクリスマス
 英国は、1840年に世界で最初に郵便切手を発行した国で、かつて”日の沈まぬ国”と呼ばれたその広大な領土では、ヴィクトリア女王からエリザベス女王に至るまで、歴代の国王の切手を貼った郵便物が縦横無尽に往来していました。今回は、クリスマスに関する切手・郵便物をピックアップし、それぞれの時代の英国・英領の歴史や社会を読み解きます。お申込などの詳細はこちらをご覧ください。

 よみうりカルチャー 荻窪
 宗教と国際政治 原則毎月第1火曜日 15:30~17:00
 時事解説を中心とした講座です。詳細はこちらをご覧ください。

 武蔵野大学のWeb講座 
 「日本の歴史を学びなおす― 近現代編」と「日本郵便150年の歴史」の2種類の講座をやっています。詳細はこちらをご覧ください。 


★ 『現代日中関係史 第1部 1945-1972』 好評発売中! ★

      現代日中関係史表_第1部

 日本郵趣出版の新レーベル「郵便×歴史シリーズ」の第一弾の企画として、切手という切り口から第二次大戦後の日中関係を読み解く『現代日中関係史』。その第1巻となる本書は、第二次大戦後、わが国が中華人民共和国と国交を樹立(いわゆる国交正常化)する1972年9月以前を取り扱っています。なお、1972年の国交”正常化”以降については、2023年3月に刊行予定の第2巻でまとめる予定です。

 * ご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各ネット書店での注文ページのリンクがあるほか、主要書店の店頭在庫も確認できます。また、販売元の郵趣サービス社のサイト、スタマガネットの特設サイトサイトでは、本書の内容見本をご覧いただけます。 

別窓 | マレーシア(独立後) | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
 開催御礼
2022-07-19 Tue 08:30
      マレーシア・感謝(2011)

 おかげ様で、<全日本切手展2022>(以下、全日展)は昨日(18日)16:00、盛況のうちに無事終了いたしました。

 今回は、沖縄の祖国復帰50年の特別企画として、石澤司さんのご協力により、明治・大正期の沖縄の郵便史コレクションを特別出品として招聘いたしました。また、例年同様、ハイレベルな内容の競争出品も並び、ご参観者の皆様にもご満足いただけたのではないかと思います。

 これもひとえに、ご後援を賜りました日本郵便株式会社、公益財団法人・日本郵趣協会、一般財団法人・切手文化博物館、一般財団法人・全日本郵趣連合、特定非営利活動法人・日本郵便文化振興機構、ご協力いただきました日本郵便切手商協同組合、協賛スポンサーとしてご援助いただきました(株)日本郵趣出版、(株)ビジネス社、貴重なコレクションを展示していただきましたご出品者の皆様、ブースをご出店いただきましたディーラーの方々、そして、寄附金を拠出していただきました皆様ほか、大勢の方々のご支援・ご協力のおかげです。

 実行委員長として、この場を借りて厚くお礼申し上げます。(下の画像は、今回の作品審査を担当した審査員の集合写真です)

      全日展2022・審査員

 ちなみに、冒頭の画像の切手は、2011年6月13日にマレーシアが発行した「美徳」の切手のうち、”感謝”を表現した切手で、マレー語、ヒンディー語、中国語、英語の各国語で「ありがとう」を意味する表現が記されています。今年も全日展が無事に開催できたことへの感謝の気持ちを込めて取り上げてみました。

 なお、この切手に取り上げられている「ありがとう」の表現は、マレーシアを構成する主要民族の言語ということになっていますが、タミール語が含まれていなかったことが問題視され、2011年7月18日、上から2行目にあったヒンディー語の”धन्यवाद”をタミール語の“நன்றி”に差し替えた切手があらためて発行されています。この辺りの事情につきましては、こちらをクリックして、内藤総研サイト内の当該投稿をご覧ください。内藤総研の有料会員の方には、本日夕方以降、記事の全文(一部文面の調整あり)をメルマガとしてお届けする予定です。

 最後になりますが、来年(2023年)の全日展は、7月15-17日(海の日を含む3連休)、今年と同じく、東京・錦糸町のすみだ産業会館で開催の予定です。来年は、2017年以来、実行委員会の中心メンバーの一人として活動してきた河合優利佳を中心とした新体制で皆様をお迎えすべく、すでに準備を始めております。開催資金の調達をはじめ、クリアしなければならない課題は山積しており、引き続き、僕自身も実行委員会のメンバーとして河合の新体制をしっかりサポートしていきますので、今後とも、皆様方のご支援・ご協力をなにとぞよろしくお願いいたします。


★ 放送出演・講演・講座などのご案内 ★

 7月22日(金) 05:00~  おはよう寺ちゃん
 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から8時までの長時間放送ですが、僕の出番は6時からになります。皆様、よろしくお願いします。

 読書人Web 「切手がつなげた人と時代」
 6月24日に『切手でたどる 郵便創業150年の歴史』シリーズ完結を記念して、田中秀臣先生と行ったトークイベントのアーカイブ配信のご案内です。7月24日まで、こちらでチケット(1500円)を販売しておりますので、よろしくお願いします。

 武蔵野大学のWeb講座 
 4月13日-7月19日 日本の郵便150年の歴史2 占領時代(1945年の終戦から1952年)
 詳細はこちらをご覧ください。
 
 5月18日-8月23日 日本の歴史を学びなおす― 近現代編その2― 幕末
 詳細はこちらをご覧ください。 


★ 『本当は恐ろしい! こわい切手』 7月20日発売!★

      『本当は恐ろしい! こわい切手』

 怨霊、ゾンビ、鬼、そして人間の闇 …… 古今東西の奇妙な切手を集めた一冊。
 それぞれの切手には、いずれも世に出るだけの理由が必ずある。
 その理由を求めて、描かれた題材の歴史的・文化的・社会的背景を探っていくと、
 そこからさまざまなドラマが浮かび上がってくる。

 * ご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。


★ 『切手でたどる郵便創業150年の歴史 vol.3 平成・令和編』 好評発売中!★

      切手でたどる郵便創業150年の歴史③表紙

 明治4年3月1日(1871年4月20日)にわが国の近代郵便が創業され、日本最初の切手が発行されて以来、150年間の歴史を豊富な図版とともにたどる3巻シリーズの最終巻。平成以降、郵政省が郵政事業庁、日本郵政公社を経て、株式会社化され現在に至るまでを扱っています。

 * ご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

別窓 | マレーシア(独立後) | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
 お菓子の切手:南国ならではの素材が生きる冷たいデザート
2021-09-16 Thu 01:50
 ご報告がすっかり遅くなりましたが、大手製菓メーカー(株)ロッテのウェブマガジン『Shall we Lotte(シャル ウィ ロッテ)』での僕の連載、「お菓子の切手」の最新記事がアップされました。今回は、こんな切手を取り上げています。(画像はクリックで拡大されます)

      マレーシア・デザート2019(アイスクリーム他)

 これは、2019年9月16日にマレーシアが発行した“マレーシア・デイ”の切手のうち、冷たいデザート3種と紅茶とコンデンスミルクを混ぜ合わせたテー・タリックを取り上げた1枚です。

 1963年9月16日にマラヤ連邦とシンガポール、英領ノース・ボルネオサラワクが統合し、マレーシア連邦が成立(ただし、シンガポールは1965年8月9日に連邦から分離独立)したことにちなみ、毎年9月16日は“マレーシア・デイ”としてマレーシアの祝日になっており、この日に合わせて、さまざまな角度からマレーシアを紹介する切手が発行されています。

 2019年のマレーシア・デイには“デザート”をテーマに3種の切手が発行されましたが、そのうちの60セン切手には南国ならではの冷たいスイーツが取り上げられていますので、順番にご紹介していきましょう。

 まず、右上に取り上げられている“プディン・クラパ”は、ココナッツミルクに砂糖を加え、コーンスターチもしくは小麦でんぷんで固めたもので、ココナッツ・プリンと訳されることもあります。マレーシアのみならず、東南アジアから中国南部にかけて広く見られるスイーツですが、ボルネオ島のコタキナバルでは、切手に描かれているようにココナッツの実をくりぬいた容器に入れて供されるのが定番です。

 その下には、パーム・シュガー(グラ・アポン)を使ったアイスクリームの“アイス・クリム・グラ・アポン”が見えます。

 日本で一般に用いられている白砂糖は原料となるサトウキビを押しつぶして煮詰めたものを精製して不純物を除いて作られるのに対して、パーム・シュガーは、パルミラヤシやナツメヤシ、サトウヤシ、ニッパヤシなどのヤシの樹液を煮詰めた後、精製せず、そのままの状態で使用するため、茶色がかった色味となります。パーム・シュガーは、ミネラルやポリフェノールなどが豊富に含まれており、白砂糖に比べてまろやかで後味が優しい点が特徴です。

