2010-03-05 Fri 10:49
約6550万年前の白亜紀末に起きた恐竜や海洋生物など生物の大量絶滅は、メキシコ・ユカタン半島付近に直径10~15キロの小惑星が衝突したことが原因とする“天体衝突説”が正しいと結論づける論文が、4日付の米科学誌サイエンス(Science)に掲載されました。恐竜絶滅の原因に関する長い論争は、ひとまず、決着することになります。というわけで、きょうはこの1枚です。(画像はクリックで拡大されます)
![]() これは、1977年11月2日に発行された「国立科学博物館100年」の記念切手で、フタバスズキリュウの骨格復元図と星座(カシオペアと北極星)を描き、博物館を配したデザインとなっています。 さて、わが国における博物館は、1871年、東京・御茶ノ水の湯島聖堂大成殿で、文部省博物館の名で、動植物、鉱物、化石等の標本資料を一般公開したのが最初とされています。その後、文部省博物館は1875年に東京博物館と改称され、1877年に東京・上野に新館の一部が竣工したのを機に、主として学校教育に資するための博物館として教育博物館と改称して発足しました。その際、科学部門が内容的にも充実されたため、この年が科学博物館の創立の年とされています。 切手に描かれているフタバスズキリュウは、1968年10月に福島県いわき市で高校生の鈴木直によって発見されたわが国最初のクビナガリュウです。種や属の特徴を比較研究する上で必要となるクビナガリュウの資料や情報の蓄積が十分ではなかったため、新種のクビナガリュウとして「Futabasaurus suzukii (フタバサウルス・スズキイ)」という学名で正式に記載されたのは、発見から38年が経った2006年5月のことでした。このため、切手発行時にはフタバスズキリュウとの名は通称として、郵政省の資料では「フタバスズキリュウ(クビナガリュウ)」と記されています。 フタバスズキリュウの整型復元は、国立科学博物館の創立100年の記念事業として行われ、切手の発行日でもある1977年11月2日から特別展示されたことから、切手にも取り上げられたものと思われます。なお、日本での恐竜切手の発行はこれが最初のことで、1958年に発行の世界最初の恐竜切手から20年おくれの登場となりました。 なお、この切手を含む1970年代後半の記念・特殊切手については、拙著『沖縄・高松塚の時代』でも詳しく解説しておりますので、機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。 ★★★ 内藤陽介の最新刊 ★★★ 総項目数552 総ページ数2256 戦後記念切手の“読む事典”(全7巻) ついに完結! ![]() 2001年のシリーズ第1巻『濫造濫発の時代』から9年。<解説・戦後記念切手>の最終巻となる第7巻は、1985年の「放送大学開学」から1988年の「世界人権宣言40周年年」まで、NTT発足や国鉄の分割民営化、青函トンネルならびに瀬戸大橋の開通など、昭和末期の重大な出来事にまつわる記念切手を含め、昭和最後の4年間の全記念・特殊切手を詳細に解説。さらに、巻末には、シリーズ全7巻で掲載の全記念特殊切手の発行データも採録。 全国書店・インターネット書店(amazon、bk1、JBOOK、livedoor BOOKS、7&Y、紀伊国屋書店BookWeb、ゲオEショップ、楽天ブックスなど)で好評発売中! |
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