2015-06-26 Fri 23:36
あす・あさって(27・28日)の2日間、広島の広島県立産業会館・西展示館で<スタンプショウ=ヒロシマ 2015>が開催されます。僕自身は現地へは行けないのですが、戦後70年にちなんで、「アウシュヴィッツの郵便史」ならびに「シベリア抑留日本人用往復葉書」と題する1フレームのミニ・コレクション2点を出品しています。その中からこんなモノをご紹介します。(画像はクリックで拡大されます)
![]() これは、1943年11月17日、アウシュヴィッツからミュンヘン宛に差し出されたナチス親衛隊(SS)の軍事郵便です。 SSは、ミュンヘン一揆後、逮捕・収監されていたヒトラーが、釈放後の1925年、党幹部の護衛部隊として編成したのが始まりで、当初はナチス党の武力組織である突撃隊(SA)の指揮下にありました。しかし、1929年にハインリヒ・ヒムラーが親衛隊全国指導者に就任すると、党内警察組織として急速に勢力を拡大。ナチスが政権を獲得した1933年以降には政府の警察組織との一体化を進め、1934年、SAの指導者エルンスト・レームらをの粛清を主導。その後、ゲシュタポを含む保安警察など警察機構や諜報機関を掌握するとともに、強制収容所における囚人の労働力利用や企業経営などの経済活動にも手を広げていくことになりました。 このため、アウシュヴィッツをはじめとする各地の収容所には多くのSSスタッフが駐在しており、彼らを対象とした無料の軍事郵便も行われています。今回ご紹介のモノも一例です。 ナチス時代のアウシュヴィッツの郵便物というと、収容所の収容者が差し出したレターシートや葉書等を思い浮かべる人も多いかと思いますが、今回の展示では、それらに加え、ドイツによる占領初期の郵便物や小包送票等も展示し、戦争の時代のアウシュヴィッツにまつわる郵便物を多面的にご紹介しております。お近くの方は、ぜひ、今週末、会場にお運びいただき、拙作をご覧いただけると幸いです。 ★★★ 内藤陽介の最新刊 『日の本切手 美女かるた』 好評発売中! ★★★ ![]() 4月8日付の『夕刊フジ』に書評が掲載されました! 【出版元より】 “日の本”の切手は美女揃い! ページをめくれば日本切手48人の美女たちがお目見え! <解説・戦後記念切手>全8巻の完成から5年。その著者・内藤陽介が、こんどは記念切手の枠にとらわれず、日本切手と“美女”の関係を縦横無尽に読み解くコラム集です。切手を“かるた”になぞらえ、いろは48文字のそれぞれで始まる48本を収録。様々なジャンルの美女切手を取り上げています。 出版元のサイトはこちら、内容のサンプルはこちらでご覧になれます。ネット書店でのご購入は、アマゾン、boox store、e-hon、honto、YASASIA、紀伊國屋書店、セブンネット、ブックサービス、丸善&ジュンク堂、ヨドバシcom.、楽天ブックスをご利用ください。 ★★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★★ 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。 |
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