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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 夏至
2019-06-22 Sat 00:09
 きょう(22日)は夏至です。というわけで、こんな切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      エクアドル・インティラミマスク

 これは、2011年に発行された“エクアドルの輸出品”の切手のうち、毛織物を取り上げた1枚で、右側には冬至(北半球では夏至)の祭礼、インティライミの際に用いられる“インティライミ・マスク”が取り上げられています。

 かつてのインカ帝国の暦は冬至を元日としていましたが、その祝賀行事として行われていたのがインティライミでした。

 インティライミは、先住民族のケチュア語で“太陽の聖なる祭り”を意味する言葉で、もともとは、トウモロコシ、豆類、穀類の収穫の時期にあわせて、太陽の神様インティ・ヤラ と母なる大地パチャ・ママにその年の収穫を感謝し、翌年の豊作を願うもので、最初のインティライミが行われたのは、マチュピチュで有名な皇帝パチャクテク治世下の1412年のことでした。祭礼は9日間にわたって行われ、人々は山の精霊“アヤ・ウマ”に扮したリーダーに率いられ、輪になって踊ります。アヤ・ウマは昼と夜を意味する2つの顔を持ち、1年の12月を意味する12本の角を持つとされ、その姿を表現するために用いられるのが、今回ご紹介の切手に取り上げられた毛織の“インティ・ライミ・マスク”です。

 インカ帝国の支配下では、1535年までインカ皇帝によるインティライミが行われていましたが、それ以降はスペイン人征服者とカトリック教会によって禁止されました。

 しかし、1944年、ペルーでファウスティノ・エスピノーザ・ナヴァロとケチュア族の俳優らによってインティライミが再現され、以後、アンデス山脈の各地でさまざまな祭礼がおこなわれるようになっています。
 

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