2019-06-16 Sun 01:40
6月11日から中国・武漢市の武漢国際会展中心(武漢国際会議展覧センター:WICEC)で開催中の世界切手展<CHINA 20198>は、すべての作品の審査が終了し、下記の通り、受賞結果が発表されましたので、速報としてお伝えいたします。速報故、誤記などがありましたら、のちほど訂正いたしますが、まずは、受賞者の皆様、おめでとうございました。 下記のリストは文献を除く作品を対象としたもので、出品者名は日本語表記(敬称略)、作品名は英文でリスト記載のとおり、カッコ内は点数です。また、特別賞についても、現時点では流動的な要素があるため、このリストでは省略しています。何分にも、速報ゆえ、誤りなどがありましたら、後日訂正いたしますので、ご容赦ください。 ・永井正保 Australia: Private Printing Period in Victoria 1850-1859 LG (97)、GPIC ・丹羽昭夫 Japan Definitive Issues 1914-1925 G (90) ・須谷伸宏 Japan Definitives: Vocational Series G (90) ・田畑裕司 Japan Old Koban Series 1876-1879 G (90) ・榎沢祐一 Slovenia 1919-1920, The First Issue LS (77) ・吉田敬 Kingdom of Prussia 1850-1867 G (93) ・山崎文雄 Hawaii, The Bank Note Issues LV (89) ・伊藤純英 Foreign Mail in Nagasaki, Japan 1865-1905 LV (88) ・小岩明彦 Indian Campaigns G (93) ・伊藤文久 Hungarian Inflation 1945-1946 G (91) ・斎亨 Postal Cards of Japan 1873-1874 Cherry Blossom Issue LV (88) ・榎沢祐一 Our Rotating Foot in Cities: Tramway G (91) ・井上和幸 Tonga Tin Can Mail History 1882-1947 G (90) なお、永井さんの作品は、グランプリ・インターナショナルの候補3作品のうちの1つに挙がっており、16日夜のパルマレスで、発表される投票結果によっては、グランプリを受賞する可能性があります。 さて、冒頭の画像は、1938年11月3日、支那事変(日中戦争)での漢口陥落を記念して使われた特印で、“東洋平和 長期建設”の文字が入っています。漢口での日本人出品者の皆さんの勝利を祝して持ってきました。 1938年5月、日本軍は華北と華中の占領地を連結すべく徐州を占領しましたが、中国軍の包囲・捕捉には失敗したほか、中国側が退却に際して黄河南岸の堤防を破壊して大洪水を発生させた結果、かえって、日本軍の前進は食い止められてしまいます。 そこで、日本側は、蔣介石の中国国民政府を完全に屈服させるための手段として、1938年6月、当時の国民政府の事実上の首都であった漢口と武昌・漢陽からなる武漢地域の攻略作戦の準備を具体的に開始。同年8月下旬、30万もの兵力を動員した武漢攻略戦が開始され、約2ヶ月の戦闘の後、漢口を陥落させます。さらに、11月11日には岳州を陥落させて武漢作戦を完了し、以後、日本側は占領地域を拡大しない方針を固めました。ただし、日本軍による武漢攻略以前の1938年8月初めには国民政府は重慶へと移転し、戦争継続の意思を明らかにしていたため、戦争はいよいよ長期化していくことになりましたが…。 ★★ 内藤陽介の最新刊 『チェ・ゲバラとキューバ革命』 好評発売中!★★ 本体3900円+税 【出版元より】 盟友フィデル・カストロのバティスタ政権下での登場の背景から、“エルネスト時代”の運命的な出会い、モーターサイクル・ダイアリーズの旅、カストロとの劇的な邂逅、キューバ革命の詳細と広島訪問を含めたゲバラの外遊、国連での伝説的な演説、最期までを郵便資料でたどる。冷戦期、世界各国でのゲバラ関連郵便資料を駆使することで、今まで知られて来なかったゲバラの全貌を明らかする。 本書のご予約・ご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各ネット書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。 |
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