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ネスレグループの人事考課システム?


【 高岡浩三ネスレ社長:ゲームのルールを変えろ 】

 以下は、「ゲームのルールを変えろ」(高岡浩三著、ダイヤモンド社)からの一部抜粋。


第6章 採用・育成・評価で会社は決める
~ストーリーを共有、ただしコンセンサスは必要ない~



イノベーションを起こす人材を集めるために

 過去にどんなに素晴らしい実績を上げたからといって、そのモデルは永遠に続くわけではない。

 だからこそ、常に人と違うことをやる人材が必要なのだ。さもなければ、企業は持続的に発展しない。


社員の能力は人事次第で開花する

 ネスレグループにはグローバルに定められた人事考課システムがある。いくつかの項目が設定され、それぞれが、売上等の数値的な目標を含む「ビジネス上の目標」、より定性的な「目標達成のための行動・態度」という2つの軸で評価され、その点数の合計で最終評価が決まる。基本的にはネスレ日本でもその線に沿って社員を評価してきた。

 すると、グローバルと比較して日本人だけが著しく低い項目が如実に浮き彫りになった。それは、「イノベーションを起こす力」、「リーダーシップ」、やると宣言したことは必ずやるという「コミットメント」の3点である。この点が弱いのは、ネスレ日本の社員だけではなく、日本企業に勤務する日本人全体に言えることだろう。

 これを何とかしなければ、ネスレ日本は成長しない。そう考えた私は、弱点である3点の強化項目の配点を倍にするよう仕組みを変えた。繰り返しになるが、ネスレのグローバル基準に則りながらも、日本流にアレンジすることは許されている。

 ちなみに、評価方法を意外と簡単だ。社員のパフォーマンスが期待通りであれば、「2」、期待以上であれば「3」、期待以下であれば「1」という3段階しかない。そこで、3点の項目については、「1」の評価は「2」に、「2」の評価は「4」に、「3」の評価は「6」と、それぞれ倍にするように指示した。この変更によって、この3項目の評価が高い社員の合計点数が必然的に押し上げられることになる。

 うまくいっていない企業は、人事が機能していない。逆に言えば、人事がうまく機能すれば、社員の能力はいくらでも開花させられるのではないだろうか。


変革にコンセンサスは必要ない

 企業がこうした変革をしようとして失敗するのは、説明不足が原因だ。変革に手をつけるときは、社員に大きなストーリーを話すことが大事だと私は思っている。


<感想>
 イノベーションを起こす人材を集め、育成し、人事で能力を開花させることが出来れば、良い会社に発展していくに違いない。

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元証券マンが「あれっ」と思ったこと
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