2024-10-04 Fri 06:50
英国政府は、昨日(3日)、ディエゴ・ガルシア島を含むチャゴス諸島の領有権をモーリシャスに返還することを発表しました。というわけで、今日はこんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)
これは、2021年2月22日、“英領インド洋諸島(1965年11月8日の成立時はチャゴス諸島、アルダブラ環礁、ファーカー諸島、デロッシュ島などで構成されていましたが、1976年6月23日、アルダブラ環礁、ファーカー諸島、デロッシュ島がセーシェルとして独立したため、現在はチャゴス諸島のみ)で発行された“英領インド洋諸島のウミウシ”の切手の初日カバーです。英領インド洋諸島の切手は2021年8月、万国郵便連合が切手としての有効性を否定したため、英領インド洋諸島切手として国際的に承認された切手としてはこれが最後のものとなりました。 詳細については、こちらをクリックして、内藤総研サイト内の当該投稿をご覧ください。内藤総研の有料会員の方には、本日夕方以降、記事の全文(一部文面の調整あり)をメルマガとしてお届けする予定です。 ★ 放送出演・講演・講座などのご案内 ★ 10月4日(金) 10:00~ ニッポンジャーナル インターネット番組「ニッポンジャーナル」に内藤藤がコメンテーターとして出演の予定です。皆様、よろしくお願いします。 10月11日(金) 05:00~ おはよう寺ちゃん 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から9時までの長時間放送ですが、僕の出番は6時からになります。皆様、よろしくお願いします。 10月27日(日) 13:30~ アメリカ大統領選挙~より理解するために よみうりカルチャー荻窪にて、アメリカ大統領選挙をより理解するための基礎知識と最新情報を交え解説します。詳細はこちらをご覧ください。 11月3日(日) 14:00~ 正しい多文化共生セミナー TKP新橋汐留ビジネスセンターにて、救国シンクタンク主催の第8回セミナーとして、埼玉県南部の川口市を中心とした“クルド人問題”を中心に内藤がお話しします。お申込みなどの詳細はこちらをご覧ください。 よみうりカルチャー 荻窪 宗教と国際政治 原則毎月第1火曜日 15:30~17:00 時事解説を中心とした講座です。詳細はこちらをご覧ください。 謀略の世界史 原則毎月第1土曜日 13:00~14:30 MI6、CIA、モサドなど各国の情報機関のあらましや、現代史の中で彼らが実際に関与した事件などを幅広くご紹介していきます。詳細はこちらをご覧ください。 武蔵野大学のWeb講座 大河企画の「日本の歴史を学びなおす― 近現代編」、引き続き開講中です。詳細はこちらをご覧ください。 「龍の文化史」、絶賛配信中です。龍/ドラゴンにまつわる神話や伝説は世界各地でみられますが、想像上の動物であるがゆえに、それぞれの物語には地域や時代の特性が色濃く反映されています。世界の龍について興味深いエピソードなどを切手の画像とともにご紹介していきます。詳細はこちらをご覧ください。 ★ 『切手もの知り図鑑 一番切手50のエピソード』 好評発売中!★ 「動物と植物」「科学技術」「社会と文化」「神話/伝説と宗教」の4章立てで、犬、猫、宇宙開発、飛行機、クリスマスといったテーマで、初めて描かれた切手図案にまつわる秘話、思いがけない発行に至る背景に加え、シーラカンスやテレビ、警察官、タトゥー、髑髏といった、あっと驚く意外なテーマの一番切手も登場します! * ご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。 |
2015-11-08 Sun 22:26
ディエゴガルシア島で知られる“英領インド洋地域”が1965年11月8日に成立して、きょうでちょうど50年です。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)
これは、1968年1月17日に発行された英領インド洋地域最初の切手です。 英領インド洋地域を構成しているチャゴス諸島は16世紀にポルトガル人が“発見”しました。これらの島々は大半が無人島でしたが、この地域で最大の島であるディエゴ・ガルシア島に関しては、18世紀にフランス人が入植して黒人奴隷を導入しココヤシ栽培とコプラ生産のプランテーションの経営を行っていました。 ナポレオン戦争後の1814年、この地域は英領となり、行政上はながらくモーリシャスの管轄下に置かれました。しかし、1960年代に入るとモーリシャスの独立問題が浮上したため、1965年11月、英国はチャゴス諸島を、アルダブラ諸島、ファーカー諸島、デロッシュ諸島とともにモーリシャス本土から分離して“英領インド洋地域”を形成し、モーリシャス独立後もこの地域を確保する体制を整えました。なお、 切手に関しては、1968年、セイシェル切手に“英領インド洋地域”を意味する“B.I.O.T.(=British Indian Ocean Territory)”の加刷を施したもの(今回ご紹介の切手もその1枚です)が最初です。 そのうえで、英領インド洋地域設定後の1966年、英国は米国と協定を結び、以後50年間、ディエゴ・ガルシア島を米国に貸与する協定を締結。その後、島民をモーリシャスに強制移住させ、同島を無人島としました。 ときあたかも、1967年、それまで英国の支配下に置かれていたイエメン南部が、ソ連の支援の下、南イエメン人民共和国(後にイエメン人民民主共和国に改称)として独立し、西側諸国はアデン港を使えなくなったため、1971年以降、ディエゴガルシア島には米軍基地が建設されました。現在、同島の米軍基地はインド洋における米国の最大の軍事拠点となっており、湾岸戦争やアフガニスタン攻撃、イラク戦争の際にも、B-52戦略爆撃機、B-2ステルス爆撃機などがここから出撃しました。 その後、1976年6月23日、セイシェルが独立すると、アルダブラ諸島、ファーカー諸島、デロッシュ諸島はセイシェルに移管され、現在、“英領インド洋地域”は事実上、チャゴス諸島のみとなりました。ただし、域内最大の島であるディエゴ・ガルシア島には軍関係者しか住んでいないこともあって、行政機関としてのインド洋総督府はセイシェルの首都ヴィクトリアにおかれており、英国の海外領土としており、弁務官が統治する体制となっています。 ★★★ 内藤陽介の新刊 『ペニー・ブラック物語』 のご案内 ★★★ 2350円+税 【出版元より】 若く美しい女王の横顔に恋しよう! 世界最初の切手 欲しくないですか/知りたくないですか 世界最初の切手“ペニー・ブラック”…名前は聞いたことがあっても、詳しくは知らないという収集家も多いはず。本書はペニー・ブラックとその背景にある歴史物語を豊富なビジュアル図版でわかりやすく解説。これからペニー・ブラックを手に入れたい人向けに、入手のポイントなどを説明した収集ガイドもついた充実の内容です。 発売元の特設サイトはこちら。ページのサンプルもご覧いただけます。 ★★★ 内藤陽介の新刊 『アウシュヴィッツの手紙』 のご案内 ★★★ 2000円+税 【出版元より】 アウシュヴィッツ強制収容所の実態を、主に収容者の手紙の解析を通して明らかにする郵便学の成果! 手紙以外にも様々なポスタルメディア(郵便資料)から、意外に知られていない収容所の歴史をわかりやすく解説。 出版元のサイトはこちら。各書店へのリンクもあります。 ★★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★★ 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインよろしくポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。 |
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