fc2ブログ
内藤陽介 Yosuke NAITO
http://yosukenaito.blog40.fc2.com/
World Wide Weblog
<!-【↓2カラムテーブルここから↓】-->
 仁川・永宗大橋で玉突き事故
2015-02-12 Thu 17:16
 昨日(11日)、韓国・仁川国際空港近くの永宗大橋で、空港リムジンバスや乗用車など約100台が衝突する大規模な玉突き事故が発生。2人が死亡、66人が重軽傷を負いました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      韓国の橋(永宗大橋)

 これは、2007年に発行された「韓国の橋シリーズ」のうち、今回の事故が起きた永宗大橋を取り上げた1枚です。

 2001年に開港した仁川国際空港は、仁川広域市西方の京畿湾に浮かぶ島、永宗島に建設されました。このため、島北東部と、陸側の西区獐島とを結ぶ長さ4420mの橋として2000年12月に開通したのが永宗大橋です。

 永宗大橋は、サムソングループ傘下のサムソン物産により、1995年に着工。世界初の3次元自定式つり橋で、仁川国際空港高速道路(6車線および4車線)とKORAIL空港鉄道が通り、橋の下を1万トン級の船舶が通過できる構造になっています。強風、地震、波浪対策も施されており、2001年には、日本の土木学会田中賞を韓国の建築として初めて受賞しました。ちなみに、田中賞は、1966年、社団法人土木学会が制定したもので、関東大震災後の首都の復興に際し、帝都復興院初代橋梁課長として永代橋や清洲橋を設計した田中豊博士にちなみ、橋梁・鋼構造工学での優れた業績に対して与えられる賞だそうです。

 さて、仁川気象台によると、事故直前のきのう午前9時の時点で仁川空港近隣の可視距離は600m程度だったそうですが、事故現場は空港から離れた海上の橋の上であったため、海上霧の影響で可視距離はわずか10m程度で、自動車の運転席からは、ほとんど何も見えなかったようすが車載カメラの映像などからも明らかになっています。

 まぁ、お天気が相手のことですから、今後も、永宗大橋の上で同様の事故が起きる可能性は十分にあるわけで、今回の事故を教訓として、今後は濃霧対策にも力を入れていただきたいものです。なんだかんだで、ほぼ毎年、ソウルに行っている僕としては、またこの橋を使う可能性が大いにあるわけですから、切にそう思います。

 なお、末筆ながら、今回の事故で亡くなられた方のご冥福を謹んでお祈りするとともに、負傷された方々の一日も早いご快癒をお祈りしております。


 ★★★ 講座「切手と郵便物に刻まれた“終戦”」(2月20日)のご案内 ★★★ 

       ミズーリの消印

 2月20日13:00~14:30、愛知県名古屋市の栄中日文化センターで、「切手と郵便物に刻まれた“終戦”」と題する講座を行います。

 2015年は第二次世界大戦の終戦から70周年にあたります。終戦の年の1945年はあらゆる意味で社会が激変した年ですが、その影響は切手や郵便物にもさまざまな痕跡を残しています。今回の講座では、当時の切手や郵便物を読み解いていくことで、一般の歴史書では見落とされがちな終戦の諸相を、具体的なモノの手触りとともに明らかにしてみたいと思っています。

 詳細は、こちらをご覧ください。(画像は、日本の降伏文書調印が行われた米軍艦ミズーリ号から降伏文書調印日に差し出された郵便物の一部分です) 

 
 ★★★ よみうりカルチャー荻窪の講座のご案内 ★★★

 毎月1回(原則第1火曜日:3月3日、3月31日)、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で下記の一般向けの教養講座を担当します。

 ・イスラム世界を知る 時間は15:30-17:00です。

 次回開催は3月3日で、途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。


 ★★★ 内藤陽介の最新刊  『朝鮮戦争』好評発売中! ★★★ 

        朝鮮戦争表紙(実物からスキャン) 本体2000円+税

 【出版元より】
 「韓国/北朝鮮」の出発点を正しく知る!
 日本からの解放と、それに連なる朝鮮戦争の苦難の道のりを知らずして、隣国との関係改善はあり得ない。ハングルに訳された韓国現代史の著作もある著者が、日本の敗戦と朝鮮戦争の勃発から休戦までの経緯をポスタルメディア(郵便資料)という独自の切り口から詳細に解説。解放後も日本統治時代の切手や葉書が使われた郵便事情の実態、軍事郵便、北朝鮮のトホホ切手、記念切手発行の裏事情などがむしろ雄弁に歴史を物語る。退屈な通史より面白く、わかりやすい内容でありながら、朝鮮戦争の基本図書ともなりうる充実の内容。

 本書のご注文は版元ドットコムへ。同サイトでは、アマゾン他、各電子書店での注文ページにリンクしています。また、主要書店の店頭在庫も確認できます。

 *8月24日付『讀賣新聞』、韓国メディア『週刊京郷』8月26日号、8月31日付『夕刊フジ』、『郵趣』10月号、『サンデー毎日』10月5日号で拙著『朝鮮戦争』が紹介されました!


 ★★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★★

 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。

別窓 | 韓国:盧武鉉時代 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
<< アウンサン将軍生誕100年 | 郵便学者・内藤陽介のブログ |  建国記念の日>>
この記事のコメント
コメントの投稿
 

管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック
| 郵便学者・内藤陽介のブログ |
<!-【↑2カラムテーブルここまで↑】-->
copyright © 2006 郵便学者・内藤陽介のブログ all rights reserved. template by [ALT-DESIGN@clip].
/