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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 世界の切手:ブルガリア
2018-07-31 Tue 01:30
 ご紹介がすっかり遅くなりましたが、アシェット・コレクションズ・ジャパンの週刊『世界の切手コレクション』2018年7月25日号が発行されました。僕が担当したメイン特集「世界の国々」のコーナーは、今回はブルガリアの特集です。その記事の中から、この1点をご紹介します。(画像はクリックで拡大されます) 

      ブルガリア・軛の下で

 これは、ブルガリア現代文学の祖とされるイヴァン・ヴァゾフの代表作『軛の下で』を取り上げた1枚です。
 
 イヴァン・ヴァゾフは、1850年、オスマン帝国支配下のソポトの商家に生まれました。幼少期から文学に親しみ、1870年、商業を学ぶため、ワラキアのオルテニツァ(現ルーマニア)の商人である叔父の元へ送られましたが、商業には身が入らず、ブルガリア人亡命コミュニティに参加し、民族活動家に強く感化されました。

 1876年、ブルガリアではオスマン帝国からの自立を目指す4月蜂起が発生するものの失敗。放棄にも関与していたヴァゾフはブカレストに亡命し、偽名を使って『プリャポレツ・イ・グスラ』 、『ブルガリアの悲嘆』等の詩集を刊行。1877-78年の露土戦争の結果、ブルガリアが解放されると、東ルメリ自治州の州都プロブディフやロシア帝国支配下のオデッサなどでの文筆活動を経て、1889年、ブルガリアに帰国し、ソフィアに定住。旺盛な執筆活動のかたわら、1894年に人民党のコンスタンティン・ストイロフ内閣が発足すると、教育大臣にも任命されました。第一次大戦後の1921年没。

 今回ご紹介の切手の題材となっている『軛の下で』は、1888年、オデッサで執筆された作品です。物語は、オスマン帝国の支配下のブルガリアを舞台に、親トルコ派の上流階級と独立派の青年たちの交流や、失敗に終わった1876年の“4月蜂起”について史実を踏まえて描いたもので、ブルガリア帰国後の1894年に発表され、1910年に戯曲化されました。ブルガリアを砕氷する古典的な作品として世界的な評価を得ており、日本語を含む各国語に翻訳されています。
 
 さて、『世界の切手コレクション』7月25日号の「世界の国々」では、第二次大戦中、ブルガリアが枢軸国に参加して戦った歴史的背景についてまとめた長文コラムのほか、女子レスリングのスタンカ・ズラテヴァチョウザメアイスクリーム、の切手などもご紹介しています。機会がありましたら、ぜひ、書店などで実物を手に取ってご覧ください。

 なお、「世界の国々」の僕の担当ですが、今回のブルガリアの次は8月1日に発売予定の8月8日号でのリベリアの特集です。こちらについては、発行日の8月8日以降、このブログでもご紹介する予定です。


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