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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 国旗・国歌法25周年
2024-08-13 Tue 05:21
 1999年8月13日に「国旗及び国歌に関する法律(国旗・国歌法)」が公布・施行され、日章旗が国旗、「君が代」が国歌として正式に法制化されてから、ちょうど25年になりました。というわけで、今日はこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      マリエンヴェルダー・5M赤

 これは、第一次大戦の終結後まもない1920年3月23日、国際連盟管理下のマリエンヴェルダー(現ポーランド領クフィジン)で発行された3マルク切手で、背後には、連盟常任理事国の国旗の一つとして日章旗が描かれています。マリエンヴェルダーの切手は世界で最初に日章旗を描いたもので、同図案で色違いの14額面がありますが、今回は、日章旗のイメージに近いものとして、赤色の3マルク切手を選んでみました。

 詳細については、こちらをクリックして、内藤総研サイト内の当該投稿をご覧ください。内藤総研の有料会員の方には、本日夕方以降、記事の全文(一部文面の調整あり)をメルマガとしてお届けする予定です。

 また、マリエンヴェルダーの切手については、拙著『切手もの知り図鑑 一番切手50のエピソード』でも“日章旗を描く最初の切手”として取り上げております。同書を含め、日本郵趣出版から刊行の拙著につきましては、内藤総研の会員の皆様(無料登録会員を含む)を対象に、こちらでサイン本の販売を行っておりますので、ぜひご登録の上、ご利用いただけると幸いです。


★ 放送出演・講演・講座などのご案内 ★

 8月13日(火) 10:00~ ニッポンジャーナル
 インターネット番組「ニッポンジャーナル」に内藤藤がコメンテーターとして出演の予定です。皆様、よろしくお願いします。

 8月23日(金) 05:00~  おはよう寺ちゃん
 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から9時までの長時間放送ですが、僕の出番は6時からになります。皆様、よろしくお願いします。

 よみうりカルチャー 荻窪
 宗教と国際政治 原則毎月第1火曜日 15:30~17:00
 時事解説を中心とした講座です。詳細はこちらをご覧ください。

 謀略の世界史 原則毎月第1土曜日 13:00~14:30
 MI6、CIA、モサドなど各国の情報機関のあらましや、現代史の中で彼らが実際に関与した事件などを幅広くご紹介していきます。詳細はこちらをご覧ください。

 武蔵野大学のWeb講座 
 大河企画の「日本の歴史を学びなおす― 近現代編」、引き続き開講中です。詳細はこちらをご覧ください。 

 「龍の文化史」、絶賛配信中です。龍/ドラゴンにまつわる神話や伝説は世界各地でみられますが、想像上の動物であるがゆえに、それぞれの物語には地域や時代の特性が色濃く反映されています。世界の龍について興味深いエピソードなどを切手の画像とともにご紹介していきます。詳細はこちらをご覧ください。

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 日章旗制定150年
2020-02-27 Thu 01:19
 1870年2月27日(明治3年1月27日)の「明治三年太政官布告第五十七号」で、日章旗が“御國旗(=商船旗・軍艦旗)”とされてから、きょうで150年です。というわけで、きょうはこの切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      マリエンヴェルダー・75ペニヒ

 これは、1920年3月23日、現在ポーランドの一部となっているマリエンヴェルダー(ポーランド語名:クフィジン)で発行された切手で、背後には、国際連盟の常任理事国の国旗の一つとして日章旗が描かれています。

 第一次世界大戦後、ヴェルサイユ条約によって、マリエンヴェルダー地区は国際連盟の管理下に置かれた後、住民はドイツに残留するか新設のポーランド共和国に加わるかを1920年7月11日の住民投票で決めることになりました。

 投票の結果、1万7805票のドイツ残留支持、191票のポーランド併合票との圧倒的大差で、この地域はドイツ東プロイセンのマリエンヴェルダー県となりました。

 この間、1920年3月23日、連盟管理下のマリエンヴェルダー地区では、“連合委員会(COMMISSION INTERALLIÉE)”の表示の下、マルボルクの象徴であるマリアと、その背後に、連盟常任理事国の英仏日伊の国旗を掲げており、これが、日章旗を描いた世界最初の切手となりました。なお、同年7月11日、住民投票の実施に合わせて、同図案のまま。切手の表示を“住民投票地区(PLEBISCITE)”に変更した第2次切手も発行されています。

 ちなみに、日本の切手では、1906年に発行された“明治三十七八年戦役(=日露戦争)陸軍凱旋観兵式”の記念切手に、軍旗(連隊旗)としての旭日旗が描かれていますが、光線のない日章旗を描いた日本切手としては、1921年の“郵便創始50年”が最初です。今回ご紹介のマリエンヴェルダーの切手は1920年の発行ですから、本家の日本よりも先に、日章旗は外国切手に登場したことになります。

 その後、ドイツ領“マリエンヴェルダー”は、第二次世界大戦でのドイツの敗戦を受けて、その戦後処理を定めたポツダム宣言によりポーランド領に編入されて、現在のクフィジンとなりました。。

