2011-07-24 Sun 22:54
1953年の白黒放送開始以来、約60年にわたって続けられてきた地上波およびBSのアナログテレビ放送が、きょう(24日)正午、東日本大震災の被災地となった東北3県を除き、終了しました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)
![]() これは、2003年1月31日に発行された「テレビ50年」の記念切手のうち、“テレビ局タイトルの鳩と街頭テレビ”の切手です。 わが国のテレビ放送は、1953年2月に日本放送協会(NHK)が放送を開始し、ついで、同年8月に正力松太郎ひきいる日本テレビ放送網株式会社(日本テレビ)が民放初の放送を開始しました。 日本テレビは1952年7月にテレビジョン放送局予備免許第1号を取得し、翌1953年8月に開局。切手に描かれた街頭テレビは、同社がテレビ放送普及のため、駅や公園、繁華街などに街頭テレビを設置したもので、切手ではテレビ局のタイトル(放送の局名を知らせる映像)が描かれていますが、一般には、プロレスの力道山の試合やプロ野球などのスポーツ中継放送に群がる群衆を取り上げた方が“街頭テレビ”のイメージとしては良かったのではないかという気もします。ちなみに、前面に大きく描かれているハトは、タイトル映像の一部で、巣箱から羽ばたく姿だそうです。 通常、この手の記念切手は“50年”ではなく”50周年”とされることが多いのですが、この点について、郵政事業庁(当時)は、①切手発行の2003年は地上デジタルテレビ放送が開始され、テレビ放送にとって将来へ向けて大きな意義を有する年となるので、過去に限定される“50周年”ではなく“50年”がふさわしい、②“50年”とすると全体の字句が端的なものとなる、と説明しています。 なお、いわゆる地デジ関連に関しては、ことし(2011年)4月に「地上テレビ放送の完全デジタル化」の記念切手も発行されているのですが、冒頭にも少し書いたように、岩手・宮城・福島の3県では地上波のアナログ放送が当面続いていますので(来年3月までに終了する予定)、そのことを脇において“完全デジタル化”の記念切手を持ってくるのは、なんとなく、被災3県をないがしろにしているような気がしましましたので、今回は、この切手にしました。「地上テレビ放送の完全デジタル化」の切手は、東北3県でも地デジへの移行が完了した時に取り上げたいと思います。 ★★★ 内藤陽介の最新刊 ★★★ 5月29日付『讀賣新聞』に書評掲載 『週刊文春』 6月30日号「文春図書館」で 酒井順子さんにご紹介いただきました ! ![]() 切手百撰 昭和戦後 平凡社(本体2000円+税) 視て読んで楽しむ切手図鑑! “あの頃の切手少年たち”には懐かしの、 平成生まれの若者には昭和レトロがカッコいい、 そんな切手100点のモノ語りを関連写真などとともに、オールカラーでご紹介 全国書店・インターネット書店(amazon、boox store、coneco.net、JBOOK、livedoor BOOKS、Yahoo!ブックス、エキサイトブックス、丸善&ジュンク堂、楽天など)で好評発売中! |
#2036 こちら岩手県では
アナログ放送は継続しているものの新聞テレビ欄はGコードの掲載を取りやめたので、録画予約が不便になった人はいるでしょう。
デジタル化した四十四都道府県からアナログ放送を視聴する為に被災三県に引っ越した人もいるのだろうか。 それにしても百年も前から逓信大臣、郵政大臣、総務大臣を何人も出して来た岩手県がデジタル化の一番最後とは何の因果か。 #2037 コメントありがとうございます
・いわゐ將軍 様
≫デジタル化した四十四都道府県からアナログ放送を視聴する為に被災三県に引っ越した人もいるのだろうか。 それなら、この際、テレビを止めてしまおうという人の方が多いような気もします。でも、実際に、これを機にテレビを止めた人ってどのくらいいるんでしょうか。俳優の高岡某の影響でフジテレビを見るのを止めた人なら少しはいるかもしれませんが…。 |
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