1月26日はインドの共和国記念日(1950年に独立インドの新憲法が採択された日)だそうです。というわけで、インドがらみのネタを一つ。
このカバー(封筒)は、ラングーンのインド独立連盟(IIL)本部からイポ(マレー)の同支部宛の公用便と思われるもので、本部で押された検閲印の日付は(26)05年(=1945年)1月16日の書き込みがあります。(画像はクリックで拡大されます)
インド独立連盟は、日本軍の支援を受け、日本の勢力圏内に在留のインド人が組織した反英独立運動の団体です。当初は、日英開戦直前の1941年に、当時日本に亡命していたビハリ・ボースが中心になって東京で結成されましたが、日本軍の東南アジア占領後、本部をバンコク(のちラングーン)に置いてインド国民軍を創設し、その活動を支えるため東南アジアの各地に支部を開設していました。その後、1943年7月に、チャンドラ・ボースが亡命先のドイツから帰国すると、彼がビハリ・ボースに代わって連盟の指導者となり、自由インド仮政府を樹立する母体となっています。
自由インド仮政府ないしはインド国民軍の郵便については、いろいろと不明な点も多く、このカバーについても詳しいことはよく分かりません。まぁ、カバーの中に入っていた手紙にも、封筒に押されていたのと同じ検閲印が押されていますし、全体の雰囲気からして、当時のインド独立連盟の関係者が差し出したものと見てまず間違いないとは思うのですが、どなたか、詳しい事情をご存じの方がおられたら、ご教示いただけると幸いです。