2012-10-09 Tue 12:02
1962年10月9日にウガンダが独立してから、今日でちょうど50年です。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)
![]() これは、ウガンダ最初の切手として知られる“ウガンダ宣教師切手(ウガンダ・カウリーとも)”です。 19世紀後半、列強諸国によるアフリカ分割が進められる過程で、1894年、現在のウガンダ国家に相当するヴィクトリア湖北西の地域は英領ウガンダ植民地となりました。 これを受けて、1895年3月、英国東アフリカ会社の官僚であったC.ウィルソンの要請を受けた宣教師のE.ミラーがタイプライターで簡単な切手を製造しました。これが、ウガンダ宣教師切手です。 当初、ミラーは手元にあった黒のインクリボンで切手を製造しましたが、後にインクリボンは紫色に変更されています。額面の通貨単位となっているカウリーは、200カウリーが1英領インドルピー、もしくは、12.5カウリーが1ペニーというレートでした。 ミラーの作った切手を使ったウガンダの郵便は、1895年3月20日に始まりました。郵便ポストは首都カンパラにあったウィルソンのオフィスに一つだけ設けられ、1日2便、エンテベおよびガヤザ宛の郵便の取り扱いがありました。この両都市宛の料金は10カウリーで、両都市以遠に関しては別途、料金が徴収されることになっていました。また、欧米宛の郵便は月に1便で、到着までには約3ヶ月かかりました。 その後、英領植民地としての機構整備が進み、ウガンダにも最初の印刷機が持ち込まれると、1896年11月からは、印刷機を用いた現地製の切手が発行され、宣教師切手は姿を消すことになります。そして、1898年からは、ロンドンのトマス・デ・ラ・ルー社製のヴィクトリア女王を描く切手が導入され、ようやく、切手らしい切手がこの地域でも使われるようになりました。 ★★★ 内藤陽介、カルチャーセンターに登場 ★★★ 10月から、下記の通り、首都圏各地のよみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)で8月の韓国取材で仕入れたネタを交えながら、一般向けの教養講座を担当します。詳細につきましては、青色太字をクリックしてご覧いただけると幸いです。皆様のご参加を心よりお待ちしております。(掲載は開催日順) T-moneyで歩くソウル歴史散歩 ・よみうりカルチャー北千住 10月17日、12月19日、1月16日、2月20日、3月20日 13:00-15:00 ・よみうりカルチャー荻窪 10月30日、12月4日、1月29日、2月5日、3月5日 13:00-14:30 ★★★★ 電子書籍で復活! ★★★★ 歴史の舞台裏で飛び交った切手たち そこから浮かび上がる、もうひとつの昭和戦史 ![]() 『切手と戦争:もうひとつの昭和戦史』 新潮社・税込630円より好評配信中! 出版元特設HPはこちらをクリック ★★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★★ 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。 |
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