2014-06-12 Thu 17:56
スウェーデンで開かれていたユネスコMAB(人間と生物圏)計画国際調整理事会は、日本時間の12日未明、生物圏保存地域“エコパーク”に、只見(福島県)と南アルプス(山梨、長野、静岡の3県)の新規登録を決定しました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)
これは、1967年7月10日に発行された「南アルプス国立公園」のうち、間ノ岳から見た北岳と甲斐駒ケ岳を取り上げた7円切手です。 南アルプス国立公園は、長野県・山梨県・静岡県の3県にまたがる赤石山脈の主要部分からなる国立公園で、1964年6月1日、国立公園としての指定を受けました。 切手に取り上げられた北岳は富士山に次ぐ日本第2の高峰で高さは3193m。間ノ岳、農鳥岳とともに甲府盆地を抱く白峰三山を構成しており、南アルプスの盟主とも呼ばれています。 一方、北岳の奥に見える甲斐駒ケ岳は、南アルプス北端の山梨県北杜市と長野県伊那市にまたがる標高2967mの山で、花崗岩の山肌は夏でも白く望まれることから、名山として多くの文学作品に取り上げられてきました。 ちなみに、今回ご紹介の切手を発行した際の郵政大臣の小林武治は、1899年、長野県小諸市生まれ。東京帝国大学卒業後、逓信省に入省し、逓信院(戦時下の郵便事業を担当した官庁)次長にまで栄進した後、1946年に官選最後の静岡県知事となりました。その後は公選の静岡県知事を1期務めて静岡選挙区選出の参議院議員に転身。佐藤栄作政権下の1966年12月3日から1968年11月30日まで郵政大臣を務めています。 小林は静岡県選出の参議院議員ということで、長野県・山梨県・静岡県にまたがる「南アルプス国立公園」の切手は大臣の職権を利用した“大臣切手”の典型として、当時、問題視されました。 ★★ 講座「切手を通して学ぶ世界史:第一次世界大戦から100年 」のご案内 ★★ 7月18日・8月29日・9月19日の3回、愛知県名古屋市の栄中日文化センターで、第一次大戦100年の企画として、「切手を通して学ぶ世界史」と題する講座を行います。 講座では、ヨーロッパ、中東、日本とアジアの3つの地域に分けて、切手や絵葉書という具体的なモノの手触りを感じながら、フツーとはちょっと違った視点で第一次世界大戦の歴史とその現代における意味を読み解きます。 詳細は、こちらをご覧ください。 * 左の画像は講座のポスター、右は講座の内容を紹介した5月20日付『中日新聞』夕刊の記事です。どちらもクリックで拡大されますので、よろしかったらご覧ください。 ★★★ 『年賀状の戦後史』が電子版になりました! ★★★ 日本人は「年賀状」に何を託してきたのか? 「年賀状」から見える新しい戦後史! 角川oneテーマ21 本体720円~ アマゾン・紀伊国屋書店ウェブストアなどで、6月10日から配信が開始されました。よろしくお願いします。 ★★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★★ 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。 |
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