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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 パキスタン北西部で車両銃撃 38人死亡 20人以上負傷
2024-11-22 Fri 04:21
 パキスタン北西部のカイバル・パクトゥンクワ州(旧北西辺境州)で、きのう(21日)、イスラム教シーア派の人々が乗っていた複数の車両がおよそ10人の武装集団に銃撃され、車に乗っていた少なくとも38人が死亡したほか、20人以上が重軽傷を負って病院に運ばれました。というわけで、亡くなった方への哀悼の意を表するとともに、負傷者の方の一日も早いご快癒をお祈りしつつ、この切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      パキスタン・NWFP100年

 これは、2003年3月23日、パキスタンが発行した北西辺境州(NWFP)100周年の記念切手です。

 詳細については、こちらをクリックして、内藤総研サイト内の当該投稿をご覧ください。内藤総研の有料会員の方には、本日夕方以降、記事の全文(一部文面の調整あり)をメルマガとしてお届けする予定です。


★ 放送出演・講演・講座などのご案内 ★

 11月22日(金) 05:00~  おはよう寺ちゃん
 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から9時までの長時間放送ですが、僕の出番は6時からになります。皆様、よろしくお願いします。

 11月23日(土・祝) 15:00~  「米大統領選後の世界」
 東京・永田町の星陵会館にて開催の救国シンクタンク第8回フォーラム「米大統領選後の世界」に、内藤も登壇します。お申込みなどの詳細はこちらをご覧ください。

 12月10日(火) 10:00~ ニッポンジャーナル
 インターネット番組「ニッポンジャーナル」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。皆様、よろしくお願いします。

 よみうりカルチャー 荻窪
 宗教と国際政治 原則毎月第1火曜日 15:30~17:00
 時事解説を中心とした講座です。詳細はこちらをご覧ください。

 謀略の世界史 原則毎月第1土曜日 13:00~14:30
 MI6、CIA、モサドなど各国の情報機関のあらましや、現代史の中で彼らが実際に関与した事件などを幅広くご紹介していきます。詳細はこちらをご覧ください。

 武蔵野大学のWeb講座 
 大河企画の「日本の歴史を学びなおす― 近現代編」、引き続き開講中です。詳細はこちらをご覧ください。 

 「龍の文化史」、絶賛配信中です。龍/ドラゴンにまつわる神話や伝説は世界各地でみられますが、想像上の動物であるがゆえに、それぞれの物語には地域や時代の特性が色濃く反映されています。世界の龍について興味深いエピソードなどを切手の画像とともにご紹介していきます。詳細はこちらをご覧ください。

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      切手もの知り図鑑 一番切手50のエピソード

 「動物と植物」「科学技術」「社会と文化」「神話/伝説と宗教」の4章立てで、犬、猫、宇宙開発、飛行機、クリスマスといったテーマで、初めて描かれた切手図案にまつわる秘話、思いがけない発行に至る背景に加え、シーラカンスやテレビ、警察官、タトゥー、髑髏といった、あっと驚く意外なテーマの一番切手も登場します!

 * ご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

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 印パ、シーク教徒向け国境巡礼路を5年延長
2024-10-23 Wed 10:48
 印パ両政府は、きのう(22日)、インドのシーク(スィクとも)教徒がパキスタンにある同教寺院にビザなし訪問できる巡礼路として、2019年に開設された“カルタールプル回廊“を5年間延長すると発表しました。というわけで、今日はこんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      パキスタン・ナーナク550年

 これは、2019年11月12日、パキスタンが発行した“(シーク教の祖)グル・ナーナク・デヴ生誕550年記念 カルタルプール・サーヒブ回廊開通”の切手シートです。シートには、ナーナク生誕地であるナンカナー・サーヒブ寺院を取り上げた“ナーナク生誕550年”の記念切手2種(同図案)が収められ、シートの余白にはカルタルプールのナーナク廟が取り上げられています。 

 詳細については、こちらをクリックして、内藤総研サイト内の当該投稿をご覧ください。内藤総研の有料会員の方には、本日夕方以降、記事の全文(一部文面の調整あり)をメルマガとしてお届けする予定です。 


★ 放送出演・講演・講座などのご案内 ★

 10月25日(金) 05:00~  おはよう寺ちゃん
 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から9時までの長時間放送ですが、僕の出番は6時からになります。皆様、よろしくお願いします。

 10月27日(日) 13:30~  アメリカ大統領選挙~より理解するために
 よみうりカルチャー荻窪にて、アメリカ大統領選挙をより理解するための基礎知識と最新情報を交え解説します。詳細はこちらをご覧ください。

 10月29日(火) 10:00~ ニッポンジャーナル
 インターネット番組「ニッポンジャーナル」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。皆様、よろしくお願いします。

 11月3日(日・祝) 14:00~ 正しい多文化共生セミナー 
 TKP新橋汐留ビジネスセンターにて、救国シンクタンク主催の第8回セミナーとして、埼玉県南部の川口市を中心とした“クルド人問題”を中心に内藤がお話しします。お申込みなどの詳細はこちらをご覧ください。

 11月4日(月・振休) 09:00~ 減税&規制廃止カンファレンス 
 2017年から開催されてきた日米の「税制改革」について議論するシンポジウム“Japan-US Innovation Summit”を継承したイベントで、内藤も15:00から登壇します。お申込みなどの詳細はこちらをご覧ください。

 よみうりカルチャー 荻窪
 宗教と国際政治 原則毎月第1火曜日 15:30~17:00
 時事解説を中心とした講座です。詳細はこちらをご覧ください。

 謀略の世界史 原則毎月第1土曜日 13:00~14:30
 MI6、CIA、モサドなど各国の情報機関のあらましや、現代史の中で彼らが実際に関与した事件などを幅広くご紹介していきます。詳細はこちらをご覧ください。

 武蔵野大学のWeb講座 
 大河企画の「日本の歴史を学びなおす― 近現代編」、引き続き開講中です。詳細はこちらをご覧ください。 

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 カラチ国際空港付近で爆弾テロ
2024-10-08 Tue 06:07
 パキスタン南部、 カラチのジンナー国際空港付近で、6日(現地時間)、反政府武装組織の“バルーチスターン(バロチスタンとも)解放軍(BLA)”による爆破テロがあり、中国人技術者2人を含む4人が死亡、10人が負傷しました。というわけで、亡くなられた方への哀悼の意を表するとともに、負傷者の方のご快癒をお祈りしつつ、この切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      パキスタン・カラチ国際空港
 
 これは、1948年8月14日、パキスタンが発行した普通切手で、当時のカラチ国際空港のターミナルビルが描かれています。

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 10月8日(火) 10:00~ ニッポンジャーナル
 インターネット番組「ニッポンジャーナル」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。皆様、よろしくお願いします。

 10月11日(金) 05:00~  おはよう寺ちゃん
 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から9時までの長時間放送ですが、僕の出番は6時からになります。皆様、よろしくお願いします。

 10月27日(日) 13:30~  アメリカ大統領選挙~より理解するために
 よみうりカルチャー荻窪にて、アメリカ大統領選挙をより理解するための基礎知識と最新情報を交え解説します。詳細はこちらをご覧ください。

 11月3日(日) 14:00~ 正しい多文化共生セミナー 
 TKP新橋汐留ビジネスセンターにて、救国シンクタンク主催の第8回セミナーとして、埼玉県南部の川口市を中心とした“クルド人問題”を中心に内藤がお話しします。お申込みなどの詳細はこちらをご覧ください。

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 宗教と国際政治 原則毎月第1火曜日 15:30~17:00
 時事解説を中心とした講座です。詳細はこちらをご覧ください。

 謀略の世界史 原則毎月第1土曜日 13:00~14:30
 MI6、CIA、モサドなど各国の情報機関のあらましや、現代史の中で彼らが実際に関与した事件などを幅広くご紹介していきます。詳細はこちらをご覧ください。

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 パキスタンできょう総選挙
2024-02-08 Thu 08:38
 混乱の続くパキスタンで、きょう(8日)、国民議会(下院)の総選挙が行われます。というわけで、今日はこの切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      パキスタン・全国有権者の日(2016)

 これは、2016年12月7日、パキスタンが発行した“全国有権者の日”の切手で、投票箱への投票場面が取り上げられています。

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 2月8日(木) 10:00~ ニッポンジャーナル
 インターネット番組「ニッポンジャーナル」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。皆様、よろしくお願いします。

 2月9日(金) 05:00~  おはよう寺ちゃん
 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から8時までの長時間放送ですが、僕の出番は6時からになります。皆様、よろしくお願いします。

 よみうりカルチャー 荻窪
 宗教と国際政治 原則毎月第1火曜日 15:30~17:00
 時事解説を中心とした講座です。詳細はこちらをご覧ください。

 謀略の世界史 原則毎月第1土曜日 13:00~14:30
 MI6、CIA、モサドなど各国の情報機関のあらましや、現代史の中で彼らが実際に関与した事件などを幅広くご紹介していきます。詳細はこちらをご覧ください。

 武蔵野大学のWeb講座 
 大河企画の「日本の歴史を学びなおす― 近現代編」、引き続き開講中です。詳細はこちらをご覧ください。 

 「龍の文化史」、絶賛配信中です。龍/ドラゴンにまつわる神話や伝説は世界各地でみられますが、想像上の動物であるがゆえに、それぞれの物語には地域や時代の特性が色濃く反映されています。世界の龍について興味深いエピソードなどを切手の画像とともにご紹介していきます。詳細はこちらをご覧ください。


