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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 NZ 国旗は現状維持
2016-03-25 Fri 10:56
 ユニオンジャックをベースにした現行の国旗もしくはシルヴァー・ファーンをあしらった新デザインの国旗のどちらかを最終的に選ぶ国民投票が行われていたニュージーランドで、きのう(24日)、投票が締め切られ、現状維持が決まったとの暫定開票結果が発表されました。というわけで、きょうはニュージーランド国旗を描く切手の中から、この1枚です。(画像はクリックで拡大されます)

      国連軍感謝・ニュージーランド(国連マーク)

  これは、1951年に韓国が発行した国連軍参戦感謝の切手の1枚で、国連のマークを挟んで、ニュージーランドと韓国の国旗が並べて描かれています。ちなみに、この切手はニュージーランドの国名表記が、本来、LであるべきところがI になった“NEW ZEAIND”のヴァラエティというのがミソです。

  朝鮮戦争開戦4日後の1950年6月29日、ニュージーランド政府はトゥティラおよびプカキの2隻のフリゲート艦を朝鮮海域に派遣することを決定。これら2隻は7月3日にオークランドのデヴォンポート海軍基地を出発し、8月2日、日本の佐世保港で他の英連邦諸国の艦船と合流して、9月の仁川上陸作戦にも参加しました。その後も、戦争の全期間を通じて、ニュージーランド海軍は、常時、最低2隻のフリゲート艦を朝鮮海域に派遣しています。

 一方、地上軍に関しては、1950年7月26日、ニュージーランド政府は志願兵からなる戦闘部隊の派遣を決定して1044名を選抜。彼らは、翌1951年1月21日に釜山に上陸し、英連邦第27歩兵旅団に組み込まれて、漢江を遡上してきたニュージーランド海軍の兵力と連携して、同年4月22-25日の“加平(京畿道)の戦い”や10月3-8日の“(第1次)馬良山の戦い”などで共産側を38度線以北に押し戻すうえで重要な役割を果たしました。

 休戦協定の調印後もニュージーランド軍は朝鮮への駐留を続けましたが、1955年までには大半の兵力が帰国し、1957年には連絡将校1名を残して、完全に撤退しました。朝鮮戦争におけるニュージーランド軍の参戦人数は累計5000名を超え、33名が戦死、79名が負傷しています。

 なお、朝鮮戦争では、ニュージーランドをはじめ、国連軍に参加した各国については、拙著『朝鮮戦争』でも1章を設けてまとめております野で、機会がありましたら、是非、お手に取ってご覧いただけると幸いです。


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