2019-09-03 Tue 01:23
ハリケーンの指標で最強とされるカテゴリー5のハリケーン“ドリアン”が、現地時間1日昼頃(日本時間2日未明)、バハマ北部のアバコ島エルボーケイに上陸。現時点ではドリアンによる死傷者数は発表されていませんが、バハマ各地では甚大な被害が生じ、国際赤十字・赤新月社連盟によると、激しく損壊した家屋が1万3000戸に達した恐れがあるそうです。というわけで、こんなものを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)
これは、1930年、英領バハマの首府、ナッソーからバーブーダ宛のFFC(初飛行カバー)とその裏面です。 バハマは、米国フロリダ半島対岸のグランド・バハマ島から最南端のイナグア島までの間の約700の島々と2400の岩礁からなるバハマ諸島を領土とする島国で、首都ナッソーのあるニュー・プロビデンス島を含めて、人間が住んでいる島はそのうちの30ほどしかありません。 ナッソー=マイアミ間のエアメールは1929年1月2日に始まりましたが、これを機に、マイアミ経由で各国への航空網が開設されるようになり、ナッソーからは南東に1809キロの地点にあるバーブーダ島へのマイアミ経由のエアメールは、1930年1月から受付が開始されました。 今回ご紹介のカバーはその第1便として差し出されたものですが、1930年1月2日、ナッソーからマイアミ宛に差し出され、同日中にマイアミに到着しています。そして、1月4日、マイアミを出て、翌5日、英領アンティグアのセント・ジョーンズに到着しています。しかし、セント・ジョーンズからバーブーダ行の便は少なく、このカバーがバーブーダに到着したのは1月17日でした。結果的に、差出から2週間以上の日数がかかっているわけで、これなら船便でもほとんど変わらなかったような気もしますが…。 さて、今回、ドリアンがバハマに上陸した際の風速は98メートルにも達しており、バハマ史上最強のハリケーンとなっていました。当然のことながら、バハマ政府は島民に対して避難警報を出していましたが、島民の多くはこれに応じず、島内でハリケーンの通過を待つ選択をしてしまったため、結果的に、被害が拡大したのだとか。あらためて、亡くなられた方のご冥福と、一日も早い復旧・復興をお祈りしております。 ★ 9月6日(金) 文化放送「おはよう寺ちゃん 活動中」 出演します!★ 9月6日(金)05:00~ 文化放送で放送の「おはよう寺ちゃん 活動中」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時のスタートですが、僕の出番は6時台になります。皆様、よろしくお願いします。なお、番組の詳細はこちらをご覧ください。 ★★ イベントのご案内 ★★ ・インド太平洋研究会 第3回オフラインセミナー 9月28日(土) 15:30~ 於・イオンコンパス東京八重洲会議室 内藤は、17:00から2時間ほど、“インド太平洋”について、郵便学的手法で読み解くお話をする予定です。 参加費など詳細は、こちらをご覧ください。 ★★ 講座のご案内 ★★ 10月からの各種講座のご案内です。詳細については、各講座名をクリックしてご覧ください。 ・よみうりカルチャー 荻窪 宗教と国際政治 毎月第1火曜日 15:30~17:00 10/1、11/5、12/3、1/7、2/4、3/3(1回のみのお試し受講も可) ・武蔵野大学生涯学習秋講座 飛脚から郵便へ―郵便制度の父 前島密没後100年― 2019年10月13日(日) (【連続講座】伝統文化を考える“大江戸の復元” 第十弾 全7回) 切手と浮世絵 2019年10月31日 ー11月21日 (毎週木曜・4回) ★★ 内藤陽介の最新刊 『チェ・ゲバラとキューバ革命』 好評発売中!★★ 本体3900円+税 【出版元より】 盟友フィデル・カストロのバティスタ政権下での登場の背景から、“エルネスト時代”の運命的な出会い、モーターサイクル・ダイアリーズの旅、カストロとの劇的な邂逅、キューバ革命の詳細と広島訪問を含めたゲバラの外遊、国連での伝説的な演説、最期までを郵便資料でたどる。冷戦期、世界各国でのゲバラ関連郵便資料を駆使することで、今まで知られて来なかったゲバラの全貌を明らかする。 本書のご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。 |
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