2019-11-10 Sun 01:56
天皇陛下のご即位を国民に広く披露され、祝福を受けられるための祝賀御列の儀(両陛下のパレード)が、きょう(10日)行われます。というわけで、こんな切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)
これは、2000年12月22日に発行された20世紀デザイン切手第17集(最終集)のうち、皇太子殿下時代の両陛下のご成婚時のパレードの様子を取り上げた1枚です。 今上陛下の皇太子時代のご成婚に伴う儀式のうち、結婚の儀・朝見の儀・宮中饗宴の儀は国事行為として行われました。このうち、まず、結婚の儀が1993年6月9日午前10時から宮中三殿の賢所で行われ、次いで、東宮仮御所で昼食後、皇居正殿・松の間で15時00分から結婚後初めて天皇・皇后両陛下に会う朝見の儀が行われました。 切手に取り上げられたパレードは、朝見の儀が終わった後、16時42分から行われました。当日は、パレード直前まで雨が降っていたため、当初、パレードは屋根のある車で行われる予定でしたが、直前になって雨が止んだため、ロールス・ロイス・コーニッシュIIIのオープンカーが使用されることになりました。なお、妃殿下の装いは、ローブ・デコルテの上に薔薇の花びら形の白と金の飾りを襟にあしらった半袖のジャケット、ドレスと共布のハンドバッグというもので、森英恵がデザインしました。 パレードは、16時45分、宮内庁楽部の演奏する「平成の春」、「新・祝典行進曲」に送られて皇居正門の二重橋を出発。皇居前広場を出て内堀通りに沿い、警視庁本庁舎前、最高裁判所前を通り、半蔵門前から新宿通りに曲がり、四谷見附交差点を曲がって赤坂迎賓館前から、赤坂御用地の鮫が橋門まで4.25キロを進み、赤坂御用地内では、高円宮ご一家がパレードを終えたご夫妻をお迎えになりました。 この間、沿道では警視庁音楽隊・消防庁音楽隊・陸上自衛隊中央音楽隊が「新・祝典行進曲」を演奏し、上智大学前では聖イグナチオ教会聖歌隊の「喜びの歌」を斉唱。19万2000人の人々が日の丸の小旗を手に持って、ご夫妻を祝福しています。 その後、18時からは般の三三九度にあたる供膳の儀が行われ、21時からは、子孫繁栄を願って妃の年齢の数の餅を4枚の銀盤に並べ箱に納めて供え、3日間寝室に置く“三箇夜餅の儀”が行われ、当日の儀式は終了となりました。なお、国事行為のうち、一般の披露宴に当たる宮中饗宴の儀は、皇居の豊明殿で6月15日から3日間、昼夜1回づつの計6回行われています。 さて、今回のパレードは、当初、即位礼正殿の儀と同じ10月22日に予定されていましたが、10月12日の台風19号で甚大な被害が出たことを考慮して、11月10日に延期になりました。 両陛下がお乗りになる車は、トヨタのセンチュリーを改造したオープンカーで、車列は、午後3時に皇居正門を出発し、国会議事堂正門前を右折した後、自民党本部前などを通って青山通りを進み、青山一丁目交差点で右折し、赤坂御所にいたるまで、約4.6キロをパレードすることになっています。 ★★ 講座のご案内 ★★ 12月以降の各種講座等のご案内です。詳細については、各講座名をクリックしてご覧ください。 ・よみうりカルチャー 荻窪 宗教と国際政治 毎月第1火曜日 15:30~17:00 12/3、1/7、2/4、3/3(1回のみのお試し受講も可) ・日本史検定講座(全8講) 12月13日(日)スタート! 内藤は、全8講のうち、2月20日の第6講に登場します。 ・武蔵野大学生涯学習秋講座 飛脚から郵便へ―郵便制度の父 前島密没後100年― 2019年12月15日(日) (【連続講座】伝統文化を考える“大江戸の復元” 第十弾 ) ★ 最新作 『アウシュヴィッツの手紙 改訂増補版』 11月25日発売!★ 本体2500円+税(予定) 出版社からのコメント 初版品切れにつき、新資料、解説を大幅100ページ以上増補し、新版として刊行。独自のアプローチで知られざる実態に目からウロコ、ですが淡々とした筆致が心に迫る箇所多数ありです。 本書のご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、本書の目次をご覧いただけるほか、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。 |
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