2012-06-02 Sat 23:37
英国のエリザベス女王の即位60年を祝う“ダイヤモンド・ジュビリー”の記念行事が、きょう(2日)から5日まで4日間の日程でスタートしました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)
![]() ![]() ![]() ![]() これは、1993年に香港で発行されたエリザベス女王戴冠40周年の記念切手で、歴代の香港の普通切手に取り上げられた女王の肖像と各時代の香港の風景を組み合わせた4種セットで構成されています。具体的には、80セント切手が1954年から発行の香港ワイルディングの肖像と同年の九龍側から見たヴィクトリア・ハーバーの風景、1ドル80セント切手が1962年から発行のアンニゴーニの肖像と翌1963年のヴィクトリア・ピークからの風景、2ドル30セント切手が1973年から発行のメイチン(マーチン)王冠なしの肖像と1975年の九龍側から見たヴィクトリア・ハーバーの風景、5ドルが1992年から発行のメイチン王冠ありの肖像と同年のヴィクトリア・ピークからの風景、です。 切手が発行された1993年は、香港返還を決めた英中共同宣言から返還までの“過渡期”にあたっており、返還後も香港へに対する影響力をできるだけ維持しておきたい英国と、それを抑えようとする中国との間で激しいせめぎあいが展開されていました。そうした状況を頭に入れて、今回ご紹介の切手を4枚並べてみると、過去40年間における経済成長の実績を強調しようとする英領香港当局の意図がはっきりと読み取れます。 なお、1950年以降の香港の経済成長の過程や、“過渡期”における英中の駆け引きなどについては、拙著『香港歴史漫郵記』でも詳しく解説しておりますので、機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。 ★★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★★ 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。 |
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