 切手に描かれたアイスクリームが茶色っぽい色で描かれているのも、パーム・シュガーを使っていることを表現するためでしょう。なお、同じヤシの仲間でもココヤシの実を原料とする砂糖は“ココナッツシュガー”と呼ばれ、パーム・シュガーとは区別されます。

 左下に描かれている“ブブル・チャ・チャ”は、ココナッツミルクと牛乳を混ぜたものに、緑豆やサツマイモ、紫芋、里芋などを煮たもの、タピオカ、白玉団子を入れて温め、砂糖と塩で味を調えたもので、夏は冷やして、冬は暖かいまま食べます。切手の絵柄では断定はできませんが、アイスクリームやココナッツ・プリンと同じテーブルに置かれているところを見ると、暑い盛りに冷製のデザートとして出されたものと考えて良さそうです。

 最後に、左上のジョッキに注がれている“テー・タリック”についても触れておきましょう。

 テー・タリックは、紅茶とコンデンス・ミルクを高所から4回繰り返して注ぎ、混ぜ合わせたお茶で、茶を注ぐ際にポットを“引く(マレー語でタリック)”のがその名の由来です。熱い茶を高所から注ぐことで紅茶の上には泡ができ、適度に冷めて飲みやすい温度になりますが、さらに、氷を入れて冷やすこともあります。

 切手では泡が立っていることは確認できますが、そこに氷が浮かんでいるかどうかはちょっと微妙な感じです。僕の個人的な意見を言わせてもらうなら、冷たいものを食べすぎてお腹を壊さないよう、お茶くらいは暖かいものの方が良いような気もしますね。


★ 放送出演・講演・講座などのご案内★

 9月19日(日) 21:55~  拉致被害者全員奪還ツイキャス
 9月19日(日)、拉致被害者全員奪還ツイキャスのゲストで内藤が出演しますので、よろしかったら、ぜひ、こちらをクリックしてお聴きください。

 9月20日(月) 05:00~  おはよう寺ちゃん
 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から9時までの長時間放送ですが、僕の出番は07:48からになります。皆様、よろしくお願いします。

 武蔵野大学のWeb講座 「切手と浮世絵」 配信中です!
 8月11日から10月12日まで、計6時間(30分×12回)の講座です、お申し込みなどの詳細は、こちらをご覧ください。


★ 『世界はいつでも不安定』 オーディオブックに! ★

      世界はいつでも不安定Audible

 拙著『世界はいつでも不安定』がAmazonのオーディオブック“Audible”として配信されました。会員登録すると、最初の1冊は無料で聴くことができます。お申し込みはこちらで可能です。

★ 『誰もが知りたいQアノンの正体』 好評発売中! ★

      誰もが知りたいQアノンの正体 1650円(本体1500円+税)

 * 編集スタッフの方が個人ブログで紹介してくれました。こちらをご覧ください。

 ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。 

別窓 | マレーシア(独立後) | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
 クアラルンプールで列車が正面衝突
2021-05-25 Tue 05:54
 きのう(24日)の夜、クアラルンプールのラピドKL、クラナ・ジャヤ線のKLCC駅近くの地下トンネル内で、約230人を乗せた列車が反対方向からきた試運転中の列車と正面衝突。警察当局によると、213人が病院に運ばれ、47人が重傷、166人が軽傷だったそうです。というわけで、きょうはこの切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      マレーシア・プトラLRT(1998)

 これは、1998年にマレーシアで発行された“プトラLRT(現クラナ・ジャヤ線)の切手で、背景にはKLCC地区のランドマークであるペトロナス・ツインタワーも見えています。

 今回、事故を起こしたクラナ・ジャヤ線は、クアラルンプールおよび隣接都市で運行されている公共交通システムのラピドKNが運営する路線で、1998年9月1日、パサール・スニ - クラナ・ジャヤ間でプトラLRTとして開業しました。現在のゴンバッ-ゴンバッ間全線開通は2016年6月30日のことです。

 さて、今回の事故は、現地時間の24日20時45分ごろ、満員の列車と、同じ線路を反対方向に向かって走っていた試験運転の回送列車が、KLCC駅からカンポンバル駅方面へ100mいったところのトンネル内で正面衝突したもので、事故発生時、一方は時速20キロ、他方は時速40キロで走行していました。事故の原因は連絡ミスとみらています。

 今回の事故は、クラナ・ジャヤ線としては開業以来最大のもので、事態を深刻に受け止めたムヒディン・ヤシン首相は運輸相と列車運行会社に対し、事故の原因究明の「緻密な捜査」を行うよう命じています。

 2014年にクアラルンプールで開催された国際切手展<MALAYSIA 2014>には、僕も審査員兼コミッショナーとして参加しましたが、展覧会の会場がKLCC地区の国際会議場(コンヴェンション・センター)だったこともあり、現地滞在中、クラナ・ジャヤ線はちょくちょく利用していましたので、やはり、今回の事故のことも気になりますね。負傷者の方の一日も早い御快癒をお祈りしております。
 
 * 昨日(24日)の文化放送「おはよう寺ちゃん」の僕の出番は、無事、終了いたしました。リスナーの皆様には、この場をお借りして御礼申し上げます。次回は来週月曜日・31日に登場の予定です。引き続きよろしくお付き合いください。

★ 放送出演・講演・講座などのご案内★
 
 5月31日(月) 05:00~  おはよう寺ちゃん
 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から9時までの長時間放送ですが、僕の出番は07:48からになります。皆様、よろしくお願いします。

 6月2日(水) 20:30~ KAZUYAチャンネルGX
 KAZUYAチャンネルGXに、新作『誰もが知りたいQアノンの正体』の著者として内藤がゲスト出演します。皆様、よろしくお願いします。

 6月5日(土)~ 武蔵野大学の生涯学習講座
 6月5日、12日、19日、7月3日、10日、17日の6回、下記のふたつの講座でお話しします。 

 13:00~14:30 「日本の郵便150年の歴史 その1 ―“大日本帝国”時代の郵便事情―」
 15:15~16:45 「東京五輪と切手ブームの時代 ―戦後昭和社会史の一断面―」

 いずれも、対面授業、オンラインのライブ配信、タイム・フリーのウェブ配信の3通りの形式での受講が可能です。お申し込みを含め、詳細については、こちらをクリックしてご覧ください。よろしくお願いします。


★ 『誰もが知りたいQアノンの正体』 好評発売中! ★

      誰もが知りたいQアノンの正体 1650円(本体1500円+税)

 出版社からのコメント
 なぜQアノンにみんなハマったのか?
 ネットならではの引き寄せ構造と、現代格差社会の生んだ分かりやすい解釈。
 これは米国だけじゃない!
 人はみんなQを求めている!? (笑)

 ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。 

別窓 | マレーシア(独立後) | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
 マレーシア政府、1MDB汚職で巨額回収
2020-07-25 Sat 04:15
 マレーシア財務省は、きのう(24日)、政府系ファンド“1MDB(One Malaysia Development Berhad)”をめぐる巨額汚職事件を巡り、米金融大手ゴールドマン・サックスから解決金として39億ドル(約4100億円)相当の支払いを受けることで和解したことを発表しました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      マレーシア・1マレーシア(2009)

 これは、2009年8月31日(マレーシア独立記念日)にマレーシアが発行した“ワン・マレーシア”の切手です。

 2009年に発足したナジブ・ラザク政権は、「民族の調和、国家の統一、効率的な統治」をスローガンとする“ワン・マレーシア”構想を打ち上げ、クアラルンプールを“イスラム金融のロンドン”にすることを目標に、国際金融地区“トゥン・ラザク・エクスチェンジ(TX)”の建設に着手ししました。そのための最優先事業として、前年(2008年)、トレンガヌ州の油田の収益を運用するために設立された“トレンガヌ投資公社”は、外資を直接投資として呼び込むためとの名目で、“ワン・マレーシア”の名を冠した“ワン・マレーシア・デベロップメント・ブルハド(1MDB)”に改組され、ペトロサウジと25億ドルのジョイントベンチャーを立ち上げます。

