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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 中近東切手コレクション展開幕
2006-01-11 Wed 23:22
 かねてご案内の通り、<中近東切手コレクション>展が無事開幕しました。

 初日の今日は、NHK国際放送(短波ラジオ)のアラビア語ならびにペルシャ語のスタッフの方が取材に来てくださいました。特に、ペルシャ語担当のアフシンさん(イラン出身)からは、ご自身もかつて切手を集めていた経験がおありだそうで、展示品の中でも去年の12月20日の記事(http://yosukenaito.blog40.fc2.com/blog-entry-204.html)でご紹介したアフガニスタンのカバー(封筒)に強い関心をお持ちになったようです。

 今回の展覧会では、イランに関しては、影林さんがカージャール朝最後の国王であったアフマド・シャーの時代の切手のコレクションを出品しておられます。なかなか、まとめて見る機会のない切手ですので、ご興味のある方は、ぜひとも、会場でご覧いただければ幸いです。

 ちなみに、僕が今回出品している作品は直接イランのことを題材としていないのですが、イランがらみのものをあえて探すとすると、下の1点(画像はクリックで拡大されます)ということになりましょうか。

      カルバラーのカバー

 このカバーは、1908年7月、現在の行政区画でいうとイラク中部のカルバラーからイランのイスファハーン宛に差し出されたものです。昨日ご紹介したものと同様、現在のイラクの領域がオスマン帝国領だった時代のものなので、オスマン帝国の切手つき封筒が使われています。
 
 カルバラーは、バグダード南西の都市で、シーア派の初代イマームであったアリー(預言者ムハンマドの女婿)の息子、イマーム・フサインがウマイヤ朝軍と戦って殉教した場所です。このため、シーア派にとっては重要な聖地とされており、アラブの居住地域でありながら、シーア派国家のイラン人にとってもなじみの深い土地といえます。

 郵趣的な見地からは、カバーに押されている消印が黒色ではなく青色なのが嬉しいところです。消印のバラエティをあんまり細かく追い求めるのはちょっとマニアックすぎて僕の性に合わないのですが、それでも、今回のカバーのように色変わりの消印というのは単純に集めていて楽しいものです。

 今回の<中近東切手コレクション>展に展示されている影林さんのコレクションは、今日ご紹介している僕のカバーが差し出された時期のイラン側の切手にフォーカスをあてたもので、会場に飾られている他の作品と比べていただけると、イラン切手の独特の雰囲気を味わっていただけるのではないかと思います。

 つきましては、<中近東切手コレクション展>に一人でも多くの皆様がご来場いただきますよう、心よりお待ち申しております。なお、会場では、会期中の14・15日(土・日)の両日、14:00~と15:30~の2回、僕が展示解説を行いますので、是非、遊びに来ていただけると幸いです。

 *<中近東切手コレクション展>の詳細については、http://yushu.or.jp/museum/toku/をご覧ください。

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