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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 ウクライナ軍、アウディーイウカから撤退
2024-02-18 Sun 11:35
 ウクライナ軍は、きのう(17日)、激戦が続いていたウクライナ東部ドネツク州の要衝、アウディーイウカ(アウディイウカとも)から撤退。これを受けて、ロシア国防省は、同日、ショイグ国防相が、ロシア軍がアウディイウカ(ロシア語名:アヴディエフカ)を完全に掌握したことをプーチン大統領に報告した発表しました。というわけで、今日はこんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      アウディイウカ宛軍事郵便

 これは、第一次大戦中の1916年1月11日、リピニに置かれていたロシア軍の第128野戦郵便局から差し出された絵葉書で、中継地のアヴディアフカ(当時はロシア領)の1月24日付の印が押されています。今回、アウディイウカがロシアに占領されたことで、この地域の郵便局の消印の表示も、近々、ウクライナ語の“Авдіївка”から、今回ご紹介の葉書のように“Авдеевка”に変更されてしまうことになりそうです。

 ちなみに、絵面は、こんな感じです。

      アウディイウカ宛軍事郵便絵面

 詳細については、こちらをクリックして、内藤総研サイト内の当該投稿をご覧ください。なお、内藤総研の有料会員の方には、本日夕方以降、記事の全文(一部文面の調整あり)をメルマガとしてお届けする予定です。


★ 放送出演・講演・講座などのご案内 ★

 2月21日(水) 10:00~ ニッポンジャーナル
 インターネット番組「ニッポンジャーナル」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。皆様、よろしくお願いします。

 2月23日(金) 05:00~  おはよう寺ちゃん
 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から8時までの長時間放送ですが、僕の出番は6時からになります。皆様、よろしくお願いします。

 よみうりカルチャー 荻窪
 宗教と国際政治 原則毎月第1火曜日 15:30~17:00
 時事解説を中心とした講座です。詳細はこちらをご覧ください。

 謀略の世界史 原則毎月第1土曜日 13:00~14:30
 MI6、CIA、モサドなど各国の情報機関のあらましや、現代史の中で彼らが実際に関与した事件などを幅広くご紹介していきます。詳細はこちらをご覧ください。

 武蔵野大学のWeb講座 
 大河企画の「日本の歴史を学びなおす― 近現代編」、引き続き開講中です。詳細はこちらをご覧ください。 

 「龍の文化史」、絶賛配信中です。龍/ドラゴンにまつわる神話や伝説は世界各地でみられますが、想像上の動物であるがゆえに、それぞれの物語には地域や時代の特性が色濃く反映されています。世界の龍について興味深いエピソードなどを切手の画像とともにご紹介していきます。詳細はこちらをご覧ください。


★ 『龍とドラゴンの文化史』 好評発売中!★

      龍とドラゴンの文化史・帯なし

 辰年にちなんで、中国 の龍を皮切りに、 日本 、朝鮮、琉球、東南アジア、キリスト教世界など、世界の龍について、そのベースとなる文化史や興味深いエピソードなどを切手とともにご紹介します。

 * ご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

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 親露派の“ヘルソン州政府”が発足
2022-07-06 Wed 10:14
 ロシア軍が全域制圧を宣言しているウクライナ南部ヘルソン州で、きのう(5日)、親露派勢力が一方的に樹立を宣言した“州政府”が業務を開始しました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      ヘルソン・ゼムストヴォ(1895)

 これは、1895年、ロシア帝国支配下のヘルソンで使用するために発行されたゼムストヴォ切手(ローカル切手)で、ロマノフ家の象徴である双頭の鷲の胸に東方正教会で用いられる八端十字架を描く盾を配した当時のヘルソンの紋章が描かれています。ウクライナ領としてのヘルソン州の紋章は全く別のデザインですが(下に画像を貼っておきます)、今回のウクライナ紛争でヘルソン州が占領されたことに伴い、親露派勢力はウクライナ時代の紋章を廃し、旧ロシア帝国時代のデザインをほぼ踏襲した紋章を復活させています。

      ヘルソン州・紋章(ウクライナ)

 詳細については、こちらをクリックして、内藤総研サイト内の当該投稿をご覧ください。なお、内藤総研の有料会員の方には、本日夕方以降、記事の全文(一部文面の調整あり)をメルマガとしてお届けする予定です。 