★ 『龍とドラゴンの文化史』 好評発売中!★

      龍とドラゴンの文化史・帯なし

 辰年にちなんで、中国 の龍を皮切りに、 日本 、朝鮮、琉球、東南アジア、キリスト教世界など、世界の龍について、そのベースとなる文化史や興味深いエピソードなどを切手とともにご紹介します。

 * ご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

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 パキスタン、アフガン不法移民を強制送還へ
2023-11-01 Wed 10:04
 パキスタン政府は、ことし(2023年)だけでも自爆テロなどが24件発生しており、その多くがアフガニスタン国籍の者による犯行だったことから、テロ対策として、170万人といわれるアフガニスタン国籍の不法移民に対して、きょう(1日)までに国外に退去するよう命じ、従わなければ強制送還すると警告しました。というわけで、今日はこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      パキスタン・アフガニスタン難民40年(2020)

 これは、2020年2月17日、パキスタンが発行した“パキスタンにおけるアフガニスタン難民40年”の切手です。切手は、2月17-18日の両日、イスラマバードで開催された“パキスタンにおけるアフガニスタン難民40年”のハイレベル国際会議に合わせて発行されたもので、パキスタンに逃れてくる難民たちの様子が取り上げられています。

 詳細については、こちらをクリックして、内藤総研サイト内の当該投稿をご覧ください。内藤総研の有料会員の方には、本日夕方以降、記事の全文(一部文面の調整あり)をメルマガとしてお届けする予定です。

 また、アフガニスタン難民の問題については、拙著『アフガニスタン現代史』で詳しくご説明しております。同書につきましては、内藤総研の会員の皆様(無料登録会員を含む)を対象に、こちらでサイン本の割引販売を行っておりますので、ぜひご登録の上、ご利用いただけると幸いです。

 * 昨日(31日)のニッポン放送「私の正論」の内藤出演回は無事に終了しました。次回は11月6日に登場の予定ですので、引き続きよろしくお願いします。


★ 放送出演・講演・講座などのご案内 ★

 11月3~5日 ウクライナ切手展 於・都立産業貿易センター台東館
 11月3~5日(金・祝~日)、東京・浅草の都立産業貿易センター台東館で開催の全国切手展<JAPEX 2023>と併催のイベントです。内藤も、1918年に発行されたウクライナ最初の切手の小コレクションと、最初の切手の原画作者、ヘオルヒー・ナルブートの画業を紹介する小コレクションを展示するほか、会期中、以下のトークを行います。

 11月3日(金・祝) 15:00~15:30 ウクライナ切手展・展示解説
 11月4日(土) 13:00~14:00 記念講演「ウクライナと切手・郵便」

 
 イベントそのものは事前予約不要・参加費無料ですが、会場の切手展へは入場料が必要です。詳細は全国切手展の主催者サイトをご覧ください。

 11月6日(月) 10:00~ ニッポンジャーナル
 インターネット番組「ニッポンジャーナル」に内藤がゲスト出演の予定です。皆様、よろしくお願いします。

 11月10日(金) 05:00~  おはよう寺ちゃん
 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から8時までの長時間放送ですが、僕の出番は6時からになります。皆様、よろしくお願いします。

 よみうりカルチャー 荻窪
 宗教と国際政治 原則毎月第1火曜日 15:30~17:00
 時事解説を中心とした講座です。詳細はこちらをご覧ください。

 謀略の世界史 11/11、12/9、1/6、2/3、3/2 13:00~14:30
 MI6、CIA、モサドなど各国の情報機関のあらましや、現代史の中で彼らが実際に関与した事件などを幅広くご紹介していきます。詳細はこちらをご覧ください。

 武蔵野大学のWeb講座 
 大河企画の「日本の歴史を学びなおす― 近現代編」、引き続き開講中です。詳細はこちらをご覧ください。 

 「龍の文化史」、絶賛配信中です。龍/ドラゴンにまつわる神話や伝説は世界各地でみられますが、想像上の動物であるがゆえに、それぞれの物語には地域や時代の特性が色濃く反映されています。世界の龍について興味深いエピソードなどを切手の画像とともにご紹介していきます。詳細はこちらをご覧ください。


★ 『今日も世界は迷走中』 好評発売中!★

      今日も世界は迷走中

 ウクライナ侵攻の裏で起きた、日本の運命を変える世界の出来事とは!内藤節炸裂。

 * ご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

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 国際薬物乱用・不正取引防止デー
2023-06-26 Mon 07:14
 きょう(26日)は、1987年6月26日、薬物乱用・不正取引防止に関する国際会議で「薬物乱用統制における将来の活動の包括的多面的概要」が採択されたことにちなむ“国際薬物乱用(麻薬乱用とも)・不正取引防止デー”です。というわけで、この切手を持ってきました、(画像はクリックで拡大されます)

      パキスタン・国際麻薬乱用・不正取引防止デー(2020)

 これは、2020年6月26日、パキスタンが発行した“国際薬物乱用・不正取引防止デー”の切手です。

 詳細については、こちらをクリックして、内藤総研サイト内の当該投稿をご覧ください。内藤総研の有料会員の方には、本日夕方以降、記事の全文(一部文面の調整あり)をメルマガとしてお届けする予定です。
 

★★★ 全日本切手展のご案内  ★★★ 

 7月15-17日(土-月・祝) 東京・錦糸町のすみだ産業会館で全日本切手展(全日展)が開催されます。今回は、会期中3日連続で、内藤が併催の韓国切手展の展示解説を行うほか、トークイベントも行う予定です。時間等は現在、最終調整中ですが、展覧会の情報は全日本切手展のオフィシャルサイトなどで、随時アップしていきますので、よろしくお願いいたします。

      全日展2023・招待券(ブログ用)
 
 *招待券(裏面押印なきものは無効)の画像です。

★ 放送出演・講演・講座などのご案内 ★

 7月14日(金) 05:00~  おはよう寺ちゃん
 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から8時までの長時間放送ですが、僕の出番は6時からになります。皆様、よろしくお願いします。

 よみうりカルチャー 荻窪
 宗教と国際政治 原則毎月第1火曜日 15:30~17:00
 時事解説を中心とした講座です。詳細はこちらをご覧ください。
 
 武蔵野大学のWeb講座 
 「日本の歴史を学びなおす― 近現代編」と「日本郵便150年の歴史」の2種類の講座をやっています。詳細はこちらをご覧ください。 

★ 『現代日中関係史 第2部 1972-2022』 好評発売中!★

      現代日中関係史2

 2022年11月に刊行された「第1部1945-1972」の続編で、日中国交”正常化”以降の1972年から2022年までの半世紀の、さまざまな思惑が絡まり合う日中関係の諸問題を、切手とともに紐解いていきます。

 * ご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

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 ペシャーワルの自爆テロ、死者100人に
2023-02-01 Wed 04:21
 パキスタン北西部ペシャーワル(ペシャワル、ペシャワールとも)中心部の地元警察の本部やテロ対策部門などが集まる厳重警備地区“レッドゾーン”内のモスクで、30日、自爆テロが発生。31日までに確認された死者は警察官を中心に少なくとも100人に達し、225人以上が負傷しました。当初、このテロ事件については、パキスタン国内のイスラム武装勢力“パキスタン・タリバン運動(TTP)”の司令官が犯行を認めていましたが、後にTTPの広報担当者は関与を否定しています。というわけで、亡くなった方のご冥福と負傷者の方の1日も早い御快癒をお祈りしつつ、この切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      パキスタン・ペシャワル事件(2014)1周年

 これは、2015年12月16日にパキスタンが発行した“ペシャーワル軍パブリックスクールの惨事1周年”の追悼切手です。切手の主題となっているペシャーワルの事件はTTPによる犯行で148人が犠牲になりましたが、今回のテロ事件はそれに次ぐ大惨事となりました。

 詳細については、こちらをクリックして、内藤総研サイト内の当該投稿をご覧ください。なお、内藤総研の有料会員の方には、本日夕方以降、記事の全文(一部文面の調整あり)をメルマガとしてお届けする予定です。

 なお、TTPについては、拙著『アフガニスタン現代史』でも(簡単にではありますが)紹介しておりますので、機会がありましたら、ぜひお手に取ってご覧いただけると幸いです。


★ 放送出演・講演・講座などのご案内 ★

 2月5日(日) 13:00~ 「現代日中関係史」
 2月4・5日(土・日)に東京・目白の切手の博物館で開催される「第14回テーマティク研究会切手展」にあわせて、下記の通り、拙著『現代日中関係史』の刊行記念トークイベントを開催します。切手展の参観と合わせて、ぜひ、ご参加ください。(切手展の詳細はこちら

 【日時】 2月5日(日) 13:00~14:30
 【会場】切手の博物館3階会議室
 【参加費】無料 ※先着順・最大20名
 【問合先】(公財)日本郵趣協会 TEL:03-5951-3311 

 2023年2月10日(金) 05:00~  おはよう寺ちゃん
 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から8時までの長時間放送ですが、僕の出番は6時からになります。皆様、よろしくお願いします。

 よみうりカルチャー 荻窪
 宗教と国際政治 原則毎月第1火曜日 15:30~17:00
 時事解説を中心とした講座です。詳細はこちらをご覧ください。

 よみうりカルチャー 北千住
 エリザベス女王の現代史 原則毎月第4土曜日 13:00~14:30
 エリザベス女王の描かれた切手を手掛かりに、現代史を読み解く講座です。詳細はこちらをご覧ください。

