2024-11-17 Sun 07:25
きょうは二の酉です。というわけで、鶏関連のマテリアルの中から、こんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)
これは、第一次大戦中にフランスで作られたプロパガンダ絵葉書で、鶏(フランスの象徴)に嚙みつこうとした毒蛇(ドイツの象徴)が、フランスの陸軍総司令官ジョゼフ・ジョフルの頭が付いたやすりによって阻まれている風刺画が描かれています。 詳細については、こちらをクリックして、内藤総研サイト内の当該投稿をご覧ください。内藤総研の有料会員の方には、本日夕方以降、記事の全文(一部文面の調整あり)をメルマガとしてお届けする予定です。 ★ 放送出演・講演・講座などのご案内 ★ 11月20日(水) 10:00~ ニッポンジャーナル インターネット番組「ニッポンジャーナル」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。皆様、よろしくお願いします。 11月22日(金) 05:00~ おはよう寺ちゃん 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から9時までの長時間放送ですが、僕の出番は6時からになります。皆様、よろしくお願いします。 11月23日(土・祝) 15:00~ 「米大統領選後の世界」 東京・永田町の星陵会館にて開催の救国シンクタンク第8回フォーラム「米大統領選後の世界」に、内藤も登壇します。お申込みなどの詳細はこちらをご覧ください。 よみうりカルチャー 荻窪 宗教と国際政治 原則毎月第1火曜日 15:30~17:00 時事解説を中心とした講座です。詳細はこちらをご覧ください。 謀略の世界史 原則毎月第1土曜日 13:00~14:30 MI6、CIA、モサドなど各国の情報機関のあらましや、現代史の中で彼らが実際に関与した事件などを幅広くご紹介していきます。詳細はこちらをご覧ください。 武蔵野大学のWeb講座 大河企画の「日本の歴史を学びなおす― 近現代編」、引き続き開講中です。詳細はこちらをご覧ください。 「龍の文化史」、絶賛配信中です。龍/ドラゴンにまつわる神話や伝説は世界各地でみられますが、想像上の動物であるがゆえに、それぞれの物語には地域や時代の特性が色濃く反映されています。世界の龍について興味深いエピソードなどを切手の画像とともにご紹介していきます。詳細はこちらをご覧ください。 ★ 『切手もの知り図鑑 一番切手50のエピソード』 好評発売中!★ 「動物と植物」「科学技術」「社会と文化」「神話/伝説と宗教」の4章立てで、犬、猫、宇宙開発、飛行機、クリスマスといったテーマで、初めて描かれた切手図案にまつわる秘話、思いがけない発行に至る背景に加え、シーラカンスやテレビ、警察官、タトゥー、髑髏といった、あっと驚く意外なテーマの一番切手も登場します! * ご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。 |
2024-08-12 Mon 02:01
7月26日(現地時間)から開催されていたパリ五輪は、最終日の現地時間11日、レスリング男子フリースタイル65キロ級の清岡幸大郎と同女子76キロ級の鏡優翔が金メダルを獲得しました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)
これは、1924年4月1日、100年前のパリ五輪の事前周知を兼ねてフランスが発行した記念切手のうち、彫刻家エドム・デュモンの作品“クロトンのミロン(古代ギリシアの伝説的なレスリング選手)”を描いた30サンティーム切手です。 詳細については、こちらをクリックして、内藤総研サイト内の当該投稿をご覧ください。内藤総研の有料会員の方には、本日夕方以降、記事の全文(一部文面の調整あり)をメルマガとしてお届けする予定です。 ★ 放送出演・講演・講座などのご案内 ★ 8月13日(火) 10:00~ ニッポンジャーナル インターネット番組「ニッポンジャーナル」に内藤藤がコメンテーターとして出演の予定です。皆様、よろしくお願いします。 8月23日(金) 05:00~ おはよう寺ちゃん 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から9時までの長時間放送ですが、僕の出番は6時からになります。皆様、よろしくお願いします。 よみうりカルチャー 荻窪 宗教と国際政治 原則毎月第1火曜日 15:30~17:00 時事解説を中心とした講座です。詳細はこちらをご覧ください。 謀略の世界史 原則毎月第1土曜日 13:00~14:30 MI6、CIA、モサドなど各国の情報機関のあらましや、現代史の中で彼らが実際に関与した事件などを幅広くご紹介していきます。詳細はこちらをご覧ください。 武蔵野大学のWeb講座 大河企画の「日本の歴史を学びなおす― 近現代編」、引き続き開講中です。詳細はこちらをご覧ください。 「龍の文化史」、絶賛配信中です。龍/ドラゴンにまつわる神話や伝説は世界各地でみられますが、想像上の動物であるがゆえに、それぞれの物語には地域や時代の特性が色濃く反映されています。世界の龍について興味深いエピソードなどを切手の画像とともにご紹介していきます。詳細はこちらをご覧ください。 ★ 『切手もの知り図鑑 一番切手50のエピソード』 好評発売中!★ 「動物と植物」「科学技術」「社会と文化」「神話/伝説と宗教」の4章立てで、犬、猫、宇宙開発、飛行機、クリスマスといったテーマで、初めて描かれた切手図案にまつわる秘話、思いがけない発行に至る背景に加え、シーラカンスやテレビ、警察官、タトゥー、髑髏といった、あっと驚く意外なテーマの一番切手も登場します! * ご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。 |
2024-07-27 Sat 07:12
本日未明(現地時間26日)、パリ五輪が開幕しました。パリでの五輪開催は、1924年以来100年ぶりです。というわけで、今日はこの切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)
これは、1924年4月1日、100年前のパリ五輪の事前周知を兼ねてフランスが発行した記念切手のうち、月桂冠をかぶり手を挙げる若者と五輪スタジアム、パリの象徴としての凱旋門を描いた10サンティーム切手です。 詳細については、こちらをクリックして、内藤総研サイト内の当該投稿をご覧ください。内藤総研の有料会員の方には、本日夕方以降、記事の全文(一部文面の調整あり)をメルマガとしてお届けする予定です。 また、雑誌『カレント』7月号の僕の連載、「切手から見る世界と歴史」では、この切手をご紹介しつつ、100年前のパリ五輪についてもまとめておりますので、機会がありましたら、併せてご覧いただけると幸いです。 * 昨日(26日)の文化放送「おはよう寺ちゃん」の僕の出番は、無事、終了いたしました。次回は8月2日に登場予定です。引き続きよろしくお付き合いください。 ★ 放送出演・講演・講座などのご案内 ★ 8月2日(金) 10:00~ ニッポンジャーナル インターネット番組「ニッポンジャーナル」に内藤藤がコメンテーターとして出演の予定です。皆様、よろしくお願いします。 8月9日(金) 05:00~ おはよう寺ちゃん 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から9時までの長時間放送ですが、僕の出番は6時からになります。皆様、よろしくお願いします。 8月10日(土) 13:30~ 本当は恐ろしい!こわい切手 よみうりカルチャー荻窪にて、拙著『本当は恐ろしい!こわい切手』からの選りすぐりのエピソードを中心にお話しします。詳細はこちらをご覧ください。 よみうりカルチャー 荻窪 宗教と国際政治 原則毎月第1火曜日 15:30~17:00 時事解説を中心とした講座です。詳細はこちらをご覧ください。 謀略の世界史 原則毎月第1土曜日 13:00~14:30 MI6、CIA、モサドなど各国の情報機関のあらましや、現代史の中で彼らが実際に関与した事件などを幅広くご紹介していきます。詳細はこちらをご覧ください。 武蔵野大学のWeb講座 大河企画の「日本の歴史を学びなおす― 近現代編」、引き続き開講中です。詳細はこちらをご覧ください。 「龍の文化史」、絶賛配信中です。龍/ドラゴンにまつわる神話や伝説は世界各地でみられますが、想像上の動物であるがゆえに、それぞれの物語には地域や時代の特性が色濃く反映されています。世界の龍について興味深いエピソードなどを切手の画像とともにご紹介していきます。詳細はこちらをご覧ください。 ★ 『切手もの知り図鑑 一番切手50のエピソード』 好評発売中!★ 「動物と植物」「科学技術」「社会と文化」「神話/伝説と宗教」の4章立てで、犬、猫、宇宙開発、飛行機、クリスマスといったテーマで、初めて描かれた切手図案にまつわる秘話、思いがけない発行に至る背景に加え、シーラカンスやテレビ、警察官、タトゥー、髑髏といった、あっと驚く意外なテーマの一番切手も登場します! * ご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。 |
2024-07-14 Sun 00:52
きょう(14日)は巴里祭(フランス革命記念日)です。というわけで、フランス切手の中からこの1枚を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)