★★★ 全日本切手展のご案内  ★★★ 

 7月16-18日(土-月・祝) 東京・錦糸町のすみだ産業会館で全日本切手展(全日展)が開催されます。全日本切手展のオフィシャルサイトおよびフェイスブックの特設ページ(どなたでもご覧になれます)にて、随時、情報をアップしていきますので、よろしくお願いいたします。

      全日展2022


★ 放送出演・講演・講座などのご案内 ★

 7月8日(金) 05:00~  おはよう寺ちゃん
 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から8時までの長時間放送ですが、僕の出番は6時からになります。皆様、よろしくお願いします。

 7月17日(日) 全日本切手展2022でのトークイベント 
 
 11:00~ 「切手でたどる郵便創業150年の歴史」
 *5月に第3巻の平成・令和編を刊行し、シリーズとして完結した拙著『切手でたどる郵便創業150年の歴史』について、第3巻の内容を中心にお話するイベントです。

 15:00~ 「本当は恐ろしい! こわい切手」
 *7月20日にビジネス社から刊行予定の『本当は恐ろしい! こわい切手』の出版記念のトークイベントです。一般販売に先駆け、会場内では先行販売も行います。

 両イベントとも、事前予約不要・参加費無料(全日本切手展への入場料は必要)です。親イベントとなる切手展、全日本切手展の詳細は同展のオフィシャルサイトまたはフェイスブックの特設ページ(どなたでもご覧になれます)をご覧ください。

 読書人Web 「切手がつなげた人と時代」
 6月24日に『切手でたどる 郵便創業150年の歴史』シリーズ完結を記念して、田中秀臣先生と行ったトークイベントのアーカイブ配信のご案内です。7月24日まで、こちらでチケット(1500円)を販売しておりますので、よろしくお願いします。

 武蔵野大学のWeb講座
 4月6日-7月12日 鏑木清方と江戸の残り香
 詳細はこちらをご覧ください。
 
 4月13日-7月19日 日本の郵便150年の歴史2 占領時代(1945年の終戦から1952年)
 詳細はこちらをご覧ください。
 
 5月18日-8月23日 日本の歴史を学びなおす― 近現代編その2― 幕末
 詳細はこちらをご覧ください。 


★ 『切手でたどる郵便創業150年の歴史 vol.3 平成・令和編』 好評発売中!★

      切手でたどる郵便創業150年の歴史③表紙

 明治4年3月1日(1871年4月20日)にわが国の近代郵便が創業され、日本最初の切手が発行されて以来、150年間の歴史を豊富な図版とともにたどる3巻シリーズの最終巻。平成以降、郵政省が郵政事業庁、日本郵政公社を経て、株式会社化され現在に至るまでを扱っています。

 * ご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

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 マリウポリ、事実上の陥落
2022-05-18 Wed 11:11
 ロシアによるウクライナ侵攻で、ウクライナ軍参謀本部は、きのう(17日)、東部マリウポリでのウクライナ側の最後の拠点、アゾフスタリ製鉄所に籠城していたウクライナ部隊について「戦闘任務を完了した」とし、部隊指揮官に事実上の投降を許可。これにより、マリウポリが事実上、陥落しました。というわけで、きょうはこんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      ウクライナ・マリウポリ鉄郵絵葉書(1900)

 これは、1900年6月、ロシア帝国支配下のマリウポリからベルギーのヘント宛に差し出された絵葉書で、当時のマリウポリ港の風景が取り上げられています。

 詳細については、こちらをクリックして、内藤総研サイト内の当該投稿をご覧ください。なお、内藤総研の有料会員の方には、本日夕方以降、記事の全文(一部文面の調整あり)をメルマガとしてお届けする予定です。


★ 放送出演・講演・講座などのご案内 ★

 5月27日(金) 05:00~  おはよう寺ちゃん
 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から8時までの長時間放送ですが、僕の出番は6時からになります。皆様、よろしくお願いします。

 武蔵野大学のWeb講座
 4月6日-7月12日 鏑木清方と江戸の残り香
 詳細はこちらをご覧ください。
 
 4月13日-7月19日 日本の郵便150年の歴史2 占領時代(1945年の終戦から1952年)
 詳細はこちらをご覧ください。
 
 5月18日-8月23日 日本の歴史を学びなおす― 近現代編その2― 幕末
 詳細はこちらをご覧ください。 


★『切手でたどる郵便創業150年の歴史 vol.3 平成・令和編』5月25日刊行!★

      切手でたどる郵便創業150年の歴史③表紙

 明治4年3月1日(1871年4月20日)にわが国の近代郵便が創業され、日本最初の切手が発行されて以来、150年間の歴史を豊富な図版とともにたどる3巻シリーズの最終巻。平成以降、郵政省が郵政事業庁、日本郵政公社を経て、株式会社化され現在に至るまでを扱っています。

