2014-09-28 Sun 17:12
インドネシアのアチェ州議会は、きのう(27日)、イスラム法(シャリーア)に基づいて、同州内では宗教・国籍を問わず同性愛行為を鞭打ち刑の対象にする条例を全会一致で可決しました。ちなみに、アチェ州はインドネシアの中で最も早くイスラムが普及したとされ、同国で唯一、シャリアの施行が認められています。というわけで、アチェのイスラムといえば、この切手でしょうか。(画像はクリックで拡大されます)
左の画像は、アチェ州の州都バンダ・アチェのバイトゥル・ラフマン大モスク(以下、大モスク)を取り上げた2002年のインドネシア切手です。右側には、実際のモスクの写真を貼っておきました。 現在の大モスクがある場所には、もともと、アチェ王国第12代スルターンで、17世紀前半にアチェ王国の最盛期をもたらしたイスカンダル・ムダが1612年に建立したモスクがありました。しかし、このモスクは、アチェ戦争勃発早々の1873年4月、オランダ軍の砲弾により破壊されてしまいます。 このことがアチェの人々を激怒させ、オランダに対する激しい抵抗の要因となったことから、オランダは首都クタ・ラジャ(現バンダ・アチェ)を制圧すると民心の安定のために大モスクの再建に着手。1879年から1881年にかけて、イタリア人建築家の設計したムガール洋式の建物として、大モスクを再建しました。 当初、大モスクのドームは3つでしたが、その後増築され、最終的に、1936年の増築で7つのドームを有する現在の姿となり、2004年の大地震・津波でも本堂は倒壊せずに残りました。 なお、アチェについては、拙著『蘭印戦跡紀行』でも1章を設けていろいろと解説しておりますので、機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。 ★★★ よみうりカルチャー荻窪の講座のご案内 ★★★ 10月から、毎月1回(原則第1火曜日:10月7日、11月4日、1月6日、2月3日、3月3日、3月31日)、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で下記の一般向けの教養講座を担当します。(詳細はそれぞれ講座名をクリックしてください) ・現代コリア事情 時間は13:00-14:30です。 ・イスラム世界を知る 時間は15:50-17:00です。 初回開催は4月1日で、講座は途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。 ★★★ 内藤陽介の最新刊 『朝鮮戦争』好評発売中! ★★★ お待たせしました。約1年ぶりの新作です! 本体2000円+税 【出版元より】 「韓国/北朝鮮」の出発点を正しく知る! 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各電子書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。 *8月24日付『讀賣新聞』、韓国メディア『週刊京郷』8月26日号、8月31日付『夕刊フジ』、『郵趣』10月号、『サンデー毎日』10月5日号で拙著『朝鮮戦争』が紹介されました! ★★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★★ 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。 |
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