 武蔵野大学のWeb講座 
 「日本の歴史を学びなおす― 近現代編」と「日本郵便150年の歴史」の2種類の講座をやっています。詳細はこちらをご覧ください。 


★ 『現代日中関係史 第1部 1945-1972』 好評発売中! ★

      現代日中関係史表_第1部

 日本郵趣出版の新レーベル「郵便×歴史シリーズ」の第一弾の企画として、切手という切り口から第二次大戦後の日中関係を読み解く『現代日中関係史』。その第1巻となる本書は、第二次大戦後、わが国が中華人民共和国と国交を樹立(いわゆる国交正常化)する1972年9月以前を取り扱っています。なお、1972年の国交”正常化”以降については、2023年3月に刊行予定の第2巻でまとめる予定です。

 * ご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各ネット書店での注文ページのリンクがあるほか、主要書店の店頭在庫も確認できます。また、販売元の郵趣サービス社のサイト、スタマガネットの特設サイトサイトでは、本書の内容見本をご覧いただけます。 

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 パキスタン独立75年
2022-08-14 Sun 07:31
 1947年8月14日に英領インドからパキスタンが分離独立してから、ちょうど75年になりました。というわけで、今日はこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      パキスタン・リヤーカト・アリー・ハーン

 これは、1974年10月16日、パキスタンが発行したリヤーカト・アリー・ハーンの切手です。リヤーカト・アリー・ハーンはパキスタン独立後の初代首相に就任しましたが、在任中の1951年10月16日、アフガニスタンが煽動していた“パシュトゥニスタン独立運動”の活動家によって暗殺されました。

 詳細については、こちらをクリックして、内藤総研サイト内の当該投稿をご覧ください。内藤総研の有料会員の方には、本日夕方以降、記事の全文(一部文面の調整あり)をメルマガとしてお届けする予定です。

 また、いわゆるパシュトゥニスタン問題については、拙著『アフガニスタン現代史』でもまとめておりますので、併せてご覧いただけると幸いです。


★ 放送出演・講演・講座などのご案内 ★

 8月26日(金) 05:00~  おはよう寺ちゃん
 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から8時までの長時間放送ですが、僕の出番は6時からになります。皆様、よろしくお願いします。

 よみうりカルチャー 荻窪
 宗教と国際政治 原則毎月第1火曜日 15:30~17:00
 時事解説を中心とした講座です。詳細はこちらをご覧ください。

 武蔵野大学のWeb講座 
 「日本の歴史を学びなおす― 近現代編」と「日本郵便150年の歴史」の2種類の講座をやっています。詳細はこちらをご覧ください。 


★ 『本当は恐ろしい! こわい切手』 好評発売中!★

      『本当は恐ろしい! こわい切手』

 怨霊、ゾンビ、鬼、そして人間の闇 … 古今東西の奇妙な切手を集めた一冊。
 それぞれの切手には、いずれも世に出るだけの理由が必ずある。
 その理由を求めて、描かれた題材の歴史的・文化的・社会的背景を探っていくと、そこからさまざまなドラマが浮かび上がってくる。

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 パキスタンの孔子学院で自爆テロ
2022-04-27 Wed 07:58
 パキスタンのカラチ大学内の“孔子学院”で、きのう(26日)、中国の進出に抗議する現地の独立派“バローチスターン解放軍(BLA)”による自爆テロがあり、孔子学院の中国人院長を含む4人が死亡しました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      パキスタン・中国との国交50年(水彩画)

 これは、2001年にパキスタンが発行された中国・パキスタン国交50年の記念切手のうち、両国の女性を描く中国の水彩画を取り上げた連刷切手です。パキスタンは“友好国”の中国を題材とした切手を少なからず発行していますが、今回は、“中国語および中国文化に関する教育機関”の孔子学院にちなんで、“中国文化”を題材にしたモノを選んでみました。

 詳細については、こちらをクリックして、内藤総研サイト内の当該投稿をご覧ください。なお、内藤総研の有料会員の方には、本日夕方以降、記事の全文(一部文面の調整あり)をメルマガとしてお届けする予定です。


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 4月29日(金・祝) 14:00~ ニコニコ超会議 2022
 ニコニコ超会議の立花孝志×スペシャルゲスト★トークショー2022内のプログラム「ロシア・ウクライナ戦争から学ぶ日本の国防」に内藤が登場します。詳細はこちらをご覧ください。

 5月4日(水・祝) 13:00~ よみうりカルチャー北千住 公開講座 
 よみうりカルチャー北千住にて、公開講座「アフガニスタン現代史」を行います。拙著『アフガニスタン現代史』の内容を90分にギュッと凝縮した内容をお届けいたします。お申込など詳細は、こちらをご覧ください。

 5月7日(土) 14:00~ 第4回 救国シンクタンクフォーラム
 東京・永田町の星稜会館で開催の第4回救国シンクタンクフォーラムのパネリストとして内藤が登場します。今回のお題は“ウクライナとレジ袋”です。詳細はこちらをご覧ください。

 5月13日(金) 05:00~  おはよう寺ちゃん
 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から8時までの長時間放送ですが、僕の出番は6時からになります。皆様、よろしくお願いします。

 武蔵野大学のWeb講座
 4月6日-7月12日 鏑木清方と江戸の残り香
 詳細はこちらをご覧ください。
 
 4月13日-7月19日 日本の郵便150年の歴史2 占領時代(1945年の終戦から1952年)
 詳細はこちらをご覧ください。
 
 5月18日-8月23日 日本の歴史を学びなおす― 近現代編その2― 幕末
 詳細はこちらをご覧ください。 

★ 最新作 『アフガニスタン現代史』 好評発売中!★

      アフガニスタン現代史・表紙帯付き
 
 出版社からのコメント
 混迷のアフガニスタン情勢の理解に必須の通史!
 911同時多発テロ事件とその後のアフガニスタン空爆から20年。西側が支援した新共和国が崩壊し、再びタリバンが実効支配下に置いたアフガニスタン。英国、ソ連、米国…介入してきた大国の墓場と呼ばれてきたこの国の複雑極まりない現代史を、切手や郵便資料も駆使しながら鮮やかに読み解く。

 本書のご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

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 パキスタン、アフガニスタンに越境攻撃
2022-04-18 Mon 10:07
 おととい(16日)、パキスタン軍がアフガニスタンとの国境地帯で越境攻撃を行い、女性や子供を含め少なくとも46人が死亡した事件で、パキスタン外務省は、きのう(17日)、イスラム武装勢力“パキスタン・タリバン運動(TTP)”がここ数日、アフガニスタン側からパキスタン治安部隊を攻撃していたとの声明を発表し、TTPを標的とした報復攻撃を行ったことを事実上認めました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      パキスタン・国境警備隊100年(2013)

 これは、2013年7月11日、パキスタンが発行した“国境警備隊100周年”の切手です。

 詳細については、こちらをクリックして、内藤総研サイト内の当該投稿をご覧ください。なお、内藤総研の有料会員の方には、本日夕方以降、記事の全文(一部文面の調整あり)をメルマガとしてお届けする予定です。

 なお、拙著『アフガニスタン現代史』では、アフガニスタンとパキスタンとの国境をめぐる対立・紛争についても詳しくご説明しておりますので、機会がありましたら、ぜひお手に取ってご覧いただけると幸いです。 


★ 放送出演・講演・講座などのご案内 ★

 4月22日(金) 05:00~  おはよう寺ちゃん
 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から8時までの長時間放送ですが、僕の出番は6時からになります。皆様、よろしくお願いします。

 4月22-24日(金-日) スタンプショウ2022 
 於・都立産業貿易センター台東館

 毎年恒例、世界切手祭り・スタンプショウですが、今回は会期中、以下の2回のトークイベントに登場します

 4月22日(金) 14:00~ 「アフガニスタン現代史」
 *3月に刊行された拙著『アフガニスタン現代史』の出版記念イベントです。

 4月23日(土) 11:00~
 「切手でたどる郵便創業150年の歴史 vol.3 平成・令和編」
 *5月に日本郵趣出版から刊行予定の「切手でたどる郵便創業150年の歴史 vol.3 平成・令和編」の事前プロモーションを兼ねたイベントです。

 両イベントとも、事前予約不要・参加費無料です。親イベントとなる切手展、スタンプショウの詳細は主催者サイトをご覧ください。

 5月4日(水・祝) 13:00~ よみうりカルチャー北千住 公開講座 
 よみうりカルチャー北千住にて、公開講座「アフガニスタン現代史」を行います。拙著『アフガニスタン現代史』の内容を90分にギュッと凝縮した内容をお届けいたします。お申込など詳細は、こちらをご覧ください。

 武蔵野大学のWeb講座
 4月6日-7月12日 鏑木清方と江戸の残り香
 詳細はこちらをご覧ください。
 
 4月13日-7月19日 日本の郵便150年の歴史2 占領時代(1945年の終戦から1952年)
 詳細はこちらをご覧ください。
 
 5月18日-8月23日 日本の歴史を学びなおす― 近現代編その2― 幕末
 詳細はこちらをご覧ください。 

★ 最新作 『アフガニスタン現代史』 好評発売中!★

      アフガニスタン現代史・表紙帯付き
 
 出版社からのコメント
 混迷のアフガニスタン情勢の理解に必須の通史!
 911同時多発テロ事件とその後のアフガニスタン空爆から20年。西側が支援した新共和国が崩壊し、再びタリバンが実効支配下に置いたアフガニスタン。英国、ソ連、米国…介入してきた大国の墓場と呼ばれてきたこの国の複雑極まりない現代史を、切手や郵便資料も駆使しながら鮮やかに読み解く。

 本書のご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

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 印・パ・ネパールからの再入国、当面停止へ
2021-05-13 Thu 05:25
 日本政府はきのう(12日)、変異した新型コロナウイルスの国内流入を防ぐため、インド、パキスタン、ネパールの3か国に過去2週間以内に滞在歴があり、日本に在留資格を持つ外国人の再入国をあす(14日)から当面の間、原則として停止すると発表しました。というわけで、きょうはこんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      パキスタン・送達不能(2021・コロナ)

