2011-12-20 Tue 23:25
金正日死亡の陰に隠れて地味な扱いですが、フィリピン南部を襲った大規模台風により、ミンダナオ島のカガヤンデオロやイリガンを中心に、死者は957人、行方不明者は49人に上り、13州で33万8000人超が被害に遭ったことを受け、フィリピンのアキノ大統領は、きょう(20日)、国家災害宣言を発しました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます)
これは、1970年にフィリピンで発行されたイリガン製鉄所の記念切手です。 今回の台風で大きな被害を受けたイリガンはミンダナオ島北ミンダナオ地方の中心都市です。イリガンは、通常は台風の通り道から外れている上に、周辺には滝が多いという立地から、イリガン湾に注ぐアグス川水系には多くの水力発電所や鉄、スズ、パルプ、紙、製粉などの工場が設置されてきました。 今回ご紹介のイリガン製鉄所は、1963年に開始された経済社会総合開発5ヵ年計画の一環として計画されたもので、敷地面積は1.4平方キロ、従業員約3800人という東南アジア最大級の製鉄所で、ビレットや熱延コイル、冷延コイル、薄板などを生産しています。 1980年代には日本の円借款などで事業を拡大したものの、1997年のアジア通貨危機の影響をまともに受けて経営が悪化し、1999年にいったん閉鎖。その後、インドのISPATに買収され、大規模改修の後、2003年にグローバル・スチールワークス(Global Steelworks Philippines Inc)として営業を再開し、現在にいたっています。 今回の台風では、おそらく、製鉄所も大きな被害を受けたのではないかと思います。亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、一日も早い復興をお祈りしております。 ★★★ 内藤陽介の最新刊 ★★★ 年賀状の戦後史 角川oneテーマ21(税込760円) 日本人は「年賀状」に何を託してきたのか? 「年賀状」から見える新しい戦後史! ★ TBSラジオ・ニュース番組森本毅郎・スタンバイ(11月17日放送)、11月27日付『東京新聞』読書欄、『週刊文春』12月1日号、12月1日付『全国書店新聞』、『週刊東洋経済』12月3日号、12月6日付『愛媛新聞』地軸、同『秋田魁新報』北斗星、TBSラジオ鈴木おさむ 考えるラジオ(12月10日放送)、12月11日付『京都新聞』読書欄、同『山梨日日新聞』みるじゃん、12月14日付『日本経済新聞』夕刊読書欄、同サイゾー、12月15日付『徳島新聞』鳴潮、エフエム京都・α-Morning Kyoto(12月15日放送)、12月16日付『岐阜新聞』分水嶺、同『京都新聞』凡語、12月18日付『宮崎日日新聞』読書欄、『サンデー毎日』12月25日号で紹介されました。 amazon、bk1、e-hon、HMV、livedoor BOOKS、紀伊國屋書店BookWeb、 セブンネットショッピング、楽天ブックスなどで好評発売中! ★★★ 好評既刊より ★★★ ハバロフスク(切手紀行シリーズ?) 彩流社(本体2800円+税) 空路2時間の知られざる欧州 大河アムール、煉瓦造りの街並み、金色に輝く教会の屋根… 夏と冬で全く異なるハバロフスクの魅力を網羅した歴史紀行 シベリア鉄道小旅行体験や近郊の金正日の生地探訪も加え、充実の内容! amazon、bk1、e-hon、HMV、livedoorBOOKS、紀伊國屋書店BookWeb、セブンネットショッピング、楽天ブックスなどで好評発売中! |
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