2019-09-19 Thu 02:34
エクアドル政府は、17日(現地時間)までに、同国の約2000万人分の個人情報がインターネット上に流出したとして調査を開始しました。同国の人口は約1700万人で、今回流出したのは、国民のほぼ全員に加え、すでに亡くなった国民の情報も含まれている可能性があるそうです。というわけで、きょうはこんな切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)
これは、1964年、キトで開催された“世界バナナ会議”に際して、開催国のエクアドルが発行した記念切手で、世界地図を背景にバナナの木が描かれています。 エクアドルではスペイン植民地時代からバナナの栽培は始まっていましたが、当初は、主に国内で消費されていました。本格的な輸出が始まったのは1910年ごろですが、1949年、ユナイテッド・フルーツ社(現チキータ)がエクアドルに誘致されたことで、生産量が飛躍的に拡大。1954年には世界最大のバナナ輸出国となります。 ちなみに、2019年現在、エクアドルのバナナ生産量は世界5位ですが、輸出量では1位をキープしており、世界で流通しているバナナの約35%はエクアドル産となっています。なお、かつてのエクアドル産バナナはグロスミッチェル種が主流でしたが、パナマ病により同種のバナナは大きな打撃を受けたため、現在ではキャベンディッシュ種が主流となっています。 それにしても、大統領以下、ほぼすべての国民の氏名や性別、個人番号、生年月日や銀行の口座残高などが流出してしまうとは…。やはり、エクアドルには、個人情報の“輸出”世界一ではなく、バナナの輸出国として世界に名を馳せていただきたいものです。 ★★ イベントのご案内 ★★ ・インド太平洋研究会 第3回オフラインセミナー 9月28日(土) 15:30~ 於・イオンコンパス東京八重洲会議室 内藤は、17:00から2時間ほど、「ガダルカナル島の近現代史」と題してお話しします。 先の大戦の激戦地というだけでなく、9月16日に台湾と断交して中国に乗り換えたソロモン諸島の首都、ホニアラの所在地として、ガダルカナル島がどのような歴史をたどってきたのか、そのあらましについて、関連する切手などとともにお話ししてみたいと思います。 参加費など詳細は、こちらをご覧ください。 ★★ 講座のご案内 ★★ 10月からの各種講座のご案内です。詳細については、各講座名をクリックしてご覧ください。 ・よみうりカルチャー 荻窪 宗教と国際政治 毎月第1火曜日 15:30~17:00 10/1、11/5、12/3、1/7、2/4、3/3(1回のみのお試し受講も可) ・武蔵野大学生涯学習秋講座 飛脚から郵便へ―郵便制度の父 前島密没後100年― 2019年10月13日(日) (【連続講座】伝統文化を考える“大江戸の復元” 第十弾 全7回) 切手と浮世絵 2019年10月31日 ー11月21日 (毎週木曜・4回) ★★ 内藤陽介の最新刊 『チェ・ゲバラとキューバ革命』 好評発売中!★★ 本体3900円+税 【出版元より】 盟友フィデル・カストロのバティスタ政権下での登場の背景から、“エルネスト時代”の運命的な出会い、モーターサイクル・ダイアリーズの旅、カストロとの劇的な邂逅、キューバ革命の詳細と広島訪問を含めたゲバラの外遊、国連での伝説的な演説、最期までを郵便資料でたどる。冷戦期、世界各国でのゲバラ関連郵便資料を駆使することで、今まで知られて来なかったゲバラの全貌を明らかする。 本書のご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。 |
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