 これは、今年(2021)2月、パキスタンのカラチからベラルーシ宛に差し出されたものの、新型コロナウイルス禍によりパキスタン-ベラルーシ間の郵便物取り扱いが停止されたため、送達不能として差出人に返戻されたカバーです。

 今回、再入国禁止の対象となった3国のうち、新型コロナウイルスの感染が確認されたのはネパールが最も早くて2020年1月24日、ついでインドで1月30日、パキスタンで2月26日にそれぞれ最初の感染例が確認されています。

 このうち、状況が最も深刻だったのはインドで、7月6日には累計感染者数は約70万人となり、ロシアを抜いて米国、ブラジルに次いで世界で3番目に感染者の多い国となります。さらに、7月17日には100万人超、8月23日には300万人超となり、9月7日にはブラジルを抜いて世界で2番目に感染者の多い国となりました。

 9月中旬になると、インド国内の感染率は低下し始め、11月20日の時点で1日4万5000人ペースに、12月には1日2-4万人ペースに、2021年2月には1日1万2000人前後にまで鈍化。この間、インド政府は、2021年1月16日から全土で一斉にワクチン接種を開始し、1月28日には、全国718地域のうち146地域で1週間新規感染者がなく、18地域では2週間新規感染がゼロとなったことを踏まえて、ヴァルダン保健相が、新型コロナウイルスの感染拡大には歯止めがかかり、「インドは感染封じ込めに成功した」と声明を発表しました。

 ところが、3月後半から、二重変異ウイルス“B.1.617”の感染が急速に拡大。4月22日にはインド国内の1日の新規感染者数は30万人を超え、5月8日には1日の新規感染者が40万1078人となりました。その後、新規感染者は1日当たり40万人前後で頭打ちとなっているものの、5月12日の時点の累計で、死者25万人超、感染者2300万人超となっています。

 B.1.617は、現時点で既に日本を含め世界44カ国で確認されており、米英独豪、シンガポールなどでの確認例も多いことから、インド、パキスタン、ネパールの3国からの入国を停止するだけでは不十分とも指摘されています。1978年10月4日の最高裁判決でも、外国人の入国拒否には、憲法上、あるいは国際慣習法上の支障はないとされているわけですし、まずは水際対策を徹底してほしいですね。


★ 武蔵野大学の生涯学習講座は開講延期となりました ★

 5月15日開講の予定だった下記の講座は、新型コロナウイルス対応の特別措置法に基づく緊急事態宣言の延長に伴い、開講日(対面授業の初回の日)が延期になりました。現在、開講日を6月5日に延期する方向で調整を行っております。詳細が決まりましたら、このブログでもご案内いたしますので、今しばらくお待ちください。なお、対面授業の時間割は、土曜日の同じ時間帯で変更はありません。

 13:00~14:30 「日本の郵便150年の歴史 その1 ―“大日本帝国”時代の郵便事情―」
 15:15~16:45 「東京五輪と切手ブームの時代 ―戦後昭和社会史の一断面―」
 対面授業、オンラインのライブ配信、タイム・フリーのウェブ配信の3通りの形式での受講が可能です。お申し込みを含め、詳細については、こちらをクリックしてご覧ください。(現在は旧日程が掲載されておりますので、ご注意ください)

 ご不便をおかけしますが、よろしくお願いします。


★ 放送出演・講演・講座などのご案内★
 
 5月17日(月) 05:00~  
 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から9時までの長時間放送ですが、僕の出番は07:48からになります。皆様、よろしくお願いします。


★ 『切手でたどる郵便創業150年の歴史 vol.1 戦前編』 好評発売中! ★

      郵便創業150年の歴史ー1表紙 2530円(本体2300円+税)

 明治4年3月1日(1871年4月20日)にわが国の近代郵便が創業され、日本最初の切手が発行されて以来、150年間の歴史を豊富な図版とともにたどる3巻シリーズの第1巻。まずは、1945年の第二次大戦終戦までの時代を扱いました。今後、2021年11月刊行予定の第2巻では昭和時代(戦後)を、2022年3月刊行予定の第3巻では平成以降の時代を取り扱う予定です。

 ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。 

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 K2冬季登頂に初成功
2021-01-17 Sun 01:18
 ネパールの登山隊10人が、きのう(16日)、パキスタン北部にある世界第2位の高峰で、世界の8000メートル級全14座のうち、唯一冬季登頂が未達成だったK2(8611メートル)の冬季登頂に初めて成功しました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      パキスタン・K2登頂50年

 これは、2004年にパキスタンが発行した“K2初登頂50周年記念”の切手シートです。

 パキスタン北部はカラコルム山脈ヒマラヤ山脈・ヒンドゥークシュ山脈の3つの山脈が走る世界でも有数の山岳地帯となっていますが、このうち、カラコルム山脈の最高峰にしてパキスタン国内最高峰がK2です。

 K2という名前は、英領インド帝国時代にインド測量局のトーマス・ジョージ・モントゴメリーが1856年からカラコルム山系の測量を始めた際に、標高が高い山々にカラコルムのKを取って、K1, K2, K3, K4, K5 の測量番号をつけたことに由来するものです。K2以外の山には、その後、新たな名前が付けられたり、現地名が採用されたりしましたが、K2は人里から遠く離れた奥地((最も近い村までは、直線距離で約80キロ)にあり、19世紀末まではほとんどその存在が知られていなかったこともあり、測量番号がそのまま名山名として残りました。

 K2は、もともと奥地に位置していてアクセスが容易ではないうえ、気候条件が世界最高峰のエヴェレストよりも厳しく、急峻な山容による雪崩や滑落の危険性などから、世界で最も登山が難しい山として知られています。

 このため、1892年、マーティン・コンウェイひきいる英国の探検隊が標高約4600メートルのコンコルディア(バルトロ氷河とゴドウィン・オースティン氷河の合流点)に到達。1902年にはオスカー・エッケンシュタイン隊が6525メートル地点まで、1909年にはイタリアのアブルッツィ隊が6250メートル付近まで到達したものの、登頂には成功しませんでした。
 
 その後、1954年7月31日にイタリアのアルディト・デジオ隊がパキスタン側からアプローチし、隊員のリーノ・ラチェデッリとアキッレ・コンパニョーニの2人が世界で初めて登頂に成功しました。ついで、1977年8月8日には、日本山岳協会登山隊の第2次アタック隊員の重広恒夫、中村省爾、高塚武由が日本人として初めて、世界でも2回目の登頂に成功しています。

 ちなみに、2018年末までにK2の登頂に成功したのは367人(全て夏季)で、生存率は77.1%。エヴェレストの登頂者は9171人で、生存率は96.8%ですから、K2登頂がいかに難しいか、よくわかります。

 なお、K2は、中国の新疆ウイグル自治区(東トルキスタン)とパキスタンの国境に位置しており、周辺一帯はカシミール紛争の係争地として、インド側の認識では“カシミールのパキスタン占領地”とされています。こうした事情もあって、パキスタン政府は、この地域の領有権を主張する一環として、K2の切手をしばしば発行しています。


★ 内藤陽介の最新刊 『日本人に忘れられたガダルカナル島の近現代史』 ★

      日本人に忘れられたガダルカナル島の近現代史カバー 本体1600円+税

 出版社からのコメント
 【中国の札束攻勢にソロモン諸島は陥落寸前!】
 日本軍の撤退後、悲劇の激戦地は
 いかなる歴史をたどり、
 中国はどのように浸透していったのか

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 グワーダルでテロ
2019-05-13 Mon 03:17
 パキスタン南西部、バローチスターン州のグワーダルで、おととい(11日)、中国の進出に抗議する現地の独立派の“バルーチスターン解放軍(BLA)”が中国人宿泊客が多い高級ホテル“パールコンチネンタルホテル”を襲撃し、少なくともホテル従業員や軍兵士ら5人が死亡、6人が負傷するテロ事件が発生。これに対して、パキスタンの治安部隊はきのう(12日)昼ごろまでに実行犯を殺害し鎮圧しました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      パキスタン・グワーダル港

 これは、2010年にパキスタンが発行した“グワーダル港”の切手です。

 グワーダルは、パキスタン南西部のアラビア海に面した港町で、1797年、対岸のオマーンの飛地領土となりましたが、1876年以降、周辺の藩王国が、さらに、1891年にはオマーンが英国の保護国となったため、英領インド帝国の一部に編入されました。

 その後、英領インド帝国が解体され、パキスタンが独立すると、グワーダルはオマーン領に復しましたが、1958年、300万ポンドでパキスタンに売却されました。

 ところで、グワーダルのあるバローチスターン州の人口は約800万人ですが、州内の主要言語は、バローチ語、パシュトー語、ブラーフイー語、ペルシア語で、パキスタンの公用語であるウルドゥ語ではありません。また、歴史的にはオマーンとの関係も深かったことから、BLAの他にも、バルチスタン解放戦線(BLF)、バルチスタン共和国軍(BRA)など、パキスタンからの分離独立運動を目指す武装組織が活動していました。このため、ソ連軍によるアフガニスタン侵攻時には、ムジャーヒディーンを支援するパキスタン政府に対抗すべく、ソ連がBLAを援助していたため、パキスタン政府とBLAとの対立は次第に先鋭化していきます。

 こうした背景の下、パキスタン政府は、1998年5月、バローチスターン州内のチャガイ地区で核実験を敢行。さらに、パキスタン政府は、パキスタンを縦断するインフラ整備事業“中国パキスタン経済回廊(CPEC))”を容認し、2013年1月30日には、一帯一路構想を進める中国に対して、パキスタン政府はグワーダル港の運営権を中国企業に譲渡しています。