 * 昨日(26日)、アクセスカウンターが215万PVを超えました。いつも閲覧していただいている皆様には、あらためてお礼申し上げます。

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 今後の各種イベント・講座等のご案内です。詳細については、イベント名・講座名をクリックしてご覧ください。

・よみうりカルチャー 荻窪
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 日本・ポーランド国交樹立100周年特別講演会・シンポジウム
2019-03-31 Sun 11:12
 きのう(30日)、東京・板橋区の板橋区文化会館で日本・ポーランド国交樹立100周年特別講演会・シンポジウムが開催され、僕も、本年7月13-15日(土-月・祝)に東京・錦糸町のすみだ産業会館で開催予定の<ポーランド切手展>(全日本切手展と併催)の宣伝を兼ねて登壇いたしました。(以下、画像はクリックで拡大されます)

      日本ポーランド・シンポジウム

 実は、今回のイベントでは、僕はサプライズ・ゲストとして登壇し、(広義の)ポーランドの切手・郵便について簡単にお話ししたうえで、1919年(日本とポーランドの国交が樹立された年)のポーランド切手を参加者の皆さんにプレゼントするという企画になっておりましたので、事前の告知はしませんでした。したがって、事後報告となりましたこと、あしからずご了承ください。

 さて、今回のスピーチでは、日章旗の切手を最初に発行したのは、現在ポーランドの一部となっているマリエンヴェルダー(ポーランド語名:クフィジン)であることなどを、画像をお見せしつつ、お話ししました。

      マリエンヴェルダー・スライド

 ちなみに、プロジェクターでは、単片の印面部分のみをトリミングしてお見せしたのですが、元の切手は、下の画像のように、中間無目打のペアです。

      マリエンヴェルダー・中間無目打

 第一次世界大戦後、ヴェルサイユ条約によって、マリエンヴェルダー地区の住民はドイツに残留するか新設のポーランド共和国に加わるかを、1920年7月11日の国民投票で決めることになり、1万7805票のドイツ残留支持、191票のポーランド併合票との圧倒的大差で、この地域はドイツ東プロイセンのマリエンヴェルダー県となりました。

 この間、マリエンヴェルダー地区は国際連盟の管理下に置かれていましたが、今回ご紹介の切手は、そのことを示すため、マルボルクの象徴であるマリアと、その背後に、連盟常任理事国の英仏日伊の国旗を掲げています。ちなみに、日本の切手では、1906年に発行された“明治三十七八年戦役(=日露戦争)陸軍凱旋観兵式”の記念切手に、軍旗(連隊旗)としての旭日旗が描かれていますが、光線のない日章旗を描いた日本切手としては、1921年の“郵便創始50年”が最初です。今回ご紹介のマリエンヴェルダーの切手は1920年の発行ですから、日本よりも先に、日章旗を取り上げた切手ということになります。

 その後、ドイツ領“マリエンヴェルダー”は、第二次世界大戦でのドイツの敗戦を受けて、その戦後処理を定めたポツダム宣言によりポーランド領に編入されて、クフィジンとなり現在にいたっています。

 なお、冒頭申し上げた通り、本年7月13-15日(土-月・祝)に東京・錦糸町のすみだ産業会館で開催予定の<ポーランド切手展>(全日本切手展と併催)につきましては、今後、このブログでも随時ご案内していくことになると思いますが、よろしくお願いいたします。


 ★★ 4月5日、文化放送「おはよう寺ちゃん 活動中」 出演します!★★

 4月5日(金)05:00~  文化放送で放送の「おはよう寺ちゃん 活動中」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時のスタートですが、僕の出番は6時台になります。皆様、よろしくお願いします。なお、番組の詳細はこちらをご覧ください。


 ★★★ メディア史研究会で発表します! ★★★

 4月20日(土)14:00から、東京・水道橋の日本大学法学部三崎町キャンパスにて開催のメディア史研究会月例会にて、拙著『チェ・ゲバラとキューバ革命』の内容を中心に、「メディアとしての“英雄的ゲリラ”」と題してお話しします。

 なお、メディア史研究会はまったく自由な研究会で、会員以外の方でも気楽にご参加いただけますので(もちろん、無料)、よろしかったら、ぜひ、遊びに来てください。

      
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      チェ・ゲバラとキューバ革命 表紙カバー 本体3900円+税
 
 【出版元より】
 盟友フィデル・カストロのバティスタ政権下での登場の背景から、“エルネスト時代”の運命的な出会い、モーターサイクル・ダイアリーズの旅、カストロとの劇的な邂逅、キューバ革命の詳細と広島訪問を含めたゲバラの外遊、国連での伝説的な演説、最期までを郵便資料でたどる。冷戦期、世界各国でのゲバラ関連郵便資料を駆使することで、今まで知られて来なかったゲバラの全貌を明らかする。

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 <INDIPEX 2011>終了
2011-02-19 Sat 09:58
 12日からインド・デリーのプラガッティ・マイダンで開催されていた世界切手展<INDIPEX 2011>は、昨日(18日)、無事終了いたしました。コミッショナーの山崎好是さんをはじめ、現地でお世話になった方々には、この場をお借りして、改めてお礼申し上げます。