 ジョイントベンチャー設立の目的は、本来、ペトロサウジの持つ特許を活用することとされていましたが、実際には、1MDB側の出資金10億ドルのうち7億ドルが、首相のナジブとも親交がある資産家の、ジョー・ローがセーシェル(タックス・ヘイヴンとして有名)に所有する資金t流用会社、グッドスターに不正に流れ、さらに、“Malaysian Official 1(MO1)”名義のナジブの秘密口座にも送金されていました。グッドスターから流出した資金は、スイスの銀行や様々なペーパーカンパニーを経て、高級品、自家用ジェットの購入、不動産への投資や、音楽会社の株の獲得などに充てられたとみられています。

 以後、1MDBは、中国の国家電網、マスダール、アラブ首長国連邦アブダビのIPIC、カタール投資庁などと共同で発電所および電力関連事業等へ資本参加し、総額110億ドル相当の債権を発行しましたが、その債権を引き受けたゴールドマンサックスは、総額6億ドルという法外な手数料を受け取り、ジョン・ローやナジブおよびその関係者らへの不正な資金流用(たとえば、2012年に発行した債券35億ドル相当のうち、約14億ドルが不正に流用されたといわれています)に加担した疑いがもたれていました。なお、資金の一部は、モデルのミランダ・カーや俳優のレオナルド・ディカプリオらへの贈答品(宝石や絵画など)へも流用されたため、一連の汚職事件は、ハリウッドをも巻き込んだ騒動となっています。

 こうした放漫経営の末、2014年までに、1MDB は数十億ドルの債務超過と債務不履行に陥りましたが、その後の調査で、2015年には巨額な資金の不正流用が発覚します。こうした中で、2015年4月、ナジブ政権は6%の消費税を導入したことから国民の不満が爆発し、2018年5月の総選挙では、マハティール元首相が率いる野党連合が過半数議席を獲得。これにより、1957年の独立以来、統一マレー国民組織(UMNO)を中心とした与党連合が政権を独占していたマレーシアでは、初の政権交代が起こることになりました。

 その後、2018年7月にナジブは逮捕され、同年12月には、マレーシアの検察当局が、1MDBの起債のうち、65億ドル分について不正があったとしてゴールドマン・サックスの子会社3社を起訴していましたが、今回の和解で、ゴールドマン・サックスが和解金39億ドル(うち25億ドルを現金で支払い、1MDB関連資産からの収益のうち、最低14億ドルの回収を保証)を支払うことで、同社に対する刑事訴追はすべて取り下げられることになりました。ただし、“実行犯”とされるゴールドマンサックスの元社員2人に関しては、不正行為を認めたとして、今後も訴追が維持されます。


★ 内藤陽介の最新刊 『みんな大好き陰謀論』 ★

      みんな大好き陰謀論(帯なし表紙) 本体1500円+税

 出版社からのコメント
 【騙されやすい人のためのリテラシー入門】
 あなたは大丈夫?賢い人ほどダマされる!
 無自覚で拡散される負の連鎖を断ち切ろう
 まずは定番、ユダヤの陰謀論を叱る! !

 本書のご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。 

別窓 | マレーシア(独立後) | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
 マレーシア・デイ
2018-09-16 Sun 01:05
 きょう(16日)は、1963年9月16日にマレーシア連邦が結成されたことにちなむ“マレーシア・デイ”です。というわけで、こんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      マレーシア連邦成立FDC

 これは、1963年9月16日に発行された“マレーシア連邦成立”の記念切手の書留初日カバー(シンガポール差出)です。

 第二次大戦以前、英国支配下のマレー半島は、①ペナンマラッカシンガポールを中心とした直轄の海峡植民地、②スルターンを通じて間接統治を行うマレー連邦州(ペラ、スランゴール、ヌグリ・スンビラン、パハン)と、③マレー連邦への加盟を拒否したスルターンの非連邦州(ジョホールプルリスクランタンクダー、トレンガヌ)に分かれていました。

 第二次大戦中、これらの地域は日本軍に占領されましたが、戦後、日本軍が撤退すると、英国は植民地支配の再開にあたって、シンガポールを除くマレー半島をすべてマラヤ連合として統合しようと考えたが、旧蘭印との統合は全く考えていませんでした。また、このときのマラヤ連合の構想では、スルターンの権限を縮小し、各州に配置される英国人知事が行政を担当することとし、中国系やインド系を含むすべての人種に平等な市民権を与えるなどの方針となっていました。

 ところが、人口的には多数派を占めていながら、経済的には少数派の華人の後塵を拝し続けてきたマレー人は、英国の提案した“平等”に猛反発。このため、一応、1946年にマラヤ連合は発足したものの、英国は翌1947年にマラヤ連合との間でマレー人の特権を認める連邦協定を結び、1948年にマラヤ連邦が発足。その後、英国との交渉で独立の確約を得たトゥン・アブドゥル・ラーマン初代首相は、1956年2月20日、マラッカでマラヤ連邦の独立を宣言し、各種の手続きを経て、1957年8月31日、マラヤ連邦の独立が正式に承認されました。

 こうして発足したマラヤ連邦は、旧宗主国である英国の支援の下、シンガポールとボルネオ島北部の英領地域(サラワク、ブルネイ、ノース・ボルネオ)を併合したマレーシア連邦の成立を目指します。

 このうち、シンガポールはマレー半島の重要な商業・貿易拠点であるとともに、当時は華人の間で左派勢力が強く、単独で独立した場合には共産政権が誕生し、マレー半島でゲリラ戦を展開していたマレー共産党を勢いづかせる可能性があったため、シンガポールの共産化を防ぐためにも、マレーシア連邦に取り込んでおく必要がありました。

 その一方で、マラヤ連邦が華人の多いシンガポールのみを併合した場合、新国家の人口は華人が過半数になるため、ボルネオ島北部もあわせて併合することで、マレー人の優位を確保する必要もありました。さらに、ボルネオ島は石油をはじめ天然資源に恵まれていたことも、マラヤ連邦にとっては非常に魅力的でした。

 ところが、こうしたマレーシア連邦構想にはフィリピンが異議を唱えます。

 もともと、現在のマレーシア・サバ州の地域(旧英領ノース・ボルネオ)は、フィリピン諸島とボルネオ島の間に連なるスールー諸島を領土とするスールー王国が支配していたことから、1946年に米国から独立したフィリピンはサバの領有権を主張していたという事情がありました。

 そこで、1961年末にフィリピン大統領に就任したディオスダド・マカパガルは、フィリピンとマラヤ連邦の国家統合によりサバ領有権問題を解消するという“大マラヤ連邦”構想を発表します。

 一方、マラヤ連邦によるマレーシア連邦構想に対しては、1962年12月にブルネイ人民党がスルターン制の廃止と統合反対を唱えて武装蜂起を起こし(アザハリの反乱)、これをブルネイ政府の要請により介入した英軍が鎮圧するという事件が発生。これに対して、ボルネオ島南部を領有していたインドネシアが激しく反発し、マレーシア連邦構想は西欧諸国に代わる新たな植民地主義であると批難し、マラヤ連邦とインドネシアが対立することとなりました。

 そこで、マカパガルは、マレー人種の居住地域である“マフィリンド(マラヤ、フィリピン、インドネシア)”は植民地による人工的な国境で分割されているから、それを再統合すべきだとする“大マラヤ連邦”にインドネシアを加えた“大マレーシア連邦”構想を発表。もともと大インドネシア主義者だったスカルノはこれに賛同し、彼の協力の下、マカパガルはマラヤ連邦に大マレーシア連邦構想を提案しました。

 これをうけて、1963年5月のスカルノ=ラーマン会談で“大マレーシア連邦”構想に基づいた三国による地域協力が合意され、翌6月、経済・社会・文化協力を明記したマフィリンド設立宣言としての“マニラ協定”が採択されました。さらに、7月には、マラヤ連邦、フィリピン、インドネシアの共同声明として、①マフィリンドは精神的な一致を基にした、共通の関心的問題にアプローチする地域連合である、②民族自決の観点からサバとサワラクにおけるマレーシア連邦参加を問う住民の意思確認を国連に要請し実施する、③大マレーシア連邦の枠組み形成に向けての協議を継続する、などとしたマニラ宣言が発表されています。

 しかし、あくまでもマレーシア連邦の成立を目指していたマラヤ連邦は、1963年6月、同年8月31日の新連邦結成をめざして準備を進め、 英国、サラワク、サバ 、シンガポールとの間でマレーシア連邦成立協定を調印。さらに、サラワクは7月22日に自治権を獲得し、サバも8月31日に自治権を獲得しています。

