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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 韓国人の指紋
2007-11-21 Wed 10:37
 昨日(20日)から、ボーダーレス化するテロや組織犯罪を水際で防ぐため、来日外国人に指紋提供を義務付ける入国審査制度が始まりました。というわけで、こんな切手を持ってきてみました。(画像はクリックで拡大されます)

韓国・2006趣味週間

 これは、2006年8月2日、韓国が発行した“切手趣味週間”の記念切手で、バラの花を背景に、ふたつの指紋で作られたハートがデザインされています。切手を発行した韓国郵政のHPによると、2006年の趣味週間切手のテーマは“結婚”だそうで、ハート型に重ねたふたつの指紋は、永遠の愛の誓いを表現しているのだそうです。なお、僕の手元には単片切手しかないのですが、韓国郵政のHPでは小型シートが紹介されており、シートの余白にはケーキやシャンパン、指輪など、結婚をイメージするイラストも描かれています。

 その昔、外国人登録に際して指紋の押捺が義務付けられていた時代に、一部の人たちが在日コリアンの指紋押捺は差別もしくは人権侵害だと大騒ぎしたことがありました。その結果、現在、在日コリアンをはじめとする特別永住者の外国人登録に際して指紋の登録がなくなり、今回の制度でも彼らは例外として指紋採取の対象から外されています。

 ところが、韓国では現在でも在住外国人が外国人登録証の交付を受けようとすれば指紋の押捺が必要です。というよりも、韓国人であっても住民登録の際には両手すべての指紋を登録することになっており、個人の身分証として携帯が義務付けられている住民登録証の裏面には、右手親指の指紋が鮮明にプリントされています。もともとは、1970年代に北朝鮮からのスパイの侵入を防ぐために始まった制度ですが(当時は北朝鮮の工作員が朴正煕大統領の暗殺を企ててソウルの青瓦台のすぐ近くまで侵入するという事件も起こってますからねぇ。けっして過剰な警戒措置とはいえないでしょう)、現在では制度として完全に定着し、住民登録時の指紋押捺に疑問を持つ韓国人はほとんどいないようです。

 今回ご紹介の切手で指紋が大きく取り上げられているのも、おそらく、新生活のスタートにあたっての新郎新婦の住民登録を象徴的に表現したもので、韓国社会では、指紋の押捺が必ずしもネガティブなイメージを持つものではないことがわかります。(まさか、切手に取り上げられた指紋が在韓日本人のモノというオチはないでしょうね。)

 たしかに、指紋は犯罪捜査に使われることが多いので、制度として指紋を採取されることに抵抗を感じるという人がいるのは理解できないことではないのですが、韓国で堂々と行われている指紋採取に目をつぶったまま、日本で在日コリアンの指紋を採取するのは人権侵害だと騒ぎ立てる人たちには大いに首を傾げざるを得ません。ひょっとすると、そういう人たちは「在日コリアンは犯罪者予備軍だから指紋を取られるとまずいのだ。わかってやれよ」とでも考えているのでしょうか。そうだとしたら、それこそ、とんでもない差別にしか思えないのですが…。

 この点、“人権派”を自称する方々のご意見を、ぜひとも拝聴してみたいものです。
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