2013-05-16 Thu 16:18
きょう(16日)正午ごろ(現地時間午前8時半ごろ)、ヒマラヤ観光の玄関口として知られるネパール北部のジョムソン空港で、乗客乗員18人を乗せたネパール航空のチャーター機がオーバーランし、近くの川に突っ込む事故がありました。チャーター機には日本人8人が乗っており、日本時間16時の時点の情報では、このうち日本人2人を含む7人が軽傷で、ネパール人の機長1人が重傷だそうです。というわけで、きょうはネパール航空に絡んで、こんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)
これは、1958年10月16日に発行されたネパール最初の航空切手の初日カバーです。 ネパール国内の航空路線は、当初、ニューデリーに本社を置くインディアン航空(2011年、エア・インディアが吸収合併)によって運航されていましたが、1958年7月、国営航空会社としてロイヤル・ネパール航空が創業され、同社の路線を継承しました。今回ご紹介の切手は、ロイヤル・ネパール航空による国内向け航空便の取り扱い開始に合わせて発行されたもので、手紙を咥えながら首都カトマンドゥ上空を飛ぶ鳩が描かれています。ちなみに、ロイヤル・ネパール航空による国際線の運航が始まったのは1960年のことです。また、2008年の王制廃止に伴い、同社の社名からは“ロイヤル”が削除され、現在の社名はネパール航空になっています。 さて、ネパール航空のハブ空港は、首都カトマンドゥから6キロの地点にあるトリブヴァン国際空港ですが、同空港は周囲を高い山に囲まれていることに加え、かつては、レーダー施設がなく、無線連絡と目視に余って着陸を行っていたため、事故の多いことでも知られていました。このため、日本のODAの一環としてレーダー施設が設置され、管制官の訓練や老朽化施設の修復なども行われています。 今回事故を起こしたジョムソン空港は、川の中州の強風地域にあり、飛行機の離着陸は比較的風の穏やかな早朝のみに限定されているという難空港ですので、これまでにも似たような事故がしばしば起きていたのではないかと思われます。今後、日本人観光客が増えてくれば、いずれは日本のODAで、防風対策を施した改修工事が行われるなり、近隣のより安全な場所に新空港を建設するという可能性もあるのかもしれません。 ★★★ 内藤陽介の最新作 ★★★ 『マリ近現代史』 北アフリカ・マリ共和国の知られざる歴史から混迷の現在まで、 切手・絵葉書等で色鮮やかに再現したオールカラーの本格的通史! amazon、e-hon、hontoネットストア、Honya Club、JBOOK、7ネット・ショッピング、紀伊國屋書店、版元ドットコム、ブックサービス、文教堂、丸善&ジュンク堂書店、楽天ブックスなどで好評発売中! ★★★ 予算1日2000円のソウル歴史散歩 ★★★ 毎月1回、よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)荻窪で予算1日2000円のソウル歴史散歩と題する一般向けの教養講座を担当しています。開催日は6月4日、7月2日、7月30日、9月3日(原則第一火曜日)で、時間は各回とも13:00~14:30です。講座は途中参加やお試し見学も可能ですので、ぜひ、お気軽に遊びに来てください。 ★★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★★ 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。 |
|
||
管理者だけに閲覧 | ||
|
…
|
| 郵便学者・内藤陽介のブログ |
|