 こうした状況の中で、1963年9月、国連調査団が派遣され、サバとサワラクでマレーシア連邦案に対する住民意思調査が実施されましたが、この調査は、フィリピンとインドネシアのオブザーバー参加を認めていませんでした。そして、マラヤ連邦政府は、その調査結果が発表される以前に、9月15日、マレーシア連邦の成立を発表し、マニラ宣言の合意を反故にし、翌17日には、新生マレーシア政府として、フィリピン・インドネシア両国との断交を発表。マカパガルの唱えた大マレーシア連邦構想は完全に破綻し、インドネシアとマレーシアの関係は極度に緊張しました。

 なお、1963年、マレーシア連邦に参加したシンガポールですが、その後、華人とマレー人の対立から、1965年には追放同然の形でマレーシアからの分離独立を余儀なくされ、現在にいたっています。


★★★ 近刊予告! ★★★

 えにし書房より、拙著『チェ・ゲバラとキューバ革命』が近日刊行予定です!
 詳細につきましては、今後、このブログでも随時ご案内して参りますので、よろしくお願いします。

      ゲバラ本・仮書影

(画像は書影のイメージです。刊行時には若干の変更の可能性があります) 
 

★★ 内藤陽介の最新刊 『パレスチナ現代史 岩のドームの郵便学』 ★★

      パレスチナ現代史・表紙 本体2500円+税

 【出版元より】
 中東100 年の混迷を読み解く! 
 世界遺産、エルサレムの“岩のドーム”に関連した郵便資料分析という独自の視点から、複雑な情勢をわかりやすく解説。郵便学者による待望の通史!

 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。 

別窓 | マレーシア(独立後) | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
 マレーシア、“一路一帯”事業を中止
2018-08-23 Thu 03:57
 中国を訪れていたマレーシアのマハティール首相は、きのう(22日)の記者会見で、中国の“一帯一路”構想に関連した大型インフラプロジェクトを延期または中止すると述べました。というわけで、きょうはこんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      マレーシア・マラッカ歴史博物館(2018)

 これは、ことし(2018年)7月23日、マレーシアが発行した“マレーシアの歴史博物館”の切手のうち、マラッカの歴史博物館を取り上げた切手シートです。

 マラッカの歴史博物館は、オランダ時代に建てられた旧総督邸“スタダイス”の建物を利用したもので、マラッカ王国時代に始まり、ポルトガル、オランダ、イギリスの植民地時代、日本軍の占領時代、そしてマレー連邦として独立するまでのマラッカの歴史を紹介しています。

 切手では、画面の左側に鄭和の像が描かれていますが、この像は博物館の展示品で、実際には博物館の前に置かれているわけではありません。

 明代、永楽帝時代の宦官だった鄭和は、1405年、諸国への航海を命じられ、同年末、全長42丈余の大船62隻、乗組員総数2万7800名余りからなる大艦隊を率いて蘇州を出発。以後、泉州→クイニョン→スラバヤパレンバン→マラッカ→アル→サムドラ・パサイ王国(アチェ)→セイロンという航路をたどり、1407年初めにカリカット(コーリコード)へと到達しました。

 鄭和の航海を機に、それまで明と交流がなかった東南アジアの諸国が明への朝貢を行うようになりましたが、なかでも、1402年頃に建国したばかりのマラッカ王国は熱心で、以後、北方のアユッタヤー王朝に対抗するため、、鄭和の艦隊が入港するたびに朝貢を行い、鄭和の保護下で力を蓄えて東西貿易の中継港としての地位を確立しました。

 したがって、マラッカの歴史という点で鄭和が重要人物であることは間違いないのですが、数多ある歴史博物館の所蔵品のうち、あえて鄭和の像のみが取り上げられたのは、やはり、中国から多額の融資を受けて“一路一帯”構想にも積極的に関わっていたナジブ・ラザク前政権の意向が反映されたものと見るのが妥当と思われます。

 ところが、マレーシアでは、政府系ファンド「1MDB」を巡る汚職疑惑がもとで、ナジブ前首相はは5月の総選挙で敗北し、93歳のマハティール元首相が政権の座に返り咲きました。当然のことながら、こうした事情での政権交代ですから、ナジブ政権時代の政策についてはゼロ・ベースで見直しが進められており、今回のプロジェクト中止の発表もその一環で行われたものです。ただし、今回ご紹介の切手は、すでに7月23日(余談ですが、この日はナジブの65歳の誕生日です)の発行に向けて準備が進んでおり、図案の変更などは間に合わなかったということなのでしょう。

 さて、今回、マハティール首相が凍結を発表したプロジェクトは、予算200億ドルの鉄道建設と、予算20億ドルの2本のパイプライン計画で、どちらもナジブ前政権時代に計画されたものです。

 今回の訪中で、マハティール首相はプロジェクトの中止について、国家財政に2500億ドルに上る負債がある以上、まず債務削減が優先だとの考えを中国側に示し、中国側の理解を得る戦術を取りました。その際、プロジェクト凍結の理由は、あくまでもマレーシアの財政問題にあるとして、中国批判は避け、責任はナジブ前首相にあると強調。プロジェクト凍結による賠償などについての交渉で、現政権の責任を最小限に食止めようとするとともに、国内の有権者に対して、前任者が作った債務を削減し国を建てなおすというメッセージを発信しています。

 今回のマレーシアの決定は、“一路一帯”路線を掲げる中国に対して痛手となることは確実で、今後、関係各国に対して、中国式援助外交受け入れの再考を促すきっかけになりそうです。

 * 昨日、アクセスカウンターが195万PVを超えました。いつも閲覧していただいている皆様には、あらためてお礼申し上げます。  


★★★ 近刊予告! ★★★

 えにし書房より、拙著『チェ・ゲバラとキューバ革命』が近日刊行予定です!
 詳細につきましては、今後、このブログでも随時ご案内して参りますので、よろしくお願いします。

      ゲバラ本・仮書影

(画像は書影のイメージです。刊行時には若干の変更の可能性があります) 
 

★★ 内藤陽介の最新刊 『パレスチナ現代史 岩のドームの郵便学』 ★★

      パレスチナ現代史・表紙 本体2500円+税

 【出版元より】
 中東100 年の混迷を読み解く! 
 世界遺産、エルサレムの“岩のドーム”に関連した郵便資料分析という独自の視点から、複雑な情勢をわかりやすく解説。郵便学者による待望の通史!

 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。 

別窓 | マレーシア(独立後) | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
 マレーシアで政権交代
2018-05-10 Thu 09:08
 きのう(9日)、マレーシア議会下院(定数222)選挙の投開票が行われ、マハティール元首相が率いる野党連合が過半数議席を獲得。これにより、1957年の独立以来、統一マレー国民組織(UMNO)を中心とした与党連合が政権を独占していたマレーシアでは、初の政権交代です。というわけで、きょうはこの切手を持ってきました。

      マレーシア・国会議事堂(1963)

 これは、1963年11月4日にマレーシアで発行された第9回英連邦議会協会の記念切手で、クアラルンプールの国会議事堂が描かれています。

 英連邦議会協会は、英連邦諸国の議会による国際組織で、1911年、オーストラリア、カナダ、ニューファンドランド、ニュージーランド、南アフリカ連邦と英国で結成された大英帝国議会協会がその前身で、1947年のインド・パキスタンの分離独立を経て、1948年、第二次大戦後の独立国も含めた英連邦議会協会となりました。

 今回ご紹介の切手は、1963年の第9回会議がマレーシアで開催されたことにちなみ、開催国のマレーシアが発行したものです。

 切手に描かれた国会議事堂は、会議前年の1962年の完成。設計はヤン・ディ・ペルトゥアン・アゴンで、3階建ての本館と隣接する18階建ての議員会館の2つの建物で構成されています。また、屋上には1957年の独立時の州(ペナンマラッカ、ペラ、スランゴール、ヌグリ・スンビラン、パハン、ジョホールプルリスクランタンクダー、トレンガヌ)の数にあわせて11の塔が立っています。また、内部には図書館、事務局、バンケット・ルームなどが入っていますが、こちらは一般の観光客には公開されていません。

 さて、今回の選挙結果は、マハティール率いる野党連合は113議席、ナジブ首相率いる与党連合(国民戦線)は79議席となっており、マハティールは、きょう(10日)、首相就任の宣誓式を行う予定です。2003年まで22年に渡り長期政権を担ってきたマハティールは、現在、92歳。選挙で選ばれた指導者としては世界で最高齢となります。


★★★ 近刊予告! ★★★

 えにし書房より、拙著『チェ・ゲバラとキューバ革命』が5月に刊行予定です!
 詳細につきましては、今後、このブログでも随時ご案内して参りますので、よろしくお願いします。

      ゲバラ本・仮書影

(画像は書影のイメージです。刊行時には若干の変更の可能性があります) 


★★ 内藤陽介の最新刊 『パレスチナ現代史 岩のドームの郵便学』 ★★

      パレスチナ現代史・表紙 本体2500円+税

 【出版元より】
 中東100 年の混迷を読み解く! 
 世界遺産、エルサレムの“岩のドーム”に関連した郵便資料分析という独自の視点から、複雑な情勢をわかりやすく解説。郵便学者による待望の通史!