これは、1939年2月17日に発行された60サンチームの普通切手で、翼の下に2匹の蛇が巻き付いた杖(カドゥケウス)を手にするメルクリウス(フランス語読みだとメルキュール)が描かれています。 詳細については、こちらをクリックして、内藤総研サイト内の当該投稿をご覧ください。内藤総研の有料会員の方には、本日夕方以降、記事の全文(一部文面の調整あり)をメルマガとしてお届けする予定です。 ★★★ 全日本切手展のご案内 ★★★ 7月13-15日(土-月・祝) 東京・錦糸町のすみだ産業会館で全日本切手展(全日展)が開催されます。 今回は、内藤がオスロ合意後のパレスチナ自治政府の郵便史を題材としたコレクション「パレスチナ郵便史 1995-2001」を展示するほか、会期中、毎日13:00から展示解説を行います。展覧会の情報は全日本切手展のオフィシャルサイトなどで、随時アップしていきますので、よろしくお願いいたします。 ★ 放送出演・講演・講座などのご案内 ★ 7月19日(金) 10:00~ ニッポンジャーナル インターネット番組「ニッポンジャーナル」に内藤藤がコメンテーターとして出演の予定です。皆様、よろしくお願いします。 ★ 7月20日(土) 13:30~ 栃木「正論」友の会 第22回講演会 ★ 7月20日 (土) 13:30-15:00(開場13:00)、栃木県護国神社・護国会館(宇都宮市陽西町1-37)で開催の栃木「正論」友の会 第22回講演会にて、「迷走する国際情勢の背景を読み解く」と題してお話しします。会費は2000円。お申し込みは、下記画像のチラシをプリントアウトして、03-3241-4281までFAXでご送信いただくか、 seiron.k★sankei.co.jp (スパム防止のため★を@に変えてご利用ください)に必要事項をお送りください。 皆様のご参加をお待ちしております。 7月26日(金) 05:00~ おはよう寺ちゃん 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から9時までの長時間放送ですが、僕の出番は6時からになります。皆様、よろしくお願いします。 よみうりカルチャー 荻窪 宗教と国際政治 原則毎月第1火曜日 15:30~17:00 時事解説を中心とした講座です。詳細はこちらをご覧ください。 謀略の世界史 原則毎月第1土曜日 13:00~14:30 MI6、CIA、モサドなど各国の情報機関のあらましや、現代史の中で彼らが実際に関与した事件などを幅広くご紹介していきます。詳細はこちらをご覧ください。 武蔵野大学のWeb講座 大河企画の「日本の歴史を学びなおす― 近現代編」、引き続き開講中です。詳細はこちらをご覧ください。 「龍の文化史」、絶賛配信中です。龍/ドラゴンにまつわる神話や伝説は世界各地でみられますが、想像上の動物であるがゆえに、それぞれの物語には地域や時代の特性が色濃く反映されています。世界の龍について興味深いエピソードなどを切手の画像とともにご紹介していきます。詳細はこちらをご覧ください。 ★ 『切手もの知り図鑑 一番切手50のエピソード』 好評発売中!★ 「動物と植物」「科学技術」「社会と文化」「神話/伝説と宗教」の4章立てで、犬、猫、宇宙開発、飛行機、クリスマスといったテーマで、初めて描かれた切手図案にまつわる秘話、思いがけない発行に至る背景に加え、シーラカンスやテレビ、警察官、タトゥー、髑髏といった、あっと驚く意外なテーマの一番切手も登場します! * ご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。 |
2024-04-22 Mon 03:50
きょう(22日)は“アースデイ”です。というわけで、地球を描く切手の中から、この1枚をご紹介します。(画像はクリックで拡大されます)
これは、1876年にフランスで発行された“世界を結び付け、支配する商業の神と平和の女神”を描いた25サンチーム切手(普通切手、原画作者にちなんで“サージュ・タイプ”と呼ばれています)で、一般に、地球と地図を描いた切手としては、世界で最初の1枚とされています。 詳細については、こちらをクリックして、内藤総研サイト内の当該投稿をご覧ください。内藤総研の有料会員の方には、本日夕方以降、記事の全文(一部文面の調整あり)をメルマガとしてお届けする予定です。 なお、5月1日付で刊行予定の拙著『切手もの知り図鑑 一番切手50のエピソード』では、今回ご紹介の切手を含め、50のトピックに関して、それぞれの題材を世界で最初に取り上げた切手をご紹介しつつ、さまざまなエピソードをご紹介しています。すでに、各種ネット書店では予約の受付も始まっておりますので、よろしくお願いします。 また、4月26-28日(金-日)に東京・浅草で開催予定の世界切手祭り・スタンプショウ会場では、同書の先行販売も行うほか、会期中の27日(土)11:00からは同書の出版記念講演も行います。予約不要・入場無料ですので、よろしかったらぜひ遊びに来てください。(スタンプショウの詳細はこちらをご覧ください) ★ 放送出演・講演・講座などのご案内 ★ 4月22日(月) 10:00~ ニッポンジャーナル インターネット番組「ニッポンジャーナル」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。皆様、よろしくお願いします。 4月26日(金) 05:00~ おはよう寺ちゃん 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から9時までの長時間放送ですが、僕の出番は6時からになります。皆様、よろしくお願いします。 4月26-28日(金-日) スタンプショウ 2024 毎年恒例、東京・浅草で開催の世界切手祭り・スタンプショウの会期中、以下の日程でトークイベントを行います。事前予約不要・参加費無料ですので、ぜひご参加ください。なお、スタンプショウの詳細は主催者サイトをご覧ください。 4月26日(金) 14:30-15:30 「セント・ジョージの龍退治:ソヴリン金貨と切手」 4月27日(土) 11:00-12:00 『切手もの知り図鑑 一番切手50のエピソード』出版記念講演 4月27日(土) 12:30-13:30 「加賀・能登と戦後の記念切手」 4月29日(月・祝) 謀略の世界史 特別編~リヒャルト・ゾルゲ 毎月第1土曜日に開催している講座、「謀略の世界史」の特別編として、戦前の日本を震撼させたソ連のスパイ、リヒャルト・ゾルゲについてお話しします。詳細はこちらをご覧ください。 よみうりカルチャー 荻窪 宗教と国際政治 原則毎月第1火曜日 15:30~17:00 時事解説を中心とした講座です。詳細はこちらをご覧ください。 謀略の世界史 原則毎月第1土曜日 13:00~14:30 MI6、CIA、モサドなど各国の情報機関のあらましや、現代史の中で彼らが実際に関与した事件などを幅広くご紹介していきます。詳細はこちらをご覧ください。 武蔵野大学のWeb講座 大河企画の「日本の歴史を学びなおす― 近現代編」、引き続き開講中です。詳細はこちらをご覧ください。 「龍の文化史」、絶賛配信中です。龍/ドラゴンにまつわる神話や伝説は世界各地でみられますが、想像上の動物であるがゆえに、それぞれの物語には地域や時代の特性が色濃く反映されています。世界の龍について興味深いエピソードなどを切手の画像とともにご紹介していきます。詳細はこちらをご覧ください。 ★ 『切手もの知り図鑑 一番切手50のエピソード』 5月1日刊行!★ 「動物と植物」「科学技術」「社会と文化」「神話/伝説と宗教」の4章立てで、犬、猫、宇宙開発、飛行機、クリスマスといったテーマで、初めて描かれた切手図案にまつわる秘話、思いがけない発行に至る背景に加え、シーラカンスやテレビ、警察官、タトゥー、髑髏といった、あっと驚く意外なテーマの一番切手も登場します! * ご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。 ★ 『今日も世界は迷走中』 オーディオブックに! ★ 拙著『今日も世界は迷走中』がAmazonのオーディオブック“Audible”として配信されました。会員登録すると、最初の1冊は無料で聴くことができます。お申し込みはこちらで可能です。 |
2023-08-30 Wed 06:08
ご報告がすっかり遅くなりましたが、雑誌『キュリオマガジン』2023年8月号が発行されました。僕の連載「エドワード7世の郵便学」は、今回は、1878年のパリ万博とバーティ(皇太子時代のエドワード7世の愛称)について取り上げました。その記事の中から、きょうはこんなモノをご紹介します。(画像はクリックで拡大されます)