 * ご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。


★ 最新作 『アフガニスタン現代史』 好評発売中!★

      アフガニスタン現代史・表紙帯付き
 
 出版社からのコメント
 混迷のアフガニスタン情勢の理解に必須の通史!
 911同時多発テロ事件とその後のアフガニスタン空爆から20年。西側が支援した新共和国が崩壊し、再びタリバンが実効支配下に置いたアフガニスタン。英国、ソ連、米国…介入してきた大国の墓場と呼ばれてきたこの国の複雑極まりない現代史を、切手や郵便資料も駆使しながら鮮やかに読み解く。

 本書のご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

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 マロロシア時代のドネツィク
2017-07-20 Thu 08:58
 親ロシア派武装勢力が実効支配するウクライナ東部の“ドネツク人民共和国”の首相アレクサンドル・ザハチェンコは、おととい(18日)、ドネツィク(ロシア語名:ドネツク)を首都とする新国家を樹立し、帝政ロシア時代のウクライナの呼称だった“マロロシア(小ロシア)”を国名とするとの声明を発表しました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      ロシア・ユーゾフカ消

 これは、ユーゾフカ(現ドネツィク)の消印が押された帝政ロシア時代の切手です。

 ドネツィクを中心とする一帯(現在のドネツィク州の領域)は、もともと、モスクワ大公国、クリミア・ハン国、ザポロージャ・コサック軍、ドン・コサック軍との国境地帯で、16世紀以降、ウクライナ・コサックが入植していました。

 1774年、この地を編入したロシア帝国はロシア人の入植を進めましたが、1869年、英国人のジョン・ヒューズが現在のドネツィク市に冶金工場を建設。以後、この地はヒューズにちなんで“ユーゾフカ”と呼ばれるようになり、炭鉱業と工業の町として発展することになりました。今回ご紹介の切手の消印も、こうした経緯から、“ユーゾフカ”の地名表示となっています。

 ロシア革命後の内戦の時代には、ボリシェヴィキ系のドネツク=クリヴォーイ・ローク・ソビエト共和国を経て、1922年末のソ連成立により、ウクライナ・ソヴィエト社会主義共和国に編入。1924年、スターリンにちなんで市の名前はユーゾフカからスターリノに改称されました。なお、ウクライナ・ソヴィエト社会主義共和国の州としてドネツク州が設置されたのは1932年のことです。

 1938年、ドネツク州はスターリン州とヴォロシロヴフラード州に分割され、独ソ戦期の1941-43年にはドイツ軍に占領されました。その後、1961年、スターリン時代の見直しに伴い、スターリノ市はドネツィク市と改称され、これに伴い、スターリン州もドネツィク州に改名され、ウクライナの独立に伴い、ウクライナのドネツィク州となりました。

 なお、ドネツィクでは、2014年のウクライナ政変後、キエフの暫定政府に対抗して、4月7日、親ロシア派の武装勢力が州議会を占領。“ドネツク人民共和国”の建国を宣言し、現在まで実効支配を続けています。

 “ドネツク人民共和国”は、やはり親ロシア派が建国を宣言した“ルガーンスク人民共和国”とともに、2014年5月24日、連邦国家“ノヴォロシア人民共和国連邦”の結成を宣言していました。

 今回のマロロシア国家樹立宣言に際して、ザハチェンコは、現在のウクライナは破綻しており、平和と安定をもたらすことはできないとしたうえで、ドネツク人民共和国やルガーンスク人民共和国などの地域の代表が「ウクライナの後継となる新国家の樹立を宣言すること」に同意したと主張。マロロシアは、ロシアが併合したクリミア半島を除くウクライナを継承するとしています。

 もっとも、ザハチェンコの首長とは裏腹に、ルガーンスク人民共和国は“新国家”には同意しておらず、現時点では、マロロシア国家が実態のある組織となる可能性は低いでしょう。ただし、ドネツク人民共和国名義の切手を発行している組織が、今後、マロロシア切手を発行することは十分にあり得ますから、しばらくは情勢をチェックしておく必要はありそうです。


★★ NHKラジオ第1放送 “切手でひも解く世界の歴史”  次回は27日!★★ 

 7月27日(木)16:05~  NHKラジオ第1放送で、内藤が出演する「切手でひも解く世界の歴史」の第6回が放送予定です。今回は、8月4日の世界陸上開幕に先立ち、サニブラウン選手応援企画でガーナにスポットを当ててお話をする予定です。みなさま、よろしくお願いします。なお、番組の詳細はこちらをご覧ください。