 ちなみに、今回、日本からの出品で、会場に展示された5作品(文献を除く)の受賞結果は以下の通りです。(カタログの国別出品者一覧の掲載順。カッコ内は点数です。速報ゆえ、誤りなどがあればご容赦ください)

・Yosuke NAITO:Japan and the 15 years’ War 1931-45 G(90)
・Yoshinobu SOBUE:Japan 1871-1876, Hand engraved stamps G(92)
・Tsukasa ISHIZAWA:RYUKYUS 1945-52 LV(89)
・Yoshiyuki YAMAZAKI:Courier Mail and Opening of the Japan Post G(92)
・Fumiaki WADA:Post Office Forms, including envelopes created for conducting the Registered Mail Process, 1842-1929 G(93)

 ご覧のように、日本からの出品は数こそ少なかったものの大健闘というところで、次回の国際展ホスト国として大いに面目を施したといえましょう。受賞された(僕以外の)皆様には、心よりお祝い申し上げます。

 さて、いわば“戦勝国”としてインド展を終えたということで、きょうは僕の出品作品 Japan and the 15years' War 1931-1945 (邦題:昭和の戦争と日本)の中から、こんなマテリアルをもってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      マリエンヴェルダー・カバー

 これは、1920年6月20日、マリエンブルクからベルリン宛のカバーで、外国切手として日章旗を描いた最初の1枚として知られるマリエンヴェルダーの20ペニヒ切手が2枚貼られています。

 第一次世界大戦後、ヴェルサイユ条約によって、マリエンブルクを中心としたマリエンヴェルダー地区の住民はドイツに残留するか新設のポーランド共和国に加わるかを、1920年7月11日の国民投票で決めることになり、1万7805票のドイツ残留支持、191票のポーランド併合票との圧倒的大差で、この地域はドイツ東プロイセンのマリエンヴェルダー州となりましたが、第二次世界大戦でドイツが破れると、その戦後処理を定めたポツダム宣言により、現在、マリエンブルクはポーランド領となっています。

 今回ご紹介のカバーは、第一次大戦後、国民投票実施までの過渡期にあったマリエンヴェルダーで国際連盟の管理下で発行されたもので、日本を含む4大国の国旗が女神の背後に描かれているのもこのためです。今回の作品では、前史として第一次大戦後の状況からストーリーを始めていますので、そうした事情を踏まえて、このカバーを作品中の第1章の冒頭に置いてみましたが、審査員の評判も悪くはなかったようです。

 なお、切手展の会期は終了しましたが、まだ帰国せず、ゴアに行ってきます。成田着は23日朝の予定ですが、この間、ネット環境が悪く通信などが滞ることもあるかと思われますが、その場合はあしからずご容赦ください。

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 反米の世界史・拾遺
2005-07-21 Thu 09:15
 『反米の世界史』の刊行から1ヶ月が過ぎ、ボツボツ、いろんな方からご意見・ご感想などを頂戴しています。その中で、ある読者の方から、「こんな話もあるよ」というご提案をいただきましたので、ご紹介しましょう。

 まずは、下の切手を見てください。

      マリエンヴェーダー

      アメリカの第一次大戦

 このうち、上の切手は、第一次大戦後、国際連盟の管理下に置かれていたマリエンヴェルダーで発行されたものです。マリエンヴェルダーはドイツとポーランドの国境地帯にあり、大戦後は連盟の管理下に置かれていましたが、1920年に住民投票でドイツへの帰属が決定されました。

 切手は、連盟の管理下にあることを示すため、女神の背後に4大戦勝国の国旗を掲げていますが、そのうちの一つが日章旗です。(ちなみに、外国の切手としては、これが日章旗を描いた最初の例となります)

 一方、下はアメリカが発行した第一次大戦勝利の記念切手ですが、こちらも、女神の背後に主要な戦勝国の国旗を掲げるという構図を取っています。ところが、こちらの切手には、日章旗は取り上げられていません。

 第一次大戦を通じて、日本はアジア・太平洋地域での勢力を急速に拡大しましたが、そのことに強い警戒感を持っていたのが、フィリピンを領有していたアメリカでした。このため、アメリカは、アジア・太平洋地域の戦後処理として、ワシントン条約体制を作り上げ、“現状維持”の名の下に日本の拡大を食い止めようとします。

 アメリカの大戦勝利の記念切手に日章旗が取り上げられていないのも、そうしたアメリカの日本に対する警戒感が背後にあったのではないか、という推測は十分に可能なものと思われます。

 ワシントン条約体制は、いわば太平洋戦争のルーツともいうべきものですから、『反米の世界史』でも相応のスペースを割いて説明していますが、マリエンヴェルダーの切手とアメリカの切手を比較することはしていませんでした。まぁ、この話は“反米”というよりは“反日”に近いものではありますが、当時の日米関係を考える上で興味深いエピソードであることだけは、間違いないでしょう。
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