これは、1878年のパリ万博の主会場として建てられたトロカデロ宮殿の絵葉書に、同宮殿を会場として行われた1931年のパリ植民地博覧会の記念切手を貼り、会場内郵便局の消印を押した記念品です。 詳細については、こちらをクリックして、内藤総研サイト内の当該投稿をご覧ください。内藤総研の有料会員の方には、本日夕方以降、記事の全文(一部文面の調整あり)をメルマガとしてお届けする予定です。 ★ 放送出演・講演・講座などのご案内 ★ 9月8日(金) 05:00~ おはよう寺ちゃん 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から8時までの長時間放送ですが、僕の出番は6時からになります。皆様、よろしくお願いします。 よみうりカルチャー 荻窪 宗教と国際政治 原則毎月第1火曜日 15:30~17:00 時事解説を中心とした講座です。詳細はこちらをご覧ください。 武蔵野大学のWeb講座 大河企画の「日本の歴史を学びなおす― 近現代編」、引き続き開講中です。詳細はこちらをご覧ください。 「龍の文化史」、絶賛配信中です。龍/ドラゴンにまつわる神話や伝説は世界各地でみられますが、想像上の動物であるがゆえに、それぞれの物語には地域や時代の特性が色濃く反映されています。世界の龍について興味深いエピソードなどを切手の画像とともにご紹介していきます。詳細はこちらをご覧ください。 ★ 『今日も世界は迷走中』 好評発売中!★ ウクライナ侵攻の裏で起きた、日本の運命を変える世界の出来事とは!内藤節炸裂。 * ご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。 |
2022-12-27 Tue 05:11
ドイツのロベルト・コッホとともに、“近代細菌学の開祖”とされるルイ・パストゥールが1822年12月27日に生まれてから、ちょうど200年になりました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)
これは、1923年5月25日にフランスが発行したパストゥールの10サンチーム切手(普通切手)です。 詳細については、こちらをクリックして、内藤総研サイト内の当該投稿をご覧ください。なお、内藤総研の有料会員の方には、本日夕方以降、記事の全文(一部文面の調整あり)をメルマガとしてお届けする予定です。 ★ 放送出演・講演・講座などのご案内 ★ 12月29日(木) 05:00~ おはよう寺ちゃん 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から8時までの長時間放送ですが、僕の出番は6時からになります。皆様、よろしくお願いします。 よみうりカルチャー 荻窪 宗教と国際政治 原則毎月第1火曜日 15:30~17:00 時事解説を中心とした講座です。詳細はこちらをご覧ください。 よみうりカルチャー 北千住 エリザベス女王の現代史 毎月第4土曜日 13:00~14:30 エリザベス女王の描かれた切手を手掛かりに、現代史を読み解く講座です。詳細はこちらをご覧ください。 武蔵野大学のWeb講座 「日本の歴史を学びなおす― 近現代編」と「日本郵便150年の歴史」の2種類の講座をやっています。詳細はこちらをご覧ください。 ★ 『現代日中関係史 第1部 1945-1972』 好評発売中! ★ 日本郵趣出版の新レーベル「郵便×歴史シリーズ」の第一弾の企画として、切手という切り口から第二次大戦後の日中関係を読み解く『現代日中関係史』。その第1巻となる本書は、第二次大戦後、わが国が中華人民共和国と国交を樹立(いわゆる国交正常化)する1972年9月以前を取り扱っています。なお、1972年の国交”正常化”以降については、2023年3月に刊行予定の第2巻でまとめる予定です。 * ご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各ネット書店での注文ページのリンクがあるほか、主要書店の店頭在庫も確認できます。また、販売元の郵趣サービス社のサイト、スタマガネットの特設サイトサイトでは、本書の内容見本をご覧いただけます。 |
2021-05-12 Wed 05:08
陸上自衛隊と米海兵隊、仏陸軍の日本国内では初となる共同訓練が、きのう(11日)から、九州で始まりました。上陸・制圧などの演習が17日までの予定で行われるほか、14日からは東シナ海で海上自衛隊と米仏豪軍との共同訓練も予定されています。というわけで、きょうはこんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)
これは、第一次大戦中のフランスで作られた絵葉書で、日本に上陸したフランスの水兵が花魁風の日本女性(“娘”のフランス語表記と思しき“mousmée”との説明があります)とお茶を飲んでいるイラストが描かれています。 幕末の1865年、幕府は外国奉行の柴田剛中を英仏に派遣し、軍事顧問団の招聘交渉を行います。すでに、薩摩藩との関係を強めつつあった英国は幕府の要請を拒否しましたが、英国への対抗上、フランスは柴田の求めに応じて横須賀造船所建設と軍事教練の支援を約束。1866年11月19日、シャルル・シャノワーヌ参謀大尉を長とする総勢19名の軍事顧問団がにマルセイユ を出航し、1867年1月12日(慶応2年12月8日)、横浜に到着します。 しかし、同年10月の大政奉還を経て戊辰戦争が勃発すると、英米蘭伊普にフランスも加わった6カ国が局外中立を宣言。さらに、明治政府が成立すると、顧問団は帰国を命じられ、一部が脱走して幕府側に加担して戊辰戦争に参加したものの、組織としての活動は停止されました。 その後、明治政府は普仏戦争の終結を待って、1872年、フランスから第二次軍事顧問団を招聘。顧問団は、日本陸軍の編成と徴兵令の施行を支援したほか、陸軍戸山学校、市ヶ谷陸軍士官学校などの教育機関や東京近郊の砲台、火薬工場などを創設したほか、1874年以降は沿岸防御の充実など、日本陸軍の近代化に大きな役割を果たしました。1877年の西南戦争で政府軍が反乱軍を鎮圧できたのは、フランスの顧問団の指導によるところが大きかったことはいうまでもありません。 こうした実績をもとに1884年には第三次軍事顧問団が派遣されましたが、その頃になると、日本側はドイツ帝国の軍事制度に関心を持つようになり、徐々にフランスの影響力は縮小されていきました。 その一方で、フランスは日本への影響力を残すべく、日本側の要請に応じて、著名な海軍技術者だったルイ=エミール・ベルタンを派遣。ベルタンは、1886年から1890年まで、日本海軍のお雇い外国人として日本人技術者の育成に力を注ぐとともに、日本海軍の最初の大型艦である松島型防護巡洋艦3隻を含む7隻の主力艦と22隻の水雷艇を設計・建造。これらは、1894年に勃発した日清戦争で日本艦隊の主力として活躍し、日本の勝利に大いに貢献しました。 1904年に勃発した日露戦争ではフランスはロシアとの同盟関係にあり、ロシアに融資し、バルチック艦隊に対してもカムラン湾などでの補給で支援しましたが、戦後は1907年に日仏協約を締結し、中大陸における日本(満州・内蒙古・福建省)とフランス(広東省・広西省・雲南省)の利権を相互に承認することで友好関係を回復。1910年には陸軍の徳川好敏がフランスで飛行士訓練を受けて帰国し、アンリ・ファルマン機で日本初飛行を行いました。 1914年に第一次世界大戦が勃発すると、日本と連合国の一員として、1917年、巡洋艦明石などを地中海に派遣し、フランスなどの軍事行動を支援。そして、1918年に第一次世界大戦が終結すると、フランス軍は日本に使節団を派遣しています。今回ご紹介の絵葉書は、こうした時代背景の下で作られたものです。 さて、今回の共同訓練は、インド太平洋地域で覇権主義的な行動をとり続けている中国に対して、現在なおニューカレドニアや仏領ポリネシアなど、インド太平洋地域に領土を有しているフランスが、日米とも連携して抑止力を強化することを目的としたもので、敵に占拠された離島の奪還などを想定した訓練が行われることになっています。 ★ 武蔵野大学の生涯学習講座は開講延期となりました ★ 5月15日開講の予定だった下記の講座は、新型コロナウイルス対応の特別措置法に基づく緊急事態宣言の延長に伴い、開講日(対面授業の初回の日)が延期になりました。現在、開講日を6月5日に延期する方向で調整を行っております。詳細が決まりましたら、このブログでもご案内いたしますので、今しばらくお待ちください。なお、対面授業の時間割は、土曜日の同じ時間帯で変更はありません。 13:00~14:30 「日本の郵便150年の歴史 その1 ―“大日本帝国”時代の郵便事情―」 15:15~16:45 「東京五輪と切手ブームの時代 ―戦後昭和社会史の一断面―」 対面授業、オンラインのライブ配信、タイム・フリーのウェブ配信の3通りの形式での受講が可能です。お申し込みを含め、詳細については、こちらをクリックしてご覧ください。(現在は旧日程が掲載されておりますので、ご注意ください) ご不便をおかけしますが、よろしくお願いします。 ★ 放送出演・講演・講座などのご案内★ 5月17日(月) 05:00~ 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から9時までの長時間放送ですが、僕の出番は07:48からになります。皆様、よろしくお願いします。 ★ 『切手でたどる郵便創業150年の歴史 vol.1 戦前編』 好評発売中! ★ 2530円(本体2300円+税) 明治4年3月1日(1871年4月20日)にわが国の近代郵便が創業され、日本最初の切手が発行されて以来、150年間の歴史を豊富な図版とともにたどる3巻シリーズの第1巻。まずは、1945年の第二次大戦終戦までの時代を扱いました。今後、2021年11月刊行予定の第2巻では昭和時代(戦後)を、2022年3月刊行予定の第3巻では平成以降の時代を取り扱う予定です。 ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。 |
2020-07-15 Wed 01:21