 ★★★ 内藤陽介 『朝鮮戦争』(えにし書房) 重版出来! ★★★ 

      朝鮮戦争表紙(実物からスキャン) 本体2000円+税

 【出版元より】
 「韓国/北朝鮮」の出発点を正しく知る!
 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。

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 二の酉
2015-11-17 Tue 09:36
 きょう(17日)は二の酉です。というわけで、一の酉の時と同様、拙著『アウシュヴィッツの手紙』の増刷を祈念して、同書で取り上げた“鳥”の切手の中から、こんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      ロシア・オデッサ発オシフィエンチム経由

 これは、1880年4月、ロシア領オデッサからブラウンシュヴァイク宛に差し出された書留便で、双頭の鷲(ロシア帝国の紋章)を描く印面の切手つき封筒に、同じく双頭の鷲を描く7コペイカ切手が貼られています。双頭の鷲は、もともとは、東ローマ帝国で東洋と西洋の両方にローマ皇帝の支配を意味するものとして使われていました。東ローマ帝国の後継者を自負していたロマノフ朝は、東ローマ帝国にならい「西(ヨーロッパ)」と「東(アジア)」にまたがる統治権を象徴するため、この紋章を採用し、それが切手にも取り上げられたわけです。

 今回ご紹介のカバーの逓送ルートは、オデッサからオシフィエンチム(ドイツ語名アウシュヴィッツ)まで運ばれた後、オシフィエンチム=ブレスラウ(現ポーランド領ヴロツワフ)間の鉄道便でドイツ国内に入り、宛先地のブラウンシュヴァイクまで運ばれるというルートをたどっています。ハプスブルク支配下のオシフィエンチムとプロイセン支配下のブレスラウ間を結ぶ国際鉄道路線は、当時の中欧における物流の重要なルートの一つとなっており、その旨を表示したドイツ側の鉄郵印も用いられていましたが、今回のカバーでは、“オシフィエンチム=ブレスラウ鉄道経由で外国から”との表示のある書留ラベルが貼られているのがミソです。

 さて、拙著『アウシュヴィッツの手紙』では、そもそも、アウシュヴィッツ/オシフィエンチムとはどのような土地であったのか、ハプスブルク帝国以前にも遡ってその歴史をご説明しておりますが、特に、アウシュヴィッツ/オシフィエンチムが中央の物流ルートにおいて重要な位置にあったことを示すマテリアルに力点を置いてご紹介しております。機会がありましたら、ぜひ、ご覧いただけると幸いです。


 ★★★ 内藤陽介の新刊  『ペニー・ブラック物語』 のご案内 ★★★ 

       ペニーブラック表紙 2350円+税

 【出版元より】
 若く美しい女王の横顔に恋しよう!
 世界最初の切手
 欲しくないですか/知りたくないですか

 世界最初の切手“ペニー・ブラック”…名前は聞いたことがあっても、詳しくは知らないという収集家も多いはず。本書はペニー・ブラックとその背景にある歴史物語を豊富なビジュアル図版でわかりやすく解説。これからペニー・ブラックを手に入れたい人向けに、入手のポイントなどを説明した収集ガイドもついた充実の内容です。

 発売元の特設サイトはこちら。ページのサンプルもご覧いただけます。

 ★★★ 内藤陽介の新刊  『アウシュヴィッツの手紙』 のご案内 ★★★ 

       アウシュヴィッツの手紙・表紙 2000円+税

 【出版元より】
 アウシュヴィッツ強制収容所の実態を、主に収容者の手紙の解析を通して明らかにする郵便学の成果! 手紙以外にも様々なポスタルメディア(郵便資料)から、意外に知られていない収容所の歴史をわかりやすく解説。

 出版元のサイトはこちら。各書店へのリンクもあります。

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 クリミア併合
2014-03-19 Wed 01:08
 ロシアのプーチン大統領は、きのう(18日)、クレムリンで上下両院議員を前に演説し、「クリミアは強く揺るぎないロシアの主権下になければならない」と述べ、ウクライナ南部クリミア自治共和国とセヴァストポリ特別市を編入すると発表。続けて、自治共和国、特別市の代表と編入に関する条約に署名し、前日、ウクライナから独立したばかりのクリミア共和国はロシアに併合されました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      タウリダ県(1890)

