2012-11-04 Sun 12:42
プロ野球の日本シリーズは巨人が日本ハムを下して日本一となりました。というわけで、きょうは拙著『喜望峰』に掲載の切手の中から“巨人”ネタということで、この1枚です。(画像はクリックで拡大されます)
![]() これは、1949年10月1日に南アフリカ連邦(当時。以下、南ア)で発行された“万国郵便連合(UPU)75年”の記念切手で、地球に立つマーキュリーが描かれています。 1949年はUPUの創立75周年にあたっていました。このため、戦後最初の連合の大会議となった1947年のパリ大会議において、加盟各国は1949年に記念切手を発行するよう、申し合わせがなされました。この結果、1924年の創立50周年に際しては、ドイツ(シュテファンの母国)・スイス(連合事務局の所在地)・スウェーデン・エルサルバドルの4ヶ国しか記念切手を発行しなかったのに対して、今回は、5月16日のスイスを皮切りに、100を超える加盟国から続々と記念切手が発行されることになり、かなりにぎやかなラインナップとなりました。 ちなみに、パリ大会議には、敗戦国の日本とドイツ、それから会議開催時には独立を達成していなかった韓国が参加できなかったため、連合側では、これら各国も連合国の許可を得れば連合に復帰できることを同会議の最終議定書第17号第2項で規定。これを受け、1948年6月、わが国はUPUへの復帰を果たしています。 さて、今回ご紹介の南アの切手に取り上げられたヘルメスは、ゼウスとマイアの子でオリュンポス12神の1柱。 旅人、泥棒、商業、羊飼いの守護神で、神々の伝令役であることから通信の象徴ともされており、ギリシャの切手でもおなじみです。ギリシャ切手のヘルメスは顔の部分だけですが、神話では、ヘルメス翼のある帽子とサンダルを身につけ、2匹の蛇が巻き付いた杖(カドゥケウス)を持った若者の姿で描かれることが多く、今回の切手でもそれが踏襲されています。 なお、切手はアフリカーンス語表示と英語表示の2種連刷ですが、右側の英語表示の切手には、印刷に用いられた版に傷があり、アフリカ大陸の部分に川と湖のような白抜けの部分ができているのがミソです。 さて、今週土曜日(10日)の午前11時より、東京・池袋で開催される全国切手展<JAPEX>会場内で、拙著『喜望峰』刊行記念のトークイベントを予定しております。収集家にとって喜望峰のシンボルともいうべき“三角切手”の話をはじめ、切手から見えるケープタウンの面白さをいろいろとお話しする予定ですので、ぜひ、遊びに来ていただけると幸いです。 ★★★ イベントのご案内 ★★★ ・11月10日(土) 11:00- 全国切手展<JAPEX> 東京・池袋で開催される全国切手展<JAPEX>会場内で、拙著『喜望峰』刊行記念のトークイベントを予定しております。よろしかったら、ぜひ遊びに来てください。なお、詳細は主催者HPをご覧いただけると幸いです。(展覧会の入場料はかかりますが、入場後、トークへはどなたでも無料でご参加いただけます) ★★★★ 内藤陽介の最新刊 ★★★★ ![]() 『喜望峰:ケープタウンから見る南アフリカ』 いままでなかった喜望峰とケープタウンの物語 美しい風景とウンチク満載の歴史紀行!! アマゾン、セブンネット、版元ドットコム、楽天ブックス、e-hon、hmv、honto、JBOOK、livedoor BOOKSなどで好評発売中! なお、本書をご自身の関係するメディアで取り上げたい、または、取り上げることを検討したい、という方は、是非、ご連絡ください。資料を急送いたします。 ★★★ ポストショップオンラインのご案内(PR) ★★★ 郵便物の受け取りには欠かせないのが郵便ポストです。世界各国のありとあらゆるデザインポストを集めた郵便ポストの辞典ポストショップオンラインは海外ブランドから国内製まで、500種類を超える郵便ポストをみることができます。 |
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