KKR(資産運用会社)が積極的?
【 KKRジャパン 】
近年(特に今年)、KKRジャパンによる投資案件(含む、カーブアウト(「CO」)案件)が増えてきた。以下は案件概要の一部抜粋
(出所:http://www.kkr.com/ja/our-firm/timeline/kkr-japan、http://www.kkr.com/ja/media-center/press-releases)
2010年 インテリジェンス(総合人材サービス会社)に対し、日本における初のプライベート・エクイティ投資を行う
2013年 インテリジェンスホールディンスをテンプホールディングスに売却
2014年 パナソニック ヘルスケア(医療機器の開発、製造、販売、サービス提供)に投資(株主構成:KKR80%、パナソニック20%)・・・CO案件
2015年 Pioneer DJ(パイオニア株式会社のDJ機器の開発事業部門)に投資(株主構成:KKR85.05%、パイオニア14.95%)・・・CO案件
2016年 パナソニックヘルスケアのパートナーに三井物産(KKR持分22%を541億円で取得)が新たに参加
2016年 日立工機の公開買付け(「TOB」)か?成立(約89.79%(内、日立製作所約40.25%、日立アーバンインベストメント約10.90%)の日立工機の普通株式及び新株予約権の応募の全てを取得)
2016年 カルソニックカンセイ(「CK」)のTOBが成立(95.21%(内、日産自動車約41%)のCKの普通株式の応募の全てを取得)
2016年 日立国際電気に対するTOBを発表(日立製作所が所有する株式(所有割合:51.67%)は自己株式取得&減資)
<カーブアウト>
(出所:https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/mergers-and-acquisitions/articles/term-carve-out-20120719.html)
「カーブアウト」とは、上場会社のグループ内の子会社または事業の価値がマーケットから低く評価されている(コングロマリット ディスカウント状態)ときに、当該事業を切り出し、社外の別組織として独立させることにより、当該事業の価値を実現させることをいう。しかし、デューデリジェンスの実務では、「Carve out=切り出す」という用語に準じ、事業を分離して切り出す一連の作業、または、全社の財務諸表から対象事業の財務諸表を切り出す作業を指すことが多い。
<感想>
今後益々、各社の事業の選択と集中が進むことが想定され、上場企業のCOやTOB案件におけるKKRの投資動向に注目していきたい。
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元証券マンが「あれっ」と思ったこと
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