2011-07-27 Wed 23:52
きょう(7月27日)は、1953年に朝鮮戦争の休戦協定が調印された日です。というわけで、最近入手した朝鮮戦争関連のマテリアルの中から、こんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)
これは、朝鮮戦争の時代に“米軍による細菌兵器の使用”を非難するためにチェコスロヴァキアが発行したプロパガンダ葉書です。 朝鮮戦争中の1952年2月、中国・北朝鮮・ソ連は、米軍が朝鮮の戦線でコレラやペストなどの細菌に感染したハエやノミ、ダニ等を航空機で大量に投下し、最近被害が中国東北部にまで及んだと大々的に宣伝しました。今回ご紹介の葉書も、そうした文脈に沿って、東側陣営の一員だったチェコスロヴァキアが制作・発行したものです。 これに対して、米軍側は細菌戦は事実無根と全面的に否定し、双方の主張は平行線をたどりましたが、最終的に、米軍が細菌兵器を使った事実はなかったことが確認され、この一件は共産側による完全な虚偽捏造であったことが明らかになりました。 なお、朝鮮戦争と切手や郵便については、拙著『韓国現代史:切手でたどる60年』でもそれなりのページを割いてまとめておりますので、機会がありましたら、ぜひ、ご覧いただけると幸いです。 ★★★ 内藤陽介の最新刊 ★★★ 5月29日付『讀賣新聞』に書評掲載 『週刊文春』 6月30日号「文春図書館」で 酒井順子さんにご紹介いただきました ! 切手百撰 昭和戦後 平凡社(本体2000円+税) 視て読んで楽しむ切手図鑑! “あの頃の切手少年たち”には懐かしの、 平成生まれの若者には昭和レトロがカッコいい、 そんな切手100点のモノ語りを関連写真などとともに、オールカラーでご紹介 全国書店・インターネット書店(amazon、boox store、coneco.net、JBOOK、livedoor BOOKS、Yahoo!ブックス、エキサイトブックス、丸善&ジュンク堂、楽天など)で好評発売中! |
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