ヒトラーのお抱え写真師だったハインリッヒ・ホフマンは、ナチスやヒトラーに関する絵葉書を多数、制作・発売していますが、その中から、現在製作中の皇室切手本にも使えそうなものを1枚みつけました。
これは、ナチス・ドイツの同盟国である大日本帝国の元首として、昭和天皇の肖像写真を取り上げたもので、ちょっと見づらいですが、下のほうには“Kaiser HIROHITO der Tenno von Japan”という説明書きもしっかり入っています。
葉書に使われている元の写真は、もちろん、ホフマン自身が撮影したものではなく、1928年(昭和3)11月の昭和大礼にあわせて日本側で撮影したもののうち、大元帥の正装をしたものです。その後、国内はもとより、在外公館を通じて海外でも配布されたもので、戦前の昭和天皇の写真としては、おそらく、世界的に最も流布していたものの一つではなかろうかと思います。なお、オリジナルの写真は全身像ですが、葉書ではトリミングされています。
それにしても、カイザー・ヒロヒトとかテンノー・フォン・ヤパンなんてフレーズ、ドイツ語では当たり前の表現なのかもしれないけど、口にしてみるとなんだか妙に新鮮で、印象的です。
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