 当然のことながら、BLAをはじめとするバローチスターン分離独立派は、地元住民の意向を無視してグワーダルを中国に差し出した中央政府と、“侵略者”である中国への憎悪を募らせ、2018年11月には、カラチの中国総領事館が武装組織を襲撃。このときは、パキスタン人警察官2人と巻き添えとなった市民2人の計4人が亡くなりました。

 今回の事件もその延長線上で発生したもので、中国との“全天候型友好”を志向してきたパキスタン政府としては、中国関連施設を守る専従部隊を新設するなどして警戒を強めているものの、食い止め切れていないのが実情です。 


 * 昨日(12日)のSchooの内藤の講座「今さら聞けないチェ・ゲバラ」のライブ配信は、無事、終了いたしました。ご視聴いただいた皆様、運営スタッフの皆様には、この場をお借りして、お礼申し上げます。


★★ 内藤陽介の最新刊 『チェ・ゲバラとキューバ革命』 好評発売中!★★

      チェ・ゲバラとキューバ革命 表紙カバー 本体3900円+税
 
 【出版元より】
 盟友フィデル・カストロのバティスタ政権下での登場の背景から、“エルネスト時代”の運命的な出会い、モーターサイクル・ダイアリーズの旅、カストロとの劇的な邂逅、キューバ革命の詳細と広島訪問を含めたゲバラの外遊、国連での伝説的な演説、最期までを郵便資料でたどる。冷戦期、世界各国でのゲバラ関連郵便資料を駆使することで、今まで知られて来なかったゲバラの全貌を明らかする。

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 新首相にクリケット元代表選手
2018-08-18 Sat 01:40
 パキスタン下院は、きのう(17日)、7月の総選挙で勝利したパキスタン正義運動(PTI)のイムラン・カーン議長(以下、敬称略)を新首相に選出。これをうけて、きょう(18日)の宣誓を経て、カーン新政権が正式に発足します。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      パキスタン・クリケットW杯優勝

 これは、1992年にパキスタンが発行した“クリケット・ワールドカップ優勝”の記念切手のうち、優勝カップとパキスタン代表キャプテンとしてのカーンを取り上げた1枚です。

 インドやパキスタン、スリランカなど南アジアの旧英領地域ではクリケットが盛んですが、この地域にクリケット競技が持ち込まれたのは、1721年、英国の船員が上陸した海岸で行ったのが最初といわれています。その後、英国のインド支配が拡大していくにつれ、クリケットを楽しむインド駐在の英国人も増え、クリケットにはインド亜大陸に広まっていくことになりました。1845年3月には、1857年の大反乱の主役として知られる東インド会社のインド人傭兵、シパーヒー(セポイ)のチームと白人のチームが試合を行ったとの記録もあります。

 クリケット競技がインド亜大陸でも組織的に行われるようになったのは、1848年にムンバイのパルーシー(ペルシャ起源のゾロアスター教徒)によるパルーシー・オリエンタル・クリケット・クラブを組織してからのことで、1866年にはこれに刺激を受けたムンバイのヒンドゥー教徒がボンベイ・ユニオンを組織しました。

 こうしてインド亜大陸に定着したクリケットは、1947年のインドパキスタンの分離独立後も、クリケットは印パ両国の国民的なスポーツとして現在に至るまで人気を保っています。

 今回、パキスタンの新首相となるイムラーン・カーンは、パキスタン独立後の1952年、ラホール生まれ。1971年から1992年にかけに20年以上にわたってパキスタン代表としてプレーし、1982年から1992年までは代表のキャプテンも務めました。この間、1987年にはいったん引退したものの、1988年には代表に復帰。1992年のW杯オーストラリア・ニュージーランド大会では、3月25日、メルボルン・クリケット・グラウンドで行われた決勝戦でイングランド代表を下し、パキスタンに初優勝をもたらしました。

 代表引退後の1996年4月25日、反汚職、現状打破、共同体主義、イスラム的かつ現代的な福祉国家の建設などを掲げ、ラホールでPTIを結成。その後、同党はながらく、議員はカーンのみという個人商店的な色彩の強い小政党にとどまっていましたが、2013年のパキスタン下院総選挙では30議席以上を獲得して野党第2党に躍進し、カーンも首相候補の一人に挙げられるほどになりました。

 ただし、PTIは、封建主義の根絶、完全な司法権の独立、脱中央集権、パキスタン軍への文民統制などの“正論”をストレートに訴え、他の政党が“特定の一族”に牛耳られていることを批判するため、敵も多く、2013年の下院総選挙の直後には、副党首のザラ・シャヒド・フセインが何者かに暗殺される事件も起きています。なお、PTIは、核兵器の維持と対テロ戦争での米軍への協力拒否を主張し、カシミール問題についても強硬な姿勢をとっており、それゆえ軍部とも良好な関係を保っています。

 ことし7月25日投開票の総選挙では、PITは116議席を獲得し第1党となり、同30日には少数政党や無所属議員との協力により、下院定数342のうち、過半数の176票を固め、首相就任を確実にしていました。

 首相選出後の演説で、カーンは「過去の不正を追及し、改革をもたらすことを約束する」と述べていますが、パキスタンの現在の喫緊の課題は経済問題で、まずは貿易赤字や国営企業の累積債務問題などへの対応が急務となります。
  

★★★ 近刊予告! ★★★

 えにし書房より、拙著『チェ・ゲバラとキューバ革命』が近日刊行予定です!
 詳細につきましては、今後、このブログでも随時ご案内して参りますので、よろしくお願いします。

      ゲバラ本・仮書影

(画像は書影のイメージです。刊行時には若干の変更の可能性があります) 
 

★★ 内藤陽介の最新刊 『パレスチナ現代史 岩のドームの郵便学』 ★★

      パレスチナ現代史・表紙 本体2500円+税

 【出版元より】
 中東100 年の混迷を読み解く! 
 世界遺産、エルサレムの“岩のドーム”に関連した郵便資料分析という独自の視点から、複雑な情勢をわかりやすく解説。郵便学者による待望の通史!

 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。 

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 国際ガールズデー
2017-10-11 Wed 09:55
 きょう(11日)は国際ガールズデーです。というわけで、少女を描いた切手の中から、この1枚を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      パキスタン・第三回イスラム諸国サミット(難民少女)

 これは、1981年3月29日、パキスタンが発行した“第3回イスラム諸国サミット”の記念切手の1枚で、メッカのカアバ、メディナの預言者のモスク、エルサレムの岩のドームをデザインした会議のマークと、アフガニスタンから逃れてきた難民少女が取り上げられています。

 第3回イスラム諸国サミットは、イスラム暦15世紀の幕開けとなる1401年が西暦では1980年11月9日にスタートしたことを受け、1981年1月25日からメッカで開催されたもので、その背景には、1979年11月にメッカで発生したハラーム・モスク襲撃事件の影響で大きく権威を損ねたサウジ政府が、会議を主催することで、あらためて、自らが“イスラムの(聖地の)守護者”であることをアラブ・イスラム世界に対して強調しようとの意図がありました。

 今回ご紹介の切手は、そうしたイスラム諸国サミットを記念するとして発行されたものですが、発行日の3月29日には会議はとっくに終わっており、むしろ、アフガニスタン難民の問題を広くイスラム世界が共有すべきだとの意味を込めて、イスラム諸国サミットのマークが取り入れられたのではないかと思います。

 1979年12月にソ連軍によるアフガニスタン侵攻が始まると、国際社会はこれを非難し、アフガニスタン国内でも反政府ゲリラの大同団結によるアフガニスタン解放イスラム同盟が結成され、ソ連軍とその支援を受けたカルマル政権に対するムジャーヒディーン(イスラム戦士)の抵抗運動が展開されました。

 アフガニスタンとの国境に近いパキスタンの都市、ペシャワールには、夥しい数のアフガニスタン難民が押し寄せましたが、同時に、ペシャワールは、イスラム諸国と米国によるムジャーヒディーン闘争を支援するための一大拠点としても機能することになります。

 そうした中、ペシャワールに集まった義勇兵たちに大きな思想的影響を与えたとされるのが、パレスチナ出身のイデオローグ、アブドゥッラー・アッザームです。

 アッザームは、1941年、英委任統治下にあったパレスチナのジェニン(ヨルダン川西岸の都市)近郊で生まれました。

 1963年、シリアのダマスカス大学イスラム法学部を卒業後、ヨルダン支配下のヨルダン川西岸地区に戻りましたが、1967年の第三次中東戦争ヨルダン川西岸がイスラエルに占領されるとヨルダンに脱出。その後、カイロのアズハル大学でイスラム法学の修士号を得て、アンマンのヨルダン大学で教職に就きましたが、1970年、ヨルダン内戦が勃発すると、ヨルダン政府は反イスラエルのパレスチナ人であるアッザームを追放しました。

 このため、アッザームはアズハル大学に戻ってイスラム法理論の博士号を取得。一時、ヨルダンに戻りましたが、ほどなくして保守的なムスリムの多いジェッダ(サウジアラビア)のキング・アブドゥル・アジーズ大学で教鞭をとるようになります。この時の教え子の一人が、かのウサーマ・ビン・ラーディンでした。

 1979年11月、メッカでハラーム・モスク襲撃事件が発生すると、サウジ政府はイスラム原理主義者の多くを国外追放処分としましたが、これにより、アッザームはイスラマバード(パキスタンの首都)の国際イスラム大学に移って「奪われたムスリムの土地を奪回することは全信徒の宗教的義務である」と訴え、ペシャワールにムジャーヒディーンのための軍事訓練施設を設立。なお、1981年には、アッザームの呼びかけに応じて、大学を卒業したばかりのビン=ラーディンが合流します。

