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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 世界の鬼:羅刹の王
2017-02-03 Fri 10:32
 きょう(3日)は節分です。というわけで、例年どおり、鬼に関連する切手の中から、この1枚です。(画像はクリックで拡大されます)

      インド・ラーヴァナ

 これは、1974年にインドで発行された仮面の切手のうち、鬼神・ラークシャサ(羅刹)の王、ラーヴァナの面を取り上げた1枚です。

 ラーヴァナは『ラーマーヤナ』に登場するラークシャサの王で、10の頭、20の腕と銅色の目、月のように輝く歯と山のような巨体を持つとされています。

 ラークシャサの一族は、かつてランカー島に住んでいましたが、その傲慢さと悪行のゆえに島を追われました。ラーヴァナは一族の再興を目指して、千年の間、10の頭を1つずつ切り落として火にくべるという荒行に励み、最後の1つを切ろうとしたとき、ブラフマー神に認められ、「神仏に負けない」という絶大な特権を得ます。また、シヴァ神の住むカイラス山を揺らして罰せられたラーヴァナは、シヴァに許された際、“月の派”を意味する剣、チャンドラハースを下賜されます。この二つを持って、ラーヴァナは当時ランカーを治めていたクベーラ神と戦って、空を飛翔する戦車プシュパカ・ラタを奪取し、クヴェーラ神をカイラス山に撤退させ、ランカーを奪取しました。

 その後、ラーヴァナは征服戦争に乗り出し、ラーヴァナ軍はインドラ神をも破って、多くの王や聖仙、半神たちから人妻や娘を奪ってランカーに連れ去りました。

 そこで、神々はヴィシュヌ神に助けを仰だため、ヴィシュヌ神はアヨーディヤーの王子ラーマとして転生し、ラーヴァナを討つことを約束。一方、ラーマによって同族が殺されたことに怒ったラーヴァナは、ダンダカの森でラーマの妃シーターを拉致し、これをきっかけに勃発したラーマとラーヴァナの大戦争の物語が、『ラーマーヤナ』のストーリーの中心となります。


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