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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 瀬戸大橋20年
2008-04-13 Sun 12:03
 10日に開通20周年を迎えた瀬戸大橋で、今日(13日)、記念のイベントとして、通行止めにした橋の上でマラソンが行われたそうです。というわけで、今日はこんなモノを持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

 瀬戸大橋

 これは、1988年4月8日に発行された瀬戸大橋開通の記念切手です。瀬戸大橋の開通は4月10日ですが、1988年のこの日は日曜日だったため、切手の発行は金曜日の8日となりました。ちなみに、画像の左側2枚は岡山県側から、右2枚は香川県側からの景観です。

 瀬戸大橋は、瀬戸内海を跨いで本州(岡山県倉敷市)と四国(香川県坂出市)を結ぶ本州四国連絡橋のひとつで、上部に4車線の瀬戸中央自動車道が走り、下部にJR本四備讃線(瀬戸大橋線)が通る2階建てになっています。橋梁部9,368 m、高架部を含めると13.1kmという大きさは鉄道道路併用橋としては世界最長で、人工衛星の写真でも確認できるほどです。

 瀬戸大橋の構想は、はやくも1889年に香川県議会議員の大久保之丞が提案していますが、当時の技術では実現の見込みのない与太話として、まともに相手にされなかったようです。

 それが、現実のものとして検討されるようになったきっかけは、第2次大戦後の1955年、国鉄連絡船・紫雲丸による事故で、修学旅行の小学生など168名が亡くなってからのことで、事件後、香川県議会が「宇高連絡鉄道建設促進に関する意見書」を国に提出しています。香川県と国との交渉の結果、工事は認可され、1970年には本州四国連絡橋公団も設立されますが、オイルショックなどの影響もあって、実際に坂出市番ノ州で工事が始まったのは1978年10月10日のことでした。

 9年6ヶ月の歳月と1兆1338億円の経費をかけた瀬戸大橋の工事では、世界初の技術として「海底無線発破」「設置ケーソン工法」などが導入されるなど、日本の技術力を世界に知らしめるものとなっています。

 その一方で、巨額の建設費用を回収するため、早島=坂出間の片道通行料金が普通車で4100円という超高額(これでも、2003年に値下げされたそうです)という超高額に設定されていることもあって、開通以来、通行量は芳しくなく、維持費の分も加わって赤字は雪だるま式に膨らんできたという負の面もあることも忘れてはなりません。

 なお、この切手に関しては、来年刊行するつもりの<解説・戦後記念切手>シリーズの第7巻で詳しくご説明することになると思います。ただ、先日出来上がったばかりの第6巻がまったく売れず、瀬戸大橋並みの大赤字になってしまうと、シリーズは今回で打ち切りになってしまうかもしれません。そうならないためにも、ここはひとつ、人助けと思って、出来立てほやほやの第6巻『近代美術・特殊鳥類の時代』をよろしくお願いいたします。

 イベントのご案内
 4月26日(土)13:00より、東京・浅草の都立産業貿易センター台東館にて開催のスタンプショウ’08会場内にて、拙著『近代美術・特殊鳥類の時代』の刊行を記念してトークイベントを行います。入場は無料で、スタンプショウ会場ならではの特典もご用意しておりますので、是非、遊びに来てください。皆様のお越しを心よりお待ち申しております。 

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