 アッザームの主張は、1980年代初頭の時点では、ソ連や東側諸国の支援を受けていたPLOに与することなく、ムスリムの宗教的な義務としてパレスチナとアフガニスタンの双方を解放すべきと訴えた点で画期的なものでした。

 もちろん、パキスタン政府としては、“原理主義者”としてのアッザームらの主張を公式に支持・支援していたわけではありませんが、膨大な数のアフガニスタン難民とムジャーヒディーンがペシャワールに押し寄せているという現実に直面し、イスラム諸国から広く支援を集めるためにも、アフガニスタンとパレスチナの問題は「奪われたムスリムの土地を奪回する」という点において同根であることを訴えることも必要だったわけです。

 今回ご紹介の切手が、イスラム諸国サミットそのものを記念するというよりも、会議に合わせて、アフガニスタン難民に対するイスラム世界の関心を喚起するような内容となっていたのは、そうした事情を反映したからと考えて良いでしょう。

 なお、「奪われたムスリムの土地を奪回することは全信徒の宗教的義務である」とのアッザームの主張は、パレスチナとアフガニスタンを結びつけただけでなく、後に、ボスニアチェチェンでのイスラム抵抗運動や、さらにはサウジアラビアに駐留しつづける米軍へのテロなどの根幹をなすイデオロギーとなるのですが、1988年の映画『ランボー 怒りのアフガン』の例を持ち出すまでもなく、東西冷戦という時代状況の下で、そのことを見通した者はほとんどいませんでした。

 ちなみに、このあたりの事情については、拙著『パレスチナ現代史 岩のドーム郵便学』でも縷々ご説明しておりますので、機会がありましたら、ぜひお手にとってご覧いただけると幸いです。 

 
★★★ NHKラジオ第1放送 “切手でひも解く世界の歴史”  ★★★

 10月5日(木)に放送の「切手でひも解く世界の歴史」の第9回は無事に終了しました。お聞きいただいた皆様、ありがとうございました。次回の放送は、10月19日(木)16:05~の予定です。引き続き、よろしくお願いいたします。 

 なお、5日放送分につきましては、10月12日(木)19:00まで、こちらの“聴き逃し”サービスでお聴きいただけますので、ぜひご利用ください。


★★★ 世界切手展<WSC Israel 2018>作品募集中! ★★★

  明年(2018年)5月27日から31日まで、エルサレムの国際会議場でFIP(国際郵趣連盟)認定の世界切手展<WSC Israel 2018>が開催される予定です。同展の日本コミッショナーは、不詳・内藤がお引き受けすることになりました。

 現在、出品作品を11月10日(必着)で募集しておりますので、ご興味がおありの方は、ぜひ、こちらをご覧ください。ふるってのご応募を、待ちしております。


★★ 内藤陽介の最新刊 『パレスチナ現代史 岩のドームの郵便学』 ★★

      パレスチナ現代史・表紙 本体2500円+税

 【出版元より】
 中東100 年の混迷を読み解く! 
 世界遺産、エルサレムの“岩のドーム”に関連した郵便資料分析という独自の視点から、複雑な情勢をわかりやすく解説。郵便学者による待望の通史!

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 ラホールでイースターにテロ
2016-03-28 Mon 13:54
 パキスタン東部ラホールのグルシャン・エ・イクバール公園の入口付近で、きのう(27日)、反政府勢力パキスタン・タリバーン運動(TTP)の分派組織が、イースターを祝っていたキリスト教徒たちをターゲットにした爆弾テロを起こし、この記事を書いている時点で、少なくとも71人が死亡、300人以上が負傷しました。亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、負傷された方にはお見舞い申し上げます。というわけで、きょうは、この切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      パキスタン・ラホール復活大聖堂教会

 これは、1987年にパキスタンで発行された“ラホール復活大聖堂教会100周年”の記念切手で、同教会とその100周年記念塔が描かれています。ラホールのキリスト教会を取り上げた切手としては、今回ご紹介のモノのほか、カトリックの大聖堂を取り上げたものもあるのですが、イースターの時期ということで、こちらの“復活大聖堂”を選びました。

 ラホールにおけるキリスト教会の建築は、1595年にアクバル帝によって認められたのが最初です。続くジャハーンギール帝は、1614-24年、教会の閉鎖を命じます。ジャハーンギール帝末期には、協会の再開は認められたものの、次代のシャー・ジャハーン帝は、1632年、再度教会の閉鎖を命じました。

 その後、約2世紀の空白を経て、英領インド帝国時代の1877年、ラホール中心部、高等裁判所の向かい側に、イギリス人がパキスタン聖公会・カルヴァン主義合同教会を建立しました。これが、今回ご紹介の切手に取り上げられた復活大聖堂教会です。

 復活大聖堂教会は、ピンク色の砂岩を用いたネオ・ゴシック様式の建築で、ジョン・オルドリド・スコットが設計を担当。2本の塔は1898年に加えられました。また、当初は8つの鐘を備え付ける予定でしたが、実際の鐘の数は6つです。また、教会所有の宝物としては、1862年製のステンドグラスや、1935年に発掘された聖トマスの十字架などがあります。

 さて、パキスタンは人口の97%がムスリムで、“イスラム共和国”として、イスラムの理念にのっとった政治を行うことを憲法で公式に宣言しています。もちろん、パキスタンの現行憲法では「すべての国民はみずからの宗教を信仰し、実践し、広める権利を有する」との規定があるのですが、同時に、すべての法律はイスラムの理念と合致する(少なくともイスラムに反しない)ことが求められています。このため、キリスト教を含む少数派の宗教に対しては、個人としての礼拝と活動の自由は認められているものの、公の場での宣教活動に対してはさまざまな制約が加えられているのが実情です。また、就職や昇進などでは、キリスト教徒をはじめとする宗教マイノリティに対する明らかな差別待遇が横行しています。

 さらに、刑法には“冒瀆罪(イスラム侮辱罪)”として“イスラムの預言者ムハンマドやコーラン等に対するあらゆる侮辱・冒瀆”を罰する規定(最高刑は死刑もしくは終身刑)があります。しかし、どのような行為や発言が侮辱や冒瀆に該当するのか、明確な規定がないため、たとえば、賄賂を要求して断られた地方の警官や役人などが私怨を晴らすためにこの規定を悪用するケースが後を絶ちません。

 冒瀆罪で告発(冤罪事件を含む)されるのは、半数がムスリムでキリスト教徒は全体の13%程度とされていますが、人口比から考えると、キリスト教徒の告発率がきわめて高いのは明白で、告発されたキリスト教徒の家族や彼らが生活する村に対する“報復攻撃”(もちろん、違法行為で、刑事罰の対象になります)も蔓延しています。

 こうしたこともあって、パキスタン国内でも冒瀆罪の廃止を求める声は少なからずありますが、そうした主張をしたシャウハズ・バッティ大臣やサルマン・タシール元パンジャブ州知事などは暗殺されてしまいました。

 今回のテロ事件に対して、パキスタンのシャリフ首相は「卑劣なテロリストが女性子どもを標的にした」と強く非難しています。

 一方、ラホールでのテロ事件とほぼ時を同じくして、首都のイスラマバードでは、昨夜、サルマン・タシール元パンジャブ州知事暗殺事件の犯人に対する死刑が執行されたことに抗議し、イスラム法の厳格な施行を求める数万人の群衆が議会前を占拠して一部が暴徒化したため、シャリフ政権の要請で軍が出動。このほか、南部カラチでも地元記者協会の建物に群衆が乱入し、テレビ局の車やカメラを壊す事件が発生しました。

 “卑劣なテロリスト”がパキスタン国内を跋扈している背景には、テロ行為そのものを積極的には支持しなくとも、テロリストの煽動に対して、心情的には同調しかねないパキスタンの社会的土壌が根強くあることが浮き彫りになったかたちで、何とも暗澹たる思いにさせられますな。


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 4月から毎月第1火曜の15:30より、よみうりカルチャー荻窪(読売・日本テレビ文化センター、TEL 03-3392-8891)で講座「宗教と国際政治」がスタートします。ぜひ、遊びに来てください。詳細は、こちらをご覧いただけると幸いです。
 

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 世界の国々:パキスタン
2016-02-17 Wed 15:51
 アシェット・コレクションズ・ジャパンの週刊『世界の切手コレクション』2016年2月17日号が先週、発行されました。僕が担当したメイン特集「世界の国々」のコーナーは、今回はパキスタンの特集です。その記事の中から、この1点をご紹介します。(画像はクリックで拡大されます)

      パキスタン・民族衣装

 これは、1987年にパキスタンで発行されたユニセフの切手で、伝統的なシャルワール・カミーズ姿で子供を抱く母親が描かれています。

 パキスタンからアフガニスタンにかけての伝統的な民族衣装として知られるシャルワール(サルワールとも)・カミーズは、シャツに相当するカミーズとズボンに相当するシャルワ-ルを組み合わせたもので、女性の場合は、これに、ストールのドゥパターが加わります。ドゥパターは体型を隠すほか、ムスリム女性のたしなみとして髪を隠すためにも用いられていますが、今回ご紹介の切手をご覧いただくと、ドゥパター、カミーズ、シャルワールがそれぞれどのように着用されているかが良くわかります。

 さて、『世界の切手コレクション』2月17日号の「世界の国々」では、今回ご紹介の切手のほか、英領インド帝国からインドとパキスタンが分離独立するプロセスと、ベーナズィール・ブットー政権時代についてまとめた2本の長文コラムのほか、釈迦苦行像、パキスタン最高峰のK2峰、モヘンジョダロ遺跡、建国の父・ジンナー、1998年の核保有の切手などもご紹介しています。機会がありましたら、ぜひ、書店などで実物を手に取ってご覧ください。

