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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 年賀状の切手
2013-01-04 Fri 10:06
 例年のことですが、“郵便学者”という看板を掲げて生活している関係から、僕は毎年、年賀状には干支にちなんだ切手を取り上げることにしています。もっとも、ただ単に干支の切手を持ってくるだけではつまらないので、①できるだけ他の人が使いそうにないモノ、②その年の仕事の予告編になりそうなモノ、というふたつの基準で選んでいます。きょう(4日)は仕事始めでオフィスで僕の年賀状をご覧になるという方もあると思いますので、年賀状の切手について簡単に解説いたします。(画像はクリックで拡大されます)

      インドネシア・ヘビ(エラー)

 これは、1966年にインドネシアで発行された野生動物の切手のうち、アミメニシキヘビを描く2ルピア(+25セン)切手の印刷ずれ+1色漏れエラーです。色ずれの結果、ヘビの脇に脱皮した後の抜け殻が転がっているように見えます。脱皮したヘビの抜け殻は、金運のお守りとされていますので、縁起物のつもりで年賀状の素材として使ってみました。ちなみに、ノーマルな切手は下の画像のような感じです。

      インドネシア・ヘビ(ノーマル)

 アミメニシキヘビは、インドから東南アジアの広い地域に分布しているヘビで、オオアナコンダとともに、世界最長のヘビの一つとされています。爬虫類、鳥類、哺乳類等を餌としており、口と牙で獲物に噛み付いた後、長い身体で巻き付き、窒息するまでゆっくり締め上げるそうです。また、一度に産む卵の数は、一般には10-50個、多いときには100個ということもあるのだとか。僕も今年は自分の年賀状の切手にあやかって、ターゲットに食らいついたら絶対に離さないいぞという執念を持ち、なおかつ、現行の多産を目指したいところです。

 さて、昨年1月の時点では、切手紀行シリーズの第5巻はインド西海岸を題材としたものとする予定でしたが、諸般の事情により、『喜望峰』に変更となりました。現在、『キュリオマガジン』ではインド西海岸篇の連載が年をまたいで継続中ですが、2月末予定の3月号からは、インドネシアに舞台を移す予定です。なお、切手紀行シリーズの1冊としてインド西海岸の本を作るという企画は決して没になったわけではなく、追加取材の後、2-3年後にはかたちにするつもりです。

 インドネシア篇の内容は、昨年6月、世界切手展<INDONESIA 2012>に合わせて行ったインドネシアでの取材をもとに、いわゆる太平洋戦争中の戦跡めぐりも含むものを考えておりますが、それゆえ、書籍化も、秋の<JAPEX>に合わせての刊行という例年のパターンではなく、夏の終戦商戦の時期を目指しています。今後、このブログでも連載記事の一部抜粋や書籍の内容などについては、随時、ご紹介していくことになると思いますので、よろしくお付き合いください。

 なお、例によって、年賀状の投函は年末ぎりぎりになってしまいましたので、まだお手元に届いていない方もあるかと思います。早々に賀状をお送りいただきながら、僕の賀状がまだ届いていないという方々におかれましては、今しばらくお待ちいただきますよう、伏してお願い申し上げます。


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