きょう(15日)は、拙著『みんな大好き陰謀論』の奥付上の刊行日です。というわけで、同書の表紙カバーのデザインに使った絵葉書についてご説明いたします。(画像はクリックで拡大されます)
これは、1920年代にフランスで作られた絵葉書で、英国の女性アーティストのアグネス・リチャードソンのイラスト「陰謀」が取り上げられています。 アグネス・リチャードソンは、1885年、ウィンブルドンで印刷所を経営する家庭に生まれました。ロンドンのランベス美術学校で学び、1908年頃からロンドンのジョゼフ・コースティン・アンド・サン社と契約を結び、子供向けの絵本や絵葉書、ロンドン交通局のポスターなどを制作しました。 今回ご紹介の絵葉書は、少女ドリーにさまざまな扮装をさせた“ドリー・シリーズ”の1枚で、「陰謀」と題して、上流婦人に扮したドリーと道化が密談をする場面が描かれています。 今回の拙著に関しては、ユダヤ陰謀論に基づいて作られたナチスの謀略切手などを表紙に持ってくることも考えたのですが(本文では紹介しています)、それだと拙著も陰謀論の本であるかのような印象を与えかねないので、表紙で取り上げる題材の選択にはかなり頭を悩ませました。結果的に、アンダーソンの絵葉書を入手できましたので、『みんな大好き陰謀論』という書名とも違和感のない表紙デザインになったのではないかと思っているのですが、いかがでしょうか。 なお、著者本人としては、今回の拙著は、ジャンルとしては「世界史」の本だと思っているのですが、アマゾンでは「その他の思想・社会」に分類されているほか、読者の方々のご報告によると、書店によっては、“陰謀論”ということでスピリテュアルやオカルト、さらには基礎心理学の棚に置かれていることもあるのだとか。分類のしづらい本ということで、いろいろご不便をおかけすることもあるかと思いますが、表紙はそれなりに目立つと思いますので、どこかで実物をご覧になりましたら、ぜひお手に取ってご覧いただけると幸いです。 ★ 文化放送「おはよう寺ちゃん 活動中」 出演します!★ 7月17日(金)05:00~ 文化放送の「おはよう寺ちゃん 活動中」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時のスタートですが、僕の出番は6時台になります。皆様、よろしくお願いします。 ★ 内藤陽介の最新刊 『みんな大好き陰謀論』 ★ 本体1500円+税 出版社からのコメント 【騙されやすい人のためのリテラシー入門】 あなたは大丈夫?賢い人ほどダマされる! 無自覚で拡散される負の連鎖を断ち切ろう まずは定番、ユダヤの陰謀論を叱る! ! 本書のご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。 |
2020-04-09 Thu 01:57
フランスのディディエ・ギヨーム農相が、新型コロナウイルス拡大の影響で仕事を失った労働者らに対し、夏が近づくにつれて労働力の確保が急務となっている栽培農家や畜産農家で働くことを呼び掛けたところ、おととい(7日)までに、20万人以上から応募があったそうです。というわけで、きょうはこの切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)
これは、1903年に発行されたフランスの“種まき”シリーズの普通切手のうち、10サンチーム切手です。 “種まき”のデザインは、登りゆく太陽を背に、自由の象徴であるフジア帽をかぶる女性(=フランスの象徴としてのマリアンヌ)が、種の入った布袋を左肩に掛け、右腕を伸ばして畑に種を播いている姿と表現したものですが、これは、もともと、1887年、レジオン・ドヌール・シュヴァリエを受章したメダル彫刻家のルイ・オスカル・ロティ(1888年にアカデミー会員)が、フランス農業省の委託を受けて制作したメダルの原型がオリジナルとなっています。 このメダルは実際には製作されませんでしたが、1896年、フランスではコインのデザインを一新することになり、当時の財務大臣、ポール・ドゥメはデザイン制作をロティに委託しました。これを受けて、オスカルはお蔵入りになっていた1887年のメダルの型をもとに新コインの原版を制作。翌1897年、種まきをデザインとする50サンチーム硬貨が発行されました。 このデザインについては、当初、「この蒔き方では種が風に流されてしまい不適切だ」との批判もありましたが、オスカルは「彼女が気前良く蒔いている種は、いつの日にか、彼女がいなくなった後で芽吹くであろう、無数のアイディアの種なのである」と説明して、これを退けました。実際、“種まき”はその後の歴史を通じてフランスを象徴するデザインの一つとして定着。現行のフランス10、20、50ユーロ貨にも採用されています。 切手に関しては、1903年に、今回ご紹介の10サンチーム切手に加え、15、20、25、30サンチームの計5額面の切手が発行されて以来、1938年まで35年間にわたり、“種まき”はフランスの通常切手として、フランス本国のみならず、仏領地域でも広く使用されました。デザインのタイプとしては、①オスカルのオリジナルに忠実に、背景に地平線と太陽のあるもの、②太陽と地平線がなく、マリアンヌの足元の地面だけあるもの、③背景が無地のもの、に大別されます。 さて、フランスでは、新型コロナウイルスによる外出制限により、レストランや学校のカフェテリアなどが休業し、何万人もの一時解雇が生じているだけでなく、国境封鎖により農家も例年のように季節労働者を確保できない状況となっています。特に、アスパラガスやイチゴ、トマトなど初夏の作物の収穫期と、畜産業の繁殖期が迫るなかで、現状では労働力が圧倒的に不足しており、食料の生産・流通に支障が出ることが懸念されていました。 そこで、ギヨーム農相は、先月、“大農業部隊”の結成を提案。ウイルスの拡大防止にも配慮して、大農業部隊は「(一時解雇された人々に)国内移動を強いるつもりはなく、自宅付近や近隣の農家、または食品産業や運送、物流業界での勤務となる予定だ」、「(アスパラガスなど)これらの製品が、売れる場所に確実に届くようにすることが非常に重要だ」と説明し、大きな反響を呼びました。 現時点で、フランス農業省は20万人以上の応募に対して、採用担当者5000人を動員して業務の調整に当たっているとのことですが、こうした取り組みは、わが国でも大いに参考になるのではないでしょうかね。 ★★ 内藤陽介の最新刊 『日韓基本条約』 ★★ 本体2000円+税 出版社からのコメント 混迷する日韓関係、その原点をあらためて読み直す! 丁寧に読むといろいろ々発見があります。 本書のご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。 |
2019-06-28 Fri 00:41
第一次大戦の対独講和条約として、1919年6月28日にヴェルサイユ条約が調印されてから、きょうでちょうど100年です。というわけで、こんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)
これは、ヴェルサイユ条約調印日の1919年6月28日、講和会議場内の郵便局から差し出された葉書で、“VERSAILLES CHATEAU/ COMGRESS DE LA PAIX(ヴェルサイユ宮殿 平和会議)”の文字が入った消印が押されています。 ヴェルサイユ条約は、第一次大戦に関する講和条約のうち、原則としてドイツと各国の間で締結された条約との体裁をとっています。このため、ハプスブルク帝国やオスマン帝国など他の中央同盟諸国とはそれぞれ、別の条約が調印されました。 また、一口に連合国といっても、その内訳は、次のように分けられます。 ・主要連合国:米国、英国、フランス、イタリア、日本 ・協力諸国:ベルギー、ポルトガル、ルーマニア ・残り諸国:ボリビア、ブラジル、中国、キューバ、エクアドル、ギリシャ、グァテマラ、ハイチ、ホンジュラス、ヒジャーズ(サウジアラビアの前身)、リベリア、ニカラグァ、パナマ、ペルー、ポーランド、セルビア、クロアチア、スロベニア、シャム(タイ)、チェコスロバキア、ウルグァイ (ただし、中国は調印を拒否) このうち、条約の執行能力を有するのは主要連合国と協力諸国とされ、“残り諸国”(原語はThe Restです)はそれを待つことになっていました。日本と中国がともに“戦勝国”でありながら、旧ドイツ租借地の山東半島に関して、大戦中にこの地を占領した日本の権益が、中国の返還要求よりも優先されたのはこのためです。ちなみに、中国の袁世凱政権は大戦中に21ヶ条要求に屈し、すでに日本へのドイツ権益譲渡を認めていましたから、道義的にはともかく、条約上はそれを履行する義務があり、山東問題について講和条約という点から異議申し立てをすることは、国際法上はかなり無理があります。 条約の調印は、現地時間の6月28日午後3時、ヴェルサイユ宮殿鏡の間でドイツの署名からスタートし、上記のリスト順(原則としてアルファベット順)に行われ、最後の調印国・ウルグアイの調印を受けて、フランス首相のクレマンソーが「これで平和が達成された」と閉会を宣言。フランス国歌ラ・マルセエーズが演奏され、会議は終了しました。 当時、連合諸国では“世紀のイベント”としてのヴェルサイユ条約調印に合わせて記念切手の発行を計画していましたが、報道されている会議の進行状況から、条約の調印は8月以降になりそうだというのが大方の予想でした。ところが、急遽、6月28日の条約調印となったため、各国ともに対応に追われ、7月以降、バタバタと記念切手が発行されることになりました。ちなみに、日本の記念切手発行は7月1日のことでした。 ★★ 6月28日(金) 文化放送「おはよう寺ちゃん 活動中」 出演します!★★ 6月28日(金)05:00~ 文化放送で放送の「おはよう寺ちゃん 活動中」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時のスタートですが、僕の出番は6時台になります。皆様、よろしくお願いします。なお、番組の詳細はこちらをご覧ください。 ★★ 内藤陽介の最新刊 『チェ・ゲバラとキューバ革命』 好評発売中!★★ 本体3900円+税 【出版元より】 盟友フィデル・カストロのバティスタ政権下での登場の背景から、“エルネスト時代”の運命的な出会い、モーターサイクル・ダイアリーズの旅、カストロとの劇的な邂逅、キューバ革命の詳細と広島訪問を含めたゲバラの外遊、国連での伝説的な演説、最期までを郵便資料でたどる。冷戦期、世界各国でのゲバラ関連郵便資料を駆使することで、今まで知られて来なかったゲバラの全貌を明らかする。 本書のご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。 |