 なお、僕が担当する「世界の国々」は、次回は本日発売の2月24日号でのローデシアの特集になります。こちらについては、2月24日以降、このブログでもご紹介する予定です。


 ★★★ 講座のご案内 ★★★

 3月8日(火)から、毎月第2火曜の19時より、東京・竹橋の毎日文化センターで新講座「宗教で読む国際ニュース」がスタートします。都心で平日夜のコースですので、ぜひ、お勤め帰りに遊びに来てください。詳細は、こちらをご覧いただけると幸いです。


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 岩のドームの郵便学(35)
2015-11-30 Mon 09:44
 ご報告が大変遅くなりましたが、『本のメルマガ』589号が先月25日に配信となりました。僕の連載「岩のドームの郵便学」では、今回は、1980年代初頭のパキスタンについて取りあげました。その中から、この1枚をご紹介します。(画像はクリックで拡大されます)

      パキスタン・岩のドーム(1981)

 これは、1981年7月25日、パキスタンが発行した「パレスチナの自由の戦士と殉難者の遺家族の福祉のために」の切手です。

 パキスタンは、「インド亜大陸のヒンドゥーとムスリムは互いに異なった民族である」とする“二民族論”を建国の理念として、1947年、英領インド帝国の解体に伴い、インドとは別のムスリム国家として独立しましたから、パレスチナ問題に関しては、当初から、親アラブ・反イスラエルの姿勢を鮮明にしていました。

 じっさい、1948年に第一次中東戦争が勃発すると、パキスタンはアラブ諸国に対する軍事援助を計画。その後も、紛争当事国への武器供与禁止という国際ルールにより西側諸国家ら武器を調達できなかったアラブ諸国のため、パキスタンはチェコスロヴァキアから25万挺のライフルを代理購入しているほか、イタリアから3機の戦闘機を購入してエジプトに提供しています。

 1967年の第3次中東戦争と1973年の第4次中東戦争に際しては、パキスタン人パイロットがヨルダンおよびシリア空軍に参加してイスラエル軍機を撃墜。1982年のイスラエルによるベイルート包囲の際にはパキスタン人義勇兵50人がPLO側に立って従軍し、イスラエル軍の捕虜になっています。また、1973年以降、パキスタン国内にはPLOの将校に対する軍事訓練の場が設けられたほか、1974年2月にラホールで開催されたイスラム諸国サミットではPLOがパレスチナ人を代表する唯一の合法的政府であることが初めて承認され、1975年には「シオニズムは人種主義と人種差別の一形態である」とする国連総会決議3379の採択のために尽力しています。(ただし、同決議は1991年の国連総会決議4686によって否定されましたが)

 1979年12月にソ連軍によるアフガニスタン侵攻が始まると、国際社会はこれを非難し、アフガニスタン国内でも反政府ゲリラの大同団結によるアフガニスタン解放イスラム同盟が結成され、ソ連軍とその支援を受けたカルマル政権に対するムジャーヒディーン(イスラム戦士)の抵抗運動が展開されるようになります。

 アフガニスタンとの国境に近いパキスタンの都市、ペシャワールには、夥しい数のアフガニスタン難民が押し寄せましたが、同時に、ペシャワールは、イスラム諸国と米国によるムジャーヒディーン闘争支援のための一大拠点としても機能していました。

 ところで、ペシャワールに集まった義勇兵たちに大きな思想的影響を与えたとされるのが、パレスチナ出身のイデオローグ、アブドゥッラー・アッザームです。

 アッザームは、1941年、英委任統治下にあったパレスチナのジェニン(ヨルダン川西岸の都市)近郊で生まれました。

 1963年、シリアのダマスカス大学イスラム法学部を卒業後、ヨルダン支配下のヨルダン川西岸地区に戻ったものの、1967年の第3次中東戦争でヨルダン川西岸がイスラエルに占領されるとヨルダンに脱出。その後、カイロのアズハル大学でイスラム法学の修士号を得て、アンマンのヨルダン大学で教職に就きましたが、1970年、ブラック・セプテンバー事件(パレスチナ人過激派によるハイジャック事件を契機としたヨルダン政府とPLO過激派の内戦)が起こると、ヨルダン政府は反イスラエルのパレスチナ人であるアッザームを追放しました。

 このため、アッザームはアズハル大学に戻ってイスラム法理論の博士号を取得。一時、ヨルダンに戻ったものの、ほどなくして保守的なムスリムの多いジェッダ(サウジアラビア)のキング・アブドゥル・アジーズ大学で教鞭をとるようになりました。ちなみに、同大学での教え子の一人がオサーマ・ビン・ラーディンです。

 1979年11月、メッカでハラーム・モスク襲撃事件が発生すると、サウジ政府はイスラム原理主義者の多くを国外追放処分としましたが、これにより、アッザームはイスラマバード(パキスタンの首都)の国際イスラム大学に移って「奪われたムスリムの土地を奪回することは全信徒の宗教的義務である」と訴え、ペシャワールにムジャーヒディーンのための軍事訓練施設を設立しました。なお、1981年には、アッザームの呼びかけに応じて、大学を卒業したばかりのビン=ラーディンが合流しています。

 アッザームの主張は、1980年代初頭の時点では、ソ連や東側諸国の支援を受けていたPLOに与することなく、ムスリムの宗教的な義務としてパレスチナとアフガニスタンの双方を解放すべきと訴えた点で画期的なものでした。

 もちろん、パキスタン政府としては、“原理主義者”としてのアッザームらの主張を公式に支持・支援していたわけではありませんが、膨大な数のアフガニスタン難民とムジャーヒディーンがペシャワールに押し寄せているという現実に直面したパキスタンにとっては、イスラム諸国から広く支援を集めるためにも、アフガニスタンとパレスチナの問題は「奪われたムスリムの土地を奪回する」という点において同根であることを訴える必要があったことは明らかで、今回ご紹介の切手も、こうした部脈に沿って発行されたものとみることができます。ちなみにパキスタンの切手において、岩のドームそのものを中心的な題材としてストレートに取り上げたのは、これが最初の事例でした。

 もちろん、1947年の建国以来のパキスタンの対パレスチナ政策を考えるのなら、岩のドームの切手を発行することで、ムスリムとして聖地エルサレムの奪還を目指す姿勢をアピールするのはなんら不思議なことではないのですが、それまで“パレスチナ”を題材にした切手を発行してこなかったパキスタンが、1981年というタイミングで岩のドームの切手を発行した背景には、やはり、アフガニスタンとパレスチナを結びつけて考える思考回路があったと見るのが自然でしょう。

 なお、「奪われたムスリムの土地を奪回することは全信徒の宗教的義務である」とのアッザームの主張は、パレスチナとアフガニスタンを結びつけただけでなく、後に、ボスニアチェチェンでのイスラム抵抗運動や、さらにはサウジアラビアに駐留しつづける米軍へのテロなどの根幹をなすイデオロギーとなるのですが、1988年の映画『ランボー 怒りのアフガン』の例を持ち出すまでもなく、東西冷戦という時代状況の下で、そのことを見通した者はほとんどいませんでした。


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 ノーベル平和賞はマララさんに
2014-10-11 Sat 17:01
 今年のノーベル平和賞は、イスラム武装勢力・パキスタン・タリバン運動による襲撃で重傷を負いながらも、女性や子供への教育の大切さを訴えてきたパキスタンのマララ・ユスフザイさんらが受賞しました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      パキスタン・世界こどもの日

 これは、1969年10月6日にパキスタンで発行された“世界こどもの日”の記念切手で、学校の前で遊ぶ男女の児童が描かれています。

 “世界こどもの日”は、1954年11月、「あらゆる国によって、児童間の世界的友愛および理解、ならびに(国連)憲章の理想および目的、世界児童の福祉の増進、かつ、世界のあらゆる児童のために国連が行う努力の強化および拡充に貢献する活動の日」として定められたもので、1956年から各国で実施されています。

 1960年代のパキスタンは、アイユーブ・ハーンを大統領とする軍事政権の下で、行政改革と農業改革や外資導入を伴う工業推進による経済開発が進められ、1965年には経済成長率が6%を記録しています。アイユーブ・ハーンは切手が発行される半年ほど前の1969年3月25日に大統領を辞任に追い込まれ、ヤヒヤー・ハーンが後継大統領となっていますが、経済開発優先の世俗主義的な基本政策はそのまま継承されました。

 今回ご紹介の切手では、男子児童が1人だけなのに対して女子児童が4人描かれていますが、これは、経済発展のためには、女子教育を普及させることが重要であるとの政権側の認識が反映された結果でしょう。

 さて、イスラム世界での価値の源泉となっているコーランでは、女性は保護されるべき存在であるとされています。この“保護”の考え方は、たとえば、戦争などで男女の人口バランスが崩れた場合などに経済的に余裕のある男性が“平等に愛する”との前提で複数の妻をめとることが認められるというロジックや、未婚女性の純潔を守ることが一族の名誉となるという考え方に結びついています。

 ただし、現実には“保護”の名の下に男性が女性を恣意的に扱ったり、女性の権利が著しく制限されていたりすることも珍しくありません。たとえば、未婚女性の純潔を守ることが一族の名誉であるということは、裏を返せば、未婚女性がセックスを体験したことが明らかになると一族の名誉が失墜するという発想につながります。このため、かつてのエジプトの農村では、新婚初夜に花嫁が処女でなかったことが判明すると、翌朝、ナイル川にウェディング・ドレス姿の死体が浮かんでいるという悲劇も少なからずあったようで、そうしたことを防ぐためと称して、未婚女性を男性の目の届かない環境に置く、すなわち、一般社会から隔離して、学校にも行かせなければ、町への買い物にも行かせない、それゆえ、お金もほとんど渡さないというようなことも珍しくありませんでした。

