2005-06-30 Thu 02:00
おかげさまをもちまして、このブログも公開1ケ月を迎えました。3日坊主の僕が、とりあえず、一月、一日も休むことなくブログを続けてこられたのは、ひとえに、毎日、このページに遊びに来てくださる皆様の支えがあってこそ、です。
ここのところ、毎日平均140~150名の方にご訪問いただき、通常通りのペースであれば、本日中にカウンターは4000を超えるでしょう。予想外に多くの方々にご覧いただいていることを、素直に喜ぶとともに、これからもより多くの方にこのブログを見て、楽しんでいただけるよう、これからも頑張っていくつもりです。 さて、今日で今年も前半が終了となります。そこで、備忘録を兼ねて、今年前半の主な仕事(放送媒体での仕事は除く)をリストしてみることにしました。その中に一つでも二つでも、皆様の新たなご興味・ご関心をそそるものがあれば、幸いです。 【内藤陽介・2005年前半の仕事】 <単行本> ・『切手バブルの時代―五輪・新幹線切手に踊らされた頃 』 ・『反米の世界史 』 <連載> ・「切手で見る韓国現代史」 『東洋経済日報』(第109~133回) ・「日本の郵政」 『MM日本国の研究 』(1月20日号、3月3日号) ・「たたかう切手たち」 『Webちくま 』(第5回・第6回) ・「ピンホールコラム」 『朝日新聞』夕刊(1~3月) ・「切手に見るアラブの都市の物語」 『(NHKラジオ)アラビア語講座』および『(NHKテレビ)アラビア語会話』(第6~8回) ・「外国切手の中の中国」 『(NHKラジオ)中国語講座』(第1~4回) <単発モノ原稿> ・「『解放切手』の時代:郵便に見る歴史の転換点」 『日韓文化交流基金NEWS』第32号 ・「日本陸軍の経済謀略作戦:中国通貨を偽造せよ!」 『歴史群像』第69号(2月号) ・「東京オリンピック募金切手の研究」 『メディア氏研究』第18号 ・「『趣味週間』と切手ブーム」 『郵趣』3月号 ・「通信(ロシア・ソ連)」 『中央ユーラシアを知る事典』 ・「郵便学者の舞台裏 」 『本』2005年7月号 <展覧会関係> ・「もう一つの昭和戦史:切手と戦争展」 (個展、1月26~30日) ・「朝鮮:分断国家の誕生」 『日韓国交正常化40年記念・コーリア切手展』(4月15~17日) ・「旧南方占領地の戦後史」 『登録審査員によるワンフレーム展』(6月18~19日) *名称などは、一部省略した箇所もあります。漏れがある可能性もありますが、ご容赦ください こうやって見ると、忙しい割には、案外、仕事をしていないことが分かってしまい、反省しきりです。後半はもっとペースを上げて、真面目に仕事をこなしていかねば…。 ★★★ イベント告知 ★★★ 『反米の世界史』の刊行を記念して、下記のイベントを行います。皆様、お気軽に遊びに来ていただけると幸いです。 ◎ 7月2日(土) 即売・サイン会@切手市場 (詳細はhttp://kitteichiba.littlestar.jp/ をご覧ください) ◎ 7月5日(火) トークイベント@新宿ロフト 「復活!!!!北朝鮮祭り~最近の北鮮総括!」 (詳細はhttp://www.piks.or.tv/ をご覧ください) |
2005-06-25 Sat 01:47
昨日(24日)は、オリエントクラブで講演をしてきました。オリエントクラブというのは、国会議員夫人を中心とした勉強会(会長は後藤田元副総理の奥様です)で、世話人は、あの浜田麻記子さんです。東京外国語大学の名誉教授・上岡弘二先生経由できた仕事で、演題は「中東郵便学入門」でした。
僕は、よほどのことがない限り、依頼された仕事は原則として断らない主義ですが、今回は“代議士の妻たち”という、普段なかなか接する機会のない人たちを前にしての仕事ということで、好奇心も手伝って二つ返事でお引き受けしたという次第です。 結論から言えば、“代議士の妻たち”といっても、好奇心の旺盛な普通の奥様方といった感じで(もちろん、近所の八百屋のオバチャンよりは皆様ずっとお上品でしたが)、ちょっと拍子抜け(?)しました。こんなことを書くと怒られてしまいそうですが、デビ夫人系の強烈な人ばっかりかな、と思っていたのです。まぁ、普段、新聞やテレビで見ているセンセイたちと奥さんの組み合わせが、なるほどと思う方あり、意外な感じのする方ありで、その意味では非常に興味深かったのですが・・・。 