2018-07-15 Sun 11:00
きのう(14日)、パリ中心部のシャンゼリゼ通りでフランス革命記念日恒例の軍事パレードが行われました。今年は、日仏友好160年を記念し、日本からは陸上自衛隊第32普通科連隊の横山裕之連隊長ら7人が参加し、国旗と自衛隊旗(八条旭日旗)を掲げ、約2.5kmを行進しました。というわけで、きょうはこんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)
これは、第一次大戦中、フランス軍の兵士が差し出した軍事郵便の葉書で、中央上部には、フランスとともに戦う協商側の旗が並べられてます。日本を示す旭日旗(デザインはちょっといい加減ですが…)は、左から2番目、帝政ロシアとベルギーの旗の間に描かれています。ちなみに、この葉書が差し出された1916年1月の時点で協商側に立って参戦していたのは、ベルギー、フランス、英国、イタリア、日本、モンテネグロ、ロシア、セルビア、の各国です。 なお、日本の自衛隊がフランス革命記念日の軍事パレードに招かれたのは、10年前の日仏交流150周年に際して、国連平和維持活動(PKO)への参加隊員が参加したのが最初で、ついで、2014年の第一次大戦勃発100周年に際して旧協商国の一員として招待され、今回が3回目となります。来年は、1919年のヴェルサイユ条約調印100周年でもありますので、旧協商国(=戦勝国)の一員として、自衛隊が国旗と自衛隊旗を掲げてシャンゼリゼを行進する姿がまた見られるかもしれませんね。 ★★★ 全日本切手展のご案内 ★★★ 7月20-22日(金-日) 東京・錦糸町のすみだ産業会館で全日本切手展(全日展)ならびにチェコ切手展が開催されます。主催団体の一つである全日本郵趣連合のサイトのほか、全日本切手展のフェイスブック・サイト(どなたでもご覧になれます)にて、随時、情報をアップしていきますので、よろしくお願いいたします。 *画像は実行委員会が制作したポスターです。クリックで拡大してご覧ください。 なお、会期中の21日、内藤は、以下の3回、トーク・イベントをやります。 13:00・9階会議室 「国際切手展審査員としての経験から テーマティク部門」 14:30・8階イベントスペース 「アウシュヴィッツとチェコを往来した郵便」 16:00・8階イベントスペース 『世界一高価な切手の物語』(東京創元社) ★★★ 近刊予告! ★★★ えにし書房より、拙著『チェ・ゲバラとキューバ革命』が近日刊行予定です! 詳細につきましては、今後、このブログでも随時ご案内して参りますので、よろしくお願いします。 (画像は書影のイメージです。刊行時には若干の変更の可能性があります) ★★ 内藤陽介の最新刊 『パレスチナ現代史 岩のドームの郵便学』 ★★ 本体2500円+税 【出版元より】 中東100 年の混迷を読み解く! 世界遺産、エルサレムの“岩のドーム”に関連した郵便資料分析という独自の視点から、複雑な情勢をわかりやすく解説。郵便学者による待望の通史! 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。 |
2015-06-04 Thu 23:43
2013年12月から2014年6月にかけて治安維持のため中央アフリカに展開していたフランス軍兵士14人が、避難民施設で複数の子供に対して、食料を与える見返りに性行為を強要した疑いが発覚。さらに、PKOを派遣していた国連が問題を把握していたにもかかわらず対応を怠った可能性があるとして、潘基文事務総長は、きのう(3日)、外部チームによる独立した調査を行うと発表しました。というわけで、きょうはこんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)
これは、1920-30年代にフランスで作られた軍事郵便用の漫画絵葉書(私製)「兵士の10の戒律」シリーズの1枚で、アフリカ系女性と戯れる絵の下に、直訳すると「6.愛の喜びは白い雌鶏にだけ与える」という文言が印刷されています。ここでいう“雌鶏”というのは、娼婦を指す隠語ですので、文言の意味としては、「遊びの相手は白人娼婦だけにしておけ」ということになります。 軍隊生活を戯画化した絵葉書は各国でさまざまなヴァージョンが作られていますが、フランスの場合、兵士と若い女性の交歓風景をコミカルに扱ったモノ(その多くは明らかに、女性を娼婦と思しき外見で描いています)が多いのが最大の特徴で、それらを見ていると、フランス兵というのは、酒とセックスにしか関心がないのではないかと錯覚してしまうほどです。 今回ご紹介した1枚は、アフリカの仏領植民地に駐留するフランス軍兵士に対して、性病や機密漏洩等を防止するためにも、不用意に現地の女性と関係を持つのではなく、“きちんとした娼館(=公的機関から正規の営業許可を受け、女性の性病検査や衛生管理を充分に行っていることが保障されている娼館)”を利用しなさいという趣旨で作られたものと思われます。 いわゆる日本の“慰安婦問題”を持ち出すまでもなく、戦場というのは身体頑健な若者たちが兵士として集まる場所ですから、彼らの性欲をどう処理するかというのは深刻な問題です。もちろん、人権派の方々の主張するように、全員が「理性をもって我慢する」ということでコトが収まれば、それは理想なのでしょうが、どれほど現実味がありますかね。 もちろん、性犯罪があれば、その犯人が厳しく処罰されるべきなのは当然です。ただし、人間の生理的欲求を、制度や法律、ましてや理性などで抑え込めると考えるのは、(あえて言いますが)きわめて浅はかな発想で、それらをある程度満足させつつ、社会に害悪を及ぼさないようにコントロールするためには、やはり、“必要悪”の存在を無視することはできないでしょう。 まぁ、今回ご紹介の葉書などは、現在の感覚からすると、人種差別の上に、女性の人権を軽んじているとして轟轟たる批難を浴びることになるのでしょうが、問題となっている14人のフランス兵が、葉書に印刷されている“戒律”を守っていたら(あるいは、“戒律”を守れる環境にあったら)、今回のような事件も起こらなかったんじゃなかろうかと、ついつい考えてしまいますな。少なくとも、現在でこそ、左派・リベラルの強いフランスですが、わずか数十年前には、この葉書のほうが社会通念に適ったものだった(だからこそ、絵葉書が作られ、郵便にも使われていたわけですが…)ということは、記憶にとどめておいてもよいように思います。 ★★★ 内藤陽介の最新刊 『日の本切手 美女かるた』 好評発売中! ★★★ 税込2160円 4月8日付の『夕刊フジ』に書評が掲載されました! 【出版元より】 “日の本”の切手は美女揃い! ページをめくれば日本切手48人の美女たちがお目見え! <解説・戦後記念切手>全8巻の完成から5年。その著者・内藤陽介が、こんどは記念切手の枠にとらわれず、日本切手と“美女”の関係を縦横無尽に読み解くコラム集です。切手を“かるた”になぞらえ、いろは48文字のそれぞれで始まる48本を収録。様々なジャンルの美女切手を取り上げています。 出版元のサイトはこちら、内容のサンプルはこちらでご覧になれます。ネット書店でのご購入は、アマゾン、boox store、e-hon、honto、YASASIA、紀伊國屋書店、セブンネット、ブックサービス、丸善&ジュンク堂、ヨドバシcom.、楽天ブックスをご利用ください。 ★★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★★ 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。 |
2015-01-23 Fri 23:29
雑誌『キュリオマガジン』2015年2月号ができあがりました。僕の連載「世界の寄附金つき切手」は、今回はこの切手を取り上げました。(画像はクリックで拡大されます)