 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

別窓 | マレーシア(独立後) | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
 マレーシア独立記念日
2017-08-31 Thu 22:37
 きょう(31日)は、1957年8月31日、現在のマレーシアの前身であるマラヤ連邦が英国からの独立を達成したことにちなみ、マレーシアの独立記念日です。というわけで、今年は60周年の節目の年でもありますし、この切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      マラヤ連邦(国章・1957年)

 これは、1957年5月5日、マラヤ連邦として発行された最初の切手のうち、連邦の国章を描いた12セント切手です。
 
 第二次大戦以前、英国支配下のマレー半島は、①ペナンマラッカシンガポールを中心とした直轄の海峡植民地、②スルターンを通じて間接統治を行うマレー連邦州(ペラ、スランゴール、ヌグリ・スンビラン、パハン)と、③マレー連邦への加盟を拒否したスルタンの非連邦州(ジョホールプルリスクランタンクダー、トレンガヌ)に分かれていました。

 第二次大戦中、これらの地域は日本軍に占領されましたが、戦後、日本軍が撤退すると英国は植民地支配の再開にあたって、シンガポールを除くマレー半島をすべてマラヤ連合として統合しようと考えます。このときのマラヤ連合の構想では、スルターンの権限を縮小し、各州に配置される英国人知事が行政を担当することになっていたほか、中国系やインド系を含むすべての人種に平等な市民権を与えるなどの方針となっていました。

 このため、人口的には多数派を占めていながら、経済的には少数派の華人の後塵を拝し続けてきたマレー人は、英国の提案した“平等”に猛反発。このため、一応、1946年にマラヤ連合は発足したものの、英国は翌1947年にマラヤ連合との間でマレー人の特権を認める連邦協定を結び、1948年にマラヤ連邦が発足します。その後、英国との交渉で独立の確約を得たトゥン・アブドゥル・ラーマン初代首相は、1956年2月20日、マラッカでマラヤ連邦の独立を宣言。各種の手続きを経て、1957年8月31日、マラヤ連邦の独立が正式に承認されました。

 切手に取り上げられた国章は1948年にマラヤ連邦成立に際して制定されたもので、中央の盾には、それまでのマレー連合州の4州を表す赤白黒黄に加え、非連合州を表す5本のクリスを上方に、左と右に海峡植民地のペナンとマラッカの紋章がデザインされています。その後、1963年のマレーシア成立で、シンガポール、サバ(旧英領ノース・ボルネオ)、サラワクが加わりましたが、1965年にはシンガポールが離脱。このため、現在の国章はこれを反映して、今回ご紹介の切手に描かれているものとは微妙にデザインが異なっています。

 * 昨日(30日)のNHK・BSプレミアム「アーススキャナー~“空白地帯”の謎に迫る~」は、無事、放送が終了しました。ご視聴いただいた皆様には、この場をお借りしてお礼申し上げます。


 ★★★ NHKラジオ第1放送 “切手でひも解く世界の歴史”  次回は7日!★★★ 

 9月7日(木)16:05~  NHKラジオ第1放送で、内藤が出演する「切手でひも解く世界の歴史」の第8回が放送予定です。今回は、1999年のパナマ運河返還を決めた新パナマ運河条約の調印(1977年9月7日)から40周年ということで、パナマにスポットを当ててお話をする予定ですので、よろしくお願いします。なお、番組の詳細はこちらをご覧ください。

 ★★★ トークイベントのご案内  ★★★ 

      タウンミーティング in 福山

  2017年9月17日(日) 14:00~、広島県立ふくやま産業交流館で開催の「日本のこころタウンミ-ティング in 福山」に憲政史家の倉山満さんとトークイベントをやります。お近くの方は、ぜひ、ご参加ください。なお、イベントそのものの詳細は、こちらをご覧ください。
      
 ★★★ 内藤陽介 『朝鮮戦争』(えにし書房) 重版出来! ★★★ 

      朝鮮戦争表紙(実物からスキャン) 本体2000円+税

 【出版元より】
 「韓国/北朝鮮」の出発点を正しく知る!
 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。

 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

別窓 | マレーシア(独立後) | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
 マレーシアの国家記念碑
2017-04-14 Fri 12:25
 日本とマレーシアの国交樹立60年を記念して、昨日(13日)からマレーシアを公式ご訪問中の皇太子殿下は、けさ(14日朝)、クアラルンプールの国家記念碑に供花されました。というわけで、今日はこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      マレーシア・国家独立記念碑  国家記念碑(実物)

 これは、1966年2月8日にマレーシアで発行された“国家記念碑”の切手です。隣には、2014年12月に開催の国際切手展<MALAYSIA 2014>に参加した際、現地を訪れて撮影した記念碑の写真を貼っておきました。

 第二次大戦以前、英国支配下のマレー半島は、①ペナンマラッカシンガポールを中心とした直轄の海峡植民地、②スルタンを通じて間接統治を行うマレー連邦州(ペラ、スランゴール、ヌグリ・スンビラン、パハン)と、③マレー連邦への加盟を拒否したスルタンの非連邦州(ジョホールクランタンクダー、トレンガヌ)に分かれていました。

 第二次大戦中、これらの地域は日本軍に占領されましたが、戦後、日本軍が撤退すると英国は植民地支配の再開にあたって、シンガポールを除くマレー半島をすべてマラヤ連合として統合しようと考えます。このときのマラヤ連合の構想では、スルタンの権限を縮小し、各州に配置される英国人知事が行政を担当することになっていたほか、中国系やインド系を含むすべての人種に平等な市民権を与えるなどの方針となっていました。

 このため、人口的には多数派を占めていながら、経済的には少数派の華人の後塵を拝し続けてきたマレー人は、英国の提案した“平等”に猛反発。このため、一応、1946年にマラヤ連合は発足したものの、英国は翌1947年にマラヤ連合との間でマレー人の特権を認める連邦協定を結び、1948年にマラヤ連邦が発足します。その後、10年間の独立運動を経て、1957年8月31日にマラッカでマラヤ連邦の独立が正式に宣伝されました。

 この間、マラヤ共産党は、1948年2月にインド共産党主催でカルカッタで開かれた「東南アジア青年会議」を経て、同年3月、“革命武闘路線”を採択。港湾労働者や運輸労働者、工場にストライキを呼びかけ、同年のメーデーでデモ行進を行い、シンガポール政府と武力衝突を起こしました。これに対して、英植民地政府が組合指導者を追放すると、5月31日、共産党指導部は地下に潜行して武闘指令を発し、各地で欧州人の農園主や右派系の独立活動家等を殺害。このため、6月17日、英植民地政府はマレー全土に緊急事態を宣言し、翌7月23日には共産党と関連組織に活動禁止令を出し、1000人以上を逮捕しました。
 
 その後、ジャングルに潜伏した共産ゲリラは、多くの一般市民を巻き添えにしながら、反英闘争を継続。さらに、1957年の独立後、彼らはマレーシア国軍とも戦い、1960年の停戦まで、多くの若者が命を落としました。

 今回ご紹介の国家記念碑は、1948年以降の独立闘争の過程で、共産ゲリラとの戦いで亡くなった兵士たちの慰霊のために建てられたもので、高さ約15m のブロンズ像です。作者のフェリック・デ・ウェルトンは米アーリントンの硫黄島記念碑(合衆国海兵隊記念碑)の製作者で、マレーシア国旗を掲げ、勇敢に戦う7人の兵士の姿が表現されています。

 * 昨日のNHKラジオ第1放送、「切手でひも解く世界の歴史」は、無事、終了いたしました。お聞きいただきました皆様には、この場をお借りしてお礼申し上げます。次回放送は4月27日の予定ですので、引き続きよろしくお願いいたします。


 ★★★ 内藤陽介 『朝鮮戦争』(えにし書房) 重版出来! ★★★ 

      朝鮮戦争表紙(実物からスキャン) 本体2000円+税

 【出版元より】
 「韓国/北朝鮮」の出発点を正しく知る!
 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。

