2009-01-11 Sun 09:53
きょうは鏡開きの日です。というわけで、この1枚を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)
これは、鏡餅を描く1938年用の年賀機械印が押された1949年用の年賀切手の使用済みです。 戦争の影響で中断されていた年賀郵便の特別取り扱いは1948年12月15日に復活しましたが、戦前に用いられていた絵入りの年賀印は復活しなかったため、一部の郵便局では、年賀状らしさを演出するため、戦前の機械年賀印を引っ張り出して来て使用した例も見受けられます。もっとも、このとき用いられた印は、各局がそれぞれ独自に保管していたモノを使いましたので、今回ご紹介の切手のように鏡餅の印が押されるケースもあれば、1937年用のしめ飾りの印もあったりして、バリエーションに富んでいます。 鏡開きは、もともと、武家社会の風習で「二十日に鏡を祝うは、初顔祝うという詞の縁をとるなり」とし、ハッカが刃柄と通じるところから、正月20日に行なわれていました。このため、現在でも地域によっては20日に鏡開きを行うケースもあります。現在のように11日に行われるようになったのは、徳川3代将軍家光が4月20日に亡くなったため、20日を忌日として避けたことによるのだそうです。 鏡開きは大正月の終わりを意味しており、武家では主家の鏡餅を君臣ともども分け合って主従固めを、商家では蔵開きを、農村では田打ち正月をして、一年の出発としていました。ということで、そろそろ、このブログでも正月がらみの話題も取り上げにくくなるのですが、お年玉くじの抽選や小型シートの引き換えにはまだしばらく間がありますので、それまでは拙著『年賀切手』に絡めた記事にもお付き合いいただけると幸いです。 イベントのご案内 以下の日程で『年賀切手』の即売・サイン会(行商ともいう)に出かけます。どちらも入場は無料で、お買い求めいただいた方には会場ならではの特典をご用意しておりますので、よろしかったら、遊びに来てください。 1月11日(日) 切手市場 於・桐杏学園(東京・池袋) 10:15~16:00 * 内藤は11:00頃から会場にいる予定です。なお、昨日の切手バザールでの『年賀切手』の即売・サイン会は無事終了いたしました。ありがとうございました。 ★★★ 内藤陽介の最新刊 ★★★ 誰もが知ってる“お年玉”切手の誰も知らない人間ドラマ 好評発売中! 『年賀切手』 日本郵趣出版 本体定価 2500円(税込) 年賀状の末等賞品、年賀お年玉小型シートは、誰もが一度は手に取ったことがある切手。郷土玩具でおなじみの図案を見れば、切手が発行された年の出来事が懐かしく思い出される。今年は戦後の年賀切手発行60年。還暦を迎えた国民的切手をめぐる波乱万丈のモノ語り。戦後記念切手の“読む事典”<解説・戦後記念切手>シリーズの別冊として好評発売中! * 内容の一部は、このブログの年賀カテゴリーでもご覧になれます。なお、本書をご自身の関係するメディアで取り上げたい、または、取り上げることを検討したい、という方は、是非、ご連絡ください。資料を急送いたします。 おかげさまで売れてます! おかげさまで、売れ行き好調です。年末年始の休暇中で品切れとなっていたbk1、7&Yにも無事入荷したようです。もちろん、アマゾンと紀伊国屋書店にも在庫があります。なお、日本郵政本社ビル・ポスタルショップでは、『年賀切手』の販売特設コーナー(下の画像:山内和彦さん撮影)も作っていただきました。 もう一度切手を集めてみたくなったら 雑誌『郵趣』の2008年4月号は、大人になった元切手少年たちのための切手収集再入門の特集号です。発行元の日本郵趣協会にご請求いただければ、在庫がある限り、無料でサンプルをお送りしております。くわしくはこちらをクリックしてください。 |
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