2008-07-03 Thu 10:21
以前からこのブログでもご案内しておりましたが、7月1日付で福村出版から『韓国現代史:切手でたどる60年』を上梓いたしましたので、あらためてご挨拶申し上げます。(画像は帯つきの状態での表紙カバーのイメージ。クリックで拡大されます)
今回の拙著は、週刊の日韓経済専門紙『東洋経済日報』2002年2月8日号から2007年3月30日号まで206回にわたって連載した「切手で見る韓国現代史」の中から、主要な記事をピックアップし、加筆・修正を施して書籍向けに編集したものがベースになっています。また、『東洋経済日報』の連載終了後、その補遺のようなかたちで雑誌『表現者』(第15~18号:2007年11月~2008年5月号)に「切手の中の日本と韓国」と題する連載記事を書いていましたので、今回の書籍化に際しては、解放以前および解放直後の部分については、こちらの内容も抜粋して付け加えています。 内容的には、1945年の“光復(解放)”から2008年2月の李明博政権の発足までの歴史を、見開き2ページずつのコラム形式で編年体でたどったもので、項目ごとに、最低1点以上、切手ないしは郵便物の図版を掲載し、その背景となる歴史的・社会的状況を説明しています。その中には、南北両政府の成立や朝鮮戦争、日韓国交正常化、朴正熙政権下の独裁体制と漢江の奇跡と呼ばれた高度経済成長、朴大統領暗殺と全斗煥のクーデター、民主化運動とソウルオリンピック、日韓共催のサッカー・ワールドカップ、南北首脳会談、盧武鉉政権の混乱など、韓国現代史のポイントは勿論、以下のような話題も含まれています。 ・日韓両国の間で政治問題化した竹島切手騒動(1~3次)の顛末 ・昭和天皇暗殺未遂犯の切手 ・ドラマ『冬のソナタ』の舞台となった春川と昭陽江ダム ・よど号事件に翻弄された郵便物 ・テポドンや小泉元首相を取り上げた北朝鮮のプロパガンダ切手 このほかにも、本書では、週刊誌連載5年分の蓄積を生かして、今年8月で建国60年を迎える大韓民国の政治・経済・外交・文化・社会など、あらゆる領域に着いて網羅的にカバーしています。各項目は見開き(1200字程度)で収まる分量で、それぞれ読み切り形式になっていますから、冒頭からページ順にお読みいただいても、あるいは、お好きな部分を適宜ピックアップしてお読みいただいても、どちらでもお楽しみいただける構成になっています。 なんだかんだいっても、われわれ日本人が、隣国である韓国についてある程度知っておくべきであることはいうまでもありません。その意味では、切手や郵便物という具体的なモノを通して、韓国現代史のリアルな全体像を俯瞰した本書は、皆様の参考書としてお役に立つことができるのではないかと思います。 一般書店の店頭などへの配本は今週末から来週早々になるところが多いようですが、すでに、アマゾンやbk1などのオンライン書店での取り扱いが始まっているほか、一部切手商の店頭などでは実物をお手にとってご覧いただくことも可能となっています。機会がありましたら、ぜひ、ご一読いただけると幸いです。 なお、7月5日、東京・池袋で開催の切手市場にて、午前中・11:30ごろまで、同書の刊行を記念して即売・サイン会を行います。入場は無料ですので、よろしかったら、ぜひ、遊びに来てください。 もう一度切手を集めてみたくなったら 雑誌『郵趣』の2008年4月号は、大人になった元切手少年たちのための切手収集再入門の特集号です。発行元の日本郵趣協会にご請求いただければ、在庫がある限り、無料でサンプルをお送りしております。くわしくはこちらをクリックしてください。 |
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