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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 ジャイアンツが5年ぶり優勝
2019-09-22 Sun 05:59
 プロ野球のセントラル・リーグは、読売ジャイアンツが5年ぶりに優勝しました。というわけで、“巨人(像)”ネタのなかから、こんなものを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      キューバ・革命広場(マルティ記念碑) 

 これは、2009年にキューバで発行された“革命50周年”の記念切手のうち、ハバナの革命広場を取り上げた切手シートで、シート地の部分には国旗と広場北側の“メモリアル・ホセ・マルティ(ホセ・マルティ記念碑)”が取り上げられています。メモリアルは星形の記念塔とキューバ産大理石のマルティ像、その周囲の庭園で構成されており、塔は高さ109メートル、マルティ像は18メートルという巨大なものです。キューバ国内で最大の人物像ということで、取り上げてみました。

 キューバ独立の英雄、ホセ・マルティを顕彰するためのモニュメントの建設は、1939年から1943年にかけて、デザイン・コンクールが行われ、入賞作品も発表されたものの、建設予定地にあったモンセラット・エルミタージュの買収交渉が難航し、実際の建設工事はなかなか開始されませんでした。

 1952年のクーデターで権力を奪取したフルヘンシオ・バティスタは、その強権をもってマルティ記念碑の建設を決断。過去のコンクールで受賞した作品の中から、バティスタの個人的な友人で、労働大臣のエンリケ・ルイス・バレーラ率いる建築家集団のデザインを採用すると発表しました。しかし、国民の英雄ともいうべきマルティ記念碑の“私物化”に対しては国民から異論が噴出。そこで、エンリケ・ルイス・バレーラ案では塔の最上部にマルティ像が設置されていたのを、塔の上には像を置かず、基底部にフアン・ホセ・シクルがデザインしたマルティの像を設置し、周囲を庭園とすることになりました。

 メモリアル・ホセ・マルティの建設はマルティの生誕100周年となる1953年に開始され、1958年に竣工しましたが、1959年1月1日のキューバ革命でバティスタはドミニカ共和国へ亡命。シートの切手部分にみられるように、 ハバナに入城したフィデル・カストロが、記念塔の下で国民に対して演説を行いました。

 なお、バティスタ政権時代のキューバについては、拙著『チェ・ゲバラとキューバ革命』でも詳しくまとめておりますので、機会がありましたら、ぜひお手に取ってご覧いただけると幸いです。 


★★ イベントのご案内 ★★

・インド太平洋研究会 第3回オフラインセミナー
 9月28日(土) 15:30~  於・イオンコンパス東京八重洲会議室
 内藤は、17:00から2時間ほど、「ガダルカナル島の近現代史」と題してお話しします。
 先の大戦の激戦地というだけでなく、9月16日に台湾と断交して中国に乗り換えたソロモン諸島の首都、ホニアラの所在地として、ガダルカナル島がどのような歴史をたどってきたのか、そのあらましについて、関連する切手などとともにお話ししてみたいと思います。
 
 参加費など詳細は、こちらをご覧ください。


★★ 講座のご案内 ★★

 10月からの各種講座のご案内です。詳細については、各講座名をクリックしてご覧ください。

・よみうりカルチャー 荻窪
 宗教と国際政治
 毎月第1火曜日 15:30~17:00
 10/1、11/5、12/3、1/7、2/4、3/3(1回のみのお試し受講も可)

・武蔵野大学生涯学習秋講座
 飛脚から郵便へ―郵便制度の父 前島密没後100年―
 2019年10月13日(日) 
 (【連続講座】伝統文化を考える“大江戸の復元” 第十弾 全7回)

 切手と浮世絵
 2019年10月31日 ー11月21日 (毎週木曜・4回)


★★ 内藤陽介の最新刊 『チェ・ゲバラとキューバ革命』 好評発売中!★★

      チェ・ゲバラとキューバ革命 表紙カバー 本体3900円+税
 
 【出版元より】
 盟友フィデル・カストロのバティスタ政権下での登場の背景から、“エルネスト時代”の運命的な出会い、モーターサイクル・ダイアリーズの旅、カストロとの劇的な邂逅、キューバ革命の詳細と広島訪問を含めたゲバラの外遊、国連での伝説的な演説、最期までを郵便資料でたどる。冷戦期、世界各国でのゲバラ関連郵便資料を駆使することで、今まで知られて来なかったゲバラの全貌を明らかする。

 本書のご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

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