fc2ブログ
内藤陽介 Yosuke NAITO
http://yosukenaito.blog40.fc2.com/
World Wide Weblog
<!-【↓2カラムテーブルここから↓】-->
 F1インドGP開幕
2011-10-28 Fri 23:59
 インドで初のF1世界選手権大会となるインドグランプリが、きょう(28日)、デリーから50kmのノイーダ大都市圏にあるブッダ・インターナショナル・サーキットで開幕しました。というわけで、きょうはインドの自動車切手の中からこの1枚です。(画像はクリックで拡大されます)

        インド・トラック

 これは、1937年12月15日に発行された8アンナ切手で、郵便トラックが描かれています。インドの自動車切手としてはこれが最初の1枚です。

 さて、インドの郵便トラックといえば、今年2月にデリーで開催された世界切手展<INDIPEX>の最終日にこんな体験をしました。

 作品のピックアップは22:00ということで、僕は日本コミッショナーの山崎好是さんと21:30にはビンルームに行ったのですが、現場はインド的な混沌が支配していて、タイやアメリカのコミッショナーは18:00から待っているにもかかわらず、まだ作品が出てこないとのこと。はっきりいって、すべてがぐちゃぐちゃの状態で、僕たちは早々に、日付変更線をまたぐ前に解放されることはなさそうだと覚悟を決めざるをえませんでした。(下の画像は、いらだつコミッショナーたちをよそに、のんびりと荷車で作品を運んでいるスタッフです)

        インド展ビンルーム・荷車

 インド的な混沌を象徴するかのように、作品返却が滞っている中、ビンルームにはチャイ売りが出現。この男、どう見ても、実行委員スタッフや出品者、コミッショナーではなく、切手とは縁のなさそうなただのチャイ売りにしか見えなかったのですが、日付変更線も近くなると、インド人スタッフ以外はみんなぐったりしてしまい、もはや、セキュリティ・チェックはどうなっているんだなどと訊く者はもはや誰もいません。(画像は問題のチャイ売りです)

        インド展・ビンルームのチャイ売り

 はたして、実際に日本からの全作品が戻ってきて、通関関係の書類も整ったのは26:00過ぎ。そこから、オフィシャル・ホテルのラリットまでは、インド郵政が車を出すというのですが、これがフツーの乗用車やバスではなく郵便車(下の画像。ちなみに、英領時代の切手では車体に“ROYAL MAIL”と入っていますが、現在の郵便車は、当然、“India Post”と表示されています)で、我々は作品ともども荷台部分に乗る羽目になりました。

        インド郵政の郵便車

 もっとも、ここまでくると、各国のコミッショナーや出品者も、インドのぐちゃぐちゃぶりを面白がる余裕が出てきて、囚人の護送者を体験できるなんて、やっぱり“Incredible India”(インド観光局のスローガン)だとはしゃいで、車内の鉄格子をバックに写真を撮ったり(下の画像)していました。ちなみに、インドのナショナル・コミッショナーは、ご自身の高級車(ベンツだったかBMWだったかは忘れましたが)で、ホテルまでゆうゆうと戻ってきました。

        インドの郵便車の内部

 結局、“護送車”がオフィシャル・ホテルに着いたのは27:00ちょっと前。そこからタクシーで、僕が自分の安宿にたどりついたのは27:15。まぁ、普段、我々が集めている郵便物が、どんなふうに運ばれているのか、身をもって知ることができたのは、なかなか得難い体験であることには違いありませんが、さすがに疲れましたね。

 まぁ、今になってみれば良い思い出なのですが、今回のインドGPでも、参加チームのスタッフのヴィザが一部間に合わなかったり、大会開始後もコースに犬が出てきてセッションが中止になるなど、いかにもインド的な光景が随所で見られるようです。

 僕自身も、インド的な混沌に満ち溢れた国際イベントの記憶が生々しいだけに、関係者の皆様には、心より「お疲れ様です」と申し上げたいですな。


 ★★★ トーク・イベントのご案内 ★★★

 11月5日(土)、東京・池袋で開催される全国切手展<JAPEX>会場内で、以下のトークを行います。

・11:00 ハバロフスク…日本人の足跡を訪ねて
 切手紀行シリーズ④『ハバロフスク』の刊行を記念してのトークです。同書の中から、シベリア抑留の痕跡を中心に、ハバロフスクに残る日本人の活動の跡をたどります。なお、1フレーム作品として出品の「シベリア抑留日本人用往復葉書」についても、あわせて、簡単な解説を行います。

・16:00 年賀状の戦後史
 角川 one テーマ21(新書)『年賀状の戦後史』の刊行を記念してのトークです。同書の内容をご紹介しつつ、10日の一般発売に先駆け、会場内でのみの先行発売(限定30部)も行います。

 今回は、2冊の刊行時期が接近しているため、トークイベントもダブル・ヘッダーとなりました。ぜひ、遊びに来てください。


  ★★★ 内藤陽介の最新刊 ★★★

        切手紀行シリーズ④『ハバロフスク』
   ハバロフスク(切手紀行シリーズ④)
       彩流社(本体2800円+税)    

   空路2時間の知られざる欧州
   大河アムール、煉瓦造りの街並み、金色に輝く教会の屋根…
   夏と冬で全く異なるハバロフスクの魅力を網羅した歴史紀行
   写真・図版多数 オールカラー
   シベリア鉄道小旅行体験や近郊の金正日の生地探訪も加え、充実の内容!

    amazonbk1e-honHMVlivedoorBOOKSセブンネットショッピングなどで好評発売中!
別窓 | 英領インド | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
<< ハバロフスクの“ボリショイ劇場” | 郵便学者・内藤陽介のブログ |  ソウル市長選は野党系が勝利>>
この記事のコメント
コメントの投稿
 

管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック
| 郵便学者・内藤陽介のブログ |
<!-【↑2カラムテーブルここまで↑】-->
copyright © 2006 郵便学者・内藤陽介のブログ all rights reserved. template by [ALT-DESIGN@clip].
/