 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

別窓 | マレーシア(独立後) | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
 卓球・女子団体で銅
2016-08-17 Wed 11:06
 リオデジャネイロ五輪12日目(現地時間16日)は、卓球の女子団体の日本代表とシンクロナイズドスイミング・デュエットの乾友紀子 ・三井梨紗子が銅メダルを獲得しました。というわけで、 きょうはこの1枚です。(画像はクリックで拡大されます)

      マレーシア・世界卓球選手権団体戦(2000)

 これは、2000年にマレーシア・クアラルンプールで発行された第45回世界卓球選手権団体戦の小型シートです。卓球そのものの切手は、1949年にニカラグアで発行された最初の切手以来、数多く発行されていますが、団体戦にフォーカスをあてた切手というのはなかなかないので、取り上げてみました。

 国際卓球連盟の主催する世界卓球選手権は、1926年にロンドンで第1回大会が開催されて以来、途中、1940-46年に第二次世界大戦による中断をはさんで、1957年の第24回ストックホルム大会(その前年、1956年の第23回大会は東京での開催です)までは原則毎年、1959年の第25回ドルトムント大会以降は隔年で行われていました。

 その第45回大会は、当初、1999年4月26日から5月9日までの日程で“ユーゴスラヴィア連邦共和国(新ユーゴ)”のベオグラードで個人戦と団体戦の両方が開催される予定でした。ところが、当時は、ユーゴスラヴィア軍およびセルビア人勢力と、コソヴォの独立を求めるアルバニア人組織コソヴォ解放軍とのコソヴォ紛争は泥沼の様相を呈しており、1999年3月24日には北大西洋条約機構(NATO)がユーゴ空爆を行うなど事態が緊迫。このため、当時、ヨルゲン・パーソンをはじめ有力選手を抱えていたスウェーデンの卓球協会が大会への不参加を表明します。

 事態を重くみた国際卓球連盟では、選手の安全を考慮して中止を決定。代替措置として、個人戦と団体戦を分割開催することを決定し、とりあえず、1999年8月2-9日、オランダのアイントホーフェンで個人戦を開催することとしました。そして、団体戦に関しては、翌2000年2月19-26日にクアラルンプールで開催するという分離開催の方式が採られました。今回ご紹介の切手は、これを記念して開催国のマレーシアが発行したものです。

 これを機に、世界卓球選手権の運営が見直されることになり、すでに2001年に大阪での開催準備が進められていた第46回世界卓球選手権に関しては団体戦と個人戦を同時に行うものの、2003年の第47回パリ大会以降は、奇数年は個人戦、偶数年は団体戦が行われるようになっています。


★★★ 内藤陽介の最新刊 『リオデジャネイロ歴史紀行』 好評発売中!★★★ 

       リオデジャネイロ歴史紀行(書影) 2700円+税

 【出版元より】
 オリンピック開催地の意外な深さをじっくり紹介
 リオデジャネイロの複雑な歴史や街並みを、切手や葉書、写真等でわかりやすく解説。
 美しい景色とウンチク満載の異色の歴史紀行!
 発売元の特設サイトはこちらです。

 * 8月6日付『東京新聞』「この人」欄で、内藤が『リオデジャネイロ歴史紀行』の著者として取り上げられました!

       リオデジャネイロ歴史紀行(東京新聞)


 ★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★

 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインよろしくポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。

別窓 | マレーシア(独立後) | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
 ようやく到着しました
2015-08-06 Thu 18:00
 昨年12月、マレーシア・クアラルンプールで開催された国際切手展<MALAYSIA 2014>の出品者の賞状が、会期の終了からほぼ9カ月ぶりに、ようやく、下の画像の封筒に入れられて到着しました。

      マレーシア・賞状送付カバー

 あいにく、拙宅に到着した4日は不在でしたので、昨日(5日)の午前中に再配達してもらい、その後、レターパックの封筒などを手配して、先ほど、関係者の皆様宛に賞状その他一式をお送りいたしました。この間、関係者の皆様からは「賞状やカタログ類はいつになったら届くのか」と何度となくお問い合わせをいただき、そのたびに、「主催者側に問い合わせて入るのですが…」とお返事せざるを得ず、心苦しい日々が続いておりましたが、ようやく、肩の荷が下りた思いです。同展コミッショナーとして、まずはこの場をお借りしてご報告いたします。

 ちなみに、封筒に貼られていたのは、2012年に発行された新アゴン就任記念の小型シートとマラッカ750年の小型シート、それに今年(2015年)発行のノコギリエイの切手です。

 このうち、マラッカ750年の切手に取り上げられているのは、セント・ポールの丘にある総督博物館(もともとはオランダのマラッカ総督の官邸だった建物が博物館として公開しています)です。マラッカへは、昨年、展覧会の合間を縫って日帰り旅行に行ったのですが、総督博物館へは行きそびれてしまいました。この切手が貼られた郵便物を受け取ることがわかっていたなら、無理をしてでも行っておけばよかったですな。

 なお、今年は家庭の事情で4月の台湾展には参加できず、8月のシンガポール展にも行けないのですが、11月に開催の香港展には、自分の作品を出品するだけでなく、アシスタント・コミッショナーとして参加する予定です。ご関係者の皆様には、いろいろとお世話になるかと思いますが、なにとぞよろしくお願いいたします。


 ★★★ 内藤陽介の最新刊  『日の本切手 美女かるた』  好評発売中! ★★★ 

        税込2160円

 4月8日付の『夕刊フジ』に書評が掲載されました!

 【出版元より】
 “日の本”の切手は美女揃い!
  ページをめくれば日本切手48人の美女たちがお目見え!
 <解説・戦後記念切手>全8巻の完成から5年。その著者・内藤陽介が、こんどは記念切手の枠にとらわれず、日本切手と“美女”の関係を縦横無尽に読み解くコラム集です。切手を“かるた”になぞらえ、いろは48文字のそれぞれで始まる48本を収録。様々なジャンルの美女切手を取り上げています。

 出版元のサイトはこちら、内容のサンプルはこちらでご覧になれます。ネット書店でのご購入は、アマゾンboox storee-honhontoYASASIA紀伊國屋書店セブンネットブックサービス丸善&ジュンク堂ヨドバシcom.楽天ブックスをご利用ください。


 ★★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★★

 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。

別窓 | マレーシア(独立後) | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
 無事帰国しました。
2014-12-08 Mon 21:09
      MALAYSIA 2014 メダル拝領

 本日(8日)午前、無事、クアラルンプールから帰国いたしました。国際切手展<MALAYSIA 2014>の会期中、現地では、審査員の山崎文雄さんご夫妻、アシスタント・コミッショナーの榎沢祐一さん、井上和幸さんをはじめ、多くの方々にいろいろとお世話になりました。現地滞在中、お世話になった全ての方々に、この場をお借りして、あらためてお礼申し上げます。冒頭の写真は、関係者の慰労を兼ねたエクスカーションの際、今回の主催者であるマレーシア郵趣協会のダトー会長から、審査員・コミッショナーとしての参加証とメダルを頂戴している場面です。

 さて、今回頂戴したメダルのデザインは、以下のようなモノで、昨年(2013年)発行されたマレーシア50年の記念切手が焼き付けられています。(小型シート)を貼っておきます。

      マレーシア展・メダル    マレーシア独立50年

  ここでいう“マレーシア50年”というのは、1957年に独立したマラヤ連邦が、1963年にシンガポール、英領ノースボルネオ英領サラワクと統合して“マレーシア”国家が成立したことから起算した年数ですが、実際には、その2年後の1965年、シンガポールが分離独立したことで、現在のマレーシア国家の枠組が完成しました。切手に描かれているのはマレーシアの地図と国旗、それに、初代首相に就任したトゥンク・アブドゥル・ラーマンの肖像が描かれています。

 なお、来年は4月に台北でアジア切手展、8月にシンガポールで世界切手展、11月に香港でアジア切手展が予定されています。僕自身も、何らかの形で各切手展に関わっていくことになるだろうと思います。今後とも、皆様にはいろいろとお世話になることがあるかと思われますが、よろしくお願いいたします。


 ★★★ インターネット放送出演のご案内 ★★★

      チャンネルくらら写真

 毎週水曜日、インターネット放送・チャンネルくららにて、内藤がレギュラー出演する番組「切手で辿る韓国現代史」が配信されています。青字をクリックし、番組を選択していただくとYoutube にて無料でご覧になれますので、よろしかったら、ぜひ、ご覧ください。(画像は収録風景で、右側に座っているのが主宰者の倉山満さんです)

 
 ★★★ よみうりカルチャー荻窪の講座のご案内 ★★★

 毎月1回(原則第1火曜日:1月6日、2月3日、3月3日、3月31日)、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で下記の一般向けの教養講座を担当します。

 ・イスラム世界を知る 時間は15:30-17:00です。

 次回開催は1月6日(都合により、12月はお休みをいただきます)で、途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


 ★★★ 内藤陽介の最新刊  『朝鮮戦争』好評発売中! ★★★ 

        朝鮮戦争表紙(実物からスキャン) 本体2000円+税

 【出版元より】
 「韓国/北朝鮮」の出発点を正しく知る!
 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。

 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各電子書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

 *8月24日付『讀賣新聞』、韓国メディア『週刊京郷』8月26日号、8月31日付『夕刊フジ』、『郵趣』10月号、『サンデー毎日』10月5日号で拙著『朝鮮戦争』が紹介されました!