これは、1937年8月、フランスがサモトラケのニケを描く慈善切手です。 ミロのヴィーナス、モナリザとともに、ルーヴルの三大至宝に挙げられる“サモトラケのニケ”は、1863年4月15日、アドリアノープル(現トルコ共和国エディルネ)駐在のフランス副領事だったシャルル・シャンポワゾが発見しました。 シャンポワゾは、エーゲ海北東のサモトラキ島北岸の“大いなる神たちの聖域”で考古学調査を行っていた際に、地面から大理石の一端がはみ出しているのに気付いて発掘を開始。女神像の堂々としたボディー、翼や衣服の断片、そして大きな灰色の大理石のブロックを掘り出し、フランスに持ち帰ります。 発掘の現場は、海を臨む丘の岩を削って建てられた神殿跡で、この神殿は、船員達の守り神であるカベイロイ神に捧げられたといわれています。同時代の文献による記録がないため、その来歴等については推測するしかないのですが、一般には、紀元前190年頃、ロードス島の島民が海戦の勝利を記念して奉納した“勝利の女神(=ニケ)”の像と考えられています。 さて、ニケ像はルーヴルに持ち込まれた当初、下半身のみで、カリアティードの間に展示されていました。 その後、1875年、サモトラキ島に調査に出掛けたオーストリアの考古学者たちによって、現地に残っていた大理石のブロックが女神像の台座だったこと等を明らかにします。これらのブロックは、1879年11月、ルーヴルに到着。1880-83年に行われた大規模な修復作業では、像と同じ大理石製の右胸部と左翼が取り付けられ、欠損部分は、石膏で補充されるとともに、船形の台座部分が組み立てられました。この結果、船形の台座と女神像の全体からなるモニュメントが復元され、1884年、新しく完成したばかりのダリュの階段の踊り場に設置されます。 さらに、1932-34年に行われた3回目の修復により、セメント製の台が女神像と船形の台座の間に入れ込まれて全体の高さがより強調され、ニケ像はルーヴル三大至宝としての地位を確立しました。 今回ご紹介の切手は、同じデザインの刷色違いで30サンチームと55サンチームの2種1セットが2フラン50サンチームで販売され、その差額1フラン65サンチームがルーヴル博物館を支援するための募金にあてられました。このため、切手上には寄附金つきを意味する“+”の表示はありませんが、収集家の間では寄附金つきの慈善切手として扱われています。力強い凹版印刷によって再現された、躍動感あふれるニケ像は、まさしく、額面に比べて大幅な寄附金を上乗せして販売するにふさわしい見事な出来栄えと言えましょう。 なお、ニケ像は2013年9月から2014年7月までおよそ10ヶ月かけて大規模な修復作業が行われ、この間、非公開となっていましたが、現在では本来の白く輝く姿を取り戻し、多くの参観者を魅了しています。 ★★★ イベント「みんなで絵手紙」(2月8日)のご案内 ★★★ 2月8日(日) 10:00-17:00に東京・狛江のエコルマホールにて開催のイベント「みんなで絵手紙 見て、知って、書いて、楽しもう」のトークイベントに内藤陽介が登場します。内藤の出番は13:30-14:15。「切手と絵・手紙」と題してお話しする予定です。是非、遊びに来てください。主宰者サイトはこちら。画像をクリックしていただくと、チラシの拡大画像がごらんになれます。 ★★★ 講座「切手と郵便物に刻まれた“終戦”」(2月20日)のご案内 ★★★ 2月20日13:00~14:30、愛知県名古屋市の栄中日文化センターで、「切手と郵便物に刻まれた“終戦”」と題する講座を行います。 2015年は第二次世界大戦の終戦から70周年にあたります。終戦の年の1945年はあらゆる意味で社会が激変した年ですが、その影響は切手や郵便物にもさまざまな痕跡を残しています。今回の講座では、当時の切手や郵便物を読み解いていくことで、一般の歴史書では見落とされがちな終戦の諸相を、具体的なモノの手触りとともに明らかにしてみたいと思っています。 詳細は、こちらをご覧ください。(画像は、日本の降伏文書調印が行われた米軍艦ミズーリ号から降伏文書調印日に差し出された郵便物の一部分です) ★★★ よみうりカルチャー荻窪の講座のご案内 ★★★ 毎月1回(原則第1火曜日:2月3日、3月3日、3月31日)、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で下記の一般向けの教養講座を担当します。 ・イスラム世界を知る 時間は15:30-17:00です。 次回開催は2月3日で、途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。 ★★★ 内藤陽介の最新刊 『朝鮮戦争』好評発売中! ★★★ 本体2000円+税 【出版元より】 「韓国/北朝鮮」の出発点を正しく知る! 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各電子書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。 *8月24日付『讀賣新聞』、韓国メディア『週刊京郷』8月26日号、8月31日付『夕刊フジ』、『郵趣』10月号、『サンデー毎日』10月5日号で拙著『朝鮮戦争』が紹介されました! ★★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★★ 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。 |
2013-10-13 Sun 17:28
米国で新年度暫定予算が期限までに成立しなかったために連邦政府の機関が一部閉鎖されている問題で、ニューヨーク、アリゾナ、コロラド、ユタ、サウスダコタの各州政府が世界的に有名な観光地の当面の運営費を負担することが決まり、自由の女神やグランドキャニオン、ラシュモア山、ロッキーマウンテン国立公園などの閉鎖が解除されることになりました。というわけで、きょうは自由の女神がらみでこんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)
これは、第一次大戦中にフランスで作られた軍事郵便用の葉書で、「自由と正義のための団結」との文字が書かれた地球と自由の女神像のイラストが描かれています。 米国の象徴ともいえるニューヨークの自由の女神像は、米国の独立100周年を記念してフランスから寄贈され、1886年に完成しました。その返礼として、パリ在住の米国人がフランス革命100周年を記念してニューヨークの像のレプリカを寄贈し、セーヌ川のグルネル橋のたもとに設置しました。こちらの除幕式は1989年に行われました。なお、ニューヨークの女神像の準備作業のために作られた像は、1900年にパリのリュクサンブール博物館に寄贈され、1906年にリュクサンブール公園内に設置されています。 このように、自由の女神像はフランスと米国の友好を象徴するものとして、両国がドイツを筆頭とする中央同盟諸国を共通の敵として戦った第一次大戦の軍事郵便はがきのデザインに取り上げられました。ちなみに、葉書の周囲には、同盟諸国として、フランス語のアルファベット順に、ベルギー、中国、米国、フランス、英国、イタリア、日本、リベリア、モンテネグロ、ポルトガル、ルーマニア、ロシア、セルビア、シャム(タイ)の国名が列挙されています。 このうち、米国の参戦は1917年4月6日ですが、それ以降、同年7月22日にはタイが、翌8月4日にはリベリアが、同月14日には中国が参戦し、葉書にあげられた国が出そろいました。ところが、ロシアは、1917年3月に帝政が崩壊した後、11月に発足したボリシェヴィキ政府が翌1918年3月に単独講和に応じて戦線から離脱しています。したがって、この葉書が制作されたのは、1917年秋のことと考えるのが妥当でしょう。 そういえば、来年(2014年)は第一次世界大戦勃発から100周年ですな。この機会を逃さず、「切手でたどる第一次大戦」といった類の仕事ができないか、いまから準備しておかないといけませんな。 ★★★ トーク・イベントのご案内 ★★★ 10月17日19:00より、東京・新宿の紀伊國屋書店新宿南店ふらっとすぽっとにて、おくればせながら、拙著『蘭印戦跡紀行』の刊行記念トークをやります。 入場無料でプレゼントもご用意しております。今年の11月は世界切手展<Brasiliana 2013>へ参加のため、ブラジルに行っており、恒例の<JAPEX>でのトークはできませんので、この機会に、ぜひ遊びに来てください。 なお、出版元の告知ページもあわせてご覧いただけると幸いです。 ★★★ 内藤陽介の最新作 『蘭印戦跡紀行』 好評発売中! ★★★ 日本の兵隊さん、本当にいい仕事をしてくれたよ。 彼女はしわくちゃの手で、給水塔の脚をペチャペチャ叩きながら、そんな風に説明してくれた。(本文より) 南方占領時代の郵便資料から、蘭印の戦跡が残る都市をめぐる異色の紀行。 日本との深いつながりを紹介しながら、意外な「日本」を見つける旅。 * 出版元特設ページはこちらをご覧ください。 ★★★ 予算1日2000円のソウル歴史散歩 ★★★ 毎月1回、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で予算1日2000円のソウル歴史散歩と題する一般向けの教養講座を担当しています。次回開催は11月5日(原則第1火曜日)で、以後、12月3日、1月7日、2月4日、3月4日に開催の予定です。時間は各回とも13:00~14:30です。講座は途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。 ★★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★★ 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。 |
2009-12-13 Sun 15:31
