サッカーのFIFAワールドカップがいよいよ開幕しました。というわけで、10日付で発行の(財)建設業振興基金の機関誌『建設業しんこう』という雑誌で僕が担当している「切手の中の建設物」という連載では、こんな1枚を取り上げてみました。(画像はクリックで拡大されます)
これは、昨年(2005年)、ドイツ郵政が発行した“スポーツ振興”切手のうち、W杯を表現した1枚で、サッカーのイメージとサッカーボール型の巨大地球儀“サッカー地球儀(Fussball Globus)”を取り上げたものです。額面は55ユーロセントですが、25ユーロセントの寄附金が上乗せされており、シートの余白部分にはW杯のマークや大会スローガンなどが入っています。
サッカー地球儀は、今回のワールドカップの文化事業の一つとして、ドイツ政府とワールドカップ2006組織委員会が建造し、開催12都市を巡回させているものです。
サッカー地球儀の高さは20メートルほどで重さは60トン強。2階建てのドーム構造となっています。2階部分では、日中、バーチャル・シュートや審判プレーステーションなどを楽しむことができるほか、放送スタジオとして、有名サッカー選手や政治家、文化人などのゲストがサッカーと文化を語る場として用いられています。一方、1階部分はいわゆる展示スペースとなっており、オリバー・カーンのキーパー用グローブ、ジネディン・ジダンのサイン入りサッカーシューズ、ワールドカップ1954のボールなどの“お宝”が多数展示されているのだそうです。
サッカー地球儀は、会期後半の7月1日から9日にかけて、最終目的地のベルリン、ブランデンブルグ門前に設置される予定となっていますが、これは、ブランデンブルグ門がゴールポストに見立てているのだとか。全世界を巻き込んだビッグ・イベントにふさわしい、スケールの大きな空間レイアウトといってよいでしょう。
サッカーそのものにはあまり関心のない僕としては、テレビでドイツを紹介する番組を見ていて、ビールとソーセージ、ライ麦入りのパン、ロールキャベツなどの映像が出てくると、そっちのほうに関心が向いてしまいます。ここしばらくは、ワールドカップにかこつけて、毎晩ビールを飲む量が増えることになりそうです。