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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 アラブの都市の物語:バハレーン
2005-06-03 Fri 00:37
 昨日は、本の宣伝ということもあって、ちょっと固めの中身でしたが、今日はちょっと軽めの話題にしましょう。今日(3日)はサッカーの試合がバハレーン(マスコミなんかじゃバーレーンと書くことのほうが多いかな)の首都、マナーマで行われるんだそうで、それにまつわる薀蓄ネタを一つ。

 バハレーンというのは、もともとは海を示すアラビア語のバハルの双数形(アラビア語には単数と3つ以上の複数のほかに、2つを意味する双数というのがある)で、この島国を取り巻く海と、地下水の二つの海を持つというところに由来しています。

 さて、この地域は、19世紀に英領となり、当初はインドの切手が持ち込まれて使われていました。下のカバー(封筒)は、その実例で、1905年11月、マナーマからインドのボンベイ宛の郵便物の一部です。当時は、バハレーンには郵便局が一つしかなかったんで、消印の地名も豪快にバハレーンとなっています。なお、バハレーンで2番目の郵便局がムハッラク(現在、空港のある地域)に開設されるのは、1946年6月1日のことでした。

バハレーンカバー

 ちなみに、その昔、アラブ土侯国(現在のアラブ首長国連邦:UAEを構成している群小首長国)のひとつで、マナーマというのがありましたが、こっちは、アジュマーンの飛び地で、バハレーンの首都のマナーマとは(名前は一緒ですが)全く別の土地です。切手をかじったことのある人の中には、時々、両者を混同している人がいるみたいですが、お間違いのなきよう。

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