さて、肝心の講演の方ですが、とにかく、身近な切手や郵便物が歴史や地域を読み解く資料となるのだということが新鮮だったらしく、興味を持って聞いていただけたようで、まずはホッとしました。切手=男の趣味というイメージが強いのでは、と思っていたので、奥様方には退屈な話にならないだろうかと、心配していたものですから。 また、切手そのものが“綺麗”という印象をお持ちになった方も少なからずおられたみたいで(1940年代のレバノンの切手なんか、結構、評判良かったです)、昨今、雑貨系の人たちの間で“かわいい切手”が持てはやされているバックには、実は、今まで僕が考えていた以上に大きなマーケットがある可能性を感じました。この点は、今後、いろいろな企画を立てていく上で、大きな収穫になったと思います。 ところで、講談社のPR誌『本』に「郵便学者の舞台裏 (クリックしていただくと、同社HPにてお読みいただけます)」と題するエッセイを書きました。内容は『反米の世界史』の楽屋ネタで、切手の世界に詳しい方には目新しい話はありませんが、そうでない方にはそれなりに面白がっていただけるのではないかと思います。よろしかったら、ご覧いただけると幸いです。 なお、またしても、「沖縄(下)」の掲載が延期になってしまい、申し訳ありません。開催中の「沖縄切手展」の会期最終日に当たる明日26日の日記(日付が変わってすぐにアップする予定です)には、必ず、掲載いたしますので、いましばらくお待ちください。 |
2005-06-24 Fri 01:43
高校以来の友人で、現在、大学で日本文学の先生をなさってるタヲヤメさんから、ブックバトンというのがまわってきました。
なんでも、次の質問に答えて、5人以内にまわすのだそうです。面白そうなので、僕もやってみることにしました。 1.持っている本の冊数 → この商売をやっていると、必ず聞かれるのが、「何枚、切手を持っていますか?」という質問です。しかしながら、既に枚数を数えられる状況ではないので、事実関係として、8畳間とレンタルボックス1つ、資料用に埋まっていると答えています。書籍の場合も状況は似たようなもので、4畳半くらいのスペースとレンタルボックス半分が書籍用(コピー製本したものも含む)のスペースとして埋まっています。まぁ、身動きするスペースを考えず、天井までぎちぎちに詰め込めば、6畳間一つで収まるでしょうから、3~4000冊くらいじゃないでしょうか。(結構、大型本も多いので) 2.今読みかけの本 or 読もうと思っている本 → いろいろあるのですが、仕事と全く関係のない本で探すのは難しいです。あえて、一番関係なさそうなのを探そうとすると、蓮池薫さんの訳で有名になった『孤将』でしょうか。 あと、積読になっているもののうち、気になっているのは、中島岳志さんの『中村屋のボース―インド独立運動と近代日本のアジア主義 』ですかねぇ。それ以外は、現在、執筆中の本の資料なので、遠慮しておきます。 3.最後に買った本(既読、未読問わず) → 純粋に事実関係だけいえば、娘の中学受験のための過去問集(声の教育社から出ている学校別のやつです)が、最後に書店で買った本ということになりますが(笑)。自分の読む本としては、立川憲吉さんと石澤司さんの『沖縄 1874-1972:立川憲吉・石澤司コレクション』(財団法人・日本郵趣協会、2005年:書誌データがアマゾンには登録されていません)ということになります。 4.特別な思い入れのある本、心に残っている本5冊(まで) → 正直に“思い入れのある本”を列挙すると、現時点では拙著『反米の世界史 』が筆頭に来ます。なんてったって、自分の最新作ですから…。このほかにも、素直に埋めていくと、当然のことながら、全部、自分の書いた本だけですぐに5冊の枠は埋まってしまいます。ただ、それでは、このバトンの趣旨に合わないでしょうから、とっさに思いついたものを、あげておきます。 ・高沢皓司 『宿命―「よど号」亡命者たちの秘密工作 』 ノンフィクションの傑作です。いまのように、拉致問題が明らかになる前に、これだけのことを調べあげていたという筆者の調査力には、素直に敬服します。というよりも、この本を読んでいたため、一連の北朝鮮報道を見て、「一般にはそんなことも知られていなかったのか」と思ってしまった記憶があります。 ・猪瀬 直樹 『黒船の世紀―ガイアツと日米未来戦記 』 いつもお世話になっている猪瀬さんの1冊です。正直に言うと、僕の今回の『反米の世界史』は、かなり、この本を意識して作っています。もっとも、仕上がりのテイストは全く違ったものとなりましたが…。 ・保阪 正康 『陸軍省軍務局と日米開戦 』 時節柄、昭和史ネタからも1冊。日米開戦にいたるまでの2ヵ月半の陸軍内の葛藤が活写された名著だと思います。保坂さんの作品は、歴史のリアリティ(必ずしも、学問的な正確さと同義ではない)をどう表現するのかという点で、非常に参考になる視点をいくつも提供してくれるのですが、中でも、特におすすめの1冊です。 ・太宰 治 『走れメロス 』(角川文庫) 僕は太宰が結構好きです。といっても、世間で言われている「生まれてすみません」系のイメージではなく、プロの物書きとしてみたときの筆力、あこぎなまでの営業戦略などに、(広義の)同業者として素直に敬服できるからです。悪い意味で生活臭の全くしない作家や学者というものを、僕は全く信用しません。 5.次にまわす人5人まで(←「まで」が入っているところが良心的かも) それでは、以下の方々(50音順)にお願いします。 池田健三郎 さん DOCTOR さん ぺぴーく さん マサト さん このページをご覧頂いて、気付いていただけるのをひたすらお待ちしております。既にバトンをお受け取りの際はご容赦を。もちろん「スルーでもOK」です。 よろしくお願いします。 PS 昨日・一昨日からの続き物「沖縄(下)」は、明日以降に順延となります。また、本日(24日)、都内で行う講演についてのご報告も、日を改めて行いたいと思います。(これでしばらく、ネタには不自由しなさそうです) |
2005-06-08 Wed 01:02
2時すぎ、電話でテレビの仕事が2件、立て続けに入りました。どちらもテレビ朝日系列の番組で、一つは今晩放送予定の「報道ステーション」、もうひとつは、明朝放送予定の「スーパーモーニング」です。
どちらも、至急、日本人の元脱北者で、最近、北朝鮮に戻ってしまった女性から送られてきた手紙を分析して欲しいとのこと。急いで、六本木ヒルズに向かいました。 で、現場でビデオに写った郵便物を見たところ、 1.差出人の住所表示が平壌だけになっている:北朝鮮の一般市民が外国宛の郵便物を出すのはかなり難しいが、きちんと住所を書かないで出したりすると、普通なら“スパイ”扱いされかねない 2.消印が妙にキレイ:北朝鮮普通の郵便物に押されている消印は、インクが薄かったり、汚れていたりで読みにくいのが多い。それなのに、この封筒の消印は平壌(PYONGYANG)の文字がやたらとはっきり読める。まるで、読んでくださいとでもいうかのように。 3.消印の日付が正しいとすると、6月4日に平壌から差し出された郵便物が6月7日に届くというのは、ものすごく順調:通常、平壌-東京間の郵便は約1週間かかる。 といった点が、不自然かな、と思いましたので、インタビューに答えてその旨、説明しました。 まぁ、サッカーの北朝鮮戦で日本が勝って、そちらの話題が盛り上がりすぎると、僕のネタなんか吹っ飛んでしまうのでしょうが、無事に放送の場合、「報道ステーション」は今夜10:20頃、「スーパーモーニング」は明朝09:00頃の登場ということになりそうです。 お時間のある方は、見てやってくださいまし。 |
2005-06-01 Wed 00:32
はじめまして。郵便学者の内藤陽介です。
切手っていうと、郵便に使うという以外に、どんなイメージをお持ちですか? 子供の頃に集めたことがあるとか、根暗なオタク連中が訳のわからない屁理屈を並べ立てて悦に入っているといったようなイメージをお持ちの方が多いのでは。あるいは、この切手にはプレミアがつきそうだというようなことを考えた人もいるかも。 でも、切手というモノを、もう少し違った角度から眺めてみると、そこには、多分、あなたがいままで気づかなかった発見がイロイロあるのです。 そんな切手の面白さを、少しでも皆さんにご紹介していけたら・・・、と思って公開のブログを始めることにしました。 あわせて、僕の仕事の進行状況や日々の雑感なども書いていきたいと思います。 どうか、よろしくお付き合いください。 |
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