2019-06-25 Tue 11:41
今年もまた、朝鮮戦争の始まった“ユギオ(韓国語で625の意)”の日がやってきました。というわけで、毎年恒例、朝鮮戦争ネタのなかから、こんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)
これは、朝鮮戦争の休戦後まもない1953年8月1日に発行された赤十字募金の切手のうち、戦場(当時の状況からして、朝鮮戦争をイメージしていると見て間違いないでしょう)で負傷した兵士を支える看護婦を描く切手が貼られたカバーです。切手発行後間もない1953年8月4日に羅州から大邱宛に差し出されたもので、裏面には、このカバーが検閲を受けたことを示す印と、大邱に置かれていた第970軍事局の8月24日および25日の印が押されています。(下に離縁の画像も貼っておきます) 朝鮮半島における赤十字の歴史は、旧大韓帝国政府が1903にジュネーヴ第1並びに第2条約を調印し、1905年に高宗が赤十字の創立を宣言したことに始まります。 日本統治下では、一国一組織の原則により、朝鮮の赤十字は日本赤十字社に吸収され、その支部扱いとなりましたが、1919年に上海で組織された“大韓民国臨時政府”は独自の赤十字組織を有していたとされています。 解放後、米軍政時代を経て1948年に大韓民国が正式に発足すると、翌1949年、新たに大韓赤十字社が発足しました。これが現在の韓赤の直接的なルーツですが、国際赤十字から正式な承認は休戦後の1955年5月25日となります。 なお、朝鮮戦争とその歴史的背景については、拙著『朝鮮戦争』でも詳しくまとめておりますので、機会がありましたら、ぜひお手にとってご覧いただけると幸いです。 ★★ 6月28日(金) 文化放送「おはよう寺ちゃん 活動中」 出演します!★★ 6月28日(金)05:00~ 文化放送で放送の「おはよう寺ちゃん 活動中」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時のスタートですが、僕の出番は6時台になります。皆様、よろしくお願いします。なお、番組の詳細はこちらをご覧ください。 ★★ 内藤陽介の最新刊 『チェ・ゲバラとキューバ革命』 好評発売中!★★ 本体3900円+税 【出版元より】 盟友フィデル・カストロのバティスタ政権下での登場の背景から、“エルネスト時代”の運命的な出会い、モーターサイクル・ダイアリーズの旅、カストロとの劇的な邂逅、キューバ革命の詳細と広島訪問を含めたゲバラの外遊、国連での伝説的な演説、最期までを郵便資料でたどる。冷戦期、世界各国でのゲバラ関連郵便資料を駆使することで、今まで知られて来なかったゲバラの全貌を明らかする。 本書のご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。 |
|
||
管理者だけに閲覧 | ||
|
| 郵便学者・内藤陽介のブログ |
|