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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 イーストマン・コダックが破産
2012-01-19 Thu 22:26
 経営危機に陥っていたアメリカの写真用品大手イーストマン・コダック社(以下、コダック)が、きょう(19日)、日本の民事再生法に相当する連邦破産法11条の適用をニューヨークの裁判所に申請しました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)

      イーストマン

 これは、1954年にアメリカで発行されたコダックの創業者、ジョージ・イーストマンの切手です。

 ジョージ・イーストマンは、1854年、ニューヨーク州ウォーターヴィルで生まれました。1877年、それまでのガラス板に感光乳剤を塗って撮影する方式に代わって、乾式の写真板(乾板)を開発し、イギリスとアメリカでの特許を取得。1880年に写真乾板製造会社として創業しました。これが、コダック社のルーツとなります。

 その後、1884年に写真の基材をガラスから乳剤を塗った紙に換える特許を取得。さらに、1888年にロールフィルム・カメラの特許を取得し、“コダック”の商標を取得しました。そして、世界最初のロールフィルムカメラ「No.1コダック」を発売。「あなたはシャッターを押しさえすれば、後は我々がやります」とのコピーで、利用者がはカメラを送り返して10ドルを払えば、フィルムを現像し100枚の写真と新しいフィルムを装填する商法で市場を拡大します。

 また、1900年に1台1ドルで発売したブローニー・シリーズはカメラを一挙に普及させることになり、コダック社が世界的な写真用品メーカーとして成長する基礎を築きました。なお、イーストマン本人は1925年に会社の経営から退き、慈善家として活動しましたが、1932年、病気を苦に自殺しています。

 さて、今回のコダックの破産に関しては、「写真フィルムやカメラで業界をリードした米国を代表する名門企業だったが、デジタル化など時代の変化に対応できず、ライバルの日本メーカーに出遅れた。」との解説記事が各種メディアに掲載されていますが、実は、コダックは世界で初めてデジタルカメラを開発したメーカーです。まぁ、その後の競争を勝ち残れなかったことが今回の事態を招いたということなのでしょうが、残念な話ですな。

 ちなみに、ちなみに、僕が現在メインで使っているデジカメは、去年、インド・ゴアの​取材中にそれまで使っていたエプソン製品が壊れてしまったため、急遽、現地で手配したコダック製品です。安物の割に画像がきれいで、使い勝手も良いので、夏のハバロフスク取材でも使いました。昨年刊行した拙著『ハバロフスク』のうち、昨年夏に現地で撮影した写真は、基本的にはコダックのカメラで撮影したものですので、機会がありましたら、ぜひ、ご覧いただけると幸いです。


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