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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 世界漫郵記:コーチン②
2012-04-30 Mon 17:54
 『キュリオマガジン』2012年5月号が出来上がりました。僕の連載「郵便学者の世界漫郵記 インド西海岸篇」は、前回に引き続き、コーチン(コーチ)の2回目です。その記事で使ったモノの中から、こんなモノをもってきてみました。(以下、画像はクリックで拡大されます)

      クリシュナ・ブランコ表     クリシュナブランコ(裏)

 これは、1952年に差し出されたインドのカバーで、ブランコに乗るクリシュナのイラストが入った絵封筒が用いられています。今回の記事では、もともとは、1668年にオランダ東インド会社がフォート・コーチンに建てた歴史的建造物で、現在はホテルとなっているフォート・ヘリテッジなどをご紹介したのですが、そのホテルの一室には、下の画像のようにブランコのあるスイート・ルームがありましたので、その流れで、インドとブランコの話も少し書いてみたというわけです。

        フォートコーチン・スイート

 ブランコの起源は、古代インドの儀式“プレンカ”で用いられていたものだといわれています。

 西暦の紀元前2000年頃のインドでは、ブランコは太陽の象徴で、女性がブランコに乗ることは太陽との結婚を意味していました。このため、冬至の時期には太陽の力が復活することを願って女性がブランコに乗り、豊作を祈ることが行われていたのだそうです。

 現在の祭礼では、毎年9月2日のクリシュナ・ジャナマーシュタミー(ヴィシュヌ神の化身、クリシュナの生誕祭)に登場するベビー・クリシュナのブランコが有名です。

 すなわち、生誕祭の前日は断食の日で、断食を解くにあたっては、日付が変わる頃、ベビー・クリシュナの像を沐浴させ、新しい服や宝飾品で飾り、ブランコに乗せて儀式を行います。また、各地のヒンドゥー寺院では、ベビー・クリシュナが載せられた境内のブランコを揺らすとご利益があるということで、善男善女が数多く集まってくるという。

 さらに、クリシュナとブランコというモチーフに関しては、成人した彼が最愛の恋人であるラーダーと仲睦まじくブランコに乗っているという場面も絵葉書やポスターにしばしば取り上げられています。

 ホテルのブランコがぶら下がっている室内は、完全に洋風のしつらえなのですが、ベビー・クリシュナの像を上に載せて揺らしてみてもあまり違和感を覚えることもなさそうな雰囲気でした。ただし、ブランコを吊っている鎖はあまり丈夫そうには見えませんでしたから、ラーダーと一緒に乗るためには、僕の場合は、かなりダイエットしないと無理でしょうな。

 さて、今回の記事では、歴史的建造物でもあるホテル、フォート・ヘリテッジのほか、近くのサンタ・クルス聖堂のことについてもご紹介しております。機会がありましたら、ぜひご覧いただけると幸いです。


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