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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 十五夜
2009-10-03 Sat 10:53
 今夜は十五夜です。というわけで、ストレートにこんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

 うさぎタトウ

 これは、1951年用の年賀小型シートの贈呈用タトウの表紙です。ちなみに、本文(?)は4ページ立てになっていますが、小型シートは3頁に貼りこまれていて、その反対側(2頁)には解説文が和英両文で印刷されています。解説文には“月のうさぎ”の話も出てきますので、その画像を下に貼っておきましょう。(わが家のスキャナーでは見開きの状態ではスキャンできないので、1ページずつスキャンしたものを並べてみます)

 タトウp2 タトウp3

 1951年用のお年玉葉書は、前年(1億5000万枚)の倍以上にあたる4億枚が発行され、末等(今回は九等)は、当初、200枚につき5枚と発表されましたが、後に100枚につき3枚(当選番号は31、38、59)に増やされています。このため、理論上、賞品の小型シートは1200万枚必要になりますが、前年の小型シートが引換られずに大量に廃棄処分となったことを踏まえ、まずは501万5000枚が調製され、不足分が生じれば追加で製造されることとされました。ちなみに、小型シートの最終的な交付数は287万3000枚であったため、追加の製造は行われていません。

 当選番号を決める抽選会は、1月15日に大阪市中之島公会堂で、前年同様、松井翠聲の司会で行われましたが、大変な人気で、定員2000名のところに7500名が殺到。このため、定刻1時間前に会場は満員締切となったにもかかわらず、群衆が押し寄せて入口の鉄扉が破られたほか、椅子席や硝子戸の破損など、公会堂側の被害総額は20万円以上にもなったそうです。

 今回ご紹介のタトウは、その会場で郵政関係者を中心とする招待者に対して配布されたもので木版刷り。タトウの制作は郵便友の会が受注しましたが、同会は、同じデザインで発行者名を“郵便友の会”に変えたものを抽選会場で販売しています。

 なお、1951年用の年賀切手については、拙著『年賀切手』でも詳しくご説明しておりますので、機会がありましたら、ぜひ、ご覧いただけると幸いです。

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