今月22日の拙著『トランシルヴァニア/モルダヴィア歴史紀行』の出版記念パーティーまで、あと10日を切りました。当日は、日本におけるジプシー・バイオリンの第一人者、古館由佳子さんの生演奏もお楽しみいただく予定ですが、ここで、ルーマニアとジプシー(ロマニ)についてあらためてご説明しておきましょう。(画像はクリックで拡大されます)
これは、1905年にフランスで作られた広告ラベルで“ルーマニアのボエミアン(ロマニ)”が描かれています。いわゆる郵政機関発行のオフィシャルなものではないのですが、綺麗なうえにわかりやすいので、もってきてみました。 タロット占いやクマの曲芸、歌舞音曲などで知られる移動民族、ロマニについては、ロマ(日本のマスコミ等での一般的な表記)とかジプシー(英語)、ツィゴイナー(ドイツ語)、ボエミアン、ジタン(フランス語)、ヒターノ(スペイン語)など国や地域によってさまざまな呼び名がありますが、ルーマニア語ではツィガニと呼ばれています。 彼らの祖先は、西暦1000年頃に、インドのラジャスタン地方から放浪の旅に出て、ギリシャからバルカン半島を経てヨーロッパに辿り着いたと考えられています。 15世紀、中央ヨーロッパに現れた彼らは、エジプト出身の巡礼者と名乗り(これが“エジプシャン”に由来するジプシーの語源となりました)、神聖ローマ皇帝ジギスムントから帝国内の自由な通行を認められた特許状を与えられたと称していました。このため、当初、各地の人々は彼らを歓待しましたが、“巡礼者”であるにもかかわらず故郷へ帰ろうとしない彼らに対して不信感を持つようになります。特に、当時のキリスト教世界は“5つの修道院”の壁画にもあるように、トルコやタタールの脅威にさらされていましたから、オリエントからやってきた得体のしれない連中に対しては、現代でいえば、敵のスパイないしは不法入国の犯罪者集団という嫌疑がかけられるのも無理からぬところがありました。 かくして、1500年、神聖ローマ皇帝マクシミリアンはロマニが主張していた“皇帝ジギスムントの特許状”の無効を宣言。以後、西ヨーロッパの多くの都市ではシャトラ(ロマニの幌馬車、または幌馬車で移動するロマニの一族)に対して門戸を閉ざすようになります。 これに対して、ドナウ川北岸のワラキアおよびモルダヴィアでは、ロマニを貴重な労働力とみなして、貴族の家内奴隷ないしは農奴として定住させる方針を取りました。現在、全ヨーロッパで約700-850万人とされるロマニのうち、国別では第1位の180-250万人がルーマニアの地で生活するようになったのは、こうした歴史的背景によるものです。 近代ルーマニア国家成立後の1864年に行われた農奴解放を経て、ロマニとルーマニア人社会との融合が進み、第一次大戦後の農地改革によってロマニとルーマニア人農民は法的には同等の権利を持つようになったとされています。しかし、現実には、ルーマニア社会との同化を拒み、満足な教育も受けず、その結果として経済的に困窮し、物乞いや犯罪者の予備軍となっているというイメージをロマニに対して持っているルーマニア人も少なくありません。実際、ヨーロッパ各都市の地下鉄などでは、集団でスリを働くロマニも少なからずいますから、彼らのロマニに対する警戒心や差別感情というのも、まったく故なきこととも言い切れないのですが…。 その一方で、芸能などの文化面ではロマニがルーマニア社会に与えた影響力というのは非常に大きく、良くも悪くも、ルーマニアを語る上でロマニの存在は無視できないものとなっています。 こうしたこともあって、22日のパーティーでは、ロマニ文化の華ともいうべき“ジプシー・バイオリン”の名手、古館由佳子さんに生演奏をお願いいたしました。本格的なルーマニア料理&ルーマニア・ワインとあわせて、お楽しみください。なお、パーティーの詳細については、下記の“出版記念パーティーのご案内”をご覧いただけると幸いです。 ★★★ 出版記念パーティーのご案内 ★★★ 『トランシルヴァニア/モルダヴィア歴史紀行』の刊行を記念して、ルーマニア民主革命20周年の記念日にあたる12月22日、下記のとおり出版記念パーティーを開催いたします。当日は、僕のトークのほか、日本におけるジプシー・バイオリンの第一人者、古館由佳子さん(当日は彼女のCDも販売します)による生演奏もお楽しみいただけますので、ぜひ、遊びに来てください。 古館由佳子さん ・日時 2009年12月22日 18:30~ ・会場 レストラン・ルーマニア(本格的ルーマニア料理のレストランです。) *東京都中野区本町1-32-24(東京メトロおよび都営地下鉄中野坂上駅1分) tel: 03-5334-5341 地図などはこちらをご覧ください。 料理は下の画像のようなイメージで、ブッフェ・スタイルです。 ルーマニアのワイン(もちろん飲み放題)も出ます。 ・会費 7000円(『トランシルヴァニア/モルダヴィア歴史紀行』1冊つき) *当日会場にてお支払いをお願いいたします。 ・参加ご希望の方は、12月18日までにキュリオマガジン編集部まで、電子メール([email protected])にてお申し込みください。たくさんの方々のお越しを心よりお待ちしております。 ★★★ 内藤陽介の最新刊 ★★★ 総項目数552 総ページ数2256 戦後記念切手の“読む事典”(全7巻) ついに完結! 『昭和終焉の時代』 日本郵趣出版 2700円(税込) 2001年のシリーズ第1巻『濫造濫発の時代』から9年。<解説・戦後記念切手>の最終巻となる第7巻は、1985年の「放送大学開学」から1988年の「世界人権宣言40周年年」まで、NTT発足や国鉄の分割民営化、青函トンネルならびに瀬戸大橋の開通など、昭和末期の重大な出来事にまつわる記念切手を含め、昭和最後の4年間の全記念・特殊切手を詳細に解説。さらに、巻末には、シリーズ全7巻で掲載の全記念特殊切手の発行データも採録。 全国書店・インターネット書店JBOOKなどで好評発売中! |
2009-05-15 Fri 09:21
キュリー夫人ことマリ・キュリーの夫で、物理学者のピエール・キュリーが1859年5月15日に生まれてから、きょうでちょうど150年です。というわけで、きょうはこの1枚を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)
これは、1938年にフランスが発行した“がん制圧”の寄附金つき切手で、ピエールとマリーのキュリー夫妻が描かれています。夫妻が放射性元素のラジウムを発見したのは1898年5月12日のことで、彼らはこのほかポロニウムも発見し、1903年にはノーベル物理学賞を受賞しました。なお、切手上には夫妻のラジウム発見は“1898年11月”との表示がありますが、これは、ラジウム発見が論文として発表された日付によるものです。 ラジウムとポロニウムの発見はキュリー夫妻の共同作業によるものですが、ピエールは個人としても優れた業績を数多く残しています。なかでも、磁性の研究では、彼が、磁性体は温度を上げるとその性質を失うことを発見したしたことにちなみ、強磁性体が常磁性体に変化する転移温度のことを“キュリー温度(キュリー点)”と呼ぶのだそうです。これは、マリーとは無関係に、純粋にピエールの業績によるものです。 もっとも、妻のマリーが独立以前のポーランド出身で、女性初のノーベル賞受賞者。さらに、夫が亡くなった後の1911年にはノーベル化学賞も受賞する(ちなみに、物理学賞と化学賞のダブル受賞は彼女だけです)など、経歴としてはかなり派手ですからねぇ。起伏に富んだマリーの生涯は伝記として読んでいても面白いでしょうけれど、地道な研究者であるピエールの生涯というのは、たしかに、ドラマ性には乏しいですな。彼の能力や業績というものとは全く無関係に、ピエール先生イコール“キュリー夫人の夫”というイメージが強くなってしまうのも、しかたのないことなのかもしれませんね。 そういえば、学問・芸術の世界では、夫婦や親子での勲章受賞という例もしばしば見受けられるんですが、切手の世界では、親子で国際展のゴールド・メダリストになったという話は(少なくとも日本人では)あまり聞きませんねぇ。スタートからして2代目というのはかなり有利だと思うのですが、親父の道楽につきあわされてきた家族としては、切手なんかこりごり、というパターンが多いということなんでしょうか。まぁ、我が家もそうなりそうな雰囲気ではありますが…。 ★★★ 内藤陽介の最新刊 ★★★ 異色の仏像ガイド決定版 全国書店・インターネット書店(アマゾン、bk1、7&Yなど)・切手商・ミュージアムショップ(切手の博物館・ていぱーく)などで好評発売中! 『切手が伝える仏像:意匠と歴史』 彩流社(2000円+税) 300点以上の切手を使って仏像をオールカラー・ビジュアル解説 仏像を観る愉しみを広げ、仏教の流れもよくわかる! |
2008-10-17 Fri 09:31
14日にパリで行われたサッカーのフランス対チュニジアの親善試合(3-1で仏勝利)で、試合前の「ラ・マルセイエーズ」の斉唱に対し、チュニジアのサポーターから口笛などが吹かれたことに対して、フランスのバシュロナルカン保健・青少年・スポーツ相が、サッカーなどの国際スポーツ試合でフランスの国歌斉唱が口笛などよって侮辱された場合、「即刻、試合を中止する」と発表しました。というわけで、きょうはこの1枚です。(画像はクリックで拡大されます)