 今回、ノーベル平和賞を受賞したマララさんが、かつてパキスタン・タリバン運動二よって襲撃されたのも、こうした発想から、女性の権利や教育、社会進出を極端に制限しようとしていた勢力にとって、彼女の活動が目障りだったからにほかなりません。

 当然のことながら、こうした女性の“保護”は西側世界の人権感覚からすると非難の対象となるわけですが、それでは、イスラム社会のすべての女性が抑圧の下で苦しんでいるとみなしうるかというと、ことはそう単純ではありません。

 たとえば、イスラム教徒の女性が公衆の面前で髪を隠すのは、髪を男性に見せると男性の劣情を刺激し、貞操の危機につながりかねないとの考えによるものですが、ベールの着用を疎ましく感じる女性がいる半面、イスラム教徒であることを強く自覚し、公衆の面前で髪を見せることを“恥ずかしい”と感じているがゆえに、自らの意思でベールを着用したいと考える女性も少なくありません。こうした状況を無視して、一方的にベールの着用イコール女性の人権侵害と短絡的に非難しても、結果的に、いわゆる人権屋さんの自己満足にしかならないということも十分にあり得ます。そうした女性たちからすると、今回ご紹介したような切手の図案のような光景は、イスラム共和国(パキスタンの正式な国号は“パキスタンイスラム共和国”です)でありながら、とんでもない破廉恥なものということになるのかもしれません。

 もちろん、世界の多くの国や地域において男女に等しく認められている権利を、“保護”を理由に女性には与えないままにしておいてもよいということにはならないのは当然で、そのあたりをどのように伝統的な価値観と折り合いをつけて行くかはなかなか難しい問題です。その意味では、今回ご紹介の切手に描かれているような光景を当たり前のものとするよう尽力しているマララさんらの活動を、今後、現地の人々がどう評価していくかという点にも注目していかねばなりますまい。
 

 *第2回ヨーロッパ切手展は、無事、盛況のうちに終了いたしました。ご参観いただきました皆様には、この場をお借りしてあらためてお礼申し上げます。


 ★★★ インターネット放送出演のご案内 ★★★

      チャンネルくらら写真

 インターネット放送・チャンネルくららにて、10月8日より、内藤がレギュラー出演する新番組「切手で辿る韓国現代史」が毎週水曜日に配信となります。青字をクリックし、番組を選択していただくとYoutube にて無料でご覧になれますので、よろしかったら、ぜひ、ご覧ください。(画像は収録風景で、右側に座っているのが主宰者の倉山満さんです)
 
 ★★★ よみうりカルチャー荻窪の講座のご案内 ★★★

 10月から、毎月1回(原則第1火曜日:10月7日、11月4日、1月6日、2月3日、3月3日、3月31日)、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で下記の一般向けの教養講座を担当します。(詳細はそれぞれ講座名をクリックしてください)

 ・イスラム世界を知る 時間は15:30-17:00です。

 初回開催は10月7日で、講座は途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


 ★★★ 内藤陽介の最新刊  『朝鮮戦争』好評発売中! ★★★ 

 お待たせしました。約1年ぶりの新作です!

        朝鮮戦争表紙(実物からスキャン) 本体2000円+税

 【出版元より】
 「韓国/北朝鮮」の出発点を正しく知る!
 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。

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 *8月24日付『讀賣新聞』、韓国メディア『週刊京郷』8月26日号、8月31日付『夕刊フジ』、『郵趣』10月号、『サンデー毎日』10月5日号で拙著『朝鮮戦争』が紹介されました!


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 パキスタンで民放TV放送停止
2014-06-08 Sun 17:25
 パキスタンの民放テレビ局“ジオ・テレビ”のキャスターがことし4月に銃撃された事件で、パキスタン政府は同局が行った軍と事件を結びつける報道には根拠がないとして、きのう(7日)から放送免許を15日間停止する措置を取りました。というわけで、今日はこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      パキスタン・テレビ放送25年

 これは、1989年にパキスタンが発行した“テレビ放送25年”の記念切手です。

 パキスタンにおけるテレビ放送の歴史は、1961年、同国の著名な実業家だったサイイド・ワジド・アリーと日本のNECが共同出資し、同国有数のエンジニアであったウバイドゥル・ラフマーンを長とする民間プロジェクトとしてスタートしました。その後、何度かの試験放送を経て、1963年には情報省がプロジェクトを引き継いでパキスタン・テレヴィジョン(PTV)、引き続きNECの協力も得ながら準備を進め、1964年11月26日、ラホールのラジオ・パキスタンの設備を利用してのPTVの本放送が開始されました。今回ご紹介の切手は、ここから起算して25周年になるのを記念して発行されたものです。

 PTVの放送網は、翌1965年にはダッカ(現在はバングラデシュ領)およびラーワルピンディ-イスラマバード地区に、1966年にはカラチに、1974年にはペシャワールとクェッタに、それぞれ拡大されていきました。当初は白黒放送のみでしたが、1976年からはカラー放送が始まり、1987年にはパキスタン人のテレビ技術者を自国内で養成するためのパキスタン・テレヴィジョン・アカデミーも開講しています。

 当初、 パキスタンのテレビ局は国営のPTVだけでしたが、1988年、シャリマール・レコーディング(現シャリマール・レコーディング・アンド・ブロードキャスティング)傘下の半官半民放送局として国民テレビ(PTN。現シャリマール・テレビ:STN)がイスラマバードで開局。STNは、その後、カラチとラホールにもし局を開局し、パキスタン全土をカバーする放送局へと成長しました。

 1990年、STNは民間企業インターフローとの共同出資により、同国初の純然たる民間テレビ局としてネットワーク・テレヴィジョン・マーケット(NTM)を開局。さらに、1999年には、PTVとのジョイントヴェンチャーによりチャンネル3を開局し、2001年から本格的な放送を開始しています。

 2002年、当時のムシャラフ政権は、反タリバン制作のため米国と連携する必要から、各種の報道規制を緩和するなど一定の“民主化”を進めましたが、その一環として、テレビ放送への民間参入を全面的に解放。これを受けて、パキスタン発民間衛星放送局であるインダス・ヴィジョンやARYデジタル、今回、放送停止処分を受けたジオなどが開局することになりました。

 さて、こうした“民主化”時代の申し子として誕生したジオは、その出自ゆえに、従来のパキスタンのメディアには見られないリベラルな内容で人気を集めましたが、その反面、エンターテインメント番組の中でイスラムを冒涜したと取られかねない内容を放送したことで視聴者の反発を招くこともあり(パキスタンは“イスラム共和国”です)、そのたびに抗議デモや系列新聞社に対する襲撃事件が起きていました。

 こうした背景の下で、ことし4月、以前からパキスタン政府に批判的なキャスターのハミド・ミールが今年4月にカラチで銃撃されると、ジオのニュース・チャンネルは、「キャスターは襲われる前、『パキスタン軍の情報機関から命を狙われている』と家族に話していた」として、情報機関のトップの顔写真を使いながら報道し、情報機関を批判する放送を流していました。

 これに対して、パキスタン軍は放送内容は事実無根と抗議し、国防省はテレビ事業を管轄する電子メディア規制委員会に対して「ISIや国家に損害をもたらす」として放送免許の剥奪を要求。軍に近いとされる野党も同局への批判を強めたことで、規制委は、6日、ジオに対して、15日間の放送停止と1000万ルピー(約1000万円)の罰金を科すことを命じ、現在、ジオ・テレビの画面には「免許が停止されたため、放送は打ち切られています」が出ているだけの状態となっています。

 規制委は、15日以内にジオ側が罰金を納付しない場合には放送停止期間を延長することもありうるとしていますが、今回の一件は“表現の自由”の侵害であるとしてすでに国際的な波紋を呼んでおり、今後の推移が注目されるところです。


 ★★ 講座「切手を通して学ぶ世界史:第一次世界大戦から100年 」のご案内 ★★ 

       中日・講座チラシ    中日・講座記事

 7月18日・8月29日・9月19日の3回、愛知県名古屋市の栄中日文化センターで、第一次大戦100年の企画として、「切手を通して学ぶ世界史」と題する講座を行います。

 講座では、ヨーロッパ、中東、日本とアジアの3つの地域に分けて、切手や絵葉書という具体的なモノの手触りを感じながら、フツーとはちょっと違った視点で第一次世界大戦の歴史とその現代における意味を読み解きます。

 詳細は、こちらをご覧ください。

 * 左の画像は講座のポスター、右は講座の内容を紹介した5月20日付『中日新聞』夕刊の記事です。どちらもクリックで拡大されますので、よろしかったらご覧ください。
 

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 『蘭印戦跡紀行』広告

 日本の兵隊さん、本当にいい仕事をしてくれたよ。
 彼女はしわくちゃの手で、給水塔の脚をペチャペチャ叩きながら、そんな風に説明してくれた。(本文より)

 南方占領時代の郵便資料から、蘭印の戦跡が残る都市をめぐる異色の紀行。
 日本との深いつながりを紹介しながら、意外な「日本」を見つける旅。

 出版元特設ページはこちらです。また、10月17日、東京・新宿の紀伊國屋書店新宿南店で行われた『蘭印戦跡紀行』の刊行記念トークの模様が、YouTubeにアップされました。よろしかったら、こちらをクリックしてご覧ください。


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