 ★★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★★

 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。
別窓 | マレーシア(独立後) | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
 <MALAYSIA 2014>終了
2014-12-07 Sun 08:52
 早いもので、1日から開催されていた国際切手展<MALAYSIA 2014>は、昨日(6日)、無事終了しました。すでに作品とメダル、特別賞のピックアップも済ませ、現地時間23時過ぎのマレーシア航空でクアラルンプールを発ちます。というわけで、この切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      マレーシア・KL=LA線就航

 これは、1986年、マレーシアで発行されたマレーシア航空ロサンゼルス線就航の記念切手で、当時のマレーシア航空の路線図のうち、この時就航したクアラルンプール=東京=ロサンゼルスの区間が黄色く塗られています。僕自身は、今回はロサンゼルスへは行きませんが、まずは無事に東京に到着できますようにとの思いを込めて、この1枚を持ってきました。

 さて、マレーシア航空のルーツは、英領時代の1947年に設立された航空(Malayan Airways Limited)です。

 1963年、マラヤ連邦(1957年に英国から独立)・シンガポール・サバ・サラワクが統合し、マレーシア国家が結成されると、航空会社もマレーシア航空(Malaysian Airways Limited)に改称されます。その後、1965年にシンガポールはマレーシアから分離独立すると、マレーシア航空はマレーシア・シンガポール両国政府の共同保有となりました。なお、シンガポールとマレーシアの分離独立に伴い、1967年、社名はマレーシア・シンガポール航空(Malaysia-Singapore Airlines Limited)と改称されています。

 その後、1971年4月にマレーシア・シンガポール航空の両国共有が解消され、マレーシア側はマレーシア航空(Malaysian Airline Limited)を、シンガポール側はシンガポール航空を設立。同年11月、社名の正式名称がマレーシア航空システム(Malaysian Airline System Berhad)と改称されました。運航上の名称が現在の“Malaysia Airlines”(旧称のMalaysian のn が落ちました)に変更されたのは、今回ご紹介の切手が発行された翌年の1987年のことですが、日本語では“n ”があってもなくても“マレーシア航空”で変わりありません。

 さて、僕の飛行機は、予定では、明朝7時過ぎには成田に着く予定ですので、お昼ごろには自宅にたどり着いていると思います。留守中、ご不便をおかけした皆様には、もうしばらく、ご猶予をいただきますよう、よろしくお願いいたします。

* 昨晩、カウンターが145万PVを超えました。いつも閲覧していただいている皆様には、この場をお借りして、お礼申し上げます。


 ★★★ インターネット放送出演のご案内 ★★★

      チャンネルくらら写真

 毎週水曜日、インターネット放送・チャンネルくららにて、内藤がレギュラー出演する番組「切手で辿る韓国現代史」が配信されています。青字をクリックし、番組を選択していただくとYoutube にて無料でご覧になれますので、よろしかったら、ぜひ、ご覧ください。(画像は収録風景で、右側に座っているのが主宰者の倉山満さんです)

 
 ★★★ よみうりカルチャー荻窪の講座のご案内 ★★★

 毎月1回(原則第1火曜日:1月6日、2月3日、3月3日、3月31日)、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で下記の一般向けの教養講座を担当します。

 ・イスラム世界を知る 時間は15:30-17:00です。

 次回開催は1月6日(都合により、12月はお休みをいただきます)で、途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


 ★★★ 内藤陽介の最新刊  『朝鮮戦争』好評発売中! ★★★ 

        朝鮮戦争表紙(実物からスキャン) 本体2000円+税

 【出版元より】
 「韓国/北朝鮮」の出発点を正しく知る!
 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。

 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各電子書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

 *8月24日付『讀賣新聞』、韓国メディア『週刊京郷』8月26日号、8月31日付『夕刊フジ』、『郵趣』10月号、『サンデー毎日』10月5日号で拙著『朝鮮戦争』が紹介されました!


 ★★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★★

 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。
別窓 | マレーシア(独立後) | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
 <MALAYSIA 2014>受賞結果速報
2014-12-04 Thu 09:52
      マレーシア展・小型シート(グヌン・レダン)

 今月1日からマレーシア・クアラルンプールで開催中の国際切手展<MALAYSIA 2014>ですが、昨日(3日)までにすべての作品の審査が終了し、以下のように受賞結果が確定しました。先ほど関係者に確認したところ、公表可能ということでしたので速報としてお伝えいたします。以下、リストは出品者名は日本語表記、作品名は英文でリスト記載のとおりです。カッコ内は点数ですが、速報値ゆえ、誤りなどがありましたら、後日訂正いたしますので、ご容赦ください。

 ユースおよびテーマティク作品のFIP世界展への出品
・木戸裕介 North Korea 1946-53 LV(86)
・江村清 The History of Artist's Portraits – The Transition of Western Art over 600 years LV(85)
・村山良二 Czeslaw Siania: The Story of His Great Work of Engraving Stamp LS(78)
・榎沢祐一 Trams – Its Development and Competitors G(90)
・大沢秀雄 The Blind LV(86)
 
 FIAPアジア展への出品
・須谷伸宏 Japan Definitives, Vocational Series LV(85)
・吉田敬 German States before German Empire LV(88)
・増山三郎 Censorship of Netherlands East Indies in Singapore and Penang from September 1939 to February 1942 V(81)
・池田健三郎 Prompt Delivery in Japan as Nationwide Services LV(87)
・岡本哲 Japanese Postal History of Official Compulsory Delivery for Lawsuit Documents LV(86)
・行徳国宏 Postal History of Postwar Express in Japan V(80)
・和田文明 The United States Registry Systems, 1880-1910 LV(85)
・長谷川純 The Documentary Revenue Issue of Japan 1873-1875 LV(85)
 (以下、文献)
・鳴美 『小判切手 =事故印=』 V(81)
・鳴美 『日本記号入切手カタログ』 V(82)
・正田幸弘 『文献散歩道』 S (70)
・玉木淳一 『日本軍事郵便史1894―1921』 LV(85)
・スタンペディア 『Stampedia Philatelic Journal』 LV(85)
・スタンペディア 『スタンプクラブ』 LS(76)
・日本郵趣協会 『ビジュアル日本切手カタログ』1-2 V(81)

 あらためて、受賞された皆様には、心よりお祝いを申し上げます。

 冒頭に掲げた画像は、今回の切手展を記念して会期初日に発行された小型シートの1種で、マレーシア古典文学の「レダン山の王女」をイメージしたデザインとなっています。日本からの特別賞としては、下の画像のような飾り扇を提供したので、扇が描かれた1枚ということで持ってきました。

      マレーシア展・特別賞

 さて、「レダン山の王女」は、マレーシア版のかぐや姫のような物語です。

 その昔、マレー半島南部、ジョホールのレダン山には光輝く美しい王女が住んでいました。その噂を聞きつけたマラッカのスルタン、マフムード・シャーは彼女に求婚しましたが、王との結婚を望まない彼女は王に6つの難題(7つというヴァージョンもあります)を出し、王がそれをかなえたら結婚すると応えます。

 その難題とは、

 1.7つの受け皿に載せた蝿の心臓
 2.7つの受け皿に載せた蚊の心臓
 3.樽いっぱいの乾燥ビンロウの果汁
 4.樽いっぱいの乙女の涙
 5.マラッカから山頂までを純金の橋でつなぐ
 6.お椀いっぱいのスルタンの息子の血

 スルタンはその権力を使って、5つ目までを達成。最後の難題、息子の血を用意するため、彼は自分のナイフで息子を殺そうとしましたが、その時、王の前に王女が現われ、 「自分の子供を殺すような人とは結婚できません」と言い、去っていきました。これにより、王は人間のできることには限界があると悟ったというのが、説話としてのオチだそうです。(記事をアップした際にはデジカメで撮影した写真を仮画像として使っていましたが、帰国後、画像は現物からスキャンしたものに差し替えました)