これは、第1次大戦中の1917年、フランスが発行した戦災孤児救済のための寄附金つき切手の1種で、パリの凱旋門に飾られている彫刻“ラ・マルセイエーズ“が取り上げられています。このセットの5フラン(+寄付金5フラン)の切手は、青と黒の2色刷りで、デザイン的にはそちらの方がずっと格好良いのですが、はるかに“良いお値段”なので、僕の懐具合ではなかなか手が出ません。なお、寄付金が高額すぎたためか、1922年には寄附金の金額を下げる加刷が施された切手も発行されているのですが、こちらの方が無加刷のものよりもカタログ評価は低いので、ニセ加刷が存在しえないという点でも興味深い切手です。 ナポレオンが凱旋門の建設を始めたのは1806年のことでしたが、その際、メインのアーチを飾る彫刻の依頼を受けたのはフランソワ・リュードでした。 1792年、リュードはプロイセンのフランス侵攻を食い止めた義勇軍を記念する群像彫刻を制作しました。その上部には擬人化された“自由”が翼をつけて兵士たちを鼓舞し、裸のまま、あるいは古代ローマの甲冑姿を身につけた義勇軍の兵士たちが突撃する場面が表現されています。この彫刻はフランス人の愛国心を大いに掻き立てたことから、同じく1792年に作られた国歌「ラ・マルセイエーズ」の名で知られるようになりました。 凱旋門は、ナポレオンの存命中には完成せず、彼の死とともに第一帝政時代の“忌まわしい過去”を連想させるものとして建設が一時中止されます。しかし、1830年にルイ・フィリップの7月王制がスタートすると工事は再開され、1836年に完成。“ラ・マルセイエーズ”の彫刻も、凱旋門に飾られることになったというわけです。 さて、フランスの刑法では国旗や国歌を集団で侮辱した場合、6カ月の禁固刑および7500ユーロ(約100万円)の罰金刑に処せられるとの規定がしっかりあります。実際、今回の事件を受けて、スタジアムを管轄するパリ郊外のボビニー検察庁は、アリヨマリ内相の指令を受け、「国歌侮辱」で捜査を開始しており、もはや、単なる“悪ふざけ”では済まなくなっています。 さて、日本では、入学式や卒業式で生徒や保護者に国歌斉唱での不起立を呼びかける公立学校の教師がいて、処分された(といっても、たいていは懲戒処分の中では一番軽い“戒告”ですが)という話が、ときどき、新聞沙汰になります。 個人の好みとして「君が代」が嫌いだという人がいてもそれは否定されるべきではないのでしょうが、自ら「君が代」を歌い、生徒にも歌わせることが仕事の一部になっている職業(=公立学校の教師)を自分の意志で選んだ人間が、その職務をまっとうせず、妨害行動を取れば、相応のペナルティを受けるのは当然のことです。 国歌を侮辱するという行為は、国によっては、逮捕・投獄の危険もあるわけですから、彼らだって、それなりのリスクを背負って「君が代」反対を唱えているんでしょう。きっと。だったら、彼らの名誉のためにも、戒告をなんてちんけな処分ではなく、堂々と懲戒免職にしてあげるくらいの“温情”があってもいいように思うんですがねぇ。 イベントのご案内 以下の通り、トークイベントを行います。よろしかったら、ぜひ、遊びに来てください。 10月17日(金) 在日本大韓民国民団記者懇談会 「韓国現代史:切手でたどる60年」(福村出版)をめぐって 18:30~ 於・在日本大韓民国民団中央会館8階会議室 (地図などはこちらをご覧ください) 激動の韓国現代史は、切手や郵便物にもさまざまな痕跡を残しています。切手や郵便物を通じて国家と歴史、時代や社会を読み解く“郵便学者”内藤陽介が、今年7月に刊行した『韓国現代史:切手でたどる60年』を題材に、切手というモノから見える韓国現代史のリアルな諸断面についてお話しします。参加は無料で、どなたでもご参加いただけます。なお、会の終了後、懇親会(会費5000円)を実施予定。 10月18日(土) 「大統領になりそこなった男たち」刊行記念トーク 18:00~ 於・日本郵便文化振興機構(東京・用賀) 資料代として500円(ワイン・ソフトドリンク・軽食含む)を申し受けます。あしからずご了承ください。 詳しくは、主催者の告知ページをご覧ください。 ★★★ 内藤陽介の最新刊 ★★★ アメリカ史に燦然と輝く偉大な「敗者たち」の物語 『大統領になりそこなった男たち』 中公新書ラクレ(本体定価760円+税) 出馬しなかった「合衆国生みの親」、リンカーンに敗れた男、第二次世界大戦の英雄、兄と同じく銃弾に倒れた男……。ひとりのアメリカ大統領が誕生するまでには、落選者の累々たる屍が築かれる。そのなかから、切手に描かれて、アメリカ史の教科書に載るほどの功績をあげた8人を選び、彼らの生涯を追った「偉大な敗者たち」の物語。本書は、敗者の側からみることで、もう一つのアメリカの姿を明らかにした、異色の歴史ノンフィクション。好評発売中! もう一度切手を集めてみたくなったら 雑誌『郵趣』の2008年4月号は、大人になった元切手少年たちのための切手収集再入門の特集号です。発行元の日本郵趣協会にご請求いただければ、在庫がある限り、無料でサンプルをお送りしております。くわしくはこちらをクリックしてください。 |
2008-01-28 Mon 15:42
(財)日本郵趣協会の機関誌『郵趣』の2008年2月号ができあがりました。『郵趣』では、毎月、表紙に“名品”と評判の高い切手を取り上げていて、僕が簡単な解説文をつけていますが、今月は、こんなモノを取り上げました。(画像はクリックで拡大されます)
これは、1918年8月にフランスが発行した赤十字切手で、病院船と野戦病院が描かれています。 人類史上初の総力戦となった第1次世界大戦は、切手にもさまざまな影響を与えましたが、赤十字関連の切手が本格的に発行されるようになったのもその一つといってよいでしょう。 フランスが最初の赤十字切手を発行したのは1914年8月のことで、まさに、第一次大戦の勃発と時を同じくしています。このときの切手は、10サンチームの通常切手に加刷したもので、赤十字をプラスの記号に見立てて附加金額の5サンチームの文字を加刷したものです。この加刷パターンは、このブログで以前ご紹介したものだと、第1次大戦末期の1918年10月に発行された英領北ボルネオの赤十字加刷切手なんかにも見られます。 今回『郵趣』の表紙でご紹介のものは、大戦末期の1918年8月に発行されたもので、中央の赤十字を挟み、左側に赤十字のマークをつけた病院船を、右側に瓦礫の中の野戦病院で働く白衣の天子を配した凸版2色刷です。抑制の効いたトーンながら戦争の悲惨さを見る者に訴えかけてくる一品といってよいでしょう。 この切手が発行されてから3月後の11月11日、第1次大戦はドイツの降伏によって終結します。すでに、前年(1917年)のアメリカの参戦により戦局の帰趨は連合国有利に大きく傾いていましたが、それでも、戦争そのものは1919年に入っても続くと見ていた人は少なからずいました。 たとえば、欧米との不平等条約の改正を目指していたタイは、なんとか勝ち馬に乗ろうとして、ドイツの敗戦を確信してからドイツに宣戦を布告し、義勇兵を派遣していますが、義勇兵たちのマルセイユ上陸は1918年7月30日、彼らの実際の出陣は10月17日のことでした。タイとしても、半年くらいは戦わねばなるまいと考えていましたから、結果として1ヶ月弱の参戦ですんだのは予想外のことだったようです。(この辺の事情については、拙著『タイ三都周郵記』でも少し触れていますので、よろしかったら、ご一読下さい) もっとも、赤十字の活動というのは、戦時のみならず、戦後の復員や傷病兵たちの看護といったことにも及んでいるわけですから、戦争が終っても赤十字の活動資金を集める必要がなくなるわけではありません。その意味では、今回の切手によって集められた資金も、戦後の赤十字の活動にとって有用なものとなったのではないかと思われます。 いずれにせよ、イタリア統一戦争でのソルフェリーノの戦いをきっかけに生まれた赤十字の歩みは、そのまま、戦争の歴史と重なっているわけですが、今回の切手もまた、そうした歴史の証言者といってよいでしょう。 |
2007-07-21 Sat 10:44
フランス・イタリア国境の欧州最高峰モンブラン(4808m)の頂上近くに、このほどトイレが設置されました。1786年8月8日に、ジャック・パルマとミッシェル・ガブリエル・パッカールが初登頂に成功して以来、およそ220年目にして初のことだそうで、ある意味では、欧州登山者の悲願がかなったといってよいでしょう。
というわけで、今日は、モンブランがらみということで、この切手を持ってきてみました。(画像はクリックで拡大されます) これは、1937年1月18日、モンブランの麓にあるスキーリゾート地、シャモニー(正確にはシャモニー・モンブラン)で開かれた国際スキー大会を記念して、開催国のフランスが発行した切手です。 スキーのジャンプの場面が描かれていますが、現在とは異なり、両手を大きく広げているのが目を引きます。以前、1949年に日本で発行された冬季国体の記念切手をご紹介しましたが、この切手は1936年のオリンピックの写真を元にデザインが作られています。ということは、やっぱり、当時のジャンパーたちは、現在のような“気をつけ”の姿勢ではなく、手を広げて飛ぶのが一般的だったということなんでしょうね。 ところで、今回、モンブランの山頂に設けられたトイレはくみ取り式で、排せつ物を入れた袋は夏の登山シーズン終了後、ヘリコプターで麓へ下ろされて処理されるそうです。ってことは、シャモニーあたりがその処分場になるんでしょうか。切手のジャンパーが飛んでいる下の辺りは雪に隠れているものの、実は…なんてことになったら、ちょっと厭だなぁ、と思ってしまった内藤でした。 |
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