2017-04-12 Wed 08:21
ご報告が遅くなりましたが、アシェット・コレクションズ・ジャパンの週刊『世界の切手コレクション』2017年4月5日号が発行されました。僕が担当したメイン特集「世界の国々」のコーナーは、今回はガイアナの特集(2回目)です。その記事の中から、この1点をご紹介します。(画像はクリックで拡大されます)
これは、ガイアナが発行した1974年のイースター切手で、エディ・カイトが描かれています。 南米の低緯度地帯にあるガイアナでは、毎年、1-4月は貿易風が強く、凧揚げシーズンとされていますが、特に、イースターに際しては、空高く舞い上がる凧を、生き返ったキリストが天から地へ舞い降りてくる姿に見立て、各地の海岸で凧揚げ大会がさかんに行われています。今回ご紹介の切手もそうした事情を踏まえたもので、ダイヤモンド型のエディ・カイトの十字の骨組を磔刑のキリストになぞらえたデザインとなっています。ちなみに、エディ・カイトは、1898年のシカゴ万博に展示されたマレー凧をヒントにウィリアム・エディが開発したもので、1900年3月に特許取得となりました。 さて、『世界の切手コレクション』4月5日号の「世界の国々」では、世界一の珍品切手で知られる英領ギアナの1セント切手についての長文コラムのほか、金鉱床、レモンハートのラムで知られるデメララ川、オオオニバスの切手などもご紹介しております。機会がありましたら、ぜひ、書店などで実物を手に取ってご覧いただけると幸いです。 なお、「世界の国々」の僕の担当回ですが、今回のガイアナの次は、先週5日に発売された4月12日号でのマダガスカルの特集(2回目)になります。こちらについては、近々、このブログでもご紹介する予定です。 ★★★ NHKラジオ第1放送 “切手でひも解く世界の歴史” スタート! ★★★ 4月13日(木)から、NHKラジオ第1放送で、隔週木曜日の16時台前半、内藤がレギュラー出演する「切手でひも解く世界の歴史」スタートがします。初回は、13日がタイの水かけ祭“ソンクラーン”の日なので、16:05から、タイの切手のお話をする予定です。みなさま、よろしくお願いします。番組の詳細はこちらをご覧ください。 ★★★ 内藤陽介 『朝鮮戦争』(えにし書房) 重版出来! ★★★ 本体2000円+税 【出版元より】 「韓国/北朝鮮」の出発点を正しく知る! 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。 |
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