 これは、1890年、クリミア半島ならびに隣接するウクライナ南部に相当するタヴリダ県で発行されたゼムストヴォ切手です。

 ゼムストヴォは、1861年の農奴解放により、従来の領主による農村・農民支配に代わり、一種の地方自治機関として導入されたもので、34の県とドン軍管区、その下の行政単位である群に導入されました。その業務は、初等教育、医療、郵便、保険、農業技術援助、家畜の病気治療、緊急時における食糧供給・確保、道路整備、地方の商工業振興などで、そうした公共事業を行うための財源を確保するため、独自の税金を徴収することも認められていました。切手に関しては、1865年、サンクトぺテルスブルクから35キロ東のシュリッセリブルクで導入されたのが最初で、以後、1918年までに県・郡あわせておよそ150のゼムストヴォで3000種以上の切手が発行されています。

 今回ご紹介の切手を発行したタヴリダ県は、1783年にロシアがクリミア・ハン国を併合した後、同国の領土を継承するかたちで、1802年に設けられました。1918年、ロシア革命によりゼムストヴォの制度が廃止されると、旧タヴリダ県は、1921年にロシア・ソビエト連邦社会主義共和国支配下のクリミア自治ソビエト社会主義共和国(半島部)と、ウクライナ支配地域に分割されました。

 1954年、クリミア半島がウクライナに移管されると、旧タヴリダ県の領域はすべてウクライナの支配下に入り、1991年のウクライナ独立後もその状態が続いていましたが、今回のロシアによるクリミア併合の結果、ふたたび、ロシアの支配地域とウクライナの支配地域に分割されることになりました。

 なお、プーチン大統領は、ドネツィク(ロシア名ドネツク)など、ウクライナ東部のロシア系住民が多い地域で騒擾が起これば、ロシア系住民を保護するために軍事介入も辞さないという姿勢を示しています。仮に、ウクライナ東部ないしはクリミア半島に隣接した南東部にロシア軍が侵攻し、そうした地域を併合するようなことがあれば、それこそ、旧タヴリダ県の領域すべてが再びロシアの版図に加わるわけですが、それがまんざら絵空事とも思えないのが恐ろしい話ですな。


 ★★★ よみうりカルチャー荻窪の講座のご案内 ★★★   

 4月から、毎月1回(第1火曜日:4月1日、6月3日、7月1日、8月5日、9月2日)、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で下記の一般向けの教養講座を担当します。(詳細はそれぞれ講座名をクリックしてください)

 ・朝鮮半島のことを学ぼう 時間は13:00-14:30です。

 ・イスラムを学ぶ 時間は15:50-17:00です。

 初回開催は4月1日で、講座は途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


 ★★★ 講座「世界紀行~月一回の諸国漫郵」のご案内 ★★★ 

亀戸講座(2014前期)・広告

 東京・江東区亀戸文化センターで、5月から毎月1回、世界旅行の気分で楽しく受講できる紀行講座がスタートします。美しい風景写真とともに、郵便資料や切手から歴史・政治背景を簡単に解説します。受講のお楽しみに、毎回、おすすめの写真からお好きなものを絵葉書にしてプレゼントします!

 詳細は、こちらをご覧ください。


 ★★★ 文京生涯カレッジ(第13期)のご案内 ★★★

 文京学院大学が一般向け(=どなたでも受講できます)にさまざまな講師を招いて行う通年の教養講座「文京生涯カレッジ」の第13期が4月15日から始まります。僕も、7月15・22日に「バスコ・ダ・ガマのインドを歩く」、9月9日に「ドバイ歴史紀行」のお題で登場します。詳細はこちらですので、よろしかったら、ぜひご覧ください。


 ★★★ 内藤陽介の最新作 『蘭印戦跡紀行』 好評発売中! ★★★

 『蘭印戦跡紀行』広告

 日本の兵隊さん、本当にいい仕事をしてくれたよ。
 彼女はしわくちゃの手で、給水塔の脚をペチャペチャ叩きながら、そんな風に説明してくれた。(本文より)

 南方占領時代の郵便資料から、蘭印の戦跡が残る都市をめぐる異色の紀行。
 日本との深いつながりを紹介しながら、意外な「日本」を見つける旅。

 出版元特設ページはこちらです。また、10月17日、東京・新宿の紀伊國屋書店新宿南店で行われた『蘭印戦跡紀行』の刊行記念トークの模様が、YouTubeにアップされました。よろしかったら、こちらをクリックしてご覧ください。


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 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。

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