 
 ★★★ インターネット放送出演のご案内 ★★★

      チャンネルくらら写真

 毎週水曜日、インターネット放送・チャンネルくららにて、内藤がレギュラー出演する番組「切手で辿る韓国現代史」が配信されています。青字をクリックし、番組を選択していただくとYoutube にて無料でご覧になれますので、よろしかったら、ぜひ、ご覧ください。(画像は収録風景で、右側に座っているのが主宰者の倉山満さんです)

 
 ★★★ よみうりカルチャー荻窪の講座のご案内 ★★★

 毎月1回(原則第1火曜日:1月6日、2月3日、3月3日、3月31日)、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で下記の一般向けの教養講座を担当します。

 ・イスラム世界を知る 時間は15:30-17:00です。

 次回開催は1月6日(都合により、12月はお休みをいただきます)で、途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


 ★★★ 内藤陽介の最新刊  『朝鮮戦争』好評発売中! ★★★ 

        朝鮮戦争表紙(実物からスキャン) 本体2000円+税

 【出版元より】
 「韓国/北朝鮮」の出発点を正しく知る!
 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。

 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各電子書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

 *8月24日付『讀賣新聞』、韓国メディア『週刊京郷』8月26日号、8月31日付『夕刊フジ』、『郵趣』10月号、『サンデー毎日』10月5日号で拙著『朝鮮戦争』が紹介されました!


 ★★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★★

 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。
別窓 | マレーシア(独立後) | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
 <MALAYSIA 2014>開幕
2014-12-02 Tue 07:11
 マレーシアの首都、クアラルンプールの国際会議場(コンヴェンション・センター)で国際切手展<MALAYSIA 2014>が昨日(1日)からスタートしました。というわけで、きょうはこの切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      マレーシア・国際展会場

 これは、ことし(2014年)11月5日に発行された今回の切手展の小型シートで、会場となるクアラルンプール国際会議場が描かれています。

 クアラルンプールの国際会議場は、総面積40ヘクタールにも及ぶクアラルンプール中心部の再開発計画(KLCC)の一環として2003年にオープンしました。同計画の中心にあるのが、小型シートの背景にも描かれているペトロナス・ツイン・タワーです。

 今回の切手展は、マラッカ・ペナン(とシンガポール)での切手使用開始160年を記念して行われるもので、マレーシア郵趣協会の主催の下、ユース・テーマ・現代郵趣の各部門はFIP世界展、それ以外の伝統・郵便史等はFIAPアジア展の併催という変則的な開催で、会期は6日までです。

 初日のきのうは、午前10時からオープニング・セレモニーが行われ、日本でのテープカットに相当するイベントとして、関係者による“スタンプ押印”のイベントも行われました。(下の画像。マレーシア・ポストのCEOが手にしているハンコをペタンと下に押してスタートという段取りでした)

      MALAYSIA2014 開会式

 さて、作品の審査も昨日からスタートし、あす(3日)の午後にはすべての受賞結果が決まる予定になっています。その後の諸手続きなどを経て、結果を公表できるようになりましたら、できるだけ速やかにこのブログでもご報告したいと思っておりますので、今しばらくお待ちください。


 ★★★ インターネット放送出演のご案内 ★★★

      チャンネルくらら写真

 毎週水曜日、インターネット放送・チャンネルくららにて、内藤がレギュラー出演する番組「切手で辿る韓国現代史」が配信されています。青字をクリックし、番組を選択していただくとYoutube にて無料でご覧になれますので、よろしかったら、ぜひ、ご覧ください。(画像は収録風景で、右側に座っているのが主宰者の倉山満さんです)

 
 ★★★ よみうりカルチャー荻窪の講座のご案内 ★★★

 毎月1回(原則第1火曜日:1月6日、2月3日、3月3日、3月31日)、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で下記の一般向けの教養講座を担当します。

 ・イスラム世界を知る 時間は15:30-17:00です。

 次回開催は1月6日(都合により、12月はお休みをいただきます)で、途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


 ★★★ 内藤陽介の最新刊  『朝鮮戦争』好評発売中! ★★★ 

        朝鮮戦争表紙(実物からスキャン) 本体2000円+税

 【出版元より】
 「韓国/北朝鮮」の出発点を正しく知る!
 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。

 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各電子書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

 *8月24日付『讀賣新聞』、韓国メディア『週刊京郷』8月26日号、8月31日付『夕刊フジ』、『郵趣』10月号、『サンデー毎日』10月5日号で拙著『朝鮮戦争』が紹介されました!


 ★★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★★

 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。 

別窓 | マレーシア(独立後) | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
 クアラルンプールに来ています
2014-11-29 Sat 19:06
 私事で恐縮ですが、12月1日から開催の国際切手展<MALAYSIA 2014>にコミッショナー兼審査員として参加するため、昨晩成田を発って、本日(29日)未明、クアラルンプールに到着しました。すでに、昼過ぎに作品の搬入を済ませ、まずはホッとしているところです。というわけで、きょうはこの切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      ペトロナス・ツインタワー    ペトロナス・ツインタワー(切手展会場前)

 左は、1999年にマレーシアで発行されたペトロナス・ツインタワーの切手です。右側には、切手展の会場前から撮影したタワーの姿です。搬入を終えて、ホッと一息というところでパチリとやりましたので、右側のビルの時計は搬入手続きを済ませて外に出てきたときの時間になっています。

 切手に取り上げられたペトロナス・ツインタワーは1998年に完成したオフィスビルで、高さは452m。高さ170mの41階のスカイブリッジで2本のビルをつないだ特異な構造は、クアラルンプルのシンボルとなっています。今回の展覧会はその足元のコンベンション・センターで開催されます。

 さて、今回の展覧会は、ちょっと変則的で、21歳以下のユース部門とテーマティクはFIPの世界切手展、その他の部門はFIAPのアジア国際展となっており、形式的には二つの展覧会の併催という格好になっています。日本からは、文献を除き、FIP展に5点(ユース1、テーマ4)、FIAP展に8点の計13点の出品があり、このほか、内藤が両展共通のコミッショナーとFIP展の審査員、山崎文雄さんがFIAP展の審査員、榎沢祐一さんがアシスタント・コミッショナーとして参加しています。審査結果につきましては、公表可能となり次第、このブログでもご報告する予定です。

 ただし、なにぶんにも海外のことですので、ネットの接続環境が悪くなったり、何かトラブルが発生するなど、諸般の事情で記事の更新ができなかったり、メール等での連絡が取れなくなったりすることがあるかもしれません。

 展覧会の会期は12月6日までですので、作品を引き取って7日に現地を発ち、日付が変わった8日朝に帰国の予定ですが、この間、そういうわけでいろいろとご不便・ご迷惑をおかけするかもしれませんが、その際には、なにとぞご容赦ください。


 ★★★ インターネット放送出演のご案内 ★★★

      チャンネルくらら写真

 毎週水曜日、インターネット放送・チャンネルくららにて、内藤がレギュラー出演する番組「切手で辿る韓国現代史」が配信されています。青字をクリックし、番組を選択していただくとYoutube にて無料でご覧になれますので、よろしかったら、ぜひ、ご覧ください。(画像は収録風景で、右側に座っているのが主宰者の倉山満さんです)

 
 ★★★ よみうりカルチャー荻窪の講座のご案内 ★★★

 毎月1回(原則第1火曜日:1月6日、2月3日、3月3日、3月31日)、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で下記の一般向けの教養講座を担当します。

 ・イスラム世界を知る 時間は15:30-17:00です。

 次回開催は1月6日(12月は都合によりお休みです)で、途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


 ★★★ 内藤陽介の最新刊  『朝鮮戦争』好評発売中! ★★★ 

 お待たせしました。約1年ぶりの新作です!

        朝鮮戦争表紙(実物からスキャン) 本体2000円+税

 【出版元より】
 「韓国/北朝鮮」の出発点を正しく知る!
 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。

 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各電子書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

 *8月24日付『讀賣新聞』、韓国メディア『週刊京郷』8月26日号、8月31日付『夕刊フジ』、『郵趣』10月号、『サンデー毎日』10月5日号で拙著『朝鮮戦争』が紹介されました!


 ★★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★★

 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。
別窓 | マレーシア(独立後) | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
| 郵便学者・内藤陽介のブログ | NEXT
<!-【↑2カラムテーブルここまで↑】-->
copyright © 2006 郵便学者・内藤陽介のブログ all rights reserved. template by [ALT-DESIGN@clip].
/