fc2ブログ
内藤陽介 Yosuke NAITO
http://yosukenaito.blog40.fc2.com/
World Wide Weblog
<!-【↓2カラムテーブルここから↓】-->
 デンマーク女王、コロナ陽性
2022-09-22 Thu 03:26
 デンマーク王室は、きのう(21日)、マルグレーテ2世女王陛下が、英国のエリザベス2世の国葬に参列後、新型コロナウイルス検査で陽性と判定されたと発表しました。症状は軽微とのことですが、女王陛下は82歳のご高齢ですのでちょっと心配です。というわけで、女王陛下の御快癒をお祈りしつつ、こんな切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      グリーンランド・マルグレーテ2世(1973)

 これは、1973年4月16日、デンマーク領のグリーンランドで発行されたマルグレーテ2世図案の普通切手です。マルグレーテ2世は、1972年1月14日、父王フレゼリク9世の崩御により王位を継承されました。今回ご紹介の切手はこの御代がわりに対応して発行された普通切手ですが、デンマーク本国での女王図案の普通切手の発行は1974年からになりますので、女王図案の普通切手としてはこちらが最初の1枚ということになります。

 詳細については、こちらをクリックして、内藤総研サイト内の当該投稿をご覧ください。なお、内藤総研の有料会員の方には、本日夕方以降、記事の全文(一部文面の調整あり)をメルマガとしてお届けする予定です。


★ 放送出演・講演・講座などのご案内 ★

 9月23日(金) 05:00~  おはよう寺ちゃん
 文化放送の「おはよう寺ちゃん」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から8時までの長時間放送ですが、僕の出番は6時からになります。皆様、よろしくお願いします。

 よみうりカルチャー 荻窪
 宗教と国際政治 原則毎月第1火曜日 15:30~17:00
 時事解説を中心とした講座です。詳細はこちらをご覧ください。

 武蔵野大学のWeb講座 
 「日本の歴史を学びなおす― 近現代編」と「日本郵便150年の歴史」の2種類の講座をやっています。詳細はこちらをご覧ください。 


★ 『本当は恐ろしい! こわい切手』 好評発売中!★

      『本当は恐ろしい! こわい切手』

 怨霊、ゾンビ、鬼、そして人間の闇 … 古今東西の奇妙な切手を集めた一冊。
 それぞれの切手には、いずれも世に出るだけの理由が必ずある。
 その理由を求めて、描かれた題材の歴史的・文化的・社会的背景を探っていくと、そこからさまざまなドラマが浮かび上がってくる。

 * ご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

別窓 | グリーンランド | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
 温暖化の恩恵
2008-11-26 Wed 10:51
 世界最大の島でデンマーク領のグリーンランドで、25日、自治拡大の是非を問う住民投票がありました。周辺海域に眠るとされる地下天然資源の管理権の移譲などが含まれ、賛成票が上回る公算が大きいのだそうです。というわけで、今日はこの切手をもってきました。(画像はクリックで拡大されます)

 グリーンランド小包切手

 これは、1905年5月1日に発行されたグリーンランドの小包切手です。

 16世紀にデンマーク領となったグリーンランドでは、 1774年以降、王立グリーンランド貿易会社(KGH: Den Kongelige Grønlandske Handel)がグリーンランド島内および本国との間の通信を独占的に扱っていました。当時のデンマーク=グリーンランド便は、気候の厳しい遠隔地ゆえ、年に1便しか往復できませんでした。

 その後、1875年には蒸気船が就航したこともあり、1888年からはデンマーク=グリーンランド便は年に2往復に増便。さらに、1900年以降は、年に3-5往復、1930年以降は2-11往復、1939年以降は9-17往復へと増便されていきます。

 こうした状況の中で、KGHはデンマーク=グリーンランド便の小包の増加に対応して、料金を徴収するための“切手”の発行を計画します。これに対して、デンマーク本国は、KGHによる一般的な切手の発行を認めず、かわりに、コペンハーゲン=グリーンランド間ならびにグリーンランド内の小包料金を徴収するためだけの切手の発行のみを承認。このため、1905年5月1日、今回ご紹介しているような小包切手が発行され、7月14日から使用されました。ちなみに、当時の料金は5キロにつき10オーレです。

 切手のデザインは白熊を描くグリーンランドの紋章で、デンマーク人のゲルハルト・ハイルマンが原画を作成しました。こうしたKGHによる小包切手は、1938年にグリーンランド独自の切手が発行されるようになるまで使われています。

 さて、今回の住民投票でグリーンランドの自治権が拡大すれば、地下資源の収入の面でグリーンランド自治政府(1979年発足)の権限も拡大され、将来の油田開発によって独自の財源を確保することも可能になります。ちなみに、油田開発によって見込まれる石油収入のうち、7500万クローネ(約12億4000万円)まではグリーンランドが確保でき、超える部分はデンマークと折半することになるのだとか。自治政府の予算の半額を補助金として支出しているデンマークの中央政府としても、外交や通貨は手放さずに、警察や司法を自治政府に移管して補助金を削減できれば、メデタシメデタシというわけです。

 ちなみに、グリーンランドの自治権拡大の背景には、地球温暖化によって本土や周辺海域を覆う氷が溶け、資源開発が容易になる可能性が高まってきたことも背景にあるのだとか。白熊クンたちには気の毒かもしれませんが、日頃、諸悪の根源のように言われている“温暖化”にもこんなメリットがあったんですねぇ。

 
 ★★★ 内藤陽介の最新刊 ★★★  
   
 アメリカ史に燦然と輝く偉大な「敗者たち」の物語    
 『大統領になりそこなった男たち』 中公新書ラクレ(本体定価760円+税)
 
 出馬しなかった「合衆国生みの親」、リンカーンに敗れた男、第二次世界大戦の英雄、兄と同じく銃弾に倒れた男……。ひとりのアメリカ大統領が誕生するまでには、落選者の累々たる屍が築かれる。そのなかから、切手に描かれて、アメリカ史の教科書に載るほどの功績をあげた8人を選び、彼らの生涯を追った「偉大な敗者たち」の物語。本書は、敗者の側からみることで、もう一つのアメリカの姿を明らかにした、異色の歴史ノンフィクション。好評発売中!

 もう一度切手を集めてみたくなったら 
 雑誌『郵趣』の2008年4月号は、大人になった元切手少年たちのための切手収集再入門の特集号です。発行元の日本郵趣協会にご請求いただければ、在庫がある限り、無料でサンプルをお送りしております。くわしくはこちらをクリックしてください。
別窓 | グリーンランド | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
| 郵便学者・内藤陽介のブログ |
<!-【↑2カラムテーブルここまで↑】-->
copyright © 2006 郵便学者・内藤陽介のブログ all rights reserved. template by [ALT-DESIGN@clip].
/