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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 明治神宮の切手
2018-11-03 Sat 01:45
 きょう(3日)は旧明治節(明治天皇の誕生日で1947年までの祝日)です。というわけで、明治神宮の切手の中から、この1枚を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      富山印・明治神宮

 これは、終戦直後、米軍政下の沖縄・宮古地区で発行されたもので、明治神宮を描く戦前の8銭切手に通信部長・富山常仁(とみやま・じょうじん)の印を押した暫定切手です。

 終戦直後の宮古島には、1945年12月8日、米海兵隊が進駐して軍政を開始しましたが、これに伴い発足した宮古群島郵便局では戦前と同様、日本切手を用いての郵便が継続して行われていました。ちなみに、沖縄戦で完全に破壊された沖縄本島では、現実の問題として貨幣経済を行うことが困難で、住民は米軍に労働力を提供して物資を得るという“無貨幣経済”が行われていたため、1945年9月に郵便が再開された際にも、料金は全て無料でした。

 1946年1月29日、GHQが「外郭地域分離覚書」を発し、宮古群島を含む北緯30度以南の南西諸島の行政権を日本から分離すると、1946年2月1日から1948年6月30日まで、宮古地区では切手の収入減を明確にするため(日本時代に売られていた切手と、米軍政下で売られた切手を区別するため)、今回ご紹介したような“富山印”の暫定切手が使われました。

 その後、戦前の状態を基準とする沖縄の経済復興政策を進めていた米軍当局は、1948年6月、B型軍票円(戦前の日本円と等価交換された米軍政府発行のB型軍票を基準とする通貨)を琉球列島全域に共通する法定通貨とします。これに伴い、同年7月1日、新通貨のB円に対応すべく、全琉球統一の“琉球切手”が発行され、富山印切手を含む琉球各地の暫定切手類は使